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begining ~ 第34話 ~

《移動中 月軌道上(月とアクシズの間)・EARTH AREA》

[格納デッキ]

コウ「ニナ、どうだった?  3号機の稼動データの方は?」
ニナ「予想以上だったわ。 機体性能を上手く引き出すのは 相変わらず上手ね、コウ」
コウ「いや…ニナの整備のおかげさ」
ニナ「ううん、あなたも成長しているわよ。 でも…ニンジンは食べられるように なったのかしら?」
コウ「うっ……。そ、それは…」
(複数の足音)
アイビス「うわっ!」
コウ「アイビス…!?  それにモンシア中尉達も!?」
モンシア「いい度胸してるじゃねえか、 ウラキ…。整備にかこつけて ニナさんとしっぽりとはよ…!」
コウ「い…いや…それは…。 とにかく失礼します!」
ニナ「あ…待って、コウ!」
(複数の速い足音・コウとニナが立ち去る)
モンシア「ちきしょう…。 二人で逃げやがったか…」
ツグミ「いいじゃないですか、中尉。 ウラキ少尉も久々に恋人に お会いしたんですから…」
モンシア「そうはいかねえ!  これは風紀の問題だっての!」
キース「素直にうらやましいって 言えばいいのに…」
ベイト「だがよ、モンシア。 お前、前の大戦の時からロンド・ベル隊は 美人ぞろいで…」
ベイト「何人かは必ずオトしてみせるって 言ってなかったか?」
モンシア「う…!」
アデル「やれやれ…つまり ウラキ少尉は中尉の八つ当たりの 的になっただけですか…」
ツグミ「頑張って下さいね、中尉。 αナンバーズにはフリーの子も まだいますから」
アイビス「ま…中尉の腕じゃ 敵機はともかく、女の子は オトせないだろうけどね」
モンシア「う…うるせえ、アイビス!  お前みたいな可愛げのない女に 言われるセリフかよ!」
アイビス「う…!」
ツグミ「これは中尉の方が 一本取ったわね」
モンシア「だいたい、お前の場合 オンナらしい恥じらいとか華が ねえんだよ!」
モンシア「さっきもそうだ。 ウラキの密会の現場に出くわして 『うわっ!』はないだろ!」
モンシア「少しはオンナらしく 『きゃーっ!』とか『いやん!』とか 言ってみろってんだ!」
アイビス「う…うう…」
アイビス「きゃーっ!」
ツグミ「…アイビス… それじゃ雄たけびよ…」
アイビス「え…違う…?  じゃあ…」
アイビス「いやん!」
キース「駄目駄目…!  それじゃ、たいていの男は 飛び上がって逃げ出すよ」
アイビス「もう…文句ばっかりで ちっともわからないよ!」
アデル「まったく…、 スレてないと言うか、世間知らずと 言うか…」
アイビス「そうなこと言ったって… あたし…ずっとDCで操縦スティックを 握ってただけだから…」
キース「またまた!  そんな色っぽい格好してるからには 結構、遊んでたんじゃないの?」
アイビス「こ、この服は… ツグミが勝手に選んだのよ…!」
ツグミ「気持ちがブルーな時には ファッションぐらい ハデにしないとね」
モンシア「まあ、俺達の方は 目の保養をさせてもらってるけどな」
アイビス「!!!」
キース「うわ… 久々のヒステリーモード…!」
ツグミ「ご心配なく、皆さん。 私の今後の課題はアイビスの 人間的成長ですから」
ツグミ「もちろん恋愛修行も入ってます」
ベイト「ほう…そいつは頼もしいな」
モンシア「んじゃ、一丁、 俺を練習台にしてみっか?」
ツグミ「あ…申し訳ありません。 殿方を見る目については もうレクチャー済みですから」
モンシア「そりゃ、どういう意味だ!?」

[マザー・バンガード・休憩室]

甲児「…ブライトさん達、遅いな。 まだ会議をやってんのか?」
カミーユ「俺達は独自の判断で 動いていいことになったからな…それだけに 今後の行動を慎重に決めているんだろう」
キンケドゥ「ああ。軍と政府がネオ・ジオンと 裏で交渉を続けている以上…下手に動けば 足下をすくわれかねないからな」
甲児「交渉なんて上手くいきっこねえのに…」
キンケドゥ「いずれにせよ、俺達が 次に向かうのは月かアクシズだろうな」
ジュドー「アクシズはわかるけど… 何で月に?」
カミーユ「月面の工業力がネオ・ジオンや 木星帝国の大きな後ろ盾となるからさ」
甲児「キンケドゥは どっちだと思ってんだ?」
キンケドゥ「俺は…」

キンケドゥ選択

「月へ向かうと思う」
「アクシズへ向かうと思う」


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