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超闘士グルンガスト リュウセイルート ~ 第12話 ~

[ハガネ 艦長室]

ライ「ライディース・F・ブランシュタイン少尉です」
ダイテツ「入れ」
ライ「は。失礼します」
(扉が開閉する)
ライ「何の御用でしょうか、艦長」
ダイテツ「少尉、お前に確認したいことがある」
ライ「………」
ライ「…自分の父と兄のことですか?」
ダイテツ「…そうだ。お前の父は、 DCと共に連邦へ反旗を翻した コロニー統合軍の総司令官…」
ダイテツ「そして、兄はDCのAM部隊の指揮官だ」
ダイテツ「つまり、お前は自分の一族を 敵に回していることになる」
ライ「それで…自分がいつ連邦軍を裏切り、 コロニー統合軍側につくか、わからないと?」
ダイテツ「ワシはお前を疑っているわけではないが…」
ライ「艦長、すでに自分は彼らと縁を切っています」
ダイテツ「だが、お前はブランシュタインの名を 背負っているではないか」
ライ「………」
ダイテツ「一族を敵に回すことに わだかまりはないのか?」
ライ「…ない、と言えば嘘になります」
ライ「しかし、自分は父や兄と… ブランシュタイン家と決別するために 連邦軍へ入ったのです」
ライ「ですから、彼らと戦うことに ためらいはありません」
ライ「そして、それは これからの戦いで証明してみせす」
ダイテツ「そうか…。 お前の中で答えが出ているのなら、それでいい。 では、以上だ」

[ハガネ 艦内]

アヤ「ライ…」
ライ「大尉」
アヤ「まさか、艦を降りるとか…」
ライ「それこそ、まさかです。 自分は自分の信念の下に戦っています。 ハガネから降りる理由などありません」
ライ「…と、そこに隠れている奴にも 伝えておいて下さい」
リュウセイ「……!」
ライ「今度、あの黒い機体が現れても 俺の兄だからと遠慮するな」
ライ「万が一、お前が撃墜しても… 俺はお前を恨んだりなどしない」
(足音・ライが立ち去る)
リュウセイ「ライ…」
アヤ「口ではああ言っても、心境は複雑みたいね」
リュウセイ「…あいつ、 自分のことはあんまり話さねえからなぃ…」
リュウセイ(ヒュッケバインの事故のこととか…。 こっちから聞くわけにもいかねえし)
アヤ「何かあったら、一緒にライを支えましょう。 私達はチームなんだから」
リュウセイ「ああ」

[ハガネ 艦内]

リオ「クスハ、いる?  頼みたいことがあるんだけど…」
リオ「………」
リオ「いないのかしら?  でも、3時間前に会った時は お風呂に入るって言ってたし…」
リオ「クスハ、中に入っちゃうわよ」
(扉が開閉する)

[ハガネ 個室]

リオ「!  な、何なの、この部屋…!?  健康グッズでいっぱい…!」
クスハ「あら、どうしたの? リオ」
リオ「どうしたのって… あなたこそ、何やってたの?」
クスハ「お風呂に入ってたんだけど…」
リオ「お、お風呂って… ひょっとして、3時間も!?」
クスハ「うん、中で本を読みながら。 リオはどうなの?」
リオ「え? 私は艦橋任務もあるから、 せいぜい30分ぐらい…」
クスハ「ふ~ん… リオはお風呂でもテキパキしてるのね」
リオ(そういう問題じゃないと思うけど… 睡眠時間を削って、お風呂に入ってるのよね)
リオ「ところで、クスハ… この健康グッズの山は何?」
クスハ「あ、これ?  軍に入る前、通信販売で買ったものなの」
リオ「通信販売…ねえ…」
クスハ「私、こういうのを見ると すぐに欲しくなっちゃって…我慢が出来なくて…」
リオ「…で、こんなに買っちゃったってワケね」
クスハ「ねえ、リオ。これなんか、どう?」
リオ「な、何なの? このプロペラみたいなの…?」
クスハ「宇宙飛行士訓練用の ハイパーマッスルブレード・スペシャルよ」
リオ「う、宇宙飛行士…? スペシャル…?」
クスハ「使ってみる?  部屋の中じゃ、ちょっと危ないけど…」
リオ「え、遠慮しとくわ。 それより、マサキ君を捜すの手伝って欲しいの」
クスハ「捜すって?」
リオ「あの子…私が艦内を案内してる間に、 どっかへ迷い込んじゃったみたいなのよ」
クスハ「あ、案内してたのに迷っちゃったの…?」

[ハガネ 艦内]

シロ「まったく、マサキの方向オンチは 今に始まった話じゃニャいけど…」
クロ「戦艦の中でも迷っちゃうニャんてね」
シロ「しかも、リオが案内してくれてたのに… 何ではぐれるんだニャ?」
クロ「…道案内付きで迷うニャんて信じられニャいわ」
マサキ「うるせえな。ちょっと黙ってろ。 余計に道がわからなくなるだろ」
シロ「こうニャったら、せめてサイバスターの所に たどり着いて欲しいもんだニャ…」

[ハガネ 格納庫]

リュウセイ「それにしても、 カッコいいなあ…サイバスター。 ほれぼれするぜ」
アヤ「あなたって… ロボットなら何を見ても、そう言うのね」
リュウセイ「そういうわけじゃねえよ。 俺にはカッコいいロボットの基準ってモンが ちゃんとあるんだ」
アヤ「じゃあ、 リュウにとって格好悪いロボットって何なの?」
リュウセイ「う~ん、そうだな…」
リュウセイ(…思いつかねえ)
ロバート「ふう~、やれやれ。 とりあえず、調査はこんなもんか」
アヤ「お疲れさまです、博士」
リュウセイ「ロブ、どうだった? サイバスターは…」
ロバート「いやあ、もう…驚いたの何のって」
ロバート「機体構造や関節部分は、 テスラ研で作ってた特機に近いんだが…」
ロバート「動力源とか、 その伝達方法になると…専門外だね」
ロバート「はっきり言って、 こいつを作った奴は天才だ。 弟子入りしたいぐらいだよ」
リュウセイ「まさか…異星人が作ったロボット?」
ロバート「いや、EOTとは全く別系統の技術だ」
リュウセイ「じゃあ、 連邦軍やDCの秘密兵器とか?」
ロバート「それも違うだろうな。 ま、詳しい話はマサキって奴に聞くしかない」
リュウセイ「秘密兵器って言えばさ… テスラ研にはグルンガストっていう スーパーロボットがあるんだよな」
リュウセイ「そいつを使えたりしないの?」
ロバート「北米地区がDCに制圧されかけている 現状じゃ、無事かどうか…」
リュウセイ「そっか…」
リュウセイ「俺、一度でいいから グルンガストみたいなスーパーロボットに 乗ってみたかったなぁ」
ロバート「…乗れるさ。いずれはな」

[ハガネ ブリッジ]

テツヤ「艦長、針路クリアです」
ダイテツ「よし…今の内に距離を稼ぐ。強速前進」
テツヤ「強速前進、よーそろ!」
エイタ「ウェーク島を落としただけあって、 さすがに敵は攻めて来ませんね」
テツヤ「だが、この海域を抜けた後が問題だ。 無事に赤道を通過出来るかどうか…」
エイタ「そうですね…。 敵はもう本艦を見逃しては くれないでしょうからね…」
テツヤ「ところで、マサキはどうしている?」
エイタ「リオに聞いたんですが…迷ってるみたいです」
テツヤ「迷う?  彼は我々に同行すると決意したぞ」
エイタ「いえ、艦内で迷子になったんです」
テツヤ「何!?」
エイタ「しかも…リオが案内してた途中で」
テツヤ「まあ、ナビ付きでも迷う者はいるが…」
(アラート)
テツヤ「何だ!?」
エイタ「緊急事態信号を受信!  発信源の識別は…T3です!  方角は3-1-2!」
エイタ「DCのAM部隊の追撃を 受けているようです!」
テツヤ「T3…タウゼントフェスラーの3番機か」
エイタ「ええ。北米ラングレー基地の所属ですが…」
エイタ「すでに、 あそこはDCによって制圧されています」
ダイテツ「ラングレーから脱出して来たのか… それとも、敵のワナか…」
エイタ「あ、待って下さい。 T3から通信が入りました」
エイタ「…大至急、イルムガルト中尉を T3まで寄こしてくれとの事です」
テツヤ「イルムを…!?」

[ハガネ 格納庫]

イルム「F-28を回してくれ!  すぐに出撃する!!」
ジャーダ「すぐにって…中尉だけじゃ危険だ!」
イルム「こんな無茶なことを言って来るのは、 あいつしかいない!」
ジャーダ「あいつって…誰なんです!?」
(速い足音・イルムが走り去る)
リュウセイ「お、おい。 どうしたんだ、イルム中尉は…?  あんなに血相を変えて…」
ジャーダ「…わからん。 俺達も戦闘機で出るか?  PTじゃ追いつけないからな」
ライ「だが、DCのAM相手に 戦闘機だけでは不利だ」
マサキ「なら、俺が追いかけてやるぜ」
リュウセイ「お、お前…!」
シロ「やれやれ、 やっと格納庫にだどりついたニャ。 もうクタクタだニャ…」
クロ「でも、休んでる暇はニャいみたいね」
ジャーダ「お前ら… 今までどこに行ってたんだ?  リオとクスハがずっと捜してたぜ」
マサキ「うっ…それは…」
シロ「道に迷ってたニャんて、 カッコ悪くて言えニャいニャ」
クロ「…って、シロ。 思いっきり言ってるじゃニャい」
マサキ「とにかく! 敵がDCなら、 シュウについて何か手がかりが つかめるかも知れねえ」
マサキ「行くぜ、クロ、シロ!」
シロ「まったく… ファミリア使いが荒いニャ」
リュウセイ「お、おい! 待てよ、マサキ!!」


第12話
超闘士グルンガスト

〔戦域:海辺〕

エルザム「フッ…私は運がいい。 日本から引き揚げる途中で、 あんな獲物と遭遇出来るとはな…」
エルザム「あれがゼンガーからの 情報通りの輸送機だとしたら、 中身は超闘士…」
エルザム「入手すれば、 我らDCにとって強力な戦力となる。 奴の零式のようにな…」
DC兵「エルザム少佐!  この空域に接近する機体を 感知しました!」
(F-28メッサーが出現)
イルム「案の定、 敵機に囲まれてやがるな。 応答しろ、T3!」
ジョナサン「おお、イルム。待っていたぞ」
イルム「うっ…。 やっぱり、俺を呼びつけたのはあんたか」
ジョナサン「久しぶりだな。 元気だったか?」
イルム「のんびり挨拶してる場合か。 あんた、何やってんだ?」
ジョナサン「お前に 渡したい物があってここまで来た。 早く私のT3に接触するんだ」
イルム「渡したい物…?」
ジョナサン「そう。 とっておきのプレゼントだ」
イルム「…何なんだよ?」
ジョナサン「それは見てのお楽しみだ」
イルム「…あのな、今まで あんたが俺にまともなプレゼントを したことあったか?」
ジョナサン「ん?  …昔の話は忘れたな」
イルム「…俺は覚えてるぞ。 ロケットブースター付きの三輪車とか 変形機構付きの自転車とか…」
イルム「仕事のついでに作った ワケのわからん物を押しつけやがって!」
イルム「死にかけたのは 二度や三度じゃねえんだぞ!!」
ジョナサン「いいから、 早く私の機体に接触せんか。 でないと損をするのはお前だぞ」
イルム「そこまで言うからには、 この状況を何とか出来る代物 なんだろうな?」
(サイバスターが出現)
マサキ「よし、追いついたぜ!」
シロ「DCの機体がいっぱいいるニャ!」
イルム「マサキ…だったな。 すまねえが、援護を頼むぜ。 面倒な用事が出来たんでな」
マサキ「面倒な用事…?」
イルム「俺は今からあの輸送機に 接触する。ハガネの連中が来るまで、 敵機を引きつけておいてくれ」
マサキ「お、おいおい… 勝手なことを言うんじゃねえよ!」
イルム「悪いな。 …文句は俺の親父に言ってくれ」
マサキ「親父ぃ!?」
エルザム「あの機体は… もしや、シラカワ博士が言っていた…」
エルザム「異世界から来たという人型兵器か。 ならば、トロンベでその実力を見定めよう」

〈vs エルザム〉

[イルム]

イルム「黒いAM… ライの兄貴か! F-28じゃ、 相手が悪すぎるぜ!」
エルザム「悪いが… 超闘士は我々がいただく」

[マサキ]

マサキ「こいつ…!  他の奴とは動きが違いやがる!」
エルザム「サイバスターの力を この私に見せてもらおうか!」
マサキ「な…!?  こいつ、サイバスターのことを 知ってやがるのか!?」
(戦闘)
マサキ「てめえ、 何でサイバスターのことを 知ってるんだ!?」
エルザム「シュウ・シラカワから 話を聞いていたのでな」
マサキ「シュウだと!  あいつのことを知ってんのか!?」
エルザム「ああ。 彼はこう言っていた…」
エルザム「いずれ… 自分を追ってサイバスターという 機体に乗った少年が現れると」
マサキ「!!」
マサキ「あ、あの野郎…!  よくもヌケヌケと!  ふざけやがって!!」
エルザム「ほう、その怒り… シュウとの間には並々ならぬ憎悪が 渦巻いているようだな」
マサキ「うるせえ!  知った風な口を利くんじゃねえ!」
マサキ「それよりも、シュウの 居場所を教えやがれっ!!」
エルザム「…激しい怒りは、 力を生み出す源となるが… 同時に己を見失う原因ともなる」
エルザム「だからこそ、己の精神は 常に水の如くあらねばならぬ… これは我が家訓でもある」
マサキ「な…!?」
エルザム「だが、お前も我が弟も… その境地に至るには程遠い」
マサキ「てめえの説教なんざ 聞いてる時間はねえ!  俺の質問に答えやがれ!!」
エルザム「少年よ… シュウ・シラカワと相見えたくば、 ハガネと行動を共にするがいい」
マサキ「! ハガネと…!?」

〈F-28メッサーがT3に接触〉

イルム「待たせたな、親父。 ご要望どおり、来てやったぜ」
ジョナサン「さすが、私の息子だ。 さあ…これを受け取るがいい」
イルム「!?」
ジョナサン「お前へのプレゼントだ」
イルム「! こ、こいつは…!!」
(グルンガストが出現)
マサキ「な、何だ、あのロボットは!?」
エルザム「やはり、起動させたか。 超闘士を……」
イルム「グルンガスト…!  こいつはラングレーにあった奴か!」
イルム「親父、 あんたはわざわざこいつを…!」
ジョナサン「フフフ…だから、言ったろう?  とっておきのプレゼントだと」
イルム(だったら、 初めからそう言えってんだ)
ジョナサン「さあ、存分に戦え。 そして、グルンガストの力を DCに示すのだ!」
イルム「何か、上手く親父に 乗せられてるような気もするが…」
ジョナサン「おっと、言い忘れていた。 そいつの脳波制御装置なんだが…」
ジョナサン「どうも具合がよくなくてね。 FCSの補助に回した」
イルム「何だよ、他の所も 未調整なんじゃねえだろうな?」
ジョナサン「リン・マオなら、 そんな文句は言わんぞ?」
イルム「う…。 わかったよ、わかった!  とにかく!」
イルム「DCにグルンガストの 実力を思い知らせてやるってのは やぶさかじゃないんでな!」
エルザム「では、 超闘士の力を見せていただこうか」

〈NEXT PP〉

テツヤ「よし、間に合ったか!」
リュウセイ「お、おい!  あのスーパーロボットは…」
ロバート「グルンガスト…!  無事だったのか!!」
テツヤ「各機、出撃せよ!」
(出撃準備)
ライ「あの黒いAM…エルザムか!」
エルザム「ハガネ…意外に早い再会だったな」

〈vs エルザム〉

[イルム]

エルザム「グルンガスト…。 その攻撃力は侮りがたいが、 機動性なら、こちらの方が上だ」
イルム「悪いが、 こいつの扱いには慣れてるんでね」
イルム「昔取った杵柄ってのを、 あんたに見せてやるぜ!!」

[ライ]

エルザム「ライよ…そんな機体では、 この私とトロンベに勝てんぞ!」
ライ「機体の性能差など、 俺にとってはハンデにならん!」
エルザム「フッ…戦場で、 己が置かれた状況を見極められぬ者には、 死あるのみ…」
エルザム「ブランシュタイン家の 一員たる者、いかなる時も 己の心を冷静に保たねばならん」
ライ「!」
エルザム「情念にかられて、 我が父の教えを忘れたか、ライ!」

〈ガーリオン・カスタム以外の敵機全滅〉

エルザム「やるな、ハガネ」
エルザム「だが、 今の力ではDCを倒すことなど出来ん。 そして…我が任務もまだ終わることはない」
エルザム「………」
エルザム「…許せ、部下達よ。 お前達の犠牲は…決して無駄にせん」
(ガーリオン・カスタムが撤退)
リオ「敵機、撤退していきます」
ダイテツ「T3は?」
リオ「健在です。 本艦への着艦許可を求めています」
ダイテツ「よし…着艦を許可する」

[ハガネ 格納庫]

ロバート「よくご無事で… ジョナサン・カザハラ博士…!」
ジョナサン「久しぶりだな、ロバート。 君も元気そうで何よりだ」
ガーネット「あの人…誰なの?」
リオテスラ・ライヒ研究所の人で… グルンガストの開発者、それに イルム中尉のお父さんだそうです」
ガーネット「へ~え、あの人が…。 ちょっとカッコいいじゃない?」
クスハ「カザハラ博士、 おケガの方は大丈夫ですか?」
ジョナサン「ああ…これぐらい。 君の笑顔があれば何ともないよ、 可愛いお嬢さん」
クスハ「か、可愛いって…そんな…」
リオ「真に受けちゃダメよ。 そういうの、口説き文句だから」
クスハ「え? そうなの…?」
ジョナサン「はっはっは、こりゃ手厳しいな」
ロバート「…博士も相変わらずですね」
ジョナサン「ロブ、君がうらやましいよ。 こんなに美しいお嬢さん達に囲まれて…」
ジョナサン「私もこのままハガネに 乗り込みたいぐらいだ」
ガーネット「何か、イルム中尉の お父さんだっての…納得できるわね」
リオ「え、ええ…」
イルム「…何が納得できるって?」
リオ「あ、中尉…」
ジョナサン「おお、イルム…お前も無事だったか」
イルム「何を今さら… グルンガストを持って来たんなら、 最初からそう連絡しろっての」
ジョナサン「そんなことをして スーパーロボットの登場シーンを 盛り下げるつもりはない」
イルム「あ、あのなあ…」
ジョナサン「それよりも…」
ジョナサン「先程の戦闘を見ていたが、 まだグルンガストの性能を完全に 引き出しているとは言えんな」
ジョナサン「あれでは、 リシュウ・トウゴウ先生達の 努力が無駄になるぞ」
イルム「だったら、 調整をきちっとやっておけってんだ」
ジョナサン「リンなら、 そんな泣き言は言わんはずだ」
イルム「うっ…」
リオ「話には聞いてましたけど、 やっぱり、リンさんって…」
リオ「パイロットとしても凄い人だったんですね…!」
イルム「そうか…お前はあいつのこと知ってたっけ」
リオ「ええ。 私の憧れの人で、とっても尊敬してます」
イルム(憧れの人、ねえ…。 ま、元エースパイロットで社長だからなあ…)
ロバート「ところで、博士…北米のラングレー基地が DCに制圧されたと聞いていますが…」
ジョナサン「…うむ。 DC機動部隊と、彼ら側に寝返った 連邦軍部隊の猛攻を受けてな…」
ジョナサン「あっと言う間に 我々の基地は制圧されてしまった」
ロバート「えっ!?」
ジョナサン「…私はグルンガストを持ち出し、 逃げるのだけで精一杯だった…」
ロバート「ま、待って下さい。 あの基地には、教導隊出身の ゼンガー・ゾンボルト少佐や…」
ロバート「ATXチームがいるはずです。 それなのに、制圧されてしまったんですか?」
ジョナサン「その理由は一つ。 ゼンガー・ゾンボルト少佐が DC側についたからだよ」
イルム「な、何だって…!?」
ロバート「あのゼンガー少佐が…!」
ガーネット「また、元教導隊のメンバーが DC側についたっていうの!?」
ガーネット「あの部隊って、 カイ少佐以外は全員敵に回ってんじゃない!?」
イルム「エルザムも、 こないだの奴もそうだったし… 案外、言えてるかもな」
ロバート「では、カザハラ博士…。 キョウスケやエクセレン… それにリシュウ先生は!?」
ジョナサン「彼らは、 私達の脱出を手伝ってくれたが… その後の消息は不明だ」
イルム「………」
ロバート「………」
ジョナサン「だが、心配はいらん。 ATX計画の機体を乗りこなす彼らのことだ…」
ジョナサン「私は、無事だと信じている。 君達ハガネのクルーがこうしてここにいるようにな」
ロバート「ええ…」
ジョナサン「では、そこの美しいお嬢さん。 私を第一艦橋へ案内してくれないかね?」
リオ「わ、私のことですか!?」
ジョナサン「もちろん。 艦長にあいさつをしたいのでね」
リオ「は、はい、喜んで!」
クスハ(………)
クスハ(…リオも真に受けてると思うけど…)

[ハガネ ブリッジ]

ジョナサン「では、ダイテツ中佐。 グルンガスト壱式の1号機と…」
ジョナサン「ラングレー基地から持ってきた 量産型ゲシュペンストMk-IIを2機、 お預けします」
ダイテツ「ご協力を感謝する。 ところで…博士は極東支部へ向かわれるのか?」
ジョナサン「ええ…。 あそこではグルンガスト弐式の開発が 進められていますからね」
ジョナサン「ロバートがこの艦に乗っている間、 手伝いをしようと思っています」
ダイテツ「了解した」
ジョナサン「では、艦長… ご武運をお祈り致します」
ダイテツ「うむ…。博士も気をつけてな」

『M13ショットガン』を入手した。
『スラッシュ・リッパー』を入手した。

『G・リボルヴァー』を入手した。
『メガ・ビームライフル』×2を入手した。

『量産型ゲシュペンストMk-II』×2を入手した。
『防塵装置』を入手した。


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