back index next


オペレーションSRW リュウセイルート ~ 第38話 ~

[不明 (格納庫)]

キョウスケ「間もなく作戦開始時刻だ。 各員は自分の機体に搭乗し、 最終チェック後、待機してくれ」
ラッセル「了解です、中尉」
ジャーダ「いよいよ最終決戦だな。 遺書でも書いとくか」
ガーネット「ちょっと、冗談でも そんなこと言わないでよね」
ジャーダ「一応、規則だぜ?」
ガーネット「そんなの嫌よ。 あたしは絶対に生き残るからね。 あんたやラトゥーニ、みんなと一緒に…」
ジャーダ「…ガーネット…」
ガーネット「…あたしを残して、 死ぬのは許さないからね。もし、 あんたが死んだらあたしも…」
ジャーダ「おっと、それ以上は言うな。 絶対に生き残るんだろ?」
ガーネット「うん…」
リョウト「あ、あの…、リオ」
リオ「何? リョウト君」
リョウト「作戦が終わったら… こないだの休暇の時みたいに 横浜の中華街へ行こうよ」
リオ「そうね、みんなも誘って…」
リョウト「そうじゃなくて、二人で…」
リオ「え…!?」
リョウト「だ、駄目かな?」
リオ「う、ううん。そんなことない…。 お互い生き残れたら…」
エクセレン「何か青春の1ページって感じねえ」
キョウスケ「そうだな」
エクセレン「わお!  ノリがいいんじゃなぁい?」
キョウスケ「…遺書に書いておく」
エクセレン「そういうオチ?」

[ハガネ 艦長室]

テツヤ「テツヤ・オノデラ大尉です」
ダイテツ「そこへ座れ、大尉。 今、杯を出す」
テツヤ「!?  艦長、作戦前ですが…」
ダイテツ「一口だけで構わん。付き合え」
テツヤ「は、はあ…。では…」
ダイテツ「…お前に酒を注ぐのも これが最後かも知れんな」
テツヤ「艦長…」
ダイテツ「…ワシは今まで多くの 部下を失い過ぎた。もうそろそろ… その報いを受けねばならん」
テツヤ「水くさいことを おっしゃらないで下さい。 自分も…お供します」
ダイテツ「いかん。 お前達は何があっても生き残れ。これは命令だ」
テツヤ「艦長……」
ダイテツ「…今まで ワシはお前達を実の子供のように思ってきた。 そして…子に未来を託すのは親の宿命だ」
ダイテツ「今度こそ、ワシにそれを果たさせてくれ」
テツヤ(…今度こそ?  そうか、艦長の息子さんは確か…)
ダイテツ「老人の戯れ言だと 笑ってくれても構わんよ」
テツヤ「…自分は今まで二番手に 甘んじてきた人間でした」
テツヤ「そして…他人の運に助けられ、 生き残ってきたようなものです」
テツヤ「しかし、今度こそ自分の道は 自分で切り開いてみせます」
テツヤ「ですから、艦長… この杯は戦いが終わった後でお受けします」
ダイテツ「…わかった。 では、行こうか…ワシらの戦場に」
テツヤ「はっ!」

[ヒリュウ改 ブリッジ]

ショーン「艦長、本艦とハガネは 所定位置に到着しました」
レフィーナ「各員の配置は 完了していますね?」
ショーン「はい」
ユン「作戦開始まで、あと30秒…」
レフィーナ「………」
ショーン「緊張されているようですな。 あまり美容にはよくありませんぞ?」
レフィーナ「ご心配なく。 美容液は普段の3倍増しで 塗ってありますから。…ふふ」
ショーン「これはこれは。 動じなくなりましたな」
レフィーナ「今まで 散々からかわれましたから… これぐらいの受け応えは」
ユン「…4…3…2…1…0」
ユン「旗艦グレートアークよりコード受信。 作戦スタートです!」
(アラート)
ショーン「では、参りましょうか… ホワイトスターに」
レフィーナ「はい…!」


第38話
オペレーションSRW

〔戦域:ホワイトスター周辺宙域〕

(ハガネ、ヒリュウ改が出現)
エイタ「第5、第6航宙隊、及び 第13混成小隊、S08フィールドで 敵機動部隊と接触!」
ユン「第7航宙隊、及び第8、第9 混成小隊、E13フィールドからの 陽動に成功!」
オペレーター「第4、第5艦隊、 第2次防衛線上に到達!」
ノーマン「よし、HOSジャマー発動。 フェイズ2に移行せよ」
オペレーター「了解!  アーク1より各艦へ!  これよりフェイズ2に移行する!」
テツヤ「こちらスティール2、了解!」
ショーン「ドラゴン2、了解」
ノーマン「第4、第5艦隊に伝達!  核ミサイルを発射させよ!」
オペレーター「了解!」
ショーン(…これでホワイトスターを 破壊できればいいのですが…)
エイタ「! 重力震反応を感知!  敵機が転移出現して来ます!!」
(敵機が出現)
ダイテツ「我々は まだここを動くわけにはいかん。 PT部隊を出撃させろ!」
テツヤ「了解!」
(出撃準備)
キョウスケ「アサルト1より各機へ。 賭けの勝敗が決するまで、各艦を 防衛しつつ敵機をせん滅してくれ」
マサキ「後のフェイズのために…だな?」
キョウスケ「ああ。出来れば、 そういう事態は迎えたくないが…」
キョウスケ「この賭け、 やはり分が悪いと見るべきだろう」
エクセレン「ちょっと、キョウスケぇ… 不吉なこと言わないでよね」
キョウスケ「事実を言ったまでだ。 核でケリが付く相手なら…この戦い、 とうに終わっている」
カチーナ「同感だな。 奴らはあたし達があがくのを見て、 楽しんでるんだろうよ」
カチーナ「だが、見てろ…!  あたし達をなめると、 どういう目を見ることになるか…!」
リューネ「どっちみち、最悪の場合は あたし達が切り札になるんだから…」
リューネ「今の内にウォーミングアップ しといた方がいいかもね」
マサキ「へっ、張り切り過ぎて 先走んなよ、リューネ」
リューネ「それはこっちの台詞!  じゃ、行くよ!」
(作戦目的表示)

〈敵機全滅〉

エイタ「本宙域の敵機全滅を確認!」
ダイテツ「核ミサイルは!?」
エイタ「核ミサイル群、 目標到達まであと10秒…9…8…」
(ホワイトスターに多数の爆煙)
ジャーダ「やったか!?」
ラトゥーニ「違う、あれは…!」
ギリアム「命中前に爆発した…!?」
ノーマン「状況を報告せよ!」
オペレーター「要塞周辺に強力な エネルギーフィールドの発生を確認!  ミサイルは全弾防がれました!」
ノーマン「な…!」
オペレーター「目標に損害なし!  さらなるフィールド発生!!」
レフィーナ「そんな…!  核爆発を完全に防ぐなんて…」
ショーン「おそらく、 ホワイトスターは積層状の結界で 防御されておるのでしょうな」
レフィーナ「積層状…!?」
ショーン「つまり、 衝撃で表層が破壊されても、 内層の結界が発生する…」
ショーン「それを瞬時の内に繰り返して いるのでしょう」
ショーン「あれを破るには、 至近距離からの一点集中攻撃しか ありませんな」
(アラート)
レフィーナ「何事です!?」
ユン「! 艦長、重力震反応が!!」
(ミサイル×2が出現)
テツヤ「何!?  ミサイルだけを転移させてきた!?」
エイタ「ヒューエンデンと アリゾナが狙われています!  回避、間に合いません!」
(ミサイルがペレグリン×2にぶつかり2艦が撃沈)
テツヤ「!!」
ダイテツ「2隻とも轟沈かっ…!」
エイタ「さらに転移出現してくる 物体あり! 戦艦クラスです!!」
(フーレ×12艦が出現)
テツヤ「奴らめ、艦隊戦を挑む気か!」
ショーン「ふむ…。 ジュネーブの時と同じように 我が艦隊の頭を潰しに来たか…」
レフィーナ「それとも、 私達にさらなる試練を与えに来たか… ですね?」
ショーン「ええ。 先程の戦法なら、我々の艦を 沈められるはずですからな」
ノーマン「やむをえん。 これよりフェイズ3に移行し…」
ノーマン「至近距離からの艦隊砲撃で ホワイトスターの破壊を行う!」
ノーマン「全艦は何としても 敵艦隊を突破し、このポイントに 到達せよ!」
(ホワイトスター近くを指す)
キョウスケ「こちらアサルト1だ。 聞いてのとおり、戦艦の防衛を 最優先で頼む」
ブリット「要は味方の戦艦を全部、 目標ポイントへたどり着かせれば いいんですね?」
キョウスケ「ああ」
エクセレン「んじゃま、おじ様方の エスコートといきましょかね!」

〈味方戦艦がホワイトスターへ到達〉

[グレートアーク]

オペレーター「目標ポイントへ到達!」
ノーマン「よし、 ホワイトスターへ突撃せよ!」
オペレーター「了解!」
(ミサイルが出現)
ノーマン「何っ…!?」
オペレーター「お、大型ミサイルが 転移出現!!」
ノーマン「緊急回避!!」
(ミサイルがグレートアークに隣接し爆発、グレートアークに爆煙)
オペレーター「きゃあああっ!!」
ノーマン「うぬっ…まだだ!  まだ沈んではならん!!」
ノーマン「ホワイトスターに 一矢報いるまでは…!!」
(グレートアークが爆発)

[シロガネ]

連邦艦長「各機の援護を感謝する!」
(シロガネが撤退)

[ヒリュウ改]

ユン「艦長、本艦は目標ポイントの 到達に成功しました!」
レフィーナ「機関、最大戦速!  この宙域を突破します!!」
(ヒリュウ改が撤退)

[ハガネ]

エイタ「目標ポイントに 到達しました!」
ダイテツ「よし、 一気にこの宙域を突破する!」
(ハガネが撤退)

《自動惑星ネビーイーム》

[ネビーイーム内部]

アタッド「レビ様、敵旗艦艦隊の生き残りが ネビーイームへ突撃して来ます」
レビ「手心を加えているとは言え、 我らの防衛線を突破してくるとは…」
レビ「見事な仕込み具合だったな、 イングラム・プリスケン」
レビ「彼らは この自動惑星ネビーイームにとって 相応しい番人となるだろう」
イングラム「………」
イングラム「…まだ…手ぬるい…」
イングラム「彼らがクラス・ギボルとなるには… まだ試練が…必要だ」
イングラム「あのサンプル達の力は… 極限状態となった時、最大限に発揮…されるからな」
アタッド(こいつ…?)
ヴィレッタ(イングラム…あなたはもう…)
レビ「良かろう。では、ヴィレッタ… ゲーザと共に彼らを出迎えてやれ」
ヴィレッタ「…はっ」
アタッド(フフフ…いい機会さね。 ゲーザのコントロールを強化して、 女ネズミを始末しておくか…)


back index next