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7分間の撤退戦 ~ 第38話 ~

(西側にガディソード軍が出現、東側にハガネ、ヒリュウ改、 スーパーソウルセイバーGG、ジーク機、サリー機がいる。出撃準備)
リュウセイ「くっ、ガディソードの連中が 本拠地ごと乗り込んで来やがるなんてよ!」
スレイ「ヘルルーガの目的は、 クロスゲートの制圧だったのか……!?」
サリー「マルム・クイスード頭領長は 本心から地球との和平を願っていたけど……」
ジーク「結果的にそうなっちまったのは、 認めざるを得ねえか。くそっ」
アケミ「フェアリさん、 ラブルパイラがクロスゲートの上に 転移した理由って……」
フェアリ「ワン博士の予測通り、ジーベ・ドライブが クロスゲートのエネルギーを応用する物で……」
フェアリ「ゼモン・モルターにも 組み込まれているとしたら……」
アキミ「な、何だって!?」
シュウ「クロスゲートのエネルギーを用いる 超大型砲ですか……」
アキミ「待てよ、どうしてガディソード人の ヘルルーガが、そんな物を作れたんだ!?」
アケミ「も、もしかして…… ガディソード星にもクロスゲートが……!?」
ジーク「!」
フェアリ「その可能性は……高いわ」
サリー「そ、そんな……!」
マサキ「事情はよくわからねえが、 ヨーテンナイみてえにクロスゲートを 利用する奴がいやがるとは……!」
カイ「何の話だ、それは?」
シュウ「今、詳しく説明をしている時間はありませんが、 実はラ・ギアスにもクロスゲートが存在しており……」
シュウ「その力を用いた者によって、 大災厄がもたらされたのです」
ヨン「ほ、本当なんですか!?」
シュウ「ええ。多くのものを代償にし、 かろうじて阻止することが出来ましたが」
エクセレン「ラ・ギアスにもクロスゲートがあったなんて……」
シャイン「大変な驚きでございますわ」
タスク「地上、ラ・ギアス、 フューリーとガディソードの母星……」
タスク「4つのクロスゲートに絡んだ連中が ここに集まってんのかよ……!」
ハーケン「おっと……エンドレス・フロンティアにも クロスゲートは存在してたんだぜ、バンダナ・ボーイ」
トーヤ(これって、シャナ=ミアが言ってたように 地球が特別な場所だからなのか……?)
フェアリ「ゼモン・モルターがクロスゲートのエネルギーを 用いているとして、それが地球やコロニーに 撃ち込まれたら……」
ヨン「ヘルルーガの後ろ盾であるゴライクンルが そのようなことを考えているとは思えません。 彼らにとって、地球は魅力ある市場の一つですから」
シュウ「いずれにせよ、ゼモン・モルターは すぐに撃てるわけではなさそうですね」
イルム「ああ。出て来た直後に発射されたら、 こっちは大損害を被ってただろうな」
レーツェル「我らを排除するより、 クロスゲートの制圧を優先したというわけか」
シュウ「それだけでは済まないでしょうね。 あの巨大構造物がフィールド展開型の 空間転移を行ったのなら……」
シュウ「クロスゲートごと別の場所へ 跳べるかも知れませんよ」
アキミ「も、もしかして、 それがヘルルーガの本当の目的!?」
ヨン「おそらく、ゴライクンルも同じことを…… かつて、彼らの傭兵クェパロク・ナーモは クロスゲートを手に入れようとしましたから」
アキミ「フェアリさん、ラブルパイラは 連続で空間転移が出来るのか!?」
フェアリ「いえ、次の転移を行うには時間が……」
(ハガネに通信)
アヅキ「ガディソード機より入電!」
ヴォート「私はガディソード軍のヴォート・ニコラウスだ。 鋼龍戦隊に告ぐ。貴官らはラブルパイラの 防宙勢力圏を侵害している」
ヴォート「直ちにこの宙域より撤退せよ。 これに従わざる場合、当方には先制攻撃の権利が 与えられると理解されたし」
ビルゴー(ヴォートめ、何を悠長な……!)
マイルズ「こちらは鋼龍戦隊司令、マイルズ・ブースロイドだ!  勢力圏を侵害したのはラブルパイラではないか!  貴様らの方こそ、ここから立ち去れ!」
ヴォート「……60秒の猶予を与える」
カチーナ「チッ、どのみち仕掛けて来る気だろうが!」
カルヴィナ「さっきのはフェアリやジーク、サリーに向けての 警告だったのかもね」
フェアリ「………」
ビルゴー「ヴォート、貴様…… レジアーネ様のご命令を忘れたのか?」
ヴォート「今は戦力を極力消耗せず、時間を稼ぐことが 肝要だと判断した。後々の戦いに備えてな」
ビルゴー「ふん……そう言って、裏切り者共を逃がす気か?  我ら親衛隊は攻撃を仕掛けるぞ」
ヴォート「それを止めるつもりはない」
ショーン「ゼモン・モルターの威力がどれほどか わかりませんが……ここしばらくの連戦で消耗した 我々がラブルパイラを制圧するのは困難ですな」
レフィーナ「そうですね…… 一度態勢を立て直す必要があります」
ショーン「さて、司令がどういう決断を下されるか……」
マイルズ「アヅキ、統合参謀本部からの指示は?」
アヅキ「……まだ来ていません」
マイルズ「ぬうう……命令あるまで 現宙域から撤退するわけにはいかん。 艦長、ガディソード部隊を迎撃せよ!」
テツヤ「司令、無茶です!  現状では戦闘可能な機体が限られています!」
マイルズ「副長、貴様に命じているのではない!  命令を復唱せよ、艦長!」
ギント「………」
マイルズ「何だ、貴様も反論する気か!?」
ギント「……いえ。これよりガディソード部隊を迎撃します」
ビルゴー「奴ら、撤退する気はなさそうだな」
ヴォート「………」
ヴォート「鋼龍戦隊に告ぐ。これより攻撃を開始する。 ガディソードと地球、双方の勇者に武運あれ」
フェアリ(ヴォート……!)
チカ「ご主人様、 さすがにちょっとヤバいんじゃないですか。 ネオ・グランゾンでさっさと切り抜けません?」
シュウ「考えておきましょう」
チカ「とか言って、本当はゼモン何とかって奴の 性能を見極めたいだけなんじゃ……」
シュウ「……興味があるのは事実ですがね」
テツヤ「本艦とヒリュウ改は現在位置で固定!  機動部隊各機は両艦の直掩に当たれ!」
フェアリ「……アキミ、アケミ、お願いがあるの」
アケミ「もしかして、ヴォートと話したいの?」
フェアリ「ええ。彼の真意……そして、ヘルルーガが 隠蔽している真実を知るために」
アキミ「この状況でかよ…… ハガネとヒリュウ改を守らなきゃならねえんだぞ」
アキミ「しかも、今のスーパーソウルセイバーのパワーじゃ、 ギャノニア・オーガに敵うかどうか……」
ジーク「何だ、怖じ気づいたのか?  いつもの調子はどうした?」
アキミ「いくら俺だって、 今がヤベえってことぐらいわかるんだよ!」
ジーク「俺もフェアリと同じだ。真実を知りてえ。 だから、ヴォート騎長の所へ行くなら、 付き合ってやるぜ」
サリー「……私もよ」
アキミ「アケミは?」
アケミ「いいわ」
アキミ「わかった。行くぜ、フェアリさん」
フェアリ「ありがとう、アキミ、アケミ……」
サリー「……兄さん、相手はバイオロイドじゃないわ。 本気でやり合うの?」
ジーク「コックピットは狙わねえ。 俺達の腕なら、それが出来る」
サリー「でも、ヴォート騎長やビルゴーは……」
ジーク「その2人は…… ガチでやり合わなきゃ、こっちがやられる」
サリー「そうね……」
ジーク「行くぞ、時間は限られてる。色んな意味でな」
サリー「ええ、わかってるわ」
(作戦目的表示)

〈敵機12機以上撃墜〉

(ハガネにアラート)
エイタ「敵機接近!  3時方向、俯角5より真っ直ぐ!  レンジ2に侵入!」
(ギャノニア・オーガの北東側にガディソード軍の増援部隊が出現)
マイルズ「くっ! 統合参謀本部からの指示はまだか!?」
アヅキ「は、はい!」
マイルズ(こ、このままでは……!  何か意図があってのことなのか……!?)
ギント「………」

〈4PP〉

(ハガネにアラート)
エイタ「ラブルパイラから さらなる敵機が出撃した模様!  数は20を超えています!」
テツヤ「こちらへ向かって来るのか!?」
エイタ「いえ、ラブルパイラ周辺で展開中!」
ショーン「……新たな敵機群が現戦域内に到来すれば、 逃げ場がなくなりかねませんな」
レフィーナ(かくなる上は、私が……)
ショーン「艦長……一人で責を負うことはありませんぞ。 私も片棒を担ぎましょう」
レフィーナ「副長……」
ギント「………」
ギント「……副長、ヒリュウ改と機動部隊各機へ伝達。 我が隊は直ちに現戦域から離脱する」
テツヤ「艦長……!?」
ギント「復唱せよ、副長」
マイルズ「待て、艦長! どういうつもりだ!?」
ギント「現状では多勢に無勢。 しかも、ゼモン・モルターが いつ発射されるかわからない……」
ギント「このままでは、統合参謀本部からの命令が下る前に 我が隊が多大な損害を被ります」
ギント「よって、現場の指揮を預かる身として、 早急に撤退すべきと判断しました」
マイルズ「貴様! 命令違反、そして越権行為だぞ!  それがどういうことになるか、わかっているのか!」
ギント「……今までの例を鑑みて、 我らはラブルパイラ攻略作戦に投入されるでしょう。 しかし、今はその時ではありません」
マイルズ「うぬっ! 現時刻を以て、艦長の任を解く!  保安兵! 即刻、この男を……」
ギント「それは、現戦域から離脱した後にしていただく!」
マイルズ「!!」
ギント「私は、あの過ちを繰り返すつもりはない!  そして、ガディソードやフューリーとの戦いにおいて、 情況を打破し得る鍵をここで潰す気もない!」
マイルズ「う、ううっ……!」
ギント「副長、 ヒリュウ改と機動部隊各機に撤退命令を出せ!」
テツヤ「はっ!」
(ヒリュウ改を指す)
レフィーナ「え? それは本当ですか?」
ユン「はい。 マイルズ司令ではなく、ギント大佐からの 命令だそうです」
ショーン「ほう、先を越されましたか。 後が大変でしょうが、色々な意味で 大佐に助けられましたな、我々は」
レフィーナ「ええ」
レフィーナ(ギント大佐……ありがとうございます)
テツヤ「機動部隊各機に告ぐ!  我が隊はこれより現戦域から離脱する!」
(東端を指す)
テツヤ「本艦とヒリュウ改は、 180秒以内に突破口へ到達する!  各機は両艦の直掩に当たれ!」
(作戦目的表示)

〈5PP〉

アヅキ「機動部隊各機に告ぐ!  本艦とヒリュウ改の戦域離脱タイムリミットまで、 あと120秒!」
(ハガネとヒリュウ改が東へ移動)

〈vs ヴォート〉

[アケミ]

アケミ「捉えたわよ、ヴォート!」
ヴォート「お前達……素直に撤退していれば良かったものを」
フェアリ「ヴォート、真実を教えて!」
ヴォート「その必要はない!」
(戦闘)
ヴォート「……あれから多少は腕を上げたようだな」
アケミ「ええ、 パワーの差は腕前でカバーするしかないもの!」
ヴォート「ふん、若いな」
フェアリ「ヴォート、答えて! 私達の星にも あのクロスゲートが存在していたの!?」
ヴォート「………」
フェアリ(動揺した……!? なら、やはり……!)

[HP40%以下]

ヴォート「……こちらが先に撤退することになるとはな」
(ギャノニア・オーガが撤退)

〈ギャノニアのHP40%以下〉

ビルゴー「ちいっ! 奴らめ、悪あがきを!」
(ギャノニアが撤退)

6PP

アヅキ「機動部隊各機に告ぐ!  本艦とヒリュウ改の戦域離脱タイムリミットまで、 あと60秒!」
(ハガネとヒリュウ改が東へ移動)

〈7PP〉

アヅキ「機動部隊各機に告ぐ!  本艦とヒリュウ改の戦域離脱タイムリミットまで、 あと30秒!」
テツヤ「もう猶予はない!  何としても両艦揃って離脱しなければならん!」
(ハガネとヒリュウ改が指定ポイントへ到達)
テツヤ「艦長、両艦共に突破口へ到達しました!」
ギント「両舷前進最大戦速! 現戦域から離脱せよ!」
(機動部隊が全機撤退、味方母艦が撤退)

[ハガネ ブリッジ]

テツヤ「……本艦とヒリュウ改は戦域からの離脱に成功。 ガディソード軍の追撃を振り切りました」
ギント「了解した。後のことは任せるぞ、副長」
テツヤ「艦長……」
マイルズ「ギント・キタウミ大佐。 現時刻を以て、艦長の任を解く。 理由は述べるまでもないな?」
ギント「……ええ」
マイルズ「テツヤ・オノデラ少佐。 ギント大佐の代わりに艦の指揮を執れ」
テツヤ「司令、具申します!」
ギント「止めろ」
テツヤ「!」
ギント「命令に従え、副長。今は非常時なのだ。 お前が指揮を執らずして、どうする」
テツヤ「は……はっ」
マイルズ「ギント大佐には監視付きの自室待機を命ずる。 保安兵、大佐を連行せよ」

[ハガネ 格納庫]

リュウセイ「ともかく、マサキ…… お前達が戻って来てくれて良かったぜ」
マサキ「ああ、まあ……向こうで色々あってよ。 そのせいで、サイバスターは変わっちまった」
リュウセイ「え? でも、見た目に違いはねえじゃん」
マサキ「今のサイバスターは精霊の加護を受けてねえ。 イミテイション・リチュオル・コンバーターを使って、 何とか前みてえに動かしてるんだ」
リュウセイ「イミテイション……?」
ライ「模倣……以前のサイバスターの動きを 真似ているとでも?」
リュウセイ「よくわからねえな」
マサキ「イミテイション・リチュオル・コンバーターは、 ある機体に搭載されてた装置を参考にして、 シュウが作った物でよ」
マサキ「簡単に言やあ、 邪念や負念みてえな負のエネルギーを吸収して、 力に換えるシステムさ」
リュウセイ「そ……それって、ヤバくねえ?」
マサキ「まあな」
リオ「まるで、ラマリスみたい……」
マサキ「何だ、そりゃ?」
ブリット「人口が多い大都市に現れ、 人間の負の念を吸収する魔物のような連中だ。 小さい個体が融合して、巨大化する」
リューネ「……地上は地上で、 大変なことになってるみたいだね」
リオ「でも、どうしてサイバスターに 負のエネルギーを吸収する装置が……?  風の精霊はどうなったの?」
ブリット「それに、ラ・ギアスにも クロスゲートが存在していたなんて……」
リューネアダマトロンと戦った空間の中に、 もう1つゲートがあったでしょ。 実はあれ、ラ・ギアスにつながってたんだ」
リュウセイ「マジかよ……!?」
マサキ「ああ、それを最初に証明したのが…… そこにいるアーマラだ」
アーマラ「……私に覚えはないがな」
イング(本当に記憶を失っているのか……?)
アーマラ「何だ? 何故、私を見ている?」
イング(僕の顔を直接見て、この反応ならば……)
マサキ「俺とリューネが向こうでアーマラと会った時は シュウの部下として、サフィーネやモニカ達と 一緒に行動してたぜ」
アーマラ「そう…… シュウは私を助けてくれた恩人であり、主だ」
イング「恩人……主……」
ライ「自分の出自……そして、地球へ来てから何をしたか 覚えていないのか?」
リューネ「そうみたいだよ」
アーマラ「シュウと出会う前の過去に拘りはない」
リオ「でも、だからって……」
リュウセイ「てめえは何かすっきりしてるみてえだけどさ、 こっちはそういうわけにはいかねえぜ」
マイ「そうだ、特にイングは……」
イング「……もう過ぎたことだよ」
マサキ「俺も最初はアーマラを疑ったがよ、 敵対するような素振りは見せなかったぜ。 向こうでの決戦でも一緒に戦ったし」
リュウセイ「なあ、マサキ。 ラ・ギアスでいったい何があったんだ?」
リュウセイ「どうして、お前らはクロスゲートから出てきたんだ?  事情を教えてくれ」
マサキ「その前にシュウを呼んでこよう。 あいつに説明させた方がいいからな」

(通路)

シュウ「そうですか、そのようなことが……」
ヨン「セレーナ少尉は一命を取り留め、 軍病院に収容されたものの、まだ意識が戻らず…… エルマは大破して、メーカーで修理中……」
ヨン「そして、アルバーダ少尉は………」
ヨン「……後の調査で死亡が確認されました」
シュウ「………」
ヨン「実は、シラカワ博士達がこちらへ来られる前に バルシェムと交戦したのですが、 逃げられてしまい……」
シュウ「………」
シュウ「彼に……アルバーダに借りを返さねばなりませんね」
ヨン「えっ……」
シュウ「今回は調査のために地上へ来たのですが…… 気が変わりました」
シュウ「しばらく留まり、あなた達に協力しますよ。 戦争を終わらせるために」
ヨン(シラカワ博士が、そんなことを言うなんて……)
シュウ(アルバーダ……それがあなたとの約束でしたからね)

(ハガネ ブリーフィング・ルーム)

アイビス「確か、ラブルパイラは自由に移動できなくて 太陽に落下しているはずだったんじゃ……」
スレイ「その説明は真実だったのだろうが…… ヘルルーガは秘密裏にゴライクンルと結託し、 空間転移装置の修理を進めていた」
ツグミ「そのことを悟られないようにするため、 ラブルパイラはあえて動かず、 太陽へ落下し続けていたのかもね」
ギリアム「ゴライクンルがクロスゲート監視艦隊を 襲撃したのは、ラブルパイラが転移する先の 空間を確保するためだったようだな」
ツグミ「それにしても、あのタイミングで……」
レーツェル「狙ったわけではなかろう。 ラブルパイラの空間転移準備を進めている内に CGPの異常放出が始まったのだろうな」
リシュウ「実際にクロスゲートから出て来たのは、 マサキ達だったがのう」
クリフォード「バースト現象と同じ予兆がありながら、 結果が違った点は解せませんがね」
カーラ「そうそう。ルイーナみたいなのとか、 凄い怪物が出て来るんじゃないかと思ってたよ」
ツグミ「怪物…… 案外、グランゾンのせいかも知れないわね」
レーツェル(……あながち否定は出来んな)
ジョッシュ「ところで、ガディソードの母星にも クロスゲートがあるという話ですが……」
フェアリ「事実だと思うわ。 そして、私達の星を襲った機動兵器群は……」
フェアリ「クロスゲートから現れた ルイーナヴァウーラのような 存在だったのかも知れない……」
グラキエース「………」
スレイ「いずれにせよ、ラブルパイラは クロスゲートと連動する宇宙要塞と 考えていいのだな?」
フェアリ「ええ、ジーベ・ドライブの特性を考えれば……」
リム「でも、そのことは知らなかったんでしょ?」
フェアリ「そうよ。私だけでなく、ジークとサリー…… おそらくはマルム・クイスード頭領長も」
リシュウ「もし、ガディソードのクロスゲートが 地球の物と同じような感じならば、 ラブルパイラ共々目立ちそうじゃがのう」
カーラ「まさに今、そうだもんね」
クリフォード「地球のクロスゲートが南極の氷の下にあったように ガディソード星でも人目に付かない所に存在しており、 発見後も隠蔽されていたのでは?」
フェアリ「そうかも知れません」
ギリアム「では、ラブルパイラが クロスゲートとの本格的な連動を行う前に 太陽系へ転移してしまった可能性は?」
フェアリ「あると思います。あれが完成してから さほど月日は経っていませんし…… クロスゲートなしでも運用できますから」
ギリアム「ならば、以前の君の話を踏まえて、 ゼモン・モルターはこれまでに1回しか 発射されていないのかも知れんな」
スレイ「つまり、彼らはあれを使い慣れていない……」
ツグミ「しかも、地球のクロスゲートと連動するとなれば、 色々な調整が必要となるでしょうね」
レーツェル「だから、転移直後に撃てなかったのか」
ギリアム「だが、今、ラブルパイラはクロスゲートの直上…… ベスト・ポジションにいる」
カーラ「バースト現象が起きたら、どうするのかな」
クリフォード「それより、もっと大きな疑問がある。 ガディソードのクロスゲートからルイーナのような 敵性体集団が現れたとしたら……」
クリフォード「フェアリ、君の母星は今、どうなっているのだ?」
フェアリ「………」
グラキエース「話を聞いた限りでは、“破滅の王”と同種の存在は 出現していないようだが」
ジョッシュ(フューリーが母星を追われた経緯と似ている……)
フェアリ「私達の星の現状こそ、 ヘルルーガが隠蔽している最大の秘密……」
フェアリ「そして、私の弟はそれを知ってしまい、 口を封じられたのかも……」

(ラウンジ)

カチーナ「くそっ、クロスゲートを制圧されて、 すごすご撤退するしかねえなんてよ!」
アリエイル「ですが、敵の戦力は圧倒的でした。 あの場では撤退こそが、正しい戦術判断です」
レオナホワイトスターの時ほどではないにしろ、 要塞そのものが転移して来たのですから……」
キョウスケ「分の悪い賭けだとしても、 配当が大きくなければ、張る意味がない」
クスハ「……ギント艦長、 どうなってしまうんでしょうか」
ラッセル「あの撤退命令で、助かったようなものなのに……」
レオナ「正しい判断であろうと、 戦隊司令の命令に背いたことは確かよ」
クスハ「じゃあ、拘禁されたままに……?」
アリエイル「あり得るでしょうね」
クスハ「そんな……」
レオナ「でも、私達が口を挟める問題ではなくてよ」
ラッセル「次の命令を待つしかないですね……」
カチーナ「リベンジのチャンス到来が先か、 ラブルパイラの再転移が先か……」
エクセレン「何にせよ、どうするか早く決めて欲しいわね」
エクセレン「ヘルルーガにクロスゲートを渡しとくなんて、 火薬庫の前でファイヤー・ダンスを やらせてるようなものだし」
アラド「それ、踊ってる奴が最初に吹っ飛ぶッスよ」
アリエイル「当然、何かしらの対策を考えているのでしょう」
レオナ「ゼモン・モルターとは別の?」
アリエイル「ええ。 例えば、ジーベ・ドライブを搭載した機動兵器とか」
キョウスケ「どういう奥の手があろうと構わん。 ラブルパイラが転移するより先に 奴らをクロスゲートの上から叩き出す……それだけだ」

[ハガネ 格納庫]

ジーク「そうか……ガディソードの再興って言葉には、 そういう意味が込められてるかも知れねえのか……」
フェアリ「……最悪の場合ね」
アケミ「そんな……」
ジーク「もし、事実だとしたら……俺達は……」
アケミ「ジーク……」
サリー「で、でも、 まだそうだと決まったわけじゃないよね……?」
フェアリ「私達の星がどうなったか……それを確かめるためには、 ラブルパイラへ行くしかない」
フェアリ「そして、ヘルルーガを止め、 ガディソードと地球の戦いを終わらせるのよ」
アケミ「私達も協力するわ、フェアリさん」
ジンプウ「そこで、一つ提案がある」
アキミ「何なんだ、ジンプウさん?」
ジンプウ「スーパーソウルセイバーのパワーアップだ」
アキミ「ホントかよ!?」
ジンプウ「ただし、いつでもどこでも 使えるパワーってわけじゃねえ」
フェアリ「もしかして……ジーベ・ドライブですか?」
ジンプウ「ああ。あれをアリアードからスーパーソウルセイバーに 移植し、補機として使うんだ」
アキミ「!」
ジンプウ「こいつはワン博士のアイデアでな、 正直、俺は乗り気じゃねえんだが……」
アキミ「だけど、それでスーパーソウルセイバーの 出力がもっと上がるんだろ?」
ジンプウ「ああ。特にGGの方は、ノーマル時の バスター・ブラスター以上の威力を持つ アルティメット・ブラスターが使えるようになる」
アケミ「……!」
ジンプウ「その代わり、どんなリスクがあるかわからねえ。 それでも、やるか?」
アキミ「ああ。 ヘルルーガにクロスゲートを渡すわけには いかないからな。そうだろ、アケミ?」
アケミ「ええ。もし、ゼモン・モルターが 地球や月、コロニーに向けて撃たれたら、 大変なことになるもの」
アキミ「それに、ヘルルーガがジーベ・ドライブを搭載した 機動兵器を持ってる可能性だってあるしよ」
フェアリ「……確実に保有しているでしょうね。 ジンプウさん、リスクを承知の上で 私からもお願いします」
ジンプウ「わかった。 実は、ワン博士が前々からこっそり工程表を 作ってたそうでな。作業自体は早く終わるぜ」

(ハガネ 戦隊司令公室)

マイルズ「……何か抗弁はあるか?」
ギント「いえ」
マイルズ「大佐には失望させられた。 インスペクター事件末期、セレネ基地攻防戦で 壊滅した軌道哨戒第4艦隊の生き残り……」
マイルズ「艦とクルーの大半を失った貴様を、 私はハガネの艦長として抜擢した」
マイルズ「あの敗北を糧に、 より慎重な指揮官になったと思ったからだ」
ギント「……あの時、守るべき基地も壊滅しました。 ですが、アインストとの戦力差からすると、 交戦するまでもなく、結果は明らかでした」
ギント「基地要員の脱出を支援しつつ、 艦隊も撤退するべきだったのです」
マイルズ「貴様は自分の上官が…… 艦隊司令の判断が間違っていたと言うのか」
ギント「ええ。 結果を予測しながら、従った自分も含めて」
マイルズ「結果論で判断するな」
ギント「……そうでしょうか」
マイルズ「異論があると言うのかね」
ギント「指揮系統の秩序のみを重んじ、 その結果、鋼龍戦隊が失われたとしたら…… それは地球人類にとって、大きな損失です」
ギント「私1人の進退で彼らを壊滅の危地から 救えるのなら、迷わずそれをなすべきだ……」
ギント「それが、あの敗北から私が学んだことです」
マイルズ「覚悟の上というわけか。 良かろう。進退については、作戦終了後の 軍法会議にて決せられるだろう」
ギント「……はっ」
ギント(これでいい……ハガネのクルーには 既に出来る限りのことを教えた)
ギント(そして、彼らにはダイテツ・ミナセ元艦長の 遺志も受け継がれている。私がいなくとも、 最後まで戦い抜けるだろう……)


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