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引き付け合う者達 ~ 第36話 ~

《クロスゲート近傍宙域》

(ゼ・バルマリィ艦 ブリッジ)

スペクトラ「クロスゲートの各種放射反応は、 加速度的に強まっているわ」
キャリコ「これだけ捜してユーゼス様の痕跡が 見当たらないのであれば……」
スペクトラ「すぐに調べた方がいいわね」
キャリコ「地球軍の動きは?」
スペクトラ「クロスゲート付近に艦隊を集結させている。 鋼龍戦隊もそこへ移動中よ」
キャリコ「今回は強行偵察では済まなさそうだな。 情況次第では、俺も出る」
スペクトラ「わかったわ」

《クロスゲート近傍付近(鋼龍戦隊)》

[ハガネ ブリーフィング・ルーム]

カイ「30分前、中性子線、重イオン線、ガンマ線の 放射に加え、未知の粒子放射線であるCGPが 通常時の200倍まで増加した」
(ざわめき)
カイ「このままだと、3~4時間以内に バースト現象が発生すると思われる」
カイ「クロスゲートよりラマリス、またはルイーナ、 それらに類似する敵性体が出現した場合、 我々は水際で食い止めなければならない」
カイ「その上で、グランティード・ドラコデウスによる クロスゲート封印を試みる」
カイ「情況は予断を許さない。 各員、気を引き締めて事に当たるように。以上だ」
(ざわめき)

リュウセイ「……ルイーナが出て来たとしても、 前の奴と同じだとは限らないんだよな」
ジョッシュ「ああ、 最初に接触した知識所有者のイメージが基となる」
リュウセイ「誰も接触しなければ?」
ジョッシュ「それがラマリスかと思ったが、どうも違うみたいだ」
ラーダ「その後の調査の結果、ラマリスの出現は クロスゲート・バーストの影響だという 仮説が立てられているわね」
アクア「確かに、バースト現象が発生してから ラマリスが各都市に現れましたけど……」
アラド「じゃあ、クロスゲートから出た光のシャワーが あいつらの素なんスか?」
ラーダ「あれが直接地上まで達したわけじゃないけど、 そうかも知れないわね」
カーラ「あ~、やだやだ。たまにはクロスゲートから 正義の味方とか出て来てくんないかな」
カルヴィナ「あり得ないと思うけど」
ハーケン「決めつけるのは早いな。 正義の味方って奴が現れることだってあるさ」
カルヴィナ「その根拠は何?」
ハーケン「エンドレス・フロンティアのゲートでは、 ヒーローから魔獣まで、色々出てきたもんでな」
カルヴィナ「異空間につながるゲートは何であれ、 災いをもたらすっていうイメージが強いけどね」
ジョッシュ(だが、今度は食い止めてみせる。 絶対に破滅の軍勢を具現化させない)
リム「……アニキ、思い詰めないでよ」
グラキエース「そうだ。私達もいるのだからな」
ジョッシュ「ああ、俺一人で成し遂げられることじゃないって、 わかっているさ」

[ハガネ 格納庫(アリアードの前)]

(扉が開く)
ジンプウ「ワン博士、フェアリを連れてきたぜ……」
(システム起動)
ジンプウ「って、何だ!?  アリアードを起動させてんのかよ!?」
エリック「正確には、ジーベ・ドライブじゃがの」
フェアリ「えっ……!?」
エリック「宇宙に上がって ジーベ・ドライブのチェックをしたらの、 出力が上がっての」
エリック「30分ぐらい前から、調子がどんどん良くなっての」
ジンプウ「ど、どういうこった?」
エリック「もしかしたら、 クロスゲートに反応しとるんじゃないかの」
ジンプウ「何だって!?」
エリック「フェアリ、お前さんがアリアードに乗っておった時、 ジーベ・ドライブはこんな感じになったかの?」
フェアリ「い、いえ……」
エリック「ふむ…… その時、クロスゲートは落ち着いておったからの」
ジンプウ「だけど、何で異星人のヘルルーガが クロスゲートに反応するドライブを作ったんだよ?」
エリック「もしかしたらの、ガディソード星にも あれがあったんじゃないかの」
フェアリ「!」
ジンプウ「どうなんだよ、フェアリ?」
フェアリ「そ、そんな話、聞いたことがありません……」
エリック「まあ、クロスゲートの存在が 秘密にされていた可能性はあるでの。 真実はヘルルーガに聞くしかないかもの」
フェアリ「………」

[ハガネ 格納庫]

イング「イルム中尉、よろしいですか?」
イルム「何だ?」
イング「実はさっきから妙な気配を感じているんです」
イルム「どういう感じなんだ?」
イング「誰かに見られているような……」
リョウト「封印戦争で宇宙に上がった時も そんなことを言ってたね」
イルム「ああ……確か、その後でアレス・ガイストが 出て来たんだっけな」
イング「ええ」
イルム「それで、どうやって確かめるんだ?」
イング「出来れば、エグゼクスバインで先行出撃させて下さい」
イルム「いいだろう。リョウトと一緒に行ってこい。 上の許可は俺が取っておく」
イング「はい。 よろしくお願いします、リョウト少尉」
リョウト「うん。じゃあ、行こうか」


第36話
引き付け合う者達

〔戦域:暗礁宙域〕

(南端にエグゼクスバインが出現した後、ユニットが分離しリョウト機が出現する)
イング「……すみません、少尉。付き合わせてしまって」
リョウト「構わないよ。気配はまだ感じるかい?」
イング「ええ、進行方向から…… 徐々に強まっているような気がします」
リョウト「情況が情況だし、用心して進もう」
イング「了解です」
(エグゼクスバインに念動共感)
イング「!」
(北側に敵機が浮き出るように現れ、機体にはプラズマがまとわりつくように見える)
リョウト「彼らは……!」
イング「バルシェム……!」
リョウト「どうしてこんな所にいるんだ?」
スペクトラ(あの機体が先行しているとはね。 願ってもない好機……いえ、あの方の お導きかも知れない)
スペクトラ「各機、イーグレット・イングの機体をろ獲する。 アイン、お前は様子を見た上で先行なさい」
バルシェム(アイン)「了解」
リョウト「イング、君の勘が当たったね。 鋼龍戦隊が来てくれるまで、何とか凌ごう」
イング「わかりました」
スペクトラ「イング……お前はユーゼス様の手掛かりだ。 逃がしはしない」
イング(おそらく、狙いは僕…… 誘い出されてしまったのか?)
(作戦目的表示)

〈敵機12機以上撃墜 or スペクトラ機のHP80%以下 or 4PP〉

(リョウト機に警告シグナル)
リョウト「イング、鋼龍戦隊が来てくれたよ」
(南端にハガネとヒリュウ改が出現)
テツヤ「機動部隊各機、出撃せよ!」
(ヴィレッタ機が出撃、出撃準備)
リオ「リョウト君、イング、大丈夫!?」
リョウト「うん、何とかね」
ヴィレッタ「バルシェムか……!」
スペクトラ(ヴェート……ここであの女との決着を付けてもいい)
ヨン(彼らがチーム・ジェルバを…… アルバーダ少尉やセレーナ少尉を……!)
ラウル「あいつらは……」
ラミアゼ・バルマリィ帝国の人造人間、 バルシェムの部隊だ」
コウタ「目的が何なのか、 いまいちはっきりしねえ連中なんだよな」
トウマ「じゃあ、何でこんな所に……!?」
ライ「彼らがモンテ・ディルーポの時のように、 ユーゼスに関わる物を捜索しているのなら……」
ライ「あの男が取り込もうとしたクロスゲートに 異常が起きていることを知り、 調べに来た可能性がある」
リム「でも、ユーゼスは消滅したのに……」
ヴィレッタ「そう、それは紛れもない事実。 しかし、彼らにその確証がないとしたら……」
ヴィレッタ「少しでもあの男の手掛かりを得るために、 先行していたイングを狙ったのかも知れないわね」
リュウセイ「どのみち、俺達が来た以上、 あいつらの好きにはさせねえぜ!」
カイ「その通りだ。各機、攻撃を開始せよ!」
(作戦目的表示)

〈スペクトラ機以外の敵機20機以上撃墜 or スペクトラ機のHP60%以下 or 5EP〉

(ハガネにアラート)
エイタ「アンノウン接近!  3時方向、仰角20より真っ直ぐ!」
(東側に敵機が出現)
キャリコ「深入りし過ぎるな、スペクトラ」
スペクトラ「でも、これはチャンスよ」
キャリコ「成すべきことを忘れるな。 俺が連中を引きつける。お前は退却しろ」
スペクトラ「いえ、クロスゲートが異常反応を 見せている今だからこそ、退けない」
スペクトラ「イーグレット・イングを拉致する機会は これが最後かも知れないから」
キャリコ「お前が拘っているのは、ヴェートではないのか?」
スペクトラ「……いえ、違うわ」
キャリコ「だとしても、そう長くここに留まるつもりはない。 引き際はこちらで見極めるぞ」
スペクトラ「了解」
リョウト「形と色の違う機体がもう1機……!」
ヴィレッタ「あれも隊長機のようね」
キャリコ「これも因縁か。しばしの間、相手をしてやろう」
(作戦目的表示)

〈vs バルシェム(アイン)〉

[イング]

イング「こいつは……!?」
バルシェム「……因子が……」
イング「な……何なんだ、この感じ……!?」
バルシェム(俺は……今、何を……?)
イング(! 収まった……? 今のは、いったい……)
バルシェム(システムの不調だったのか?  だが、与えられた任務は果たしてみせる)

[HP20%以下]

バルシェム「くっ……!」
スペクトラ「退きなさい、アイン。それ以上は無理よ」
バルシェム「……了解」
(バルシェム(アイン)機が撤退)

〈vs スペクトラ〉

[ヴィレッタ]

ヴィレッタ「お前達バルシェムの目的が何であろうと……!」
スペクトラ(私はお前の存在を認めない……!)

[イング]

イング「お前達がバルシェムだということは、わかっている!  僕を狙う理由は、何なんだ!?」
スペクトラ(心当たりがないとは言わせない……!)

〈vs キャリコ〉

[ヴィレッタ]

ヴィレッタ「あの指揮官機の動きは、もしや……」
キャリコ(お前には覚えがあるはずだ、ヴェート)

[イング]

イング「こいつ、他のバルシェムとは違う……!」
キャリコ(お前が本当の意味で選ばれし者なら、俺は……)

状況選択

スペクトラ機が残っている状態でキャリコ機のHPを19000以下にした
スペクトラ機以外の敵機が残っている状態でキャリコ機のHPを19000以下にした
他に敵機が残っていない状態でキャリコ機のHPを19000以下にした


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