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妄執の妖花 ~ 第32話 ~

《サイド1 ロンデニオン・EARTH AREA》

[ラー・カイラム・ブリッジ]

トーレス「ブライト艦長、 αナンバーズのシナプス大佐から 通信が入っています」
ブライト「こちらに回してくれ」
(モニターオン)
シナプス「…久しぶりだな、中佐」
ブライト「シナプス大佐… 地球での戦い、お疲れ様でした」
シナプス「うむ。長い間、 ロンデニオンを留守にしてすまなかった。 それで、そちらの状況は?」
ブライト「ネオ・ジオンや木星帝国は こちらが手出し出来ない状況を見越し、 着実に戦力を集めつつあります」
シナプス「そうか…。 アデナウアー参謀次官の方は?」
ブライト「ネオ・ジオンとの 交渉の準備中です。核奪取事件を 取引材料に使うようですが…」
シナプス「ネオ・ジオンが 旧ジオン残党との指揮系統の違いを 理由に否認すれば、それまでだな」
ブライト「ええ。それに、 最悪の場合、参謀本部がアクシズを 取引材料にすることも考えられます」
シナプス「ネオ・ジオン軍の投降を条件に 和平話か…あり得る話だ」
ブライト「シャアとしても、 スウィート・ウォーターの人口を 増やすわけにはいきませんからね」
シナプス「だが、ネオ・ジオンは アクシズに封印できる連中ではあるまい。 下手をすれば、水を得た魚となる」
ブライト「そうさせないようにするのが、 ロンド・ベル隊の役目だと考えています」
シナプス「…了解した。 今後の作戦行動については ロンデニオンで検討しよう」
ブライト「では、到着をお待ちしています」
(通信切れる)
チェーン「…艦長、今のは αナンバーズからの通信ですか?」
ブライト「ああ、 彼らは間もなくロンデニオンへ到着する」
チェーン「じゃあ、アムロ大尉も…?」
ブライト「ああ。 顔を見せてやれなくて、すまなかったな」
チェーン「いいんです。大尉は宇宙に戻って 気持ちが高ぶっているでしょうから…」
ブライト「シャアのことでか?」
チェーン「はい。アナハイムにいた頃… 時折夜中にうなされているようでした」
ブライト「そうか…」
チェーン「だから、不必要にアムロ大尉を 急がせるようなことはしたくないんです」
チェーン「νガンダムの件も 到着後にお知らせすればいいでしょう」
ブライト「いい女房役だな」
チェーン「ありがとうございます」
(アラート)
ブライト「どうした!?」
トーレス「2時の方向より 識別信号無しの機体群が接近中!」
サエグサ「機体の軌道パターンから、 ネオ・ジオンのモビルスーツと 思われます!」
ブライト「先にこちらを叩く気か…!  総員、第1種戦闘配置につけ!」


第32話
妄執の妖花

〔戦域:ロンデニオン周辺宙域〕

(敵味方とも出撃済み。ロンデニオン傍のクラップ級とガンダムMk-IIが爆発)
ギュネイ「ロンド・ベルと言えども 主力がいなければ、こんなものか」
ブライト「艦を前方に!  敵をロンデニオンへ行かせるな!」
クェス「うふふ、アムロ・レイがいなければ 手こずることなんてないわ!」
ギュネイ「クェス、先行し過ぎだ!  一度後退して、こちらに合流しろ!」
クェス「何言ってんの、もう一押しでしょ!」
ギュネイ「チッ…俺の所へ戻って来ても あの性分は相変わらずか…」
クェス「あんたの所じゃないわ!  あたしは大佐の所へ戻ってきたの!」
ギュネイ(大佐の恋人気取りかよ…!  人の気も知らずに、いい気なもんだ…)
ギュネイ「まあいい。俺達の目的は ロンド・ベル隊を倒し、反ネオ・ジオンの コロニーを黙らせることだ」
ギュネイ「見せしめ代わりに ラー・カイラムを沈めるぞ!」
(作戦目的表示)

〈2PP〉

(マザー・バンガードが出現、出撃準備)
ブライト「αナンバーズ…!  間に合ってくれたか」
ベラ「ブライト艦長!  これよりロンド・ベル隊を援護します!」
ギュネイ「来たな、アムロ・レイ!」
クェス「アムロ…!」
アムロ「赤いヤクト・ドーガ…?  まさか、クェスか…!」
ギュネイ「クェス、急ぐぞ!  あと2、3分で木星帝国が来る」
ギュネイ「奴らに好き放題やらせたら コロニーの人間が皆殺しにされちまう。 その前に勝負を決める!」
クェス「わかったわ!」
(作戦目的表示)

アムロがクェスを
攻撃した 説得した


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