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トーマスの罠 リュウセイルート ~ 第15話 ~

〈リョウト機のHP50%以下〉

(機械の停止)
リョウト「!?」
リョウト「な、何だ…?  エンジンストール!?  き、機体が…墜落する!!」
(リョウト機に爆煙)
トーマス「どうやら、時限装置が 上手く作動したらしいな」
トーマス「オーケー、今回の仕事は これで終わりだ。ま、あの仕掛けが 上手くいくとは到底思えんがな」
(ガーリオン・カスタムを含め残存の敵機が全て撤退)
エイタ「敵部隊が撤退しました!」
テツヤ「どういうことだ?  この近くに別働隊はいないのか?」
エイタ「反応はありません。 本艦へ攻撃を仕掛けて来たのは あの部隊だけだったようです」
ダイテツ「………」
エイタ「艦長、敵のAMが1機、 機能不全になって海上に墜落したようです。 どうしますか?」
ダイテツ「…回収しろ。 パイロットからDCの情報を 聞き出せるかも知れん」
ダイテツ「ただし、 機体のチェックは厳重に行い、 周辺の警戒も怠るな」
エイタ「了解」

[ハガネ艦内]

リョウト「………」
テツヤ(こいつが あのアーマードモジュールのパイロットか…)
イングラム(…間違いない。 こちらでマークしていた…リョウト・ヒカワだ。 あの時、EOTI機関の者に拉致されていたか)
テツヤ「…お前の所属と官姓名は?」
リョウト「………」
テツヤ「黙秘権は認めんぞ」
リョウト「………」
テツヤ「お前も軍人の端くれなら、 潔くハッキリと答えろ!」
リョウト「は、はい…!」
リョウト「ぼ、僕は… DC第15機動部隊所属の… リョウト・ヒカワ曹長…です」
テツヤ「よし… 連邦軍軍規に則り、お前を捕虜として扱う。 いいな?」
リョウト「…ほ、捕虜ですか…?  そうですよね…僕はあなた達の敵…ですから…」
テツヤ「………」
テツヤ「…エイタ、 彼を独房に入れろ。後で尋問を行う」
エイタ「了解です」
マサキ「よお、あいつが 墜落したアーマードモジュールに 乗ってたパイロットか?」
リオ「うん…」
マサキ「何か、気弱そうな奴だな。 とても軍人にゃ見えねえ」
リオ「………」
マサキ「どうしたんだ、リオ。 あいつのことが気になってんのか?」
リオ「ん、ちょっとね」
マサキ「お前…ああいうのが好みかよ?」
リオ「! 冗談言わないでよ!  私、ああいうタイプは大っ嫌いなんだから!」
マサキ「わ、悪かったよ。 マジで怒るなよな…」
リオ(でも、あの子… どうしてDCなんかに入ったのかしら…?)
リオ(自分から進んで戦いに 参加する感じには見えないのに…)

[ハガネ 格納庫]

イングラム「…回収したリオンは?」
ロバート「念のため、 艦外で機体チェックをしたが… 今のところ問題点はないな」
ロバート「墜落した原因も 推進装置の不調だったみたいだ」
イングラム「内部に爆弾の類が 仕掛けられている可能性は?」
ロバート「まだ何とも言えん。あの パイロットは、爆弾抱えて飛び込んで 来るようなタマには見えんがね」
ロバート「仕掛けがあるとしたら、 ネットワームとかじゃないか?」
イングラム「………」
ロバート「で、少佐… あのリオンをどうする気だ?」
イングラム「接収する」
ロバート「敵の機体を艦内へ持ち込むのは、 どうかと思うが…」
イングラム「こちらの戦力として使う。 飛行可能な機体は貴重だからな」
ロバート「まあ、そうだが…」
イングラム「フッ… お前も小型化されたテスラ・ドライブには 興味があるだろう?」
ロバート「う~ん、確かに。 あれを応用すりゃ、ウチのPTも 空を飛ばせることが出来るかも…」
イングラム「ならば、決まりだな」
ロバート「だけど、機体チェックは 引き続きやらせてもらうぞ。 万が一ってことがあるからな」
イングラム「ああ、任せる」


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