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妄執の妖花 ~ 第32話 ~

《移動中 月とロンデニオンの間・EARTH AREA》

[マザー・バンガード・ブリッジ]

ベラ「…では、アイビスは 心の傷を克服したのですね」
キンケドゥ「ああ…。 同時に仲間との絆ってやつも やっとわかってくれたよ」
ベラ「…しかし、彼女が自分の夢を 取り戻したのならば、もう私達と共に 戦う意味はありませんね…」
キンケドゥ「ところが、彼女達は 引き続き強力を申し出ているよ」
ベラ「え…?」
キンケドゥ「理由は照れくさくて 言えないそうだがね…」
ウモン「あのアイビスが 照れ笑いするなんざ、数ヶ月前には 想像も出来んかったわい」
ウモン「ま…長生きした甲斐も あったってもんじゃ」
ベラ「この際、理由は不要でしょう。 彼女達も共に戦う…それで充分です」
キンケドゥ「そうだな」
ベラ「彼女達の活躍には 今後も期待させてもらいましょう」
アンナマリー「ベラ艦長、 間もなくロンデニオンと通信可能圏内に 入ります」
ベラ「了解しました。 …アンナマリー、少し顔色が 優れないようですが…」
アンナマリー「…お気遣いなく…。 私はこれより機体整備に向かいます」
ベラ「あ…」
(足音・アンナマリーが立ち去る)
キンケドゥ「少し気掛かりだな、 アンナマリーの様子…」
ベラ「ええ…」
ウモン「気を張り過ぎている…。 あれでは心身がもたんぞ」
キンケドゥ「原因はおそらく ザビーネだろう」
ウモン「うむ…」
ベラ「宇宙に上がった以上、 木星帝国との戦いはさけられません からね…」
キンケドゥ「だが、奴と木星帝国に プレッシャーを感じているのは 俺達も同じだ…」

《サイド1 ロンデニオン・EARTH AREA》

[ラー・カイラム・ブリッジ]

トーレス「ブライト艦長、 αナンバーズのシナプス大佐から 通信が入っています」
ブライト「こちらに回してくれ」
(モニターオン)
シナプス「…久しぶりだな、中佐」
ブライト「シナプス大佐… 地球での戦い、お疲れ様でした」
シナプス「うむ。長い間、 ロンデニオンを留守にしてすまなかった。 それで、そちらの状況は?」
ブライト「ネオ・ジオンや木星帝国は こちらが手出し出来ない状況を見越し、 着実に戦力を集めつつあります」
シナプス「そうか…。 アデナウアー参謀次官の方は?」
ブライト「ネオ・ジオンとの 交渉の準備中です。核奪取事件を 取引材料に使うようですが…」
シナプス「ネオ・ジオンが 旧ジオン残党との指揮系統の違いを 理由に否認すれば、それまでだな」
ブライト「ええ。それに、 最悪の場合、参謀本部がアクシズを 取引材料にすることも考えられます」
シナプス「ネオ・ジオン軍の投降を条件に 和平話か…あり得る話だ」
ブライト「シャアとしても、 スウィート・ウォーターの人口を 増やすわけにはいきませんからね」
シナプス「だが、ネオ・ジオンは アクシズに封印できる連中ではあるまい。 下手をすれば、水を得た魚となる」
ブライト「そうさせないようにするのが、 ロンド・ベル隊の役目だと考えています」
シナプス「…了解した。 今後の作戦行動については ロンデニオンで検討しよう」
ブライト「では、到着をお待ちしています」
(通信切れる)
チェーン「…艦長、今のは αナンバーズからの通信ですか?」
ブライト「ああ、 彼らは間もなくロンデニオンへ到着する」
チェーン「じゃあ、アムロ大尉も…?」
ブライト「ああ。 顔を見せてやれなくて、すまなかったな」
チェーン「いいんです。大尉は宇宙に戻って 気持ちが高ぶっているでしょうから…」
ブライト「シャアのことでか?」
チェーン「はい。アナハイムにいた頃… 時折夜中にうなされているようでした」
ブライト「そうか…」
チェーン「だから、不必要にアムロ大尉を 急がせるようなことはしたくないんです」
チェーン「νガンダムの件も 到着後にお知らせすればいいでしょう」
ブライト「いい女房役だな」
チェーン「ありがとうございます」
(アラート)
ブライト「どうした!?」
トーレス「2時の方向より 識別信号無しの機体群が接近中!」
サエグサ「機体の軌道パターンから、 ネオ・ジオンのモビルスーツと 思われます!」
ブライト「先にこちらを叩く気か…!  総員、第1種戦闘配置につけ!」


第32話
妄執の妖花

〔戦域:ロンデニオン周辺宙域〕

(敵味方とも出撃済み。ロンデニオン傍のクラップ級とガンダムMk-IIが爆発)
ギュネイ「ロンド・ベルと言えども 主力がいなければ、こんなものか」
ブライト「艦を前方に!  敵をロンデニオンへ行かせるな!」
クェス「うふふ、アムロ・レイがいなければ 手こずることなんてないわ!」
ギュネイ「クェス、先行し過ぎだ!  一度後退して、こちらに合流しろ!」
クェス「何言ってんの、もう一押しでしょ!」
ギュネイ「チッ…俺の所へ戻って来ても あの性分は相変わらずか…」
クェス「あんたの所じゃないわ!  あたしは大佐の所へ戻ってきたの!」
ギュネイ(大佐の恋人気取りかよ…!  人の気も知らずに、いい気なもんだ…)
ギュネイ「まあいい。俺達の目的は ロンド・ベル隊を倒し、反ネオ・ジオンの コロニーを黙らせることだ」
ギュネイ「見せしめ代わりに ラー・カイラムを沈めるぞ!」
(作戦目的表示)

〈2PP〉

(マザー・バンガードが出現、出撃準備)
ブライト「αナンバーズ…!  間に合ってくれたか」
ベラ「ブライト艦長!  これよりロンド・ベル隊を援護します!」
ギュネイ「来たな、アムロ・レイ!」
クェス「アムロ…!」
アムロ「赤いヤクト・ドーガ…?  まさか、クェスか…!」
ギュネイ「クェス、急ぐぞ!  あと2、3分で木星帝国が来る」
ギュネイ「奴らに好き放題やらせたら コロニーの人間が皆殺しにされちまう。 その前に勝負を決める!」
クェス「わかったわ!」
キンケドゥ「あの青いF91、 いつかの凄腕のパイロットか…」
ハリソン「奇妙なものだ。 一度は敵として戦った宇宙海賊に 助けられるとはな…」
アイビス「ツグミ、 アルテリオンのコンディションは?」
ツグミ「もちろん、オールグリーン。 どんにな飛ばしても大丈夫よ」
アイビス「銀河に旅立つ前に あたし達にはやる事がある…」
ツグミ「ええ…。私達の大事な出発点… 地球を守ることね」
アイビス「そう…。 あたし達の旅立ちの日…、 それは戦いが終わった時よ…!」
ジュドー「アイビスさん…、 しおらしくなったと思ったら、 次は熱血かよ…」
ツグミ「ふふふ…驚きでしょう?  でも、これがアイビスの 本来の姿なのよ」
アイビス「やめてよ、ツグミ…。 そんな風に言われると…」
ツグミ「そんな風に言われると?」
アイビス「その…そのさ… 恥ずかしいじゃない…」
キンケドゥ「まあいいさ。 アイビスはアイビスだからな」
甲児「アイビス! 噂の必殺技、 俺達にも見せてくれよ!」
アイビス「OK!」
(作戦目的表示)

アムロがクェスを
攻撃した 説得した


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