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エラン・ゼノサキス

[フリングホルニ 休憩室]

マサキ「…………」
ガエン「…………」
マサキ「…………」
ガエン「…………」
マサキ「……おい」
ガエン「…………」
マサキ「返事ぐらいしろ、ガエン!」
ガエン「……何の用だ?」
マサキ「お前、普段からそのカッコなのか?」
ガエン「そうだ」
マサキ「替えの服は?」
ガエン「同じ服を1ダース持っている」
マサキ「それ1種類かよ!?」
ガエン「お前だって、いつも同じ格好だろうが」
マサキ「それはお約束ってヤツで……
 じゃなくて!!  お前、もうちょっとまともなカッコしろ!」
ガエン「お前に言われる筋合いはない」
マサキ「うるせぇ!  その真っ黒の服が暑っ苦しいんだよ!」
ガエン「お前個人の感想に付き合ってやる 必要はない」
マサキ「やかましい!  こいつは命令だ!  ちゃんとした服を買ってこい!」
ガエン「命令か。ならば従おう」
マサキ「……何だ、お前。 命令だと言ったら素直に聞きやがって」
ガエン「当然だ。命令には絶対服従する。 それが規律だ」
マサキ「……まったく、お前は……」
(扉が開く)
リューネ「ちょっと、外まで声が聞こえたよ。 何ケンカしてんのさ?」
ウェンディ「ダメよ、ケンカは」
プレシア「お兄ちゃん、いつもそうなんだから」
マサキ「いや、ケンカじゃなくてな…… こいつの服装の事でよ」
リューネ「服? そういえばあんた、 ずっとそのカッコだね」
ガエン「そういうお前もな」
マサキ「だから、そのやりとりはもういいって!  それより服買いにいくぞ、服!」
ウェンディ「服買いにいくって……ガエンの?」
マサキ「ああ、そうだよ」
リューネ「二人で?」
マサキ「その方がいいだろ。 こいつが自分で選ぶと、同じ様な 服買うに決まってる」
ウェンディ「マサキが服を選ぶの?」
リューネ「それはやめた方が……」
プレシア「いいと思うなぁ」
マサキ「な、何でだよ?」
リューネ「だって、マサキ、服のセンス悪いもん」
ウェンディ「うん、そうね」
プレシア「あたしもそう思う」
マサキ「なっ…… お前達だってそんなにいいセンスじゃ ねぇだろうが!」
ウェンディ「男の見る目と、女の見る目は違うのよ」
リューネ「そうそう。あたし達だって、 動きやすいとか、作業しやすいとか、 そういう理由でこのカッコなの」
ウェンディ「普段着は色々持ってるもの」
プレシア「お兄ちゃん、あたしの服装ダメなの?」
マサキ「い、いや、そうじゃなくてだな……」
リューネ「第一、マサキこの辺りで服屋さん、 知ってるの?」
マサキ「あー、もう。わかった、わかった。 お前達も一緒に来い。 で、服選びは任せる」
ガエン「……俺の意見は最初から無視か?」

[商店街]

リューネ「あ、何かおいしそうなの売ってる。 何あれ?」
プレシア「パディグって言って、 えーと、何だっけ……
 あ、そうそう。 地上のクレープみたいなものだよ」
ウェンディカッシュミント味だって。 おいしそうね」
マサキ「お前ら、遊びに来てんじゃねぇんだぞ」
リューネ「ああ、そうそう。 服買いに来たんだよね」
マサキ「で、服屋ってこの近くなのか?」
ウェンディ「ええ、すぐそこよ」
????(エラン)「やあ、マサキ。それにプレシアもいるな」
マサキ「ん? 誰だ?」
ガエン「マサキ……下がれ」
マサキ「何だ? ガエン、どうした?」
ガエン「……わからんのか?  こいつ……ただ者ではないぞ」
????(エラン)「何だよ、そんなに警戒しなくても いいだろ? 確か君は…… 元ヴォルクルス教団暗殺者のガエン」
ガエン「……何者だ?」

<No.068:僕はエラン・ゼノサキス>

エラン「僕はエラン・ゼノサキス」
プレシア「えっ? ゼノサキスって……」
エラン「君とは親戚に当たるな、プレシア。 とは言っても2000年も前に 分かれた系統だけど」

[商店街]

プレシア「そ、そうなんですか。 その、初めまして」
エラン「……ふーん」
プレシア「えっ? ど、どうかしましたか?」
エラン「いや、気にしないでくれ。 大した事じゃない。
 それよりマサキ、君に訊きたい事が あるんだけどな」
マサキ「……何だよ?」
エラン「君の本命はどっちなんだい?」
マサキ「……何の事だ?」
エラン「練金学士のお姉さんか、地上人の お嬢さんかって事だよ」
ウェンディ「練金学士って……私の事?」
リューネ地上人ってのはあたしの事、みたいだね」
マサキ「だから、何の話なんだよ?」
エラン「やれやれ、趣きも何もあったもんじゃ ないな、君は。どっちが恋人なのかって 訊いてるんだよ」
マサキ「なっ!?」
ウェンディ「えっ……」
リューネ「あ……」
マサキ「な、何だよ!?  何じっと見てんだ、二人共!
 エランつったな!?  てめぇ、どういうつもりだ!?」
エラン「どちらかに人質になってもらおうと 思ってね」
マサキ「なっ……人質だと!?  何でそんな事を……」
エラン「君と勝負がしたくてね。 普通に言っても、君が承知するとは 思えないからな」
マサキ「当たり前だっ!  そんな事して何の意味がある!?」
エラン「僕にはあるんだよ。 神祇無窮流を極めるためにね」
ガエン「……やはりその身のこなし、 神祇無窮流だったか」
エラン「ああ、言っておくけどガエン。 君には用はないよ。君程度の使い手なんて 掃いて捨てるほどいるから」
ガエン「…………」
マサキ神祇無窮流……ゼオルートのおっさんが 使ってた剣術流派、だったな」
エラン「君だって使えるんだろう?」
マサキ「俺は正式に教わっちゃいねぇよ」
エラン「……そうなのか?」
マサキ「ウソついてどうするってんだよ」
エラン「へぇ……面白いな。 すると、君は自分でも意識しないで、 吸収して、使ってるワケか。
 なるほど、天性の流派とは よく言ったもんだな」
マサキ「何をワケのわからねぇ事を言ってる!  要が済んだんなら、とっとと帰れ!」
エラン「それが、そうもいかなくなったよ。 君の話を聞いた以上、試してみないと 気が済まなくなった。
 それに、君に見せたいものもあるしね……」
マサキ「……何をする気だ!?」
エラン「いいから、早くサイバスターを呼びなよ。 面白いものを見せてやるから」
マサキ「こんな街中で、魔装機を 出せってのか!?」
エラン「面倒臭いな。僕はそんな事、 気にしないけどね。 来いっ! ゼルヴォイド!」
(衣擦れ)

<No.027:ゼルヴォイド>

マサキ「なっ……あれは……」
ウェンディ「あ……」
リューネ「黒い……サイバスター?」
エラン「ゼルヴォイドだよ。 そして、こっちがオリジナル」
マサキ「てめぇ……何のつもりだ!?」
エラン「言ったろ? 君と勝負がしたいって。 生身より魔装機の方がよさそうだからね。
 ほら、早くサイバスターを呼びなよ。 仲間も呼んでいいよ。早くしないと、 そうだな……この街を破壊しようか」
マサキ「なっ……何だとっ!」
エラン「へぇ、顔色が変わったね。 やるほど、この手が効果的みたいだな」
マサキ「お前が何考えてるかなんざ、 知りたくもねぇが、街を破壊するってのは 赦さねぇ!!」
エラン「おっと。やっとその気になって くれたかい? それじゃ、待ってるよ」

[商店街]

(通信がつながる)
マサキ「くっ!  フリングホルニ、聞こえるか!?  マサキだ!
 サイバスターを街の郊外に射出してくれ!  後、リューネ、プレシア、ガエンの分も 頼む!!」
ウェンディ「私、急いでフリングホルニに戻るわ」
マサキ「いや待て、ウェンディ!  あの魔装機……ただもんじゃねぇ。
 サイバスターのサブシートにいた方が 安全だ」
ウェンディ「そうね……わかった」


エラン・ゼノサキス

〔戦域:商店街〕

(ゼルヴォイド、サイバスター、ヴァルシオーネR、ディアブロ、デュラクシールが出現する)
エラン「やっと来たね。それじゃ、ルールを 説明しよう。今から30分間、僕の攻撃を 耐えきったら、君の勝ちだ、マサキ。
 君が負けたら、街を破壊する」
マサキ「ルールだと!?  ゲームをやってんじゃねぇぞ!!」
エラン「そうしないと、君は本気を出さない みたいだからね。必要な処置さ」
マサキ「てめぇは……っ!!  4対1で勝てると思ってるのか!?」
エラン「当然だよ。いいか、よく見ておくんだね。 この僕の……そしてゼルヴォイドの 本当の力を!」
(ゼルヴォイドが内側から光る)

<No.029:ゼルヴォイド・ポゼッション!>

マサキ「なっ……こ、これは……」
ウェンディ「まさか……ポゼッションなの!?」
エラン「そう、これがオリジナルの力ってワケさ。 君は一度だけ発動したらしいけど…… 所詮コピーじゃ、その程度って事さ」

〔戦域:商店街〕

(ゼルヴォイドの光が収まる)
マサキ「さっきからオリジナルだのコピーだの ぬかしやがって…… サイバスターを偽物扱いすんのか!?」
エラン「事実、そうだから仕方ないだろ?」
マサキ「てめぇっ!!」
(作戦目的表示)

2PP終了時のゼルヴォイドのHPは

50%以下で、マサキと戦闘した
50%以下で、マサキは戦闘していない
50%以上、80%未満
80%以上、100%未満
100%


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