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深海を発して アイビス ~ 第14話 ~

《太平洋 海底城・WORLD AREA》

[ガルンロール・ブリッジ]

オルバン「リヒテルよ、 地球攻略はどのような状況になっておる?」
リヒテル「この海底城を前線基地として、 地球防衛の拠点である極東地区への 攻撃準備を進めております」
オルバン「未だに準備だと?  予定より遅れておるようだな」
リヒテル「申し訳ございません。 海底に謎の巨大な物体が…」
オルバン「ワシは勝利の報告以外は 聞く気はない。特にあの大空魔竜との 戦ではな。それを肝に命じておけよ」
リヒテル「ははっ!  バーム10億の民のために!」
(通信が切れる)
リヒテル「…バルバス!  大空魔竜の動きはどうなっておる!?」
バルバス「ははっ! 先程、極東地区近海に 降下してきた様子です」
リヒテル「ほほう、いいタイミングだな」
ベルガン「では、奴らの始末は私に 任せて頂きましょうか?」
バルバス「その役目はこのバルバスが!」
ライザ「リヒテル様、 何卒このライザにお任せ下さいませ」
リヒテル「大空魔竜… いや、竜崎一矢の討伐には、 すでに適任の者を呼び寄せてある」
リヒテル「入るがよい、ハレック!」
ハレック「武術指南役、 ガーニー・ハレック…参りました」
バルバス「何と…!  この男がリヒテル様の必勝の策と!?」
ライザ「一介の武術師範がリヒテル様の お役に立てると思えませんが…」
リヒテル「ええい、黙れ!  遅々として進まぬ地球攻略の責任、 誰にあると思っている!?」
ライザ「も…申し訳ございません」
リヒテル「バルバス!  我がバームの兵器が地球のものに 劣っていると思うか!?」
バルバス「い…いえ…!  そんなことはございません!」
リヒテル「では、何故我が軍は地球の ロボットに勝てぬ…? 余はその答えを 操縦者の差であると見た」
ベルガン「なるほど…、 人工知能の類ではなく有人操縦によって 奴らに対抗しようとお考えか…」
リヒテル「ハレック!  そなたはバームを愛しておるか?」
ハレック「もちろんでございます、 リヒテル提督」
リヒテル「うむ。ならば、ハレック… 余にその心の証を見せてくれぬか」
ハレック「提督のご命令とあらば、 我が武術の力、お貸しいたしましょう」
リヒテル「最高の戦闘ロボットを与える。 そなたの力で敵戦力の中核を成す ダイモスと竜崎一矢を倒すのだ!」
ハレック「承知いたしました。 ただし、私も武人のはしくれ… 正々堂々の勝負を挑ませて頂きます」
リヒテル「よかろう。勝利の暁には、 そなたに余の副官の地位を与える」
ハレック「それは辞退させていただきます。 私の望みはバーム星人全ての幸せ… ただそれだけでございますから」
リヒテル「ハハハ! 面白い!  出世には興味がないと申すか!  ならば、ハレックよ…行けぃ!」
ハレック「はっ!」
(ハレックが立ち去る)
ライザ(…ハレックに副官の座を…?)
ベルガン「おや? ライザ殿、 お顔の色がすぐれないようですが…」
ライザ「い…いや…何でもない…」
ベルガン「フフフフフ…心配めさるな。 あなたの悩みは、このド・ベルガンが 解消して差し上げましょう」
ライザ(この男、何をする気だ…?)

《太平洋上・WORLD AREA》

[大空魔竜・ブリッジ]

ミドリ「博士、護衛の一矢君から ドーリアン外務次官が無事にプリベンター 本部へ到着したとの報告が入りました」
ミドリ「今後はレディさんとノインさんが 定期的に連絡を入れるそうです」
大文字「うむ。一矢君に大空魔竜へ 帰還するよう言ってくれたまえ」
ミドリ「はい」
サコン「博士、これで後方支援が 確保出来ましたね」
大文字「ああ。プリベンターの後ろ盾は 我々にとって心強い。正直、三輪長官の 方針はいつ変わるかわからんからな…」
ピート「所詮、プリベンターは理想論者です。 過度の期待は禁物だと思いますが」
ミドリ「もう…どうしていつも皮肉を言うの?  リリーナさんだって努力しているのよ!」
ピート「俺は以前から彼女の掲げる 完全平和主義には疑問を持っていた…」
ピート「武器を持って向かってくる相手には 戦う以外に方法はない。そのために この大空魔竜も作られたはずだ」
ピート「バーム星人が地球を攻撃するなら こちらから前線基地を発見して 逆に叩き潰してやるさ…!」
剛健太郎「確かにピート君の言うことも もっともだ。地球は今、さけられない 戦いの只中にいる…」
剛健太郎「だが、主義や星を越えて 人はわかりあえるはずだ。戦いの中でも それは忘れてはならないだろう」
ミドリ「はい…」
ピート「………」
大文字「…そういえば アイビス君はどうしている?」
ミドリ「今はだいぶ落ち着いたようです。 ただ、まだ周囲には壁を作っていると 聞いています」
サコン「だが、艦を降りなかっただけ 見込みはある。彼女は再び自分との 戦いを始めたのだろう…」
ピート「恒星間パイロットへの夢か…。 だったら、専門の機関に行けば いいだろうに…」
サコン「そうではないさ。 彼女の場合、技術的なものよりも 精神的な問題が大きいのだからな」
剛健太郎「うむ…何か彼女の心を変える きっかけがあればいいのだが…」
(通信)
ミドリ「あら…?  一矢君からの通信だわ…」
(モニターオン)
一矢「こちらダイモスだ!  海上を移動中に謎の円盤を発見したが、 追跡中に正体不明の集団に襲われた!」
大文字「何…!? 異星人か?」
一矢「それはわかりません!  だが、今までに見たこともないような タイプの小型機です!」
一矢「相手の小隊がわからないので 現在、逃走中です!  あと数分でそちらに接触します!」
大文字「よし、大空魔竜発進だ!  ミドリ君は異星人の前線基地を捜索中の 各艦に連絡を!」
ミドリ「了解です!」


第14話
深海を発して

〔戦域:群島〕

(大空魔竜が出現済み、母艦出撃選択、出撃準備)
ツグミ「大丈夫なの、アイビス…?」
アイビス「うん…。 部屋にいるよりはアルテリオンに 乗っていた方がマシだから…」
ツグミ「わかったわ…。 今は生き残ることに専念しましょう」
ミドリ「9時の方向から来ます!」
ピート「各機、警戒態勢!  場合によっては攻撃を開始する!」
(ダイモスが出現し、出撃した部隊の傍まで移動、ダイモスが出現した辺りにグランチャーが多数出現)
大文字「ぬうっ、あれは…!」
ナナ「何なの!?」
コウ「モビルスーツじゃない… 形状から見て、生体兵器か?」
デュオ「やれやれ…天使の名前を 持ったバケモノじゃねえだろうな?」
ヒイロ「ならば、徒党を組まないはずだ」
トロワ「例外はあったがな」
(ニュータイプの共感)
ジュドー「え…嘘だろ…おい…?」
カミーユ「ジュドー…お前も感じたか?」
ジュドー「カミーユさんもかい!?」
ウモン「うむむ…長生きはするもんだな。 あんな奴が地球におったとは…」
一矢「勝手に納得してないで、 俺達にもわかるように説明してくれ。 あれは何なんだ!?」
ジュドー「いや、 実は俺にもわかんないんだけどさ」
デュオ「だったら、 思わせぶりなこと言うなっての!」
キンケドゥ「アムロ大尉、どう思います?」
アムロ「スタンドアローンの兵器ではない… 中に人間が乗っている…?」
カミーユ「今までにも似たような機体と 接触したことはあったけど… 全く新しいタイプだ」
アムロ「そして、あのマシン… かすかながら意志を持っているようだ」
ビーチャ「え…!  あれって生きてんのかよ!?」
アムロ「内部からは人の意志も感じる。 生体マシンを人が操縦していると 言うのが正しいようだ」
トビア(中に乗ってるのは… どんな人間なんだ?)
日吉「一平兄ちゃん、あれってやっぱり…」
一平「ああ。四ッ谷博士達が言っていた グランチャーに間違いねえな」
ミドリ「識別完了しました!  リクレイマーのグランチャーです!」
大文字「やはりな…。 しかし、彼らがあそこまで露骨な 軍事行動を取っているとは…」
大文字「ミドリ君、こちらに戦闘の意志が ないことを彼らに伝えてくれたまえ!」
ミドリ「はい!」
ジョナサン「あのロボット、 どうやらプレートを追っていた わけじゃなさそうだな」
シラー「どうする、ジョナサン?  プレートからロボットを引き離すことは 成功したんだ…後退するかい?」
ジョナサン「フン…。 プレートの回収など勇達に任せておけ。 俺は少し遊ばせてもらう」
シラー「しかし、この周囲には ノヴィス・ノアもいるはずだろう?」
ジョナサン「構うものか。 連中のブレンパワードなど 俺達のグランチャーの相手にもならん」
ジョナサン「それに、せっかく外へ出たんだ。 こいつらにも運動させてやらなきゃな」
シラー「わかった。あんたの指示に従うよ」
ジョナサン「グランチャー隊、攻撃開始!  伊佐未ファミリーに俺達の力を知らせる いい機会だ! 存分にやれよ!」
ピート「大文字博士!  連中はこちらからの交信を無視して 攻撃を仕掛ける気です!」
大文字「やむを得ん!  各機、グランチャーを迎撃するんだ!」
一矢「博士は 彼らが何者か知っているんですか!?」
大文字「説明は後でする。 今はグランチャーとの戦闘に 専念してくれたまえ!」
(作戦目的表示)

〈1EP〉

(南西にグランチャーが2機出現)
ピート「新手か!?」
「何をしている、ジョナサン!  勝手に戦闘を仕掛けるなんて どういうつもりだ!?」
ジョナサン「ハッ、 どうしたもこうしたもあるものか。 グランチャーに運動をさせてたんだよ」
「運動だと!?」
カナン「クインシィ・イッサーの命令は プレートの回収だけのはずよ!」
ジョナサン「カナン… お前は黙って伊佐未ファミリーに 尻尾を振ってりゃいいんだ」
カナン「!」
「ジョナサン、貴様…!」
ジョナサン「やるんなら相手になるぜ、 伊佐未ファミリーのボウヤ…!」
(グランチャーの拒絶反応)
「く…ううっ…!」
カナン「大丈夫、勇!?」
「心配しなくていい…。 いつもの拒絶反応だ…」
ジョナサン「勇、無理をする必要はないぜ」
「!」
ジョナサン「…お前に何かあったら、 伊佐未夫妻とクインシィに申し訳が立たん。 さっさとオルファンへ帰るんだな」
「ジョナサン…!」
カナン「勇…あなたの身体のこともあるわ。 オルファンに帰還するわよ」
「わかった、カナン…」
(勇機とカナン機が撤退)
ジュドー「何だったんだ、今のは?」
ツグミ「仲間割れ… というわけではないみたいね…」
ピート「どちらにしても 奴らが敵であることには変わりはない。 気を抜くなよ!」

〈2PP〉

(北側にナンガ・ブレンが出現)
ラッセ「やれやれ、ご大層な先客だな。 ナンガ、あいつらは何だ?」
ナンガ「どうやら連邦軍の特務部隊のようだ。 ま、俺達と似たようなもんだな」
一矢「敵の増援か!?」
アムロ「いや、待て。 今までのものと少し様子が違う」
ナンガ「こちらは空母ノヴィス・ノア所属の ブレンパワード部隊、ナンガ・シルバレー!  αナンバーズ、応答せよ!」
大文字「地球連邦軍特務部隊、 αナンバーズの大文字洋三だ」
ナンガ「ノヴィス・ノア艦長、 アノーア・マコーミックの命令で 貴艦を援護する! 以上!」
ラッセ「じゃ…行くぜ、ブレン」
ジョナサン「笑わせるな。 ブレンパワードごときが何機増えようと、 物の数じゃないんだよ」
ジョナサン「グランチャーの力を 出来損ないのアンチボディ共に 見せてやる」

〈vs ジョナサン〉

[ナンガ]

ジョナサン「つぶれろ、ブレンパワード!」
ナンガ「く…! この男のグランチャー、 何て狂暴な力をしているんだ!」
ジョナサン「ハハハハハ!  お前のブレンの震えがこっちまで 聞こえてくるぞ!」

[一矢]

一矢「俺が見た海上を跳ねる円盤、 あれは何だ!?」
ジョナサン「そんなに知りたいのなら 教えてやるよ。あれはプレート… アンチボディを生みだすものだ!」
一矢「待て、アンチボディとは何だ!?」
ジョナサン「そこまでは面倒見切れんよ!  生きて帰れたら、ノヴィス・ノアの連中に 聞いてみるんだな!」

[撃墜]

ジョナサン「ちっ…遊びが過ぎたか。 これ以上のダメージはグランチャーの 自己回復力でもかばいきれん…!」
(ジョナサン機が撤退)

〈vs シラー〉

[ラッセ]

シラー「たった2機のブレンパワードで 何が出来るという!?」
ラッセ「それはどうかな?  そっちがやっているように こっちもプレートを集めているんだぜ!」

[撃墜]

シラー「いかん!  これ以上は幾らグランチャーでも…!」

状況選択

敵機を全滅させた
5PPになった


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