back a,k,s i     index     next a,k,s i


少年の向かう未来 ~ 第33話 ~

《移動中 ロンデニオンと月の間・EARTH AREA》

[マザー・バンガード・ブリッジ]

ベラ「…シェリンドンがこちらに?  本当なの?」
キンケドゥ「ああ。 オーキスや新型のガンダム、 補給物資を持って来ているらしい」
ベラ「ということは、エオス・ニユクスで…」
キンケドゥ「そうだ。 月のアナハイムを経由して来ている」
トビア「あの、すみません。 シェリンドン…さんって?」
ベラ「シェリンドン… シェリンドン・ロナ。 私のいとこにあたる人よ」
ベラ「彼女の家は前大戦後も 貴族主義を再建しようとした人達に かつぎ上げられた名家の一つで…」
ベラ「そこのお嬢様といったところよ」
トビア「じゃ、じゃあ…もしかして、 クロスボーン・バンガードの…?」
ウモン「うむ。シェリンドン・ロナは かつてのベラ艦長と同じ…貴族主義の 信奉者のお姫さんというわけじゃ」
トビア「前からちょっとわからない所が あるんですけど…要するに貴族主義って どんな考え方なんですか?」
ウモン「あ~、つまりな…この世の中には 世の中を治めるに相応しい能力を持った 人間…ま、これがいわゆる貴族だな」
ウモン「それと、そうでない人間…一般人が おるから、貴族がそいつらを導いていくのが よりよい社会だという考えじゃ」
トビア「じゃあ、貴族になる人間って どうやって決められるんです?」
ウモン「自分で言い出すんだろ」
トビア「え? そういうもんですか?  中世の貴族とかだと、何十代にもわたる 血の伝統とかあったりとか」
ウモン「馬鹿だね、おめえは。 その何十代前のそもそものご先祖様は 何で貴族なんだよ?」
トビア「あ……そうか」
ウモン「まあ、連邦の絶対民主主義ってのが 長く続き過ぎた反動も出たんだろうさ」
ウモン「偉い奴は偉い… 偉い奴の言うことを聞いてりゃいいってえ ぐらいの方がわかりやすいからな」
トビア「…でも、 自分で『俺は偉い』って言い出した人が 本当に偉いって保証は何もないわけだし…」
トビア「どうも社会の成り立ちとしては おかしいような気がするなあ…」
ベラ「気をつけなさいよ。 シェリンドンの艦の乗組員はそんな考え方の 信奉者ばかりなんですからね」
ベラ「うかつに そんなことを言うと殺されちゃいますよ」
トビア「は、はあ……」
キンケドゥ「で…どうする、ベラ?  エオス・ニユクスは単に補給物資を 持ってきたわけじゃないと思うが…」
ベラ「そうね……。 あの子と会って話をしてみるわ。 念のため、各員は警戒態勢を」
キンケドゥ「了解した」
キンケドゥ「トビア、 お前はジュドー達と一緒に 受け取り作業を手伝ってくれ」
トビア「わかりました」

[モビルスーツデッキ]

コウ「ようやくオーキスが来たか……」
ニナ「仕上がり具合の方はどうかしら?」
コウ「ニナ…! 君も来ていたのか…?」
ニナ「ええ、モーラと一緒にね。 デンドロビウムは何かと手間がかかるし… 新型のガンダムもあるから」
ニナ「それとも、迷惑だったかしら?」
コウ「い、いや…そんなことはないよ。 ただ……」
ニナ「…ガトーのことなら、気にしないで。 あなたに本当のことを話さなかった 私が悪いんだから……」
ニナ「それに、 私がここへ来た本当の理由はあなたと…」
ジュドー「お!? あれ、 クロスボーン・ガンダムじゃないの?」
トビア「ホントだ……新型かな?」
ニナ「…久しぶりね、ジュドー」
ジュドー「ああ。ニナさん、 エオス・ニユクスに乗ってたんだ?」
ニナ「ええ、会社からの指示で オーキスやX3を輸送するためにね」
ジュドー「X3?」
ニナ「クロスボーン・ガンダムの3号機よ。 他の2機に比べて調整が遅れていたから… 持ってくるのが今になってしまったの」
トビア「へええ~、カッコいいですね。 パイロットは誰なんですか?」
ニナ「まだ決まってないけど……」
ジュドー「話はそこまでにしとこうぜ、 トビア。俺達、邪魔しちゃったみたいだし」
トビア「邪魔?」
ジュドー「いいから、いいから。 X3を見に行こうぜ」
トビア「う、うん…」
(足音・ジュドーとトビアが立ち去る)
ニナ「何だか、 余計な気をつかわせちゃったみたい。 ねえ、コウ?」
コウ「…あのX3… 腕についてるのはビーム・シールド… いや、Iフィールド発生装置か?」
コウ「オーキスのより はるかに小さいけど、使用時間の方は 大丈夫なんだろうか……」
ニナ「もう……相変わらずね、あなたも」

ジュドー「見ろよ、トビア。 変わった武器が置いてあるぜ」
トビア「ホントだ。 大きな剣…X3の武器なのかな?」
シェリンドン「…まあ、あなたとあなた…」
トビア「え…?」
ジュドー「だ、誰?」
シェリンドン「あなた方はまだ本当の ニュータイプではありませんね?」
トビア「え…ええっ…?」
ジュドー「本当のニュータイプって…?」
トビア(! もしかして…この子が?)
シェリンドン「私はシェリンドン・ロナと 申します。あなた方のお名前は?」
ジュドー「ジュ、ジュドー・アーシタ…」
トビア「トビア・アロナクス…です」
シェリンドン「では、ジュドー…トビア。 また後でお会い致しましょう」
(足音・シェリンドンが立ち去る)
トビア「やっぱり、あの子が……」
ジュドー「また後でって、どういう意味だ?」

[マザー・バンガード・ブリッジ]

ベラ「説得…?」
シェリンドン「ええ。 そのために私はここへ来たのです」
シェリンドン「ベラお姉様… 今すぐαナンバーズの皆様に 戦いをやめるよう命令して下さい」
ベラ「シェリー…」
シェリンドン「…ベラお姉様、 戦いは何も生み出しません。 混乱と憎しみをあおるだけです」
シェリンドン「わかっているはずでは ありませんか? クラックス・ドゥガチの 地球侵攻をやめさせたいのなら…」
シェリンドン「まず話し合いのテーブルに つくべきではないのですか?」
ベラ「…あなたの考え方が わからないわけではないわ。 だけど、もうそんな段階ではないの」
ベラ「あなたの言っていることは、 後ろにナイフを持って迫っている強盗に 命の尊さを説けと言っているのと…」
シェリンドン「私には…あなた方が いたずらに戦火を大きくしようと しているようにしか見えませんが…」
ベラ「………」
シェリンドン「ベラ…私はもう 今のままでは人類は駄目だと思っています」
シェリンドン「いえ、 今ここであなた方がネオ・ジオンと 木星帝国を退けたとしても…」
シェリンドン「遠からず、 同じようなことが起こることでしょう。 ……戦いはなくなりません」
シェリンドン「人間そのものが…… 基本的に誤解を生み出すように 出来ているのですから」
シェリンドン「人間そのものが 変化しなければ…人類が真の平和を 手にするためには……」
シェリンドン「宇宙に適合した新たなる人類の 時代…新たなるニュータイプの時代を 待つしかありません」
シェリンドン「ニュータイプが 旧人類の行動を押さえられるだけの 数に達するまで…」
シェリンドン「それがどのくらいの 未来になるのかはわかりませんが…」
シェリンドン「それまで、人類の 発生地である地球圏を汚されたくない…」
シェリンドン「環境を汚染する戦いを 最小にとどめる方法を選んで欲しいのです」
ベラ「それは… 誰が地球圏を支配しようとしていても?  放っておけと?」
ベラ「木星帝国に地球を ゆずりわたしてもかまわないと?」
シェリンドン「それが一番混乱の少ない 方法であるならば、それでも構わないと 私は思っています…」
ベラ「冗談ではないわ! そんな夢物語に 付きあっている暇はありません!」
ベラ「第一、木星帝国が考える 宇宙に適応した新人類は…」
ベラ「あなたの考えているようなものだと いう保証はどこにもないのですよ?  シェリー…」
シェリンドン「では、仕方がありません…」
(複数の速い足音)
ベラ「何です、あなた達は!?」
CB兵「お静かに、ベラ・ロナ様」
CB兵「シェリンドン様、 マザー・バンガードのブリッジを 制圧致しました」
シェリンドン「ご苦労です。 トビア・アロナクスとジュドー・ アーシタはどうしました?」
CB兵「捕獲し、別室に監禁しました」
ベラ「シェリー!  どうして、あの2人を!?」
シェリンドン「あの子達…自分では 気づいてないようだけど、たいへんよい ニュータイプの資質をもっているわ」
シェリンドン「彼らを私の下で育てれば もっとちゃんとしたニュータイプとして 覚醒させることが出来るわ」
ベラ「あ、あなたは……!」
シェリンドン「では… 私と護衛の者を残し、エオス・ニユクス号を この宙域から後退させなさい」
CB兵「了解しました」
ベラ「シェリー!」
シェリンドン「どうしても一度… ベラお姉さまに戦いを止めていただき…」
シェリンドン「連邦とネオ・ジオン、 木星帝国と同じテーブルについて いただきたく思っています」
シェリンドン「そして、共に 人類の向かう未来を考えましょう…」
ベラ「………」


第33話
少年の向かう未来

〔戦域:宇宙空間〕

(マザーバンガードは出撃済み、母艦出撃選択)
ビルギット「おい、何が起こったんだ!?」
ビーチャ「エオス・ニユクス号の 連中がいきなり襲ってきたんだよ!」
イーノ「僕達は逃げ出したんだけど、 ジュドーとトビアが…」
カミーユ「逃げ遅れたのか…!?」
エル「あいつら、 最初っからジュドーとトビアを 捕まえる気だったみたいだよ!」
(敵機が出現)
コウ「ネオ・ジオン!?  もしかして、エオス・ニユクスの連中が 呼び寄せたのか…!?」
シーマ「フフフ…… あの小娘もいい働きをするじゃないさ。 さあ、大漁といこうかねえ」
(出撃準備)
シーマ「ようやく出て来たね、デカブツが。 今度こそ仕留めてやるよ」
コウ「こいつが使えるようになった以上、 好きにさせてたまるか!」
カミーユ「キンケドゥ、 制圧されたマザー・バンガードは どうする!?」
キンケドゥ「…シェリンドンは 傍観者に徹するつもりだろう。 無視しても問題はない…!」
キンケドゥ「それよりも、 今は目の前の敵を!」
ジュドー「くそ…! どうして俺達だけ 閉じ込められなきゃならないんだよ!?」
トビア「もしかして、 これが迎えに来るってことなのか…?」
(作戦目的表示)

〈1EP〉

シェリンドン「ベラお姉様、 このまま戦えば双方に血が流れます。 早く停戦の呼びかけを」
ベラ「…断ります。戦わないことと 平和は似て異なるものです」
シェリンドン「お姉様…どうして 私の考えを理解してくれないのです?」
ベラ「戦う心を忘れない人達がいる限り、 私達は安易な解決の道を選びません…!」
シェリンドン「…わかりました。 どうやらお姉様を説得するのは 思った以上に難しいようですね」
ベラ「どこへ行くの、シェリー?」
シェリンドン「ならば、私は少年達の未来に 期待させてもらうことにします」

〈2EP〉

(ドアを叩く)
トビア「戦いが始まっているんだろ!  俺達をここから出せ!」
ジュドー「しょうがない!  こうなったらドアをブチ破るまでだ!  行くぞ、トビア!」
トビア「ああ!」
ジュドー「よおし! せ~の…!」
(扉が開閉する)
トビア「あ、あれ!? ドアが開いた!?」
(足音)
シェリンドン「トビア、ジュドー… あなた達を迎えに来ました」
トビア「シェリンドン…さん?」
ジュドー「あんた、 俺達をどうしようってんだ!?」
シェリンドン「もうあなた方は戦う必要は ありません。これから私の下で 真のニュータイプになるべく励んで下さい」
トビア「え!?」
ジュドー「あんたと 一緒に行けってのかよ!?」
シェリンドン「そうです。 それがあなた方のためでもあり、 人類のためでもあるのです」
トビア「何を言っているんだ…!?」
ジュドー「放っておけ、トビア!  相手をしている暇なんかない!」
シェリンドン「行ってはいけません。 たとえ今日の戦いに勝ったとしても αナンバーズはいつか敗れます…」
ジュドー「何!?」
シェリンドン「私にはそれがわかります」
トビア「ニュータイプ…だからか?」
シェリンドン「はい…」
ジュドー「勝手なことを言うな! 俺達は どんな戦いでもあきらめずに戦ってきた!」
ジュドー「あんたに そんなことを言われる筋合いはない!」
シェリンドン「私は予測ではなく、 真理を述べているのです」
ジュドー「真理!?」
シェリンドン「そうです。 私がいう敗北とは、あなたの考える 戦争の勝敗とは別物です」
シェリンドン「戦いでしか 物事を解決しようとしない人達は いずれ滅びてしまいます」
シェリンドン「それは 仕方のないことでしょう。ですが、 それに我々が引きずられてはなりません」
ジュドー「…………」
シェリンドン「私にはニュータイプの力は 神が与えたもうた力だと思えるのですよ」
ジュドー「神だって!?」
シェリンドン「そう…。 戦って滅んでゆくしかない人類に 投げかけられた生き延びる術…希望…」
シェリンドン「ですが、 今はまだあまりにもその数が少なすぎる…」
シェリンドン「だから、 あなた達はもっと先を見て。あなた達の 力を汚れた戦いに使ってはいけないの」
ジュドー「俺達が戦わないことで 誰かが不幸になってもか…?」
シェリンドン「人類の存続という大局から 見れば、仕方のないことです」
ジュドー「なるほど… あんたもあの人と同じってことか…!」
シェリンドン「あの人…?」
ジュドー「俺、あんたみたいなことを 言っていた人を知ってるよ」
ジュドー「その人も自分が 人類を導く存在になろうと考えていた…!」
シェリンドン「私の考えは そのような世俗な支配欲とは無縁です」
ジュドー「そうかよ!?  俺には、そいつとあんたの根っこが 同じに見えるぜ!」
ジュドー「理屈のために平気で誰かの 幸せを踏みにじろうとするところがな!」
シェリンドン「私はそのお方とは違います。 …トビア、あなたはどうです?  私の考えに賛同してくれますね?」
トビア「…我々は選ばれた人間だから 選ばれなかった奴らは放っておけってか?」
トビア「ベラ艦長が無駄な血を流させない 戦いをしてるのを知った時は、さすがに俺も 馬鹿なことをしてると思ったけれど…」
トビア「あんたよりははるかにマシだ!」
シェリンドン「トビア!」
トビア「そこをどけっ!」
シェリンドン「駄目です。 私の言うことをお聞きなさい!」
トビア「俺は人間だ!  人間でたくさんだっ!」
シェリンドン「行くなら撃ちます!」
トビア「やってみろ!」
シェリンドン「!!」
トビア「そうすればわかる!  俺達にも、あんたと同じ赤い血が 流れていることが!」
シェリンドン「う…!」
ジュドー「人間の可能性を、未来を あんた個人の考えで縛らないでくれよ、 シェリンドンさん…!」
ジュドー「今は人類全体が やり直さなくちゃならない時なんだ!」
ジュドー「一握りのニュータイプだけが 生き残ればいいなんて考えは間違ってる!」
ジュドー「俺はそんな未来なんて選びは しない! 人間の可能性って奴を信じる!」
シェリンドン「………!」
ジュドー「悪いけど… 行かせてもらうよ、シェリンドンさん。 俺達の居場所はあんたの下じゃない」
トビア「ああ、 あそこで戦ってるみんなの所なんだ!」
シェリンドン「…………」
(木星帝国軍が出現)
ドゥガチ「フフフ…」
テテニス「………」
ドゥガチ「よくも今までこのワシに 小賢しい意見を繰り返してくれたな?」
ドゥガチ「お前にも出撃してもらうぞ、 テテニス!」
テテニス「………」
ドゥガチ「心配はいらん。 お前の乗るモビルアーマーは完全に 自動操縦だ。何もする必要はない」
ドゥガチ「ただ飾りとして座っておればよい」
テテニス「…………」
ドゥガチ「総統の娘自らが敵を討つ。 愚かな民衆の好みそうなエピソードになる… これが治世というものだよ!」
ドゥガチ「万が一、お前が戦死したら…」
テテニス「!」
ドゥガチ「逆に戦意を高めることになる。 それでも構わんのだがな…」
テテニス「それでは本当に… それで…よいと…?」
ドゥガチ「くどい!」
テテニス「お変わりに なられてしまったのですね…」
ドゥガチ「このワシが生身であったなら、 情に流されてやめさせることも 出来たのかも知れぬが…」
ドゥガチ「ワシは純粋なドゥガチの 思考体であり、ドゥガチが心の奥深くで それを望んでいたのも確かなのだ…!」
テテニス「………」
ドゥガチ「お前は母に似過ぎている…。 ワシが討ち滅ぼさねばならぬ匂いを ひきずり過ぎているのだ!」
テテニス(トビア……助けて……!)
トビア「!! ベルナデット…!?」
ジュドー「ベルナデットって…あの!?」
トビア「あ、ああ…!  あのクラゲみたいなモビルアーマーに… ベルナデットがいる!」
ジュドー「わかった! 早く行こうぜ!  そのことをみんなに教えなきゃ、 ベルナデットを助けられない!」
トビア「助けるって…!?」
ジュドー「何言ってんだ、お前だって そのつもりだろ!? みんなで力を 合わせりゃ、上手くいくって!」
トビア「あ、ああ!」
(作戦目的表示)

〈3PP〉

(クロスボーン・ガンダムX3が出現)
キンケドゥ「X3!?  もしかして、トビアか!?」
ウモン「あいつ… 自力で脱出しおったのか!?」
トビア「はい!  遅くなってすみません!!」
(クロスボーン・ガンダムX3が東に移動)
ジュドー「ジュドーも一緒か!?」
ジュドー「ああ! それより、 敵のモビルアーマーにベルナデットが つかまってるんだ!」
ジュドー「だから、 みんなであの子を助けてやってくれ!」
キンケドゥ「ベルナデットって…!  本当なのか、トビア!?」
トビア「は、はい!」
サンシロー「何で そんなことがわかるんだ!?」
京四郎「フッ… ニュータイプの勘って奴だろう」
甲児「よっしゃ!  じゃあ…その話、乗ったぜ!」
トビア「こ、甲児さん…!」
甲児「カミーユやジュドー、キンケドゥも やってきたことだ、お前にも出来る!」
フォウ「そうよ。 だから…頑張って、トビア」
トビア「フォウさん…!」
万丈「囚われのお姫様を助けるのは、 僕らの役目みたいなものだからね。 協力させてもらうよ」
一矢「ああ、俺も手伝うぜ! トビア!」
トビア「す、すみません、みなさん!」
トビア「待っていろ、ベルナデット!  今……約束を守る!」
(作戦目的表示)

〈vs エレゴレラ (自律回路)〉

[トビア or ジュドー]

トビア「ベルナデット!」
テテニス「トビア!」
(戦闘)
???(ドゥガチ)「フフフ…」
トビア「貴様ーっ!  ベルナデットじゃないなーっ!」
トビア「誰だーっ! 誰がそこにいる!  ベルナデットをはなせーっ!」
???(ドゥガチ)「フハハハハ、フハハハハ!  ハハハハハハハ!」
トビア「その声はドゥガチ…、 クラックス・ドゥガチだな!?」
テテニス「お父様!? お父様…!」
トビア「ドゥガチがその中にいるのか!?」
ドゥガチ「そのとおり。 このモビルアーマーを動かしているのは この私…」
ドゥガチ「クラックス・ドゥガチの その一人だよ」
トビア「!!」
テテニス「あ…ああ…お父様…?  これは一体…何故…?」
ドゥガチ「完全自動機と言っただろう?  これはそのためのテストなのだよ!」
トビア「貴様…!」
ドゥガチ「さあどうする、小僧?  お前の助けようとしている娘は 我が手の内だ。攻撃出来るかね?」
トビア「何!? 何だと!?  自分の娘じゃないか!!」
トビア「それが人間の言うことか!  貴様ぁぁぁっ!!」
ドゥガチ「ハハハハハ、笑わせるな!  戦いに汚いきれいはない!」
ドゥガチ「戦国の世となれば 子が親を殺す親が子を殺すなどと いうのは珍しくもない!」
ドゥガチ「事実、過去の支配権の争いなど おおよそそんなものだ!」
ドゥガチ「それが人間の本性だ!  血のつながりなど、世迷い言に過ぎん!  これは戦争なのだよ!」
ドゥガチ「人質に出した妻や娘を 切り捨てるのも、うんざりするほど 普通の手段だ」
ドゥガチ「ハハハ…もっとも この場合、少し違うのは…」
ドゥガチ「お前が一度も抱いたこともない ワシの娘のために勝手に攻撃を ためらっているということだがな!」
トビア「……!!」
ドゥガチ「小僧!  まずは貴様から血祭りにあげてやる!」
テテニス「やめて! やめて!!  お父様っ! 何でもします!  しますから…やめてぇぇっ!!」
ドゥガチ「ワシは戦争をしているのだよ!」
【強制戦闘】
ドゥガチ[ヒートナギナタ]vsトビア[反撃不可能]
(トビアは切り払う)
トビア「クラックス・ドゥガチ!  あんたがどう思っていようと…」
トビア「俺の方は… 戦争をやってるつもりなどなぁぁいっ!!」
ドゥガチ「うおおっ!?  ば、馬鹿な! モビルアーマーが パワー負けするなどっ!」
(エレゴレラが東へ移動)
トビア「今ので コックピットの位置はわかった!!」
トビア「後はそれごとベルナデットを 引きずり出すだけだ!」
(作戦目的表示)

〈vs シーマ〉

[コウ]

コウ「ネオ・ジオンは 核燃料を奪い、何を企んでいる!?」
シーマ「しつこいボウヤだよ!  お前の相手は、そのうち奴が やってくれるよ!」
コウ「奴だと…!?  ガトーが動き出したのか!」
シーマ「そうさ!  だが、あたしに仕掛けたからには ここでボウヤは終わりだよ!」

[撃墜]

シーマ「ちっ…!  やってくれるじゃないか…!」
シーマ「ま…この戦いが シャアの下での最後の仕事だけどね」

〈vs ドゥガチ〉

[キンケドゥ]

ドゥガチ「ほう…確かお前は イオでワシの内の一人を倒した男か…」
キンケドゥ「あんたのような悪党に 覚えられても嬉しくはないがね…。 だが、これだけは言っておく…!」
キンケドゥ「俺達がいる限り、 お前が何人いようと、その野望と共に 必ず叩き潰してやる!」

[トビア]

トビア「クラックス・ドゥガチ!  ベルナデットは返してもらうぞ!」
ドゥガチ「若造めがっ!」

[ジュドー]

ドゥガチ「貴様ごとき若造に ワシの生き方が理解出来てたまるか!」
ジュドー「そんな憎しみに凝り固まった 生き方なんか知りたくもないぜ!」
ジュドー「だから、俺達が あんたに教えてやるさ!  未来を創っていく力ってやつをな!」

[万丈]

万丈「クラックス・ドゥガチ…、 あなたのその醜いエゴは 既に人間のものではない!」
ドゥガチ「ならば、どうすると言うのだ?  破嵐創造の息子よ!」
万丈「もちろん叩き潰す!  子の生命さえも利用するような輩は この僕が許しはしない!」

ドゥガチのエレゴレアを撃墜したのは
トビア トビア以外


back a,k,s i     index     next a,k,s i