(上空に穴があり、その中から金色の鎖が出て来てビルに刺さっている。西側の道路から零児たちが入ってくる)
零児「上空の渦……前に来た時と同じだな。
それに、金の鎖も張られたままだ」
レンヌ・ル・シャトーの墓所
仁「ここから逃げるベガを追って、
KOS-MOSたちの時代に抜けたんだったな」
小牟「ずいぶん前のような気もするのう。
毎回、ここは問題だらけじゃ」
パイ「でも、この鎖……『逢魔』の連中は、
もうサルベージは終わったって言ってたわよね?」
夕暮れの温泉
ナナ「うん、クロムさんたちの世界……
あの露天風呂では、そう言ってたよ」
ダンテ「それがウソでないなら……
この鎖はどういうことだ? 取り忘れか?」
フレン「あるいは、何か別の目的があるのか……」
バージル「む……? なんだ、この感じは……」
(金色の鎖が壊れていく)
エステル「あっ、金の鎖が……消えた!?」
ユーリ「慌てて引っ込めたようにも見えたがな。
どういうことだ?」
(渋谷601の上に沙夜が転移してくる)
沙夜「あん、ギリギリ間に合ったようね。
あなたたち、来るのが予想より早くてびっくりよ?」
零児「沙夜! やはりこの街にいたか。
……観念するんだな!」
沙夜「そんな必要はなくってよ?
これから起こることを考えれば」
影丸「これから? ここで何を企む、逢魔!」
(渋谷601の傍に百夜・改が2体出現し、ビルの側面に大穴が空く)
シエル「ビルに大穴が……!?
まるでアラガミに喰われたかのように……!」
緋花「違うわ、これは……あたしやナツが
この時代に現れた時の……時空の歪み!」
小牟「どういうこっちゃ! ここは『森羅』が、
破邪の封印を施した場所じゃぞ!?」
(大穴が輝き、中からマルドゥークが現われ、周りにアラガミが出現する)
ナナ「ええーっ!? ほんとにアラガミが出たよ!?」
アリサ「前回の事件では、ここは私たちの時代に
通じていました! まさか、また!?」
沙夜「今、この渋谷には、多数の"ゆらぎ"が
次々と発生しているのよ」
沙夜「以前封印された次元のほころびが、
また開くこともあるでしょうね」
零児「次元が不安定になっているのか……!?
この渋谷で何をしている! 沙夜!」
沙夜「ある計画の……最終段階をよ、ぼうや」
アクセル「くっ! 時間が経てば経つほど、ヤバい感じだ。
沙夜をとっ捕まえて、情報を聞き出そうぜ」
沙夜「そう簡単に捕まらないし、
しゃべるつもりもないけれど、ね」
零児「いや、こちらにも余裕はない。
……腕ずくでも聞かせてもらうぞ」
小牟「ぬしがッ! しゃべるまで! 叩くのをやめないッ!
当然、尻をッ!」
沙夜「あん、どうしましょう。
そんなことされたら、私……私……」
アキラ「そのまま、そこを動くなよ?
……何人かビルに入って、屋上へ行くんだ」
沙夜「あっと、それはやめた方がいいんじゃない?
これは忠告よ」
パイ「あら、怖気づいたのかしら?」
ダンテ「いや、そういうわけじゃなさそうだ。
……覚えのある魔力を感じるぜ」
(シン シザースなどがビルの側面の階段を下りてくる)
バージル「……デビルか」
カズヤ「こいつら……ビルの中から?」
沙夜「どうして悪魔が出てきたか。
つまりは、そういうことよ」
仁「まさか、この中は……魔界とつながっているのか?」
アキラ「前回の事件で、別の場所からここに
抜けたことがあったな」
沙夜「同じことが起きていたら……
屋上を目指して中に入っても、魔界に出るだけよ?」
平八「ふん、ならば、壁を直接よじ登ればよかろう」
沙夜「あん、そんなこと、許すと思う?
植木鉢とか、鉄骨とか落として妨害するから」
小牟「そんなんされたら、アレーッと落下するじゃろが!
くっ、完璧な対策をしておったか……!」
ユーリ「完璧かどうかはともかく、
実際にやられたら厄介なのは確かだな」
龍亀一號
シエル「龍亀一號があれば、
上から飛び移ることも可能だと思いますが……」
緋花「まだ新宿から戻らないということは……
情報通り、何かあったと考えるべきね」
小牟「上空から……? あっ、そうじゃ……!
わしにいい考えがある!」
ダンテ「本当かよ? 嫌な予感もするが」
小牟のスマホ
小牟「ピポパのパで、出前も来るわ……っと」
アクセル「何やってるんだ? メール……?」
小牟「黙っておれ、アクセル!
沙夜にバレたら妨害されるじゃろ!」
沙夜「あん、何を企んでるのかしら?
おチビちゃん」
小牟「わかるかの? わっかんねえじゃろうなあ~?」
沙夜「まあ、いいけど。助けを呼ばれたところで、
何ができるわけでもないし、ね」
沙夜「鎖が消えたということは、"上"では
準備が進んでる頃ね。もう少し、かしら」
零児「……この上、か」
フレン「小牟さんが、何か仕掛けをしたようだ。
時間を稼ぐ必要があると思う」
アリサ「ええ、まずはアラガミとデビルを片付けましょう。
それから、ビルの上……ですね!」
エステル「はい! がんばりましょう!」
(勝利敗北条件表示、ステージ準備)
INFORMATION
・敵ユニット「アバドン」は、
出現後5ターンで逃げ出してしまいます
(上空の穴から光の渦に変わり、全体的に紫色になる)
シエル「えっ!? 空が……!?
何が起こったというのでしょうか?」
沙夜「これは……"接触"できたようね」
バージル「接触だと……?
あの渦の中で、何が行われている?」
沙夜「次元の融解(ゆうかい)……
そして"ゆらぎの歌"が流れる時が来たのよ」
零児「ゆらぎの……歌? 何のことを言って……」
(渋谷601の屋上の建物の上にアンノウンが転移してくる)
アンノウン「……………」
マレット島の古城
沙夜「あん、あなた……
前に魔界とつながった城で会った……?」
アンノウン「………………」
仁「奴は……!」
カズヤ「なぜ何度も俺たちの前に現れる。
……いい加減にしろ」
アンノウン「……ここから……去り……なさい。
さもなくば……」
仁「なに……!?
ここまではっきりと話したことなど……」
アンノウン「……行きな……さい。この上へ……」
平八「どういうことじゃ? ワナか……?」
沙夜「ふう、色々と引き付けてしまっているようね。
この状態じゃ無理もない、か」
ベガ
沙夜「シャドルーのベガちゃんも
何かやってるみたいだし……こちらも早く……」
(渋谷601の屋上にデュラルとV-デュラルが転移してくる)
V-デュラル「………………」
沙夜「あん、またお客さん?
……って、あら? このサイボーグちゃん……」
???(デュラル)「………………」
影丸「ぬ……ぬうっ!?」
アキラ「どうした? 影丸。
あんなの、ただの量産型デュラル……」
???(デュラル)「………………」
アキラ「……じゃないのか?」
影丸「……あれこそが、"デュラル"。
間違いない、"本物のデュラル"なり……!」
パイ「待って! そいつがなんでこんな所に!?
デュラルはシャドルーに使われていたんじゃ……」
(上空から空中INが下りてくる)
平八「ほう、あれは……。
次から次へと、相変わらず渋谷は騒がしいわい」
みゆき「毎度お世話になっております!
空中INです! 空中INのみゆきでーす!」
アリサ「みゆきさん!
今は戦闘中です! 離脱してください!」
小牟「あ~、待て待て!
わしがメールでこっそり呼んだんじゃ! みゆき!」
みゆき「はいっ、なんでございましょう!」
小牟「わしらを吸い上げ、屋上に降ろしてくれい!」
ユーリ「なるほどな、そのために呼んだわけだ。
うまいこと考えたもんだ」
みゆき「え……? 面倒くさいんですけど……」
ナナ「さ、作戦失敗した!」
零児「みゆき! うまくいったら、ご褒美だ!
買い物をさせてもらう!」
みゆき「そうと決まればよろこんで!」
小牟「まったく、扱いずらい小娘じゃ!
違うご褒美を与えてやろうか!」
みゆき「……あら? 向こうから来る人たちは
よろしいんですか?」
エステル「向こうから来る……誰でしょう?」
ダンテ「大神やキャプテンたちか?
それとも新宿に向かったクリスたちが……」
(渋谷601の北側の道路上に強化忍などと黒鋼αが出現する)
黒鋼α「……ヴッ……ヴヴヴヴ……」
緋花「違う……! 黒鋼……!?」
AIDAの黒い泡
平八「奴は、前にAIDAに汚染されたまま逃げた……
忍者アンドロイドだな?」
アキラ「汚染されているというより、AIDAによって
作り出されたコピーだったはずだ」
零児「渋谷のどこかに……『The World』と
つながっている"ゆらぎ"があるということか」
黒鋼α「ドコ……ダ……。アクジ……キ……。
オボ……ロ……ホ……ツマ……オボロオボロオボロ……」
小牟「ヤバいのう。だいぶバグっちょるぞ……」
緋花「……こんな状態の奴を、
秀真に会わせるわけにはいかないわね」
緋花「ここで決着をつけるわ、黒鋼」
黒鋼α「ヴ……ヴッ……ヒバ……ナ……
シノビ……キカン……ハ……」
ユーリ「しばらく見ないうちに、
随分おしゃべりになったもんだな」
緋花(……意味のある言葉を発している……。
これがAIDAによって増幅されたもの……?)
(黒鋼αの近くにブレイクとミスターA-Zが2体出現する)
ブレイク「………………」
パイ「またアンドロイド!?
今度はアクセルのニセモノ……いつもの奴ね」
アクセル「こいつをしつこく使い続けてるのはシャドルーだ。
……奴らは新宿にいるんじゃなかったか?」
シエル「では、情報は間違っていたということですか?」
アリサ「それとも、まさか……
新宿に行った桐生さんたちが、負けた……!?」
ブレイク「……ギ……ギギ……。
シャドルー……ガ……ホロビタ……イマ……」
カズヤ「……ふん、こいつもしゃべるか」
フレン「待て、今、シャドルーが……滅びたと言ったのか!?」
ブレイク「シンジケート……フッカツノ……タメニ……
コノ……サイコパワー……ヒツヨウ……」
ブレイク「ソウ……ワタシハ……ホロビヌ。
シンジゲート……ノ……テクノロジー……ハ……」
アクセル「おまえ、まさか……
Mr.X(ミスター・エックス)……!?」
ナナ「え、誰それ!?
急に新しい敵に出てこられても困るよー!」
平八「たしか、壊滅したシンジケートのボスじゃ。
このアンドロイドを造った、犯罪組織の親玉よ」
ブレイク「ギギ……ギギギギギギ……」
ユーリ「完全にいかれてやがんな。
けど、さっきのシャドルーが滅びたって話……」
小牟「あながち、ウソでもなさそうじゃ。
ニセアクセルにデュラル……制御されとらんしのう」
みゆき「あのー! どうされるんですかー!」
エステル「ごめんなさい、みゆきさん!
今ちょっと立て込んでしまっていて……」
零児「今は動くしかない。
……俺は沙夜を押さえる」
仁「俺も上に行く。みゆき、頼むぞ」
カズヤ「……さっさとしろ」
みゆき「了解しました!」
影丸「待たれよ。……我も往くのみ」
アキラ「ああ、ようやくその時が来たんだからな。
俺たちも合わせて、やってくれ!」
みゆき「わっかりましたーっ!
それでは!」
(空中INが下を向き、零児、仁、アキラを吸い込み、渋谷601の方を向いて零児たちを排出する)
沙夜「あん、派手なこと。
そんな手があるとは、ね」
小牟「飛んだり跳ねたりは、もう慣れたもんじゃ!」
零児「降りてこい、沙夜。
……俺たちの戦いには、ふさわしい場所だろう」
沙夜「そうね、本当にふさわしいかは別として……
もうクライマックスだもの、ね」
(沙夜とアンノウンが屋上に降りてくる)
沙夜「ゲストも舞台に上がって来たし、
最終幕の前に……少し遊びましょうか、ぼうや」
零児「ぼうやと呼ぶな。
それに……最終幕だと?」
沙夜「そう、ようやく……ね。
本来は10年ほど前に、終わっていたことなのよ」
小牟「零児の父親、正護(しょうご)が死んだ……
あの事件か……」
零児「………………」
沙夜「あの人があんな無茶をしなければ、
もっともっと早く終わっていたんだけれど、ね」
零児「おまえが親父のことを気安く言うな。沙夜」
沙夜「ずいぶん回り道をしたけど、今回こそ終わり。
さあ、"終わり"を始めましょう、ぼうや」
零児「……ぼうやとも呼ぶな」
デュラル「………………」
アキラ「新宿でシャドルーが敗れたという話が本当なら、
おまえがここにいるのも納得できる」
影丸「………デュラル」
デュラル「………………」
影丸「……もはや、何も言うまい。
その銀(しろがね)の呪縛から、解放する」
影丸「……母上……」
デュラル「………………」
アキラ「ん……? 影丸、今……なんて言った?」
影丸「………………」
アンノウン「………………」
金色の鎖
仁「こいつは、必ず金の鎖がある場所に現れた。
……もしや、俺たちを導くために?」
カズヤ「……ふん、偶然にすぎん」
カズヤ「貴様に言われずとも、
この馬鹿騒ぎ……じきに終わらせる」
アンノウン「……カズ……ヤ……」
カズヤ「おとなしく寝ていろ。永久にな」
仁「……ああ、ここで決着を付ける」
アンノウン「……ジン……」
ナナ「はー。上も下も大騒ぎだね、これ」
バージル「……どちらも片付ければいい。
それだけのことだ」
影丸「異存は無し」
仁「ああ、ここで決着をつける。
この……拳でな」
零児「俺たちも終わり次第、下に降りる!
もたせてくれ!」
フレン「分かった。
地上は任せてくれ!」
アクセル「みんな、拳を振るう相手は決まっているようだな。
……それじゃ、始めようぜ……!」
(マルドゥークが爆発)
シエル「感応種、撃破を確認」
ナナ「全部が丸く収まったら、
帰って相手をしてあげるよー!」
アリサ「ええ、今は前に進みましょう。
それが、私たちの時代のためでもあります!」
黒鋼α「アクジキアクジキアクジキアクジキアクジキアクジキ
アクジキアクジキアクジキアクジキアクジキ……」
緋花「耳障りよ。……散りなさい」
(黒鋼αが爆発)
緋花「さよなら、かりそめの身体を
与えられた……お人形さん」
緋花「元の時代に戻ったら……
改めて、忍務の中で相手をしてあげるわ」
緋花「今回は……ついてなかったわね」
ブレイク「アクセ……ル……。シンジ……ケート……
ミスタ……エックス……フジミ……ダ!」
(ブレイクが爆発)
アクセル「何度出てこようが同じだぜ、Mr.X」
アクセル「……脳ミソだけになろうが、幽霊になろうが、
おまえの悪事は俺が叩き潰す。いつでもな」
(V-デュラルが爆発)
影丸「まやかしのデュラルよ、我が前から消えよ」
アキラ「シャドルーが使っている量産型デュラル……
今ので最後ならいいんだがな」
デュラル「……カ……カ……」
影丸「ぬう……?」
デュラル「……カゲ……マ……」
影丸「……安らかに、眠れ。
もうそなたの眠りを妨げるものは無し」
デュラル「……カワ……イ……コノテ……
モミ……ジ……ノ……」
(デュラルが爆発)
影丸「我が望み……果たされた」
アキラ「影丸、奴は……」
影丸「何も言うな、アキラ。
……すべては夢のごときこと」
影丸「我らが安らかな眠りにつくには、まだ早い。
そうであろう?」
アキラ「………………」
アキラ「……ああ、そうだな。その通りだ」
アンノウン「………………」
アンノウン「……行きなさい……。
この世界を……あなた……たちが……」
(アンノウンが爆発)
平八「ようやく、カタがついたか。
何か言っておったが、奴は……」
カズヤ「……黙れ、平八。
奴はもう現れん。それだけだ」
仁「………………」
仁「……言われなくとも、先へ行く。
二度と……現れなくて済むようにな」
沙夜「十分時間は稼げたかしら、ね」
零児「他の『逢魔』のメンバーがいないということは……
"上"にいるんだな?」
沙夜「さあ? ただ、私が空いてたから来ただけよ?」
小牟「ふん、見え透いたウソをつくでない!」
小牟「他の連中に任せられんことじゃから、
ぬしが来たんじゃろが!」
沙夜「あん、そんなことないのよ?
みんな頼りになるもの」
零児「他の奴らにも、役割があるということだな?」
沙夜「ご想像に任せようかしら、ぼうや」
沙夜「さて、ここでの仕事は果たしたし……
それじゃ、さよならよ。ふふ……」
(沙夜が転移する)
小牟「ふう、今回は……ヤバそうじゃの。
10年前のことを思い出すのう……」
零児「何年前でも、何年後でも、
俺たちのやることは変わらん」
零児(いよいよ……勝負か)