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ビルゴー「まさか、お前が派遣されてくるとはな」
ヴォート「意外だと言うのなら、私も同感だ」
ビルゴー「ふん」
ビルゴー(ヘルルーガ様がアネクス人に対し、
ここまで恩情的な処置を下されるとは……)
ヴォート「……ジークとサリーは、ハガネに乗っているのか?」
イラドーヤ「2人が投降した先はあの艦なんだけど、
今もいるかどうかは不明ねぇ」
ビルゴー「奴らをハガネに接触させてしまったのは
ヴォートだけでなく、そちらの不始末でもあるな」
イラドーヤ「あ~、そんなこと言う? ひどくなぁい?
確かに、キナハちゃんの詰めは甘かったけど、
そっちから文句を言われる筋合いはないわよぉ?」
ビルゴー「あの作戦を提案した者も、裏切った者もアネクス人だ」
イラドーヤ「同じガディソード人じゃない。
それに、アネクスとかラットマとか、
もうそんなの意味ないわよねぇ?」
ビルゴー(こいつ……)
イラドーヤ「しかも、脱走した2人は知らないんでしょ、そのこと」
ヴォート「……そうだ」
イラドーヤ「だったら、
ヒリュウ改がラブルパイラに来た時以上の情報は、
ほとんど漏れてないかもねぇ」
ビルゴー「だからと言って、
彼らを放置しておいていいわけではない。
フェアリ・クリビアもろとも抹殺する」
ヴォート「………」
イラドーヤ「まぁ、でも、ジーベ・ドライブの奪還を
最優先にして欲しいわねぇ」
ビルゴー「わかっている。
ヴォート・ニコラウス、お前に二心ありと
判断した場合は警告なしで撃つぞ」
ヴォート「……いいだろう」
イラドーヤ「念のために言っておくけど……
私達にとって不利益になることをしたら、
ガディソードとの付き合い方を考え直すわよぉ?」
ヴォート「覚えておこう」
イラドーヤ「ところで、運ばれてきた新型……
ギャノニアだっけ? 実物を見たのは初めてだけど、
なかなか強そうじゃない。あれ、ビルゴーちゃん用?」
ビルゴー「……違う」
イラドーヤ「あらあら、そうなの。じゃ、お仕事頑張ってねぇ」
ヴォート「私がハガネに仕掛ける。
ビルゴー、お前はヒリュウ改を陽動しろ」
ビルゴー「……わかった」
ビルゴー(くっ……何故、ヘルルーガ様は
今回の作戦の指揮権とギャノニア・オーガを
ヴォートに与えたのだ……?)
ビルゴー(レジアーネ様ならば、このような……
いや、あの方の仕打ちなら、むしろ……)
イラドーヤ(ビルゴーちゃん、
嫉妬の炎がメ~ラメラって感じ……なのかしらねぇ?)
エイタ「戦域内に残敵の反応なし! ラマリスは全て消滅!」
ギント「本艦は現在位置でTD滞空。全周警戒を厳となせ。
応急修理と補給が必要な機体は直ちに帰艦せよ」
マイルズ「……今回は、案外楽に作戦が終了したな」
テツヤ「各員、要領は得ていますし、
フルメンバーによるラマリス討伐ですからね」
(通信)
アヅキ「司令、統合参謀本部から緊急報告です!
サンパウロにスカルナイトとクリスタルドラグーンが
出現! ラマリスを捕獲しているそうです!」
マイルズ「何だと!?」
テツヤ「では、次はサンパウロへ……」
(アラート)
エイタ「上空に空間歪曲現象が発生!
デブデダビデの光輪の前兆と酷似!」
テツヤ「!!」
(北側にハガネとヒリュウ改は出撃済み。アラート)
エイタ「上空の空間歪曲現象、強まる!」
テツヤ「スカルナイトとクリスタルドラグーンが
サンパウロにいるなら、出てくるのは
デブデダビデか……!?」
(南端に光輪が現れ、デブデダビデが出現。南側にラマリス群が出現。出撃準備)
コウタ「デブデダビデめ、今頃現れやがって!」
デブデダビデ「飯を食っていて出遅れたぁ~」
コウタ「飯だあ!?」
アラド「あいつの食い物って、いったい……」
シャイン「まさか、ラマリス……!?」
デブデダビデ「馬鹿を言うなぁ~! 俺様はグルメだぞぉ~!
歯応えのあるガンガ岩しか食わん~!」
コウタ「何でえ、そいつぁ!?」
ハーケン「OK、グメル・ファットマン。
岩が好物……ってのは、よく理解できたぜ」
アシェン「鉱物だけに。やかましいわ」
デブデダビデ「だが、邪魔者がいなくなって、
かえって良かったかもなぁ~」
マイルズ「む? 出撃機体数が少ないではないか」
テツヤ「応急修理や弾薬補給作業に
取り掛かっていた機体が多いためです」
マイルズ「ベスト・アンサーではないな。
他に出せんのか、他に」
テツヤ(2機のレオニシス……とは言えないな)
マイルズ「やむを得ん。
艦長、本艦とヒリュウ改は現在位置に留まり、
機動部隊を援護せよ」
ギント「了解。
機動部隊各機に伝達。デブデダビデの目的は
カーナ・タイプの回収だと思われる」
ギント「ラマリスが融合を開始する前に殲滅せよ」
(作戦目的表示)
デブデダビデ「ぶふっ! こんなに早く俺様の所へ来るとはぁ~!」
コウタ「てめえをぶん殴るために飛ばしてきたんだよ、
デブ公!」
デブデダビデ「ふふん、反応が強まってきたぁ。
そろそろかぁ~」
(ハガネにアラート)
エイタ「前方のラマリス群が融合を開始!」
マイルズ「ぬうっ、カーナ・タイプの出現を許すとは!」
(南側のシングルユニットのラマリス群が融合し、3体のラマリス・カーナになる)
デブデダビデ「ぶふふぅ、出た、出たぁ!」
(ハガネにアラート)
マイルズ「今度は何だ!?」
エイタ「艦直上に重力震反応!
ESウェーブ・パターンは、ゾヴォーク!」
マイルズ「!!」
(北側にガディソード軍が転移出現)
ビルゴー「さて、奴らの存在が吉と出るか、凶と出るか……
いずれにせよ、混戦は好都合だがな」
エイタ「クピッドとレオニシスの同型機と目される
機体を確認! もう一種は該当データなし!」
ギント「指揮官機がレオニシス……ガディソード部隊か」
ビルゴー「第2、第3チームはハガネを追い立てろ」
マイルズ「副長、本艦の空間転移装置は
あとどれくらいで使用できるか?」
テツヤ「転移先の測定に要する時間を含め、
およそ20分です」
マイルズ「むう……敵の本命はアリアードかも知れん。
艦長、ハガネを現戦域から後退させろ」
ギント「具申します。彼らは陽動部隊かも知れません」
マイルズ「戦域外には友軍部隊がいる。
これは、敵戦力を分散させるためでもあるのだ。
命令に従え」
ギント「……了解」
デブデダビデ「さぁて、獲物を持って帰るぅ~。
今回は失敗せんぞぉ~」
デブデダビデ「サラヨコーセ、メシヲクーダ、
デブデダビデブー!」
(全てのラマリス・カーナの頭上に光輪が発生し、ラマリス・カーナが転移、
デブデダビデの頭上に光輪が発生し、デブデダビデが転移)
エイタ「デブデダビデとラマリス・カーナの反応、消失!」
ミチル「あのピエロ、えろう引き際がええやんけ」
コウタ「てやんでえ、褒めてる場合か!
ラマリス・カーナを持っていかれちまったんだぞ!」
ビルゴー「ふん、あのふざけた奴が先に消えるとはな」
ギント「各員に告ぐ。本艦はこれより現戦域から離脱する」
(離脱位置を示す)
ギント「機動部隊各機は本艦の針路を確保しつつ、
戦域内の敵を撃破せよ」
(作戦目的表示)
リュウセイ「この野郎、嫌なタイミングで仕掛けてきやがって!
おかげでデブデダビデを逃がしちまったじゃねえか!」
ビルゴー「結果的にとは言え、攻め時は間違っていなかったな」
イルム「やれやれ、三つ巴にならなかっただけでも
喜ぶべきかね」
ビルゴー「敵が消耗している今こそ好機!
速やかに作戦を遂行する!」
キョウスケ「上層部の思惑通り、
ガディソードも食い付いてきたか……!」
ビルゴー(しばらく相手をしてもらうぞ、鋼龍戦隊……!)
ギリアム「鋼龍戦隊に目当てのものがあると
確信しているようだな……!」
ビルゴー(陽動任務とは言え、
隙あらばアリアードは俺が奪還したい所だが……!)
ヨン「ゴライクンルと結託すれば、
結果的にゾヴォークを敵に回しますよ!」
ビルゴー「お前達とて、一枚岩ではあるまい!
俺はヘルルーガ様の先見の明を信じる!」
ビルゴー「くっ、任務は果たしたぞ。後は……!」
(レオニシスが撤退)
ハガネが指定ポイントに到達した時に敵機が
残っている
残っていない
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