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震える大地 ~ 第19話 ~

《地球近海 転空魔城》

[転空魔城内 修羅王の間]

ミザル「……現在の状況は一進一退。 ですが、占領地は確実に増えております。 先日はマグナスがハコダテなる街を手に入れました」
ミザル「敵の要所を複数抑えることが出来れば、 瞬転を使うことなく修羅神の移動が……」
アルカイド「ぬるい」
ミザル「も、申し訳ございませぬ。 ですが、『瞬転台』を用いた瞬転では、 目的地への到達確率は1割以下……」
ミザル「瞬転刀を用いても、 4割ほどまでにしか向上致しません」
アルカイド「それで限りある瞬転回数を 無駄にしておるわけか」
ミザル「い、いえ。 瞬転そのものの失敗は極希でございますし、 敵にとってはこちらの動きが読みにくいという……」
アルカイド「当然だ。 我らとて、意図的にやっておるわけでは ないのだからな」
ミザル「……」
アルカイド「デュミナスの子らが行う瞬転の成功率は?」
ミザル「ほぼ10割でございます。 アサクサでの戦闘でもティスがいた故、 確実に修羅神を送り込めました」
アルカイド「修羅共を確実に瞬転させるには、 いまだデュミナスの助力が必要だということか」
ミザル「……はっ」
アルカイド「ミザルよ。 いつになればうぬは絶界宝と瞬転刀の全てを 解明できるのだ?」
ミザル「じ、尽力しておりますが、 何せ異界の超技術、そう易々とは……」
アルカイド「………」
ミザル「絶界宝の操作と解析は、 『奥の院』の外からしか出来ませぬ。 それに、内部の透視などは不可能……」
ミザル「あれについては、 デュミナスも解明できぬと申しております」
アルカイド「真か?」
ミザル「さ、左様で」
ミザル(『奥の院』のことは、 まだ彼奴には言っておらぬがな……)
アルカイド「やはり、 『奥の院』の扉を力尽くで開けるしかないか。 答えを求めるためにな」
ミザル「い、いけませぬ!  おそらく、あの中には転空魔城の中枢機能が……」
ミザル「それに何かあれば、 絶界宝や瞬転台のみならず、 この城自体がどうなるか……!」
アルカイド「フン、わかっておるわ」
ミザル(……とは言え、このお方ならやりかねん)
アルカイド「運任せの戦もまた一興…… 修羅共も久方ぶりに奮い立っておる」
アルカイド「だが、地球人共も愚かではない。 直に態勢を立て直し、本格的な反攻に転じるであろう」
ミザル「お言葉でございますが、 転空魔城は絶界宝の結界で守られております」
ミザル「地球人の機神は、 この城に近づくことすら出来ませぬ」
アルカイド「それはどうかな。 彼奴らは気づくかも知れぬぞ。 絶界宝の結界のからくりに」
ミザル「……」
アルカイド「その前に絶界宝と瞬転刀、 転空魔城の全機能を把握するのだ」
アルカイド「さすれば、我らに敵なし。 地球人共の本拠地へこの城を突き立ててやるわ」
ミザル「そのためにも、ここしばらくの猶予と デュミナスの助力を……」
アルカイド「……」
ミザル「デュミナスは、 例の小娘の引き渡しを要求してきております」
アルカイド「フォルカ・アルバークが連行した 地球人の娘か。デュミナスとの取引に使えるやも 知れぬと、この城に止めておいたが……」
ミザル「あの娘の身柄と引き換えに、 さらなる助力を行うよう私めが交渉致しまする」
アルカイド「……よかろう。うぬに任せる」
ミザル「ははっ」
アルカイド「ミザルよ。 隙あらば、デュミナスらが使っておる 瞬転装置を手に入れよ」
アルカイド「そして、 我らの手で用いることが出来るようであれば…… 彼の者らの助力は要らぬ」
アルカイド「この意味……わかるであろうな?」
ミザル「……はっ」

[転空魔城内 閃光の間]

フォルカ「ショウコを……?」
アルティス「ああ。 修羅王様の命令で、3日後にヘルゲートへ移送する」
フォルカ「そうか……」
アルティス「何故、そのような顔をする?  本来、彼女は我々の客人ではないのだぞ」
フォルカ「それは……わかっている」
アルティス「……」
アルティス「お前が 彼女と何度も会っていることは知っている」
フォルカ「……兄さん、何故デュミナス達は ショウコを……?」
アルティス「おそらく、 彼女が赤き機神の操者の妹であることに 関係があるのだろうな」
フォルカ「……」
アルティス「彼女には……兄のことを?」
フォルカ「言っていない。 その方がいいと思った」
アルティス「……情が移ったか」
フォルカ「……」
フォルカ「この世界の話を ショウコから色々と聞いていた……」
フォルカ「そして、考えていた。 新しい修羅界として相応しいかどうかを……」
アルティス「修羅界を存続させるためならば、 迷いを捨てるのではなかったのか?」
フォルカ「ああ、そうだった……。 だが、今の俺は益々……」
アルティス「フォルカ……」
フォルカ「兄さん、 俺達がやっていることは本当に正しいのか?  力尽くでショウコ達の世界を奪っていいのか……?」
アルティス「修羅は戦いこそが全て。 そして、我らがいた世界は、既に滅びた」
フォルカ「……」
アルティス「あの時、 修羅王様が我らをこの転空魔城へ導かねば、 全てが終わっていた……」
アルティス「我らは生きるために 新たな修羅界を創り出さねばならぬのだ」
フォルカ「それが……約束の地…… ショウコ達の世界……」
アルティス「そう。 そして、それは転空魔城の導きでもある」
アルティス「必然か、偶然かはわからぬが…… 城はこの世界へ瞬転した」
アルティス「デュミナスも転空魔城の出現を知って 我らに接触してきた」
アルティス「そして、修羅王様は この世界を新たな修羅界にすると決意された。 災厄を逃れ、生き残った修羅のために」
フォルカ「……兄さん……」
フォルカ「戦わずして、ショウコ達の世界で 生きる術はないのか……?」
アルティス「…………ない。 欲しい物は実力で奪う。力こそが全て。 敗者には何も残らぬ。これが修羅の掟だ」
アルティス「そして、お前はそれを破った」
フォルカ「……」
アルティス「まあいい……。 以後、お前はマグナスの指揮下に入れ」
フォルカ「何だって……!?  兄さんは俺が不要だというのか!?」
アルティス「そういうわけではない」
フォルカ(よりにもよって、あのマグナスの……)
アルティス「彼は今、ハコダテという街にいる。 そこへ行き、しばらく彼の下で働くのだ」
フォルカ「何の……ために?」
アルティス「お前の内にある迷いを断ち切るためだ。 すぐに発て。瞬転刀の手配は私がしておく」
フォルカ「ハコダテへ直接瞬転できなければ?」
アルティス「自力で向かえ。 ……いいな、これはお前の兄としてではなく、 閃光のアルティスとしての命令だ」
フォルカ「わかった……」
(扉が開閉する・フォルカが立ち去る)
アルティス「……」
アルティス(これは荒療治だ、フォルカ。 お前がどういう風に迷いを捨て去るか…… それを見せてもらおう)

《日本 函館地区》

[日本 函館地区]

(軽くぶつかる)
修羅兵「あン? 何だ、このガキ!?」
コウタ「……」
修羅兵「この俺様にぶつかっておいて、 詫びの一つもなしかァ?」
コウタ「何だと……?」
クロ「ニャニャッ! ニャーニャーニャー!!」
コウタ「クロ……」
修羅兵「おう! どうなんだ、コラァ!!」
コウタ「……悪かったな。この通りだ」
修羅兵「フン、生意気なガキめ。 まあいい。今日はマグナス様の戦勝祝いだからな。 特別に許してやる」
修羅兵「だがな、次は処刑台送りだぞ!  ヒャハハハハハハ!」
(足音・修羅兵が立ち去る)
コウタ「チッ、あいつら……!」
クロ「気持ちはわかるけど…… ここでトラブルを起こしたら、 偵察しにきた意味がニャいニャ」
コウタ「……わかってらあ」
(足音)
マサキ「コウタ」
コウタ「マサキ……そっちはどうだった?」
マサキ「修羅の奴ら、 我が物顔で街の中をのし歩いてやがるぜ」
シロ「食料品店や酒場はひどい有り様ニャ。 まるで盗賊だニャ。お刺身楽しみにしてたのに がっかりニャ」
クロ「シロ、お刺身はいいから」
ラウル「……それに、 修羅に反抗的な態度を取った者は 捕まえられているみたいだ」
マサキ「早いトコ、何とかしなきゃな」
コウタ「連邦軍の連中は何やってたんだよ?」
ラウル「仕方がない。 修羅はいきなりここへ転移してきたんだ……」
ラウル「街一つが人質になっているようなものさ。 そう簡単に手出し出来ない。それに、ここには えらく強い修羅神がいるようだし……」
コウタ「多分、マグナムって奴だな」
クロ「マグナスニャ、マグナス」
コウタ「一文字しか間違ってねえだろ。 細けえこと言うなよ」
ラウル「でも、 どうして修羅達はこの街を狙ったんだ……?」
シロ「近くに連邦軍の駐屯地が あるからじゃニャいか?」
ラウル「けど、転移できるんだったら、 札幌か千歳を攻めた方がいいはずだ」
コウタ「さあな。 魚がうめえからじゃねえか?」
マサキ「そんなわけあるか。 ……ともかく、クロガネに戻って報告しようぜ」
ラウル「ああ」
コウタ「……俺はもうしばらく残る」
ラウル「え?」
コウタ「もしかしたら、 ショウコのことが何かわかるかも知れねえ」
クロ「でも、コウタ一人じゃ危ニャいニャ」
コウタ「心配はいらねえ。 いざとなったら、ファイター・ロアに変身するさ」
ラウル「わかった……。 充分気をつけてくれよ、コウタ」
コウタ「おう」


第19話
震える大地

〔戦域:函館市街〕

マグナス「グフフフ~!  今日の俺様は機嫌がいい~!」
マグナス「機嫌がいいから、 地球人を処刑するぅ~!  まず、一人目ぇ!」
修羅兵「ははっ!」
トウマ「くそっ! 放せ! 放せよ!!」
マグナス「んん~? 貧相なガキだな。 そいつは何をしたぁ~?」
修羅兵「女子供を助けるため、 我らに楯突きました!」
マグナス「ほほう~。 なぁぜそんなことをしたぁ~?」
トウマ「見境なしに街を壊しまくって 人を傷つけるような悪党を 黙って見過ごせるかよ!!」
マグナス「弱き者を守るためにかぁ~?  愚か者がぁ」
トウマ「何っ!?」
マグナス「力無き者は死ぬぅ~。 弱き者に生きる価値はないぃ~。 それが修羅の掟だぁ!」
トウマ「そんなの、 お前達の勝手な理屈だろうが!!」
マグナス「むうぅ、 まぁだこの俺様に楯突くかぁ~。 なかなか見所がある奴ぅ」
トウマ「!?」
マグナス「今日の俺様は機嫌がいい~。 そして、お前には見所があるぅ~」
マグナス「本来ならくびり殺す所だがぁ、 今日はお前の心意気に免じて……」
トウマ「えっ……?」
マグナス「この超級修羅神、 アンドラスで踏み潰してやるぅぅ~!」
トウマ「!!」
マグナス「グフフ…… 優しく、優しくしてやるからなぁ~!」
トウマ(ううっ…… これで一巻の終わりか……!)
トウマ(思えば俺の人生… バイトの思い出ばっかりだ…)
マグナス「いいか、地球人共~!  我らに逆らう奴がどうなるかぁ、 今から見せてやるぅぅ~!」
コウタ「あの野郎、ふざけやがって!  ロア! 変身するぞ!!」
ロア「……わかった」
マグナス「だぁが、 今日の俺様は機嫌がいい~!  3分だけ待ってやるぅ~!」
マグナス「このガキを助けたければ、 助けてみろぉぉ~!」
トウマ「……」
(南、橋の北、南西の森の近くを指す)
マグナス「ぬははははぁ~!  腰抜け共めがぁ~!」
マグナス「このガキを 見殺しにするんだなぁぁぁ~?」
???(コウタ)「待ちやがれっ!!」
トウマ「!!」
マグナス「むうぅ? 誰だぁ?」
(ファイター・ロアが出現)
コウタ「俺の名はファイター・ロア!」
マグナス「何者だ、お前はぁ?」
コウタ「てめえらみたいな連中に 名乗る名前はねえっ!!」
ロア「いや、名乗っただろう?」
コウタ「あ」
マグナス「ぬうう~!  何者だぁ、名を名乗れぇ~!」
コウタ「……結果オーライじゃね?」
ロア「相手が同レベルで良かったな」
コウタ「る、るせえ! そんなことより!」
コウタ「タラコ野郎!  てめえの好きにはやらせねえぞ!!」
マグナス「だ、誰がタラコだとぅ~?」
マグナス「ん? タラコ? 何だぁ?」
修羅兵「地球人の食べ物です、マグナス様」
マグナス「美味いのかぁ?」
修羅兵「はっ、かなり」
マグナス「なら、後で持ってこい~」
コウタ「函館に来たんだったら、 イカ飯を食え、イカ飯を!」
マグナス「それは美味いのかぁ?」
コウタ「おうよ! 爺ちゃんがよく土産で 買ってきたからな!」
ロア「そんなことを言っている場合か」
コウタ「わ、わかってるよ!」
マグナス「お前達ぃ~、 あのファイター何とかを捕まえて ここへ連れてこい~」
修羅兵「始末しないので?」
マグナス「あいつ、 どこかで見たような気がするぅ。 捕まえてミザル様に献上だぁ~」
修羅兵「はっ!」
コウタ「行くぞ、ロア!」
ロア「コウタ、出来る限り時間を稼げ。 それから、なるべくあのマグナスという 男を怒らせるな」
コウタ「何でだ!?」
ロア「いいから、俺の言う通りにしろ」
コウタ「あ、ああ! わかったぜ!」
(作戦目的表示)

〈4PP or ハルパスを全機撃墜

マグナス「そこまでだ、ファイター何とか」
コウタ「!」
マグナス「それ以上動くと、 こいつを踏み潰すぞぉ~!」
トウマ「や、やれるもんなら やってみやがれれれ……」
マグナス「グフフ… 威勢はいいが、声が震えてるなぁ~!」
コウタ「チッ、そうきやがったか!」
マグナス「お前、思い出したぞ。 アルコが言っていた、赤い機神の 操者だなぁ~?」
コウタ「……!」
ロア「……」
コウタ「それを知ってるなら話がはええ!  ショウコの! 俺の妹のことを 教えてもらおうか!」
マグナス「ショウコ?  ああ~、あの地球人の小娘か」
マグナス「グフフフ、 タダで教えるわけには いかんなぁぁ~」
コウタ「て、てめえ……!」
ロア「だが、 これで彼女がソーディアンにいることが 確実になった」
コウタ「……」
マグナス「さあぁ、 武器を捨ててこっちへ来い。 このガキの命が惜しかったらなぁ~!」
コウタ「く、くそっ!」
ロア「ロア・アーマーで 戦うのはここまでだな」
コウタ「あ、諦めろっていうのかよ!?」
ロア「こういう展開になるのは 目に見えていたが……」
ロア「時間を稼ぐことが出来た」
コウタ「!?」
マグナス「何をしているぅ~?  このガキが潰されてもいいのかぁ~?」
修羅兵「……マグナス様、マグナス様!」
マグナス「ああ? 何だぁ?」
修羅兵「上空から何かが来ます!」
マグナス「上ぇ?」
(北東端近くにダイゼンガーが出現し、アンドラスがダイゼンガーの方を向く)
マグナス「ぬおっ!?」
トウマ「!!」
ゼンガー「……」
マグナス「何だぁ、お前はぁ!?」
ゼンガー「悪逆非道を行う 貴様ら修羅に……」
ゼンガー「名乗る名前などないッ!!」
【強制戦闘】
ゼンガー[斬艦刀・雷光切り]vsマグナス[防御]
ゼンガー『我はゼンガー・ゾンボルト!  悪を断つ剣なり!!』
ゼンガー『推して…参るッ!』
マグナス『俺様を重震のマグナス様と 知ってのことかぁ~?』
(アンドラスが西へ飛ばされる)
マグナス「おお? とっとっと!」
ゼンガー「……」
コウタ「親分、 思いっきり名乗ってんじゃねえか」
ロア「……そうだな。 何にせよ、間に合ってくれた」
ゼンガー「……」
トウマ「あ、あのロボットは……!」
マグナス「グフフフ、 そんなナマクラで俺は倒せぬぅ~!」
ゼンガー「全力で貴様を斬れば、 剣勢に巻き込まれてしまう者達が いたのでな」
マグナス「ああん?」
(学校にエクサランス・フライヤーとサイバスターが出現し、アンドラスの方を見る)
トウマ「!!」
ラウル「さあ、今の内に逃げるんだ!」
マサキ「修羅共は俺達が抑える!」
トウマ「あ、ああ!  どこの誰だか知らないけど、 ありがとうな!」
マグナス「ぬぬぅ~!  ムカついて来たぁ~!」
マグナス「たった3機、 このアンドラスでひねり潰してやるぅ!」
(南東にクロガネ、ラーズアングリフ・レイブン、ランドグリーズ・レイブン、ビルトラプター、ビルトファルケン、ビルトビルガーが出現)
マグナス「おおっ!?」
コウタ「みんなも来てくれたのか!」
カーラ「ラウル達から話を聞いて、 あんたが大人しく帰ってくるわけないと 思ったからね」
コウタ「ちぇっ、お見通しか」
ロア「コウタ、カイザーと合身するのだ」
コウタ「ああ!」
(ファイター・ロアがクロガネまで移動し、コンパチブルカイザーが出現、ファイター・ロアが乗り込む)
コウタ「さあ、仕切り直しだ!  覚悟しやがれ、風船野郎!!」
マグナス「馬鹿めぇ!  この重震のマグナス様が、 皆殺しにしてやるぅぅ!!」
レーツェル「全機、攻撃開始!  函館から修羅達を排除するのだ!」
(作戦目的表示)

〈7EP or アンドラスのHP70%以下〉

マグナス「むうう~!  奴らめ、意外にしぶといぃ~!」
アラド「しぶといのは あいつの方だっての!」
ゼオラ「耐久力が 量産型の修羅神とは桁違いだわ!」
マグナス「ええい、 面倒くさくなってきたぁ~!  こうなったら……」
(エクサランスに警報)
ラウル「! 転移反応!?」
(南東端にソーディアンズ・ダガーが3機出現)
ユウキ「ダガーだ! 修羅神が来るぞ!」
(ソーディアンズ・ダガーの中心にヤルダバオトが出現)
フォルカ「……」
コウタ「あ、あいつは!!」
レーツェル「『髪の毛』の修羅神か」
フォルカ「瞬転、成功か……」
マグナス「何だぁ~?  フォルカ、何をしに来た~?」
フォルカ「アルティスの命令だ。 聞いていないのか?」
マグナス「んん?  ああ、そんなことを言っておったなぁ」
マグナス「ちょうどいい!  フォルカ、奴らを始末しろぉ~!」
フォルカ「……」
マグナス「何だ、お前ぇ~!  将軍の命令が聞けんのかぁぁ~!?」
フォルカ「……わかった」
コウタ「ようやく見つけたぜ、雷神野郎!」
フォルカ「赤き機神か……」
コウタ「てめえ!  ショウコは今、どこでどうしてる!?」
フォルカ「……」
コウタ「この野郎、だんまりかよ!」
フォルカ(その怒りの覇気……当然か)
コウタ「なら、 力尽くで聞き出してやるっ!!」
ラトゥーニ「コウタ、熱くなり過ぎないで」
ゼオラ「そうよ。 ショウコの手掛かりが 掴めそうなんだから」
コウタ「う……」
ロア「コウタ……」
コウタ「ラトゥーニとゼオラの 言う通りだってんだろ!  わかってらあ!」
ゼンガー「各機、かかれ!  函館を奴らから取り戻すのだ!!」
カーラ「合点だよ、親分!!」
フォルカ「……」
フォルカ(彼らは力無き者のために 戦っている……)
フォルカ(それに比べて俺達は………。 いや、戦に迷いは禁物だ……!)
フォルカ(新たな修羅界のために 俺は……戦わなければならない……!)
(作戦目的表示)

〈vs マグナス〉

[マサキ]

マサキ「てめえら、 さっさと函館から出て行きやがれ!」
シロ「そうニャ! でニャいと、 お刺身が食べられニャいニャ!」
マグナス「刺身ぃ?  それは美味いのかぁ?」
マサキ「何言ってやがる!  てめえが食らうのは、刺身じゃねえ!  俺達の怒りの鉄拳だっ!!」

[ゼンガー]

マグナス「お前ぇ~!  よくもやってくれたなぁぁ~!」
ゼンガー「今度は遠慮せん!  我が剣にて、貴様を叩き斬る!!」
マグナス「馬鹿めぇ~!  このマグナス様とアンドラスは 拳法殺しの身体ぁ~!」
マグナス「剣とてそれは同じだぁぁ!」

[ラウル]

ラウル「お前ら、 どうして函館を占拠したんだ!?」
マグナス「ここに来たのは偶然よぉ~!」
ラウル「何だって……!?」

[コウタ]

コウタ「行くぜ、ちょんまげダルマ!  この函館から叩き出してやる!!」
マグナス「グフフフ~、 お前には無理だぁ、ファイター何とか」
コウタ「ファイター・ロアだ!  2文字しかねえだろうが!  しっかり覚えとけ、提灯のマグナム!!」
マグナス「人のことが言えるかぁ~!  俺様は重震のマグナスだぁ~!」

〈vs フォルカ〉

[ゼンガー]

ゼンガー「『髪の毛』の修羅神よ!  この街を貴様らの好きにはさせんぞ!」
フォルカ「……」
ゼンガー(む……!?  奴から以前のような気が感じられん……)
ゼンガー(戸惑いや迷いが あるというのか……?)

[コウタ]

コウタ「行くぜ、雷神野郎!!」
フォルカ「……」
コウタ「ショウコだけじゃねえ!  俺はこの函館の街もてめえらの手から 取り戻すっ!!」
フォルカ(自分のためだけでなく…… 弱き者のために戦う……か)

先に撤退に追い込んだのは
ヤルダバオト アンドラス


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