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戦場の教母

[街中]

ウェンディベスピナ条約で、市街地の戦闘は 禁じられてるけど…… 内戦やテロじゃ、防げないものね……」
ロドニー「くそったれが…… まともな政治家はおらへんのか」
マサキ「いっその事、おっさんが政治家に なったらいいんじゃねーの?」
ロドニー「何でやねん。わしはもう、 アンティラス隊の一員やで。 シュテドニアス国籍はないわい」
ウェンディ「あ、いえ、ありますよ、国籍」
ロドニー「えっ? 何でや?」
ウェンディ聯盟では、アンティラス隊の 規約について、細部で意見が 分かれてるんです。
 なので、一時的ではありますけど、 今の私達は二重国籍扱いになってます」
ロドニー「なんやそれ。 ええ加減なやっちゃなぁ…… それこそ国際法違反やろ」
ウェンディ「ホントは来週にでも、これについては 決議される予定だったんですよ。 けど、シュテドニアスがこんな状態なので」
ロドニー「ああ、そういう事かいな」
ウェンディ「そうはいっても、アンティラス隊に 所属したまま、選挙に出るのは 無理ですけどね」
ロドニー「まあ、普通はそうやな」
エリス「ロドニー、何でしょう?  あの行列」
ロドニー「ん? おお、何か安売りしとるんかな?」
ウェンディ「いえ、あれは…… 炊き出しですね」
リューネ「へぇ、ボランティアか」
ウェンディ「私達でも手伝える事があるかも しれません。行ってみましょう」
マサキ「そうだな」

[教会前]

マサキ「あー、ちょっといいか?」
????(エルシーネ)「ああ、すみません。列に並んで 頂けませんか?」
マサキ「あ、いや、食いもんをもらいに きたんじゃねぇんだ。ちょっと……」
ロドニー「ん? 自分……エルシーネはんか?」

<No.019:教母エルシーネ

エルシーネ「ええ、わたくしはエルシーネ・ テレジアですが……何か?」

[教会前]

ロドニー「ああ、ここが有名な アクアビナ修養会やったんか」
マサキ「有名人なのか?」
エリス「ええ、キュリウス派の教母、 エルシーネ様といえば、シュテドニアスでは 知らない人はいません」
エルシーネ「教母などと、もったいない。 わたくしは一介の尼に過ぎません。 それで、わたくしに何か御用ですか?」
マサキ「ああ、いや、用ってほどじゃなくてな。 手伝える事、ないかって」
エルシーネ「そうでしたか。それは恐れ入ります。 ですが、人手は足りていますので そのお志だけ頂きます」
マサキ「そっか……じゃ、寄付だけでも」
エルシーネ「それはありがとうございます。 あなた方に神の恵みのあらん事を……」
マサキ「う……」
ロドニー「おお……」
リューネ「ふわぁ……」
マサキ「あ……あー、えーと…… 手持ち、あったっけ」
リューネ「今もってるの、これだけ」
ロドニー「しもた、もうちょい下ろしとくんやった」
エリス「少ないですが、これで……」
ウェンディ「ええと……あ、良かった。 お札持ってた」
マサキ「えっと、じゃあ、これ、全部寄付で」
エルシーネ「まあ、こんなに?  本当によろしいんですか?」
ロドニー「かまへん、かまへん!  こんな美人さんやったらナンボでも。 それに、わしらのせいでも……
 ぐあっ!」
エリス「…………」
ロドニー「い、いや、エリス!  ちゃうねん! 今のはちゃう!」
エリス「…………」
ロドニー「いや、悪かったって!  ホンマ、反省しとる!」
エルシーネ「奥様、ですか?」
エリス「一応、書類上は」
エルシーネ「お気になさらず。殿方はああいった お世辞をおっしゃるものです。 外交儀礼の様なものですから」
エリス「は、はい……それはわかってますけど」
エルシーネ「素敵なご夫婦ですね。 神の祝福があらん事を」
エリス「あ、ありがとうございます」
マサキ「あー、何か色々と邪魔しちまった みたいだな。それじゃ、俺達はこれで」
エルシーネ「はい。どうもありがとうございました」

[街中]

リューネ「……ふう。 何ていうか、すごかったね」
マサキ「ああ、あれが後光が差すって いうヤツだな」
リューネ「ああいうのも、プラーナなのかな」
マサキ「かもな。治癒術も使ってたみたいだし」
シモーヌ「孤児院もあったよ。 身寄りのない子供達を預かってるんだね」
リューネ「ああやって、困ってる人達の力に 直接なれるのって、いいな……」
マサキ「ん?」
ウェンディ「どうしたの、マサキ?」
マサキ「いや、今さっき、どっかで見た様な ヤツが……どこで見たんだっけ」
リューネ「知り合い?  シュテドニアスに?」
マサキ「……気になるな」
ロドニー「何でや?」
マサキ「なんつーか、そいつに殺気みたいな もんを感じたんだよ。 しかもあっちに向かった」
リューネ「エルシーネさんの教会……」
ロドニー「そら確かに気になるな…… 戻ってみるか」
マサキ「ああ、そうしよう」

[教会前]

ロドニー「どや? おるか?」
マサキ「こう人が多くちゃ、わかんねぇって」
エルシーネ「あら、皆様。 何かお忘れ物ですか?」
マサキ「あ、いや、そうじゃなくって…… その、この辺りで変なヤツ見なかったか?」
エルシーネ「変なヤツ、と言いますと?」
マサキ「えーと、目つきが悪くて、 バカみたいで……
 あーっ! 思い出した!  エリックだ、あいつ!」
エリック「うおっ!? だ、誰だ!?  俺様に何か用か!?」
リューネ「あ、いた!」
ズネロ「……ヘッド。 何で声出すんですか」
エリック「何でって…… いきなり大声で呼ばれりゃ、 誰だって返事すっだろ」
ズネロ「……はあ~。 変装した意味、ないじゃないですか」
エリック「いいんだよ!  俺はこそこそやるのは趣味じゃねぇ!  男は目立ってナンボよ!」
ズネロ「……仕方ありませんね。 メカ戦ですか」
エリック「おうよ!」


戦場の教母

〔戦域:ネストリアス教会〕

(教会の周りに、敵機、味方機が出現する)
エリック「ヒャッホー!  この前の借り、キッチリ返すぜ!」
マサキ「くっ! 何だこの数は!?  どこから湧いて出やがった!?」
ウェンディ「もしかして……隠形の術かも」
エリス「えっ? あれってテロリスト程度の 連中でも使えるんですか?」
ウェンディ「ううん、普通ならあり得ないけど…… 多分、バックに大きな組織があるのよ」
エリック「ほっほー!  よく気が付いたな!  そうともよ、俺達のバックには……」
ズネロ「ヘッド! それは喋っちゃダメでしょ!」
エリック「むおっ!?  そ、そういえばそうだった。
 おのれ、なかなか見事な誘導尋問じゃ ねぇか! 危なく引っかかるとこだったぜ」
リューネ「……相変わらずバカみたいだね」
エリック「何だと! バカって言うヤツが バカって諺、知らねーのか!?」
ズネロ「そんな諺、ないですがね」
エリック「何でもいい!  いけっ、野郎共!!」
手下「おおっ!」
(北端にジンオウが出現する)
マーガレット「やっと見つけたわ…… マサキ、覚悟しなさい!?」
マサキ「何だと!?  誰だ、てめぇは……」
シモーヌ「あなた……マーガレットなの!?」
マーガレット「よくものうのうと生き恥を さらしているわね、シモーヌ!」
シモーヌ「……その様子じゃ、ラセツの 仇討ちってところみたいね」
マサキラセツ?  ラセツって……あのラセツの事か?」
マーガレット「ええ、その通りよ!」
シモーヌ「そのためにテロリストに なったって言うの?」
マーガレット「私はただの傭兵よ。 こいつらとは関係ないわ。
 でも今回の仕事は商売抜き。 そもそも私は、あなた達を倒すために 傭兵になったんだから!
 それに、立ち塞がる相手を全て 力で叩き伏せてきたあなた達に、 テロリストをどうこう言う資格はない!」
マサキ「な……何だとっ!!」
(作戦目的表示)

状況選択

2EPまでにバゾーダン極を撃墜
2EPまでにズネロ機を撃墜
2EPになった


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