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ハガネ発進 リュウセイルート ~ 第8話 ~

《アイドネウス島》

[DC総司令部]

一般兵「第8機甲師団、 バーレーン基地制圧に成功。 残存敵兵力の掃討に移行します」
一般兵EOT特別審議会より 引き続き釈明要求です。返答代わりに 時限イーターアーカイヴを送信」
ビアン「北米地区での作戦… ご苦労だったな、バン・バ・チュン」
バン「いえ…まだ北米全てを 手中に収めたわけではありません」
バン「ねぎらいの言葉は、 どうか事を成し遂げた時に」
ビアン「うむ。 以後の戦果に期待しておるぞ、バンよ」
バン「はっ…」
ロレンツォ「…ビアン総帥」
ビアン「ロレンツォ、 コロニー統合軍のオペレーション・ムルロアの 進行状況は?」
ロレンツォ「順調です。 4日後にはファイナルフェイズへ移行するかと」
ビアン「そうか。 では、マイヤーに伝えてくれ。 いずれ、ジュネーブで会おうとな」
ロレンツォ「はっ」
ビアン「アードラー、 極東伊豆基地の様子はどうだ?」
アードラー「スパイからの報告によれば 弐番艦の出撃準備を行い、PT戦力を 集結させつつあるようですな」
ビアン「フフフ…着々と反撃の準備を 進めておるということか」
アードラー「しかし、 極東支部司令のレイカーという男… なかなかの曲者にございます」
アードラー「地球圏防衛委員会に働きかけて、 自分の膝元である日本でSRX計画を開始させ…」
アードラー「弐番艦を管轄下においたのも、 我々の行動を見越していた故かも知れませんな」
ロレンツォ「それは賛美が過ぎましょう。 我らは極東の防衛網を破っているのですから」
アードラー「そうじゃがの… 警戒すべき男であることに違いはない」
ロレンツォ「故にあの無謀な偵察ですか。 しかも、テンザンという部外者を使って」
アードラー「そうではない…奴は逸材じゃ」
ロレンツォ「とは言え、 事前にこちらの手の内を見せるような 真似は感心できませんな」
ビアン「中佐… あの命令は私が直に出したものだ。 それ以上言うな」
ロレンツォ「は…」
ビアン「…アードラー、頃合いだ。 伊豆基地を制圧し、ハガネとSRX計画の 試作機を奪取せよ」
アードラー「ははっ。作戦の指揮はどの者に?」
ビアン「…エルザム」
エルザム「はっ」
ビアン「お前に新型アーマードモジュール、 『ガーリオン』を授ける」
ビアン「直ちに極東へ赴き、伊豆基地を制圧せよ」
エルザム「了解です」
ビアン「存分に戦場を駆け抜けるがいい、 “黒い竜巻”よ」
エルザム「はっ」
アードラー「………」

《地球連邦軍伊豆基地》

[伊豆基地内 執務室]

レイカー「…ダイテツ、久しぶりだな。 南極で受けた傷の方はどうだ?」
ダイテツ「…問題はない。 それに、まだワシは死ぬわけにはいかん」
レイカー「そうか…」
ダイテツ「それよりも、 お前がワシをここへ呼んだ理由とは… 『ハガネ』の件だろう?」
レイカー「そうだ。 スペースノア級万能戦闘母艦弐番艦、ハガネ……」
レイカー「現在、この基地の地下ドックで 出撃準備が進められている」
レイカー「そこで、ダイテツ…。 お前にハガネの艦長を務めてもらいたい」
ダイテツ「…わかった」
テツヤ「我々の攻撃目標は?」
レイカーDCの本拠地、アイドネウス島だ」
テツヤ「!!」
ダイテツ「ハガネだけで…か?」
レイカー「そうだ。テスラ・ドライブを搭載し、 宙間航行、大気圏内飛行、水中潜航を可能とする ISA構想の万能戦闘母艦…」
レイカー「さらに、高性能のステルスシェードと トロニウム・バスターキャノンを使用し、 アイドネウス島を直接叩いてもらいたい」
ダイテツ「…敵の目をかいくぐり、 その喉元まで肉迫しろと言うのか」
レイカー「DCとコロニー統合軍が 連邦政府の中枢、ジュネーブの制圧を 目論んでいるように…」
レイカー「我々も向こう側の中枢を狙う」
ダイテツ「敵がヨーロッパと北米の制圧に 専念している隙を突くというわけか」
レイカー「だが、時間はあまりない。 制宙権を失った今、コロニー統合軍の 態勢が整えば…」
レイカー「宇宙から 地上重要拠点への降下を許すことになる。 その前に目的を達成してもらわねばならん」
テツヤ「そんな無謀な…」
ダイテツ「無謀故に、敵もこちらの手を読みにくい。 …だが、気になることが一つある」
レイカー「何だ?」
ダイテツ「参番艦の所在は?」
レイカー「…テスト艦のスペースノア同様、 参番艦の試験航海はEOTI機関の管轄下で 行われていた」
レイカー「おそらく、今頃は…」
ダイテツ「…そうか。 では…ハガネと今回の作戦を引き受けよう」
レイカー「…すまんな、ダイテツ。 またお前に貧乏クジを引かせることに なってしまった」
ダイテツ「気にする必要はない。 ワシがかつて艦長を務めていた ヒリュウに引き続き…」
ダイテツ「失ってしまった シロガネの乗組員達の無念を… これで晴らすことが出来る」
テツヤ「艦長……」
ダイテツ「行くぞ、大尉。 我々の新たな艦に」
テツヤ「了解です」

[SRX計画 ラボ]

ロバート「リュウセイ、 R-1の照準器調整を始めるぞ」
リュウセイ「了解。 ホログラフターゲット、ON」
ロバート「データ・ドローンを送る。 ロック・オン後から発射までの タイミングは身体で覚えろ」
ロバート「念のために言っておくが、 バーニングPTの時の勘は通用しないからな」
リュウセイ「わかってるよ」
ロバート「それから、R-1の反応速度は ゲシュペンストより上だからな。気をつ…」
(システムダウン)

[真っ暗]

リュウセイ「くそっ! また落ちやがった!」
リュウセイ「こいつ、ホントに動くのかよ!?」

[SRX計画 ラボ]

オペレーター「R-1、システムダウンです!」
ロバート「すぐに原因を調査するんだ」
オペレーターT-LINKシステムに 予定外の過負荷がかかっていたようです」
ロバート「何…?  今、TC-OSと切り離しているんだぞ。 仮想TP値の見間違えじゃないのか?」
オペレーター「は、はあ…。 もう一度、調査します」
ロバート(まさか、 リュウセイの“念”に反応して…?)
ロバート(あるいは… パイロットの状態を監視している あのシステムのせいか…?)
ロバート(いずれにせよ、 R-1はまだ使えんな……)

[伊豆基地 ブリーフィングルーム]

リュウセイ「ビルトラプター?」
ロバート「ああ、 初の可変飛行型パーソナルトルーパーでな。 R-1の原型とも言える機体だ」
リュウセイ「………」
ロバート「どうした?  いつものお前なら、もっと目が輝くだろうに」
リュウセイ「…なあ、ロブ。 R-1はいつになったら動くようになるんだ?」
リュウセイ「少しでも 俺達の戦力を増やさねえと、 日本はDCに制圧されちまう…!」
ロバート「…T-LINKシステムの 調整が予想以上に手間取っていてな。 今のままじゃ使い物にならん」
リュウセイ「T-LINKシステム… ああ、操縦系やFCSの補助システムだっけ」
ロバート「…そう聞いているのか?」
リュウセイ「ああ。 教官からもらったマニュアルにも そう書いてあったぜ」
ロバート(…どういうことだ?  リュウセイには本当のことを 教える必要がないとでも…?)
(扉が開閉する)
イルム「よう、リュウセイ。 ラプターに乗るんだってな?」
リュウセイ「ええ」
イルム「気を付けろよ。 何せ、あの機体には実験中に大破したっていう 過去があるからな」
リュウセイ「な、何だって…!?  ホントかよ、ロブ!?」
ロバート「あ、ああ…。 あの機体は変形機構その他に 問題が多くてな…」
イルム「俺は、あいつのテストパイロットだった キョウスケの奴に同情するね」
イルム「ま、あの事故は ハンス・ヴィーパー中佐の無理な命令が 原因だった…と思うが」
リュウセイ「ハンス中佐って… ああ、あの陰険そうなオッサンか」
イルム「おいおい、口には気を付けろよ」
イルム「その陰険ににらまれて、 飛ばされた奴も多いんだ」
ロバート「イルムも、 あの人にいちいち逆らわなければ、 もっと出世していただろうに…」
イルム「出世なんざ願い下げだね。 俺は気楽な立場の方がいいのさ」
リュウセイ「…なあ、ロブ。 ビルトラプターはホントに大丈夫なのか?」
ロバート「一応、 問題点は俺達の方でクリアしてある」
リュウセイ「…一応、か」
ロバート「リュウセイ、ビルトラプターは ハガネの格納庫内に置いてある」
ロバート「細かい調整作業をやるから、 先にハガネへ行っておいてくれ」
リュウセイ「ああ、わかった…」

[地下ドック]

リオ「ふ~ん… これが私達の艦、ハガネか…。 結構カッコいいと思わない?」
クスハ「リオはこういうのに興味あるの?」
リオ「ん…。父様の仕事の影響かもね」
(扉が開閉する)
リュウセイ「これがハガネか…。 艦首部分がシロガネと違ってるな」
クスハ「!」
リュウセイ「!」
クスハ「リ、リュウセイ君…!」
リュウセイ「ク、クスハ…! 何でここに!?」
リオ「な、何?  あなたの知り合いなの、クスハ?」
クスハ「う、うん…。 幼馴染みで、同じ高校に通ってたの…」
リオ「へ~え…。 私、リオ・メイロン。ハガネの オペレーターなの。よろしくね」
リュウセイ「あ、ああ。 それより、クスハ…どうしてこんな所に…!?」
クスハ「リュウセイ君こそ… 突然連絡が取れなくなって…」
リュウセイ「そ、それは…」
リオ「…どういうことなの?」
クスハ「これには色々とわけがあって…」
リュウセイ「って言うか、クスハ… ハガネのドックにいるってことは、 もしかして…!?」
(アラート)
リュウセイ「! な、何だ!?」

[伊豆基地 司令部]

オペレーター「敵アーマードモジュール群、 第5警戒ラインを突破しました!」
サカエ「1週間前から こちらのバッジシステムを 刺激していた連中か!?」
オペレーター「いえ!  今回は機体数が違います!!」
サカエ「何っ!?」
オペレーター「司令!  敵部隊の指揮官から通信が!」
レイカー「つないでくれ」
(通信)
エルザム「こちらは DC第19機動部隊隊長、 エルザム・V・ブランシュタインだ」
サカエ(ブランシュタインだと…!?  もしや、コロニー統合軍の…)
レイカー「私は伊豆基地司令官、 レイカー・ランドルフだ」
エルザム「通達する。直ちに武装解除し、 ハガネとSRX計画の試作機を引き渡せ」
レイカー「断る」
エルザム「では降伏か、死か…好きな方を選べ」
レイカー「そのどちらも選ぶつもりはない」
エルザム「…了解した。 これより攻撃を開始する」
(通信)
サカエ「上がれる機体は全て上げろ!  何としても、この基地と地下ドックの ハガネを守るのだ!」
オペレーター「レイカー司令、 ハガネ第一艦橋のダイテツ艦長より 通信が入っています!」
レイカー「ダイテツが…?」
(通信)
ダイテツ「ダイテツだ。 これよりハガネを発進させる」
サカエ「む、無茶です!」
ダイテツ「敵の目的は伊豆基地の制圧だ。 ワシらを倒すつもりなら、とっくの昔に 巡航ミサイルを撃ち込んできておる」
レイカー「敵の目的を逆手に取るということか。 だが、まだハガネは…」
ダイテツ「ここで沈むようなら、 ワシらはDCには勝てん。 レイカー…ハガネの発進許可を!」
レイカー「…わかった。 貴艦の幸運を祈る……」


第8話
ハガネ発進

〔戦域:伊豆基地周辺〕

(出撃していた味方戦闘機と戦車が全滅)
オペレーター「ハンター、ビースト、 撃破されました!」
オペレーター「第20区画へ敵機が侵入!」
サカエ「カイ少佐と イングラム少佐の部隊は まだ出られないのか!?」
オペレーター「今、出撃します!」
(シュッツバルド、ビルトシュバイン、量産型ゲシュペンストMk-IIが出撃、出撃準備)
ジャーダ「チッ、何て連中だ!  今までのとはレベルが違うぜ!!」
ラトゥーニ「うん…」
ガーネット「早くも正念場ってことね。 こうなったらキメなきゃ…!」
ジャーダ「何をキメるんだよ?」
ガーネット「覚悟よ、覚悟!」
ジャーダ「ヘッ… じゃあ、奴らに見せてやるとするか!」
ガーネット「見せてやるって…?  まさか……」
ジャーダ「闘志だよ、不屈の闘志!」
ガーネット「なあんだ、良かった。 あんたのことだから、てっきり…」
カイ「お前ら、何度言わせればわかる!  作戦中の私語は慎め!!」
ジャーダ「す、すみません、少佐」
カイ「…まあ、いい。 この状況で軽口を飛ばせるのは、 度胸がある証拠だ」
ジャーダ「…そりゃ、どうも」
カイ「お前達は ハガネへの転属が決まっている。 こんな所で死ぬんじゃないぞ」
ジャーダ「わかってますぜ、少佐」
カイ「よし… ゴースト1より各機へ!  ハガネの発進口はここだ!!」
(発進口を指す)
カイ「ハガネが出撃するまでの 4分間…何としても発進口を 防衛しつつ、敵を撃破しろ!」
イルム「了解!」
カイ「イングラム少佐、 ビルトシュバインに問題はないな?」
イングラム「…ええ」
カイ「…む?  リュウセイ曹長はどうした?」
(真ん中の建物を指す)
リュウセイ「どういうこった、ロブ!?  何でビルトラプターが 出撃できないんだよ!?」
ロバート「サーボモーターの調子が良くない。 このまま出れば、お前は敵の標的に なりかねん」
リュウセイ「だけど、それじゃハガネが!」
ロバート「今のお前の腕では無理だ!  出撃は許可できない!」
リュウセイ「なら、 代わりにゲシュペンストMk-IIで!!」
ロバート「すまん…!  お前のタイプTTは、敵の攻撃を受けて 大破してしまっているんだ…」
リュウセイ「そんな馬鹿な!  くそっ! こんな時に…俺は ただ見てるだけなのかよ!?」
ロバート「Rシリーズと009は ハガネへ運び込む! 急げ!」

〈3EP〉

(ガーリオンを含む敵機が出現)
イングラム「敵の増援か…!」
ジャーダ「あの黒い機体は何だ!?  見たことないタイプだぞ!」
(ガーリオンを指す)
ラトゥーニ「…四肢がついてる…」
ラトゥーニ「近接・格闘戦もこなせる 新型アーマードモジュールなのね」
イルム「雰囲気的には指揮官機って所だな。 胸に紋章みたいなのも付いてる」
ライ(黒い機体…紋章…)
カイ(もしや…あの男か!?)
(ガーリオンがシュッツバルドの所へ移動)
ジャーダ「な、何だ!?  あの黒い奴のスピードは!」
エルザム「フッ…」
ライ「そのマーキングは…やはり、 ブランシュタイン家の紋章!」
エルザム「久しぶりだな、ライディース」
ライ「その声…エルザム兄さんか!?」
エルザム「弟よ、 我が父の大義を理解せぬのなら…」
エルザム「私はお前を討つ!」
【強制戦闘】
エルザム[バースト・レールガン]vsライ[防御]
エルザム『お前に我がトロンベの一撃をかわせるか?』
ライ『ああ、かわしてみせる!』
エルザム「ほう…。 少しはやるようになったな」
ライ「…何が大義だ…!  そうやってまた罪のない人間を 犠牲にするのか!?」
ライ「義姉上のようにッ!!」
エルザム「……!」
ライ「そして、全世界を戦争に巻き込む やり方が正しいというのか!?」
エルザム「では、 自分の信じる道を示すがいい…」
ライ「何!?」
エルザム「我が家名の重みと、 あの事故に耐えられなかった お前に出来ればの話だがな」
ライ「言ったな…!  俺は…必ずお前を越えてみせる!」
エルザム「そうだ。 それでこそ、我が弟だ!」
(ガーリオンが戻る)
ジャーダ「な、何なんだ… あいつは!?」
アヤ「ライのお兄さん…なの!?」
ライ「………」
カイ「あの男は エルザム・V・ブランシュタイン… またの名を“黒い竜巻”」
カイ「かつて、俺と共に 特殊戦技教導隊に所属していた男だ」
ガーネット「教導隊って、確か…」
ラトゥーニ「TC-OSと PTのモーションデータを作成した エリート部隊…」
ジャーダ「それじゃ、奴は…」
イルム「ああ。 天才パイロットと称された、 コロニー統合軍のトップエース…」
イルム「そして、コロニー統合軍総司令 マイヤー・V・ブランシュタインの息子だ」
リュウセイ「!?  ってことは、ライも…!」
レイカー「ハガネの方はどうなっている?」
オペレーター「クルーと物資の搬入が 完了しました!」
レイカー「残存戦力を発進口へ回せ。 何としてもハガネを防衛するのだ」
オペレーター「了解!」
レイカー(後はお前次第だ、ダイテツ…!)
エイタ「総員に告ぐ、総員に告ぐ。 ハガネ発進90秒前…!」
ダイテツ「補助エンジン、始動」
テツヤ「了解。補助エンジン、始動!」
(エンジン始動)
テツヤ「出力、100…200…300…」
リオ「し、司令部より伝達!  敵戦闘原潜より発射されたと思われる MAPWが伊豆基地へ接近中!」
テツヤ「何!?」
リオ「基地側からの迎撃は 不可能とのことです!」
テツヤDCめ…!  本艦の奪取をあきらめたのか!?」

〈5PP〉

リオ「大型ミサイル、接近中!」
テツヤ「艦長!」
ダイテツ「構うな!  テスラ・ドライブ、始動!」
テツヤ「りょ、了解!」
リオ「スティール2より各機へ!  本艦の発進口より退避して下さい!」
(発進口にいる味方機は東へ移動)
テツヤ「メイン・エンジン 点火10秒前、9、8、7…」
テツヤ「3、2、1、0!  メイン・エンジン点火!!」
(点火)
ダイテツ「ハガネ、発進!!」
【デモムービー『ハガネ発進』】
(ハガネが出現)
オペレーター「ハガネが 発進口より出ました!」
サカエ「お、おお…!」
エイタ「艦体、離水しました。 主機、補機ともに異常なし!」
ダイテツ「AMM、発射準備!  大型ミサイルを撃破せよ!」
テツヤ「了解!  スティール2より各機へ!  大型ミサイルは本艦が撃墜する!」
イングラム「了解した。 各機、ハガネを防衛せよ」
エルザム「…本気で発進させるとはな。 ミサイルの脅しは効かなかったか」
エルザム「ならば、足止めをする。 コース変更…ハガネ艦尾をかすめさせろ」
エルザム「我々はミサイル到達までに ハガネの対空兵器を沈黙させる」
(作戦目的表示)

〈vs エルザム〉

[イルム]

イルム「コロニー統合軍の トップエースが相手か! なら、 腕試しにゃ、ちょうどいい!」
エルザム「死に急ぐつもりか。 ならば、やむをえんな」
イルム「悪いが、腕には ちょいと自信があるんでね。 そう簡単にはいかないぜ!」

[ラトゥーニ]

ラトゥーニ「…間違いない…。 この動きは…」
エルザム「随分と幼いパイロットだな。 ならば、例の養成機関の出身だと 見て間違いないか…」

[イングラム]

エルザム「ほう…。 ビルトシュバインを操るとは、 この男…ただ者ではないな」
イングラム「優秀なパイロットだ。 教導隊出身は、伊達ではないと 言うことか…」

[カイ]

カイ「まさか、このような形で 再会することになるとはな!」
エルザム「だが、私はこの時を 待ち望んでいましたよ、カイ少佐…」
カイ「俺達は教導隊のメンバー同士… 互いの手の内は知っている」
エルザム「だからこそ、 倒しておかなければならない 敵同士なのです…!」

〈ガーリオン以外全滅〉

エルザム「…ミサイルが来たか。 ここまでのようだな」
(ガーリオンが撤退)
エイタ「目標、レンジ5へ侵入!」
エイタ「対空火器官制システム、 正・副ともに異常発生!  自動照準装置も作動しません!」
テツヤ「それでは目標を落とせん!  回避運動を取りつつ、エネルギー フィールドを展開せよ!」
エイタ「現状の出力では、 防ぎきれません!」
テツヤ「ならば、戦闘機で撃墜を…」
ダイテツ「無駄だ。 敵機はこの空域外にもいる。 それらによって確実に妨害されるぞ」
テツヤ「う…!」
イングラム(我々で 何とか撃ち落とすしかないのか…?)
テツヤ「くっ、他の方法を!」
ロバート「副長!  正確な弾道予測計算とR-1の ブーステッド・ライフルならば…」
ロバート「ミサイルを 落とせるかも知れない!」
テツヤ「ライフルで!?  馬鹿な、そんなことが出来るわけ ないだろう!」
ロバート「R-1のT-LINKシステムで ミサイルを“捕捉”するんだ!」
ロバート「それで タイミングを合わせれば……!」
ダイテツ「よかろう、やってみろ」
テツヤ「艦長!」
ダイテツ「ライフル発射と同時に エネルギーフィールドを展開。 二段構えでいく」
テツヤ「りょ、了解です!」
ロバート「リュウセイ!」
(通信)
リュウセイ「おう!  ライフルのセッティングは終わった!  行くぜ!」
リュウセイ「T-LINKシステム、 接続確認! ハーモニクス・アジャスター、 セットアップ! よし、上げてくれ!」
(リフトアップ)
リオ「頼むわよ、リュウセイ君…!」
リュウセイ「ああ!  R-1、起動ぉっ!!」
(機械音)
リュウセイ「な、何っ!?」
ロバート「システムダウンだと!?  リュウセイ、もう一度だ!!」
リュウセイ「動け!  動くんだ、R-1!!」
エイタ「目標、レンジ4へ侵入!」
ロバート「リュウセイ!」
リュウセイ「くそっ…動け、R-1!  動いてくれぇっ!!」
リュウセイ「俺達は 何のために、ここにいるんだ!?  答えろ、R-1!!」
リュウセイ「みんなを… DCやエアロゲイターから 救うためじゃないのか!?」
リュウセイ「ここで動かなかったら、 お前は何のために作られたんだ!?  R-1、答えろぉっ!!」
【デモムービー『R-1起動』】
(機械音)
リュウセイ「動いた…動いたぞ!!」
ロバート「リュウセイ、 弾道予測データを送ったぞ!」
リュウセイ「よ、ようし…見てろよ!!」
(ハガネの傍にR-1出現、ミサイル北西端に出現し接近)
ロバート「強く念じろ、リュウセイ!  必ず当てると!」
ロバート「そうすれば、 後はT-LINKシステムが 合わせてくれる!」
リュウセイ「ああ…!」
イングラム「リュウセイ… ミサイルを“引き寄せる”のだ。 そのつもりで撃て」
リュウセイ「りょ、了解!」
エイタ「目標、レンジ3へ侵入!  上昇開始!!」
【強制戦闘】
リュウセイ[ブーステッド・ライフル]vsミサイル[防御]
リュウセイ『必ずこの一撃で仕留めてみせる!』
(ミサイル撃破)
オペレーター「大型ミサイル、撃破!」
レイカー「ハガネは… ハガネはどうなった…!?」
サカエ「お、おそらく… 爆発に巻き込まれて……」
(ハガネ南へ移動)
オペレーター「こ、これは… ハ、ハガネです!  ハガネを確認しました!!」
サカエ「お、おお…」
レイカー「見たまえ。 ハガネが…我々の希望が行く…」
(ハガネが南へ移動へ移動し撤退、北西ににDC兵(リオン)×3とガーリオン出現)
DC兵「エルザム少佐!  敵機が離脱して行きます!  追撃命令を!!」
エルザム「いや、追う必要はない」
DC兵「は!?」
エルザム「機を逃がした。 全機、帰投せよ」
(リオンが撤退)
エルザム「生き延びたか、ハガネ… そして、ライディース」
エルザム「次に相見える時を 楽しみにしておこう」
(ガーリオンが撤退)

《伊豆近海(ハガネ)》

[ハガネ ブリッジ]

エイタ「敵戦闘原潜の撤退を確認。 第5警戒ラインまでの針路、クリア」
エイタ「カイ少佐の機体を除いた 本艦所属のパーソナルトルーパー、 及び戦闘機の着艦終了」
リオ「艦長、 伊豆基地のレイカー司令より電文です」
ダイテツ「読み上げてくれ」
リオ「『貴艦の航海の安全と任務の成功を祈る』… 以上です」
ダイテツ「よし… これより、本艦はDCの本拠地を叩くため、 南太平洋マーケサズ諸島へ向かう!」
テツヤ「はっ!」

[ハガネ 格納庫]

ライ(…この戦争が始まってから、 エルザムと出会う日が来ることは予測していたが…)
ライ(コロニー統合軍ではなく、 DCに所属していたとは…)
リュウセイ「ライ、お前… コロニー統合軍の総司令官の息子だったんだな」
ライ「…だから、どうした?  俺が敵だと言うのか?」
リュウセイ「べ、別に お前を疑ってるわけじゃねえよ。 ただ、びっくりしてだな…」
ライ「…一つだけ言っておく。 父や兄の意志がどうであろうと、俺には関係ない」
ライ「俺は自分に与えられた任務を果たすだけだ」
(足音・ライが立ち去る)
リュウセイ(…あいつ、 自分の家族と戦うつもりだってのか…)
ジャーダ「リュウセイ、 お前のおかげで助かった。礼を言うぜ」
リュウセイ「いや、 俺は無我夢中でやっただけで…」
ジャーダ「それでも大したもんだ。 ミサイルをライフルで撃ち落とすなんてよ。 ホントなら、あり得ねえことだからな」
リュウセイ「あれはR-1と、 ロブがやった弾道予測計算のおかげさ。 俺の実力じゃねえ」
ラトゥーニ「………」
ガーネット「ん? どうしたの、ラトゥーニ」
リュウセイ「?」
ガーネット「ラトゥーニがね、 パイロットにも才能がなければ ああいうことが出来ないって」
リュウセイ「え…?」
ラトゥーニ「………」
(速い足音・ラトゥーニが走り去る)
リュウセイ「…あの子って、すげえ無口だよな」
ガーネット「ん…まあ、色々とワケありでね。 でも、根はいい子だから仲良くしてやってね」
リュウセイ「あ、ああ」
アヤ「リュウ、ここにいたのね。 私達に招集がかかったわ。 ブリーフィングルームへ行くわよ」
リュウセイ「わかった」

[ハガネ ブリーフィングルーム]

イングラム「本日付けをもって、 我々SRXチームはハガネに配属…」
イングラム「以後、 アイドネウス島攻略作戦に参加することになる」
リュウセイ「毎度です島?」
ライ「…アイドネウス島だ」
リュウセイ「そうそう、それそれ。 でも、その島の名前って…聞いたことがあるな」
ライ「アイドネウス島は、 7年前に隕石メテオ3が落着した場所だ」
リュウセイ「隕石…。そうだ、思い出したぜ。 俺が子供の頃、大騒ぎになってたよな」
リュウセイ「で、そいつが落ちた島が?」
イングラム「民間には、 未だ明らかにされていない情報だが…」
イングラム「アイドネウス島のメテオ3から、 地球外知的生命体が保有する超技術…」
イングラム「エクストラ・オーバー・テクノロジー… 通称EOTがいくつか発見されているのだ」
リュウセイ「イー・オー・ティー…」
イングラム「そうだ。 それらは、地球人の技術レベルを 遥かに超えた物であり…」
イングラム「様々な分野、 特に軍事技術に革新をもたらした」
リュウセイ「じゃあ、 そのEOTって奴を持ってたのは…」
イングラム「メテオ3の調査を行ったEOTI機関は、 エアロゲイターだと予測している」
リュウセイ「EOTI機関…。 こないだのグランゾンを開発した連中か」
リュウセイ「ってことは… あのグランゾンは、EOTを使った スーパーロボット…?」
イングラム「おそらくな。 そして、ビアン率いるEOTI機関は DCとなって連邦に反旗を翻し…」
イングラム「メテオ3が落着したアイドネウス島は、 彼らの本拠地となった」
アヤ「噂だと、あの島はDCによって 要塞化されているそうよ」
リュウセイ「じゃあ、 このハガネで敵のアジトへ突撃するってワケか…」
イングラム「なお、作戦の成功確立は……」
イングラム「9.7%だ」
リュウセイ「な、何だって…!?  そんなに低いのかよ…!」
ライ「…望むところだ」
リュウセイ「お、お前…わかってんのか!?  10回に9回は死ぬってことなんだぞ!?」
ライ「承知している。 今の俺に相応しい作戦だ」
リュウセイ「お、お前…」
アヤ(ライ……)

『ビルトラプター』を入手した。
『メガ・ビームライフル』×2を入手した。
『G・リボルバー』を入手した。

『コールドメタルナイフ』を入手した。
『リペアキット』を入手した。


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