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白銀の堕天使 キョウスケルート ~ 第6話 ~

〈6PP〉

テンペスト「これだけの数で…やるな」
ゼンガー「AMの機動性を生かし、 最初に全機で基地司令部へ突撃するべき だったな」
テンペスト「! 貴様は…」
ゼンガー「二の太刀を頼る者に、 俺達を倒すことは出来ん」
テンペスト「その物言い…。ゼンガー… ゼンガー・ゾンボルトだな!?」
ゼンガー「…いかにも。 テンペスト・ホーカー少佐」
テンペスト「ふん… 俺のことはわかっていたようだな」
キョウスケ(何…?  この二人…互いを知っているのか?)
テンペスト「ふふふ…。 かつて、同じ部隊に所属していた貴様と やり合うことになるとはな」
ゼンガー特殊戦技教導隊は もう存在しない。 …あの頃の我々も、また」
レフィーナ「! 教導隊…!?」
ショーン「…数年前、 エリートパイロットを選りすぐって 結成された部隊です」
ショーン「そして、 彼らは現在のPT戦術、操縦技術の基礎を 作り上げました」
ブリット「ゼ、ゼンガー隊長が そんな部隊の出身だったなんて…。 ど、道理で…」
ゼンガー「…どんな崇高な目的を 掲げようとも、しょせんは人殺しの 技術を教える…戦争屋の集団だ」
テンペスト「そのとおりだ。 しかし、連邦はそれすら理解し、 実行することが出来なかった」
テンペスト「いや、奴らは昔からそうだ。 …16年前もそうだった」
テンペスト「だからこそ、あのコロニーの 事件が起きてしまったのだ…!」
カチーナ「コロニーでの事件…?  何を言ってやが…」
ユン「艦長! 北東より熱源!  この反応は…!」
(基地の北東にミサイル×3が出現)
ブリット「大型ミサイル!  まさか、MAPWか!?」
キョウスケ「エクセレン!  基地の人間をシェルターに先導しろ!」
キョウスケ「エクセレン!  …応答しろ! エクセレン!」
テンペスト「心配するな。それは 広域破壊用の非核戦術ミサイル…」
テンペスト「命中すれば、 基地が跡形もなく吹っ飛ぶだけだ。 放射能汚染の心配はない」
ゼンガー「それが貴様のやり方か!?  正々堂々と勝負を挑んで来い!」
テンペスト「甘いな、ゼンガー… 俺達は戦争をしているのだぞ?  それに…」
テンペスト「妻と娘の無念を 晴らすためなら、手段は選ばん。 昔の俺とは違うのだよ」
ゼンガー「うぬっ…!」
テンペスト「連邦に与した己の愚かさを 呪って死ぬがいい。では、さらばだ」
(敵機が全て撤退)
レフィーナ「この距離では…!」
ショーン「…ミサイルの推進装置のみを 狙って、叩き落とすしかありませんな」
ショーン「しかし…出来るかどうか…」
キョウスケ「やるしかあるまい…!」
マリオン「エクセレン少尉!」
エクセレン「了解! さて、と。 ずいぶん時間がかかっちゃったけど、 やるしか…ないみたいね」
キョウスケ「…エクセレン…!?」
【デモムービー『ヴァイスリッター登場』】
(ヴァイスリッターが出現)
レフィーナ「あれは…!」
キョウスケ「間に合ったか…!」
ブリット「パ、パーソナルトルーパーが 人型のままで空を飛んでる!?」
ブリット「もしかして、AMと同じで 小型のテスラ・ドライブを!?」
マリオン「私のポリシーには 反しますが…」
マリオン「陸戦と空戦に特化した Mk-III、そしてMk-IIカスタム…」
マリオン「これら2機の完成こそが、 ATX計画の真の目的でしてよ!」
エクセレン「…そのパーティにしちゃ、 くす玉は大きすぎね」
キョウスケ「真上で割られてはかなわん。 エクセレン、新型…いけるのか?」
エクセレン「おまかせ!  所詮はゲシュちゃん。基本はまったく 一緒だもの」
マリオン「所詮……ッ!?」
ショーン「どっちも爆発する前に、 カタを付けた方がいいようですな」
ゼンガー「アサルト1より各機へ!  ミサイルの推進装置を破壊しろ!」
ゼンガー「ただし、 ミサイルそのものを撃墜してはならん!」
ブリット「つまり、適度にダメージを 与えろってことですね!?」
ゼンガー「そうだ!」
ブリット「アサルト3、了解!」
キョウスケ「アサルト4、了解」
エクセレン「アサルト2も大了解よん」
マリオン「頼みますわ、私の子供達…」
(作戦目的表示)

〈ミサイルを全て撤退させた〉

ユン「大型ミサイルの処理、終了しました!」
ショーン「やれやれ… 今回は何とかしのげましたな」
レフィーナ「ええ…」
ブリット「新型が出てきて 助かりましたよ、エクセレン少尉」
エクセレン「お姉さんに任せとけば、 矢でも鉄砲でも持って来いって 言ったでしょう?」
ブリット「いえ、初めて聞きました」
キョウスケ「ゼンガー少佐…」
ゼンガー「何だ? キョウスケ」
キョウスケ「…あのDCのパイロット… 構わないのですか?」
ゼンガー「フッ…お前らしいな。 構わん。今度あった時はステークを 打ち込んでやれ」
ゼンガー「あの男は自分の考えで 行動している…」
ゼンガー「それが正しいか否かは 関係なく、な。…俺も同じだ」
キョウスケ「…了解」
ゼンガー(そう、正しいか否か… それは関係ないのだ)

[ラングレー基地 ブリーフィングルーム]

ブリット「…に、日本の佐世保基地も 壊滅したって…ホントですか!?」
カチーナMAPWでぶっ飛ばされた…とさ。 ウチと同じ手口だな」
ブリット「でも、日本には自分達と同じような任務を 遂行する『SRXチーム』がいるはず…」
カチーナ「新型機の実戦配備が 間に合わず、尻尾巻くしかなかった…って話さ」
ブリット「………」

[不明 (食堂)]

タスク「よう、ブリット。 機体の整備、終わったぜ」
ブリット「ああ、ご苦労さん」
タスク「しかし、アルトにしろ、零式にしろ… メンテが面倒な奴ばかりでたまらんわ~」
タスク「しかも、タイプTTには 手出し無用のT-LINKシステムが ついてるし~」
ブリット「手出し無用?」
タスク「ああ、 マオ社以外の人間は触っちゃ駄目だってよ。 だから、整備マニュアルも最低限の奴しかねえ」
タスク「壊れたら、どないするんや~」
ブリット「………」
タスク「なあ、お前… タイプTTとあのシステムについて、 何か聞かされてねえの?」
ブリット「タイプTTは俺用に調整された機体で…」
ブリットT-LINKシステムは 操縦系やFSCの補助装置だって聞いてる」
ブリット「通常の使用に問題はないし、 ラドム博士もタイプTTに関しては ノータッチだからな」
タスク「ふ~ん。 何にせよ、ゼイタクな話だねえ」
ブリット「ゼイタク?」
タスク「うさんくさい機体とは言え、 専用機みてえなモンだろ?」
タスク「あ~あ…。 俺もPTの適性検査に合格してりゃ、今頃は…」
ブリット「お前もPTパイロット志望だったのか?」
タスク「まあね」
ブリット「何で駄目だったんだ?」
タスク「素で聞くなよ~」
カチーナ「こいつはな、 手先は器用なんだが、運動オンチなのさ。 だから実技で落とされたんだよ」
タスク「うっ…痛い所を。 でも、賭け事なら負けないぜ?」
ブリット「それ… PTの操縦に何か関係があるのか?」
タスク「だから、素で聞くなっつーの!」
エクセレン「さっそうと現れた、白銀の騎士!  その名はヴァイスリッター!  …んもう、くせになりそうな感じ」
ブリット「しょ、少尉…?」
カターナ「! いい気になるなよ、エクセレン!」
カチーナ「あたしがMk-IIを 塗ってたりしてなきゃ、あの機体は…」
タスク「それって、自業自得じゃないッスか?」
カチーナ「鎖骨割るぞ! てめえ!」
タスク「あんまりッスよ! 俺も色塗り手伝ったのに!」
キョウスケ「しかし、ひどいもんだ。 こっちはヴァイスの完成まで、 ここまで苦労したのに…」
キョウスケ「DCは単体で飛行が可能な 人型の機体を開発…しかも、量産していた」
キョウスケ「おかげで、 その差がダイレクトに跳ね返ってきている…」
ブリット「これから…厳しくなりそうですね」
エクセレン「メテオ3のEOT研究… どこまで進んでいるのかしら」
カチーナ「個々の戦力の『質』が ものを言うことになるだろうな。 連邦はサボリ過ぎだぜ」
キョウスケ「おれ達も、 そのことをDCに見せてやらねばならん…」
キョウスケ「…分の悪い賭けには…なりそうだが」


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