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ヴォートとフェアリ 月へ向かう ~ 第31話 ~

《月軌道外宙域(ゼラニオ級戦闘空母)》

[ゼラニオ級戦闘空母 ブリッジ]

ヘルルーガ「まもなく、こちら側の準備が整う。 そこで、決行までの間、貴様達には 地球軍を撹乱してもらいたい」
ビルゴー「具体的にはどのような方法で?」
ヘルルーガ「地球の衛星にある軍事拠点や 宙間居住地を散発的に攻撃せよ」
ヘルルーガ「それによって、 我らの狙いが分散しているように思わせるのだ」
ビルゴー「本当の目的は、あの宙域を出来うる限り 手薄にすることでありましょうか」
ヘルルーガ「そうだ。 今回の作戦ではゴライクンルにも動いてもらう」
イラドーヤ「はいはい、ゴモウドッカ様から話は聞いてるわよぉ。 マシンとバイオロイドも奮発しちゃうから」
ヴォート「……私に与えられている任務については?  鋼龍戦隊に協力する戦艦にジークとサリーが 乗り込んだという情報が入っておりますが」
ヘルルーガ「撹乱作戦の一環として、 その戦艦と接触することがあれば遂行せよ。 もし、アリアードが積み込まれていたら奪還するのだ」
ヴォート「はっ」
ヘルルーガ「決行の時は近いが、それまでに汚名を雪いでみせよ。 マルムの身を案じるのならな」
ビルゴー(……それだけか。 何故、ヘルルーガ様はヴォートにこうも寛容なのだ)
ビルゴー(確かにパイロットとしては優秀な男だが、 アネクス人だぞ)
レジアーネ「ビルゴー、お前も結果を出すんだよ。 それが出来なきゃ、あたしが直々に仕置きをしてやる」
ビルゴー「は、はっ……」
ビルゴー(レジアーネ様直々の……それはむしろ……)
ヘルルーガ「なお、地球人と敵対する各勢力についてだが…… 我らの障害になると判断した場合は攻撃せよ。 以上だ」
(通信が切れる)
イラドーヤ「さてさて、ここでヴォートちゃんに耳寄りなお話。 鋼龍戦隊に協力する戦艦……クロガネだけど、 さっき宇宙へ上がってきたみたいよぉ」
ヴォート「……!」
イラドーヤ「前から何度も言ってるけど、 私達はアリアードのジーベ・ドライブも 欲しいのよねぇ」
イラドーヤ「多分、クロガネにあるような気がするけど、 実際に確かめてきてくれるぅ?」
ヴォート「了解した。私が出よう」
ビルゴー「俺も出撃する」
ビルゴー(この男を信用するわけにはいかないからな……)
イラドーヤ「じゃ、お願いねぇ」

《地球近海(クロガネ)》

[クロガネ 格納庫]

ミナキ「やはり、スーパーソウルセイバーは 当初予定していた出力を発揮していないんですね」
ジンプウ「ソウルセイバー本体はともかく、 セイバーブースターは急いで仕上げたからな……」
エリック「何だったら、TEエンジンでも組み込んでみるかの」
クリフォード「調整が大変になるだけだと思いますが」
エリック「スペースはあるでの。何とかなるでの」
ミナキ「でも、その間、スーパーソウルセイバーは 出撃できなくなります」
エリック「ま、そうじゃの」
エリック(もっとも、ワシの本命は別じゃがの)
フェアリ「……出力関連の問題ですが、エネルギー系兵器の使用を ある程度規則化すればいいのでは?」
ジンプウ「お前さんから そんな提案が出るとは思ってなかったぜ」
アケミ「でも、アキミは 結構感覚的に使う武器を決めちゃうから…… FF装備だから仕方ないかもしれないけど」
ミナキ「一度、操縦担当を変えてみては?」
アケミ「私、格闘戦はどうも苦手で……」
ジンプウ「アキミなら、 GG装備でも相手の懐へ飛び込みかねんぜ」
フェアリ「そこで……彼の戦闘データを調べて、 簡単なルールを作ってみました」
(成功シグナル)
ジンプウ「ほう、こいつぁ……」
アケミ「アキミの癖が考慮されてる……」
エリック「スーパーソウルセイバーに乗って 時間が経ってないのにの」
ミナキ「分析が得意なのですね」
フェアリ「そういう仕事もしていたから……」
ジンプウ「で、肝心のアキミはどこへ行ったんだ?」
アケミ「あの子なら……」

[クロガネ 艦内(ラウンジ)]

デスピニス「……温かい飲み物を持ってきました。どうぞ」
サリー「ありがとう。ええっと……」
デスピニス「デスピニス・グレーデンです」
サリー「私はサリー・エーミル。よろしくね」
デスピニス「はい、こちらこそ」
サリー「それにしても、こうやって休憩できるっていいわね。 案内してくれてありがとう、アキミ」
アキミ「いや、まあ」
サリー「正直言って、ガディソード人と地球人が似ていても 偏見の目で見られると思ってたの」
ハーケン「この世界には様々なエトランゼがいる。 エンドレス・フロンティアほどじゃないが、 なかなか賑やかな世界だ」
アキミ「異星人の存在は常識化してるもんなあ……」
カーラ「怪獣とかもいるもんね」
グラキエース「そして、私のように人ではない存在もな」
サリー「ええっ!? どう見ても人間だけど……」
アルフィミィ「私もですの」
デスピニス「実は、私も正確に言えば……」
アシェン「まったくそうは見えないだろうが、私もなのだ」
サリー「………」
ハーケン「OK、プリティ・ポニー。 ガディソード星って所じゃ、どうだったんだい?」
サリー「地球に比べたら、私達の星は……」
(アラート)
アキミ「敵襲か!?」


第31話
ヴォートとフェアリ

〔戦域:地球衛星軌道付近〕

(南端にクロガネがいる)
オペレーター「接近中のアンノウン、識別終了!  ゾヴォークとガディソードの機動兵器!」
レーツェル「艦長、出撃するぞ」
クルト「はっ、ご武運を」

スーパーソウルセイバーの換装は
FF GG


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