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ホワイト・リンクス 宇宙ルート ~ 第1話 ~


第1話
ホワイト・リンクス

〔戦域:アシュアリー・クロイツェル本社周辺〕

(アシュアリー・クロイツェル本社の敷地内にベルゼルートがいる)
テニア「う、ううう……」
カルヴィナ「……いつまで泣いてるつもり?  悪いけど、付き合ってられないわ」
カルヴィナ「オルゴン・エクストラクターの出力は落ちてるけど、 移動は出来る。近くの都市で降ろしてあげるから、 後は自力で何とかして」
テニア「な……何よ、それ……!?  あたしは嫌だよ、ここから離れるなんて!」
カルヴィナ「……遺体を捜す時間はないわ。 この場にいたら、危ない」
テニア「えっ、どうして!?」
カルヴィナ「あたしの勘が、そう告げているのよ」
(ベルゼルートに警告シグナル)
テニア「な、何なの!?」
カルヴィナ地球連邦軍の部隊が来たわ」
テニア「じゃあ、危ないことなんてないじゃない」
カルヴィナ「……だといいけどね」
(南端に量産型ヒュッケバインMk-II4機とバレリオンが3機出現)
???(ジュア=ム)(……ソ=デスめ、詰めが甘いな。 もっとも、こちらも想定外のことだったが)
カルヴィナ「………」
連邦軍兵「……地球連邦軍のボブ・シモンズ少尉だ。 そちらを救助しに来た」
カルヴィナアシュアリー・クロイツェルのテストパイロット、 カルヴィナ・クーランジュよ。助かったわ、 ベルゼバインの調子が悪くて困ってたの」
連邦軍兵「ベルゼバイン?  ベルゼルートではないのか?」
???(ジュア=ム)(チッ、馬鹿が!)
カルヴィナ「……軍にテスト飛行のプランは提出していないわ。 極秘だったからね」
カルヴィナ「なのに、何故、あんたは この機体の正式名称を知っているの?」
連邦軍兵「うっ……」
カルヴィナ「あんた達、連邦軍じゃないわね。何者なの?」
???(ジュア=ム)(ろ獲は断念だな)
(???(ジュア=ム)機から砲撃、 ベルゼルートのいた位置に爆煙。ベルゼルートは東に避ける)
テニア「う、撃ってきた!」
カルヴィナ「ここを襲った連中の一味かも知れないわね!」
テニア「あ、あいつらが……!?」
カルヴィナ(今の出力じゃ、戦闘は厳しい……!  目の前に手掛かりがいるってのに……!)
テニア「あいつら……許せない!!」
(ベルゼルートのサイトロン・システムが起動)
カルヴィナ「! 出力が上がった!?」
???(ジュア=ム)「何だ、やる気かよ?  いや、あの女なら、そう来るか」
連邦軍兵「ジュア=ム様!」
ジュア=ム「つまらん手に掛かったな」
連邦軍兵「も、申し訳ありません!」
ジュア=ム「まあいい。 俺は、あの紛い物を消し去りたいと思っていた。 攻撃を開始しろ」
カルヴィナ「これなら、戦える……!  嫌とは言わせないわよ、テニア!」
テニア「………」
カルヴィナ(すくみあがったか。 無理ないけど、構ってる余裕はないわ)
テニア「……オルゴン・エクストラクター、安定稼働確認。 サイトロン・リンケージ率、許容範囲」
カルヴィナ「あんた、何を……!?」
テニア「さっき、サイトロン・システムが起動したの。 それで、使い方がわかる……頭に入ってくる……」
カルヴィナ「どういうこと……!?」
テニア「あたしが……サポートするよ」
カルヴィナ「はっ、子供が何を……」
テニア「だから、わかるの。システムの使い方が」
カルヴィナ(……冗談や寝言じゃなさそうね。 ベルゼルートが複座である理由、 この子を乗せなきゃならない訳……)
カルヴィナ(アリーやセルドアは、 はっきりしたことを言わなかったけど……)
テニア「敵が……量産型ヒュッケバインMk-IIが動くよ」
カルヴィナ「わかったわ。 あんたが出来ることをやっていいけど、 あたしの邪魔はしないでよ」
(作戦目的表示)

3PP or ジュア=ム機のHP40%以下

(ベルゼルートに警告シグナル)
テニア「カルヴィナ、何かが近づいてくる!  数は4つだよ!」
(東端にグルンガスト改、エクスバインボクサー、エクセバインガンナー、エグゼクスバインが出現)
イルム「地球連邦軍鋼龍戦隊所属、PTXチームの イルムガルド・カザハラ中尉だ。 双方、戦闘行為を停止しろ!」
カルヴィナ「鋼龍戦隊……!」
ジュア=ム(ふん、奴らが現れるとはな)
カルヴィナ「アシュアリー・クロイツェルの テストパイロット、カルヴィナ・クーランジュよ」
イルム「クーランジュ? はて、どこかで……」
リョウト「じゃあ、あの機体は アシュアリー・クロイツェル製……?」
カルヴィナ「言っとくけど、襲われてるのはこっちだから。 問い質すなら、あいつらにして欲しいわね」
イルム「連中が連邦軍じゃないことは、わかってる。 ここは俺達に任せてもらおう」
カルヴィナ「悪いけど、こっちには引けない訳がある!  交信終わり!」
リオ「何なの、あの態度!」
イルム「仕方がない、彼女を援護するぞ。 もう一方からは、何の返答もないからな」
イング「敵と認識していいのでしょうか」
イルム「ああ。俺達だと知って下がらないのなら、 向こうも相応の覚悟があるんだろうさ」
リョウト「リオ、エクスバインの調整は 完全に終わってないけど……大丈夫?」
リオ「ええ、ヒュッケバインMk-Ⅲと扱いが そんなに変わらないから。本音を言えば、 きっちり調整したかったけどね」
リョウト「しょうがないよ。現にこういう事態が起きてるんだし。 もしかして、見越した上で納期を前倒しにしたのかな」
リオ「司令が? まさか」
連邦軍兵「ジュア=ム様、彼らとの交戦は避けるべきかと……」
ジュア=ム「遅かれ早かれ、こうなる運命さ。 貴様らも騎士になりたいんだろう?  ここで功を立てろ」
連邦軍兵「は、ははっ!」
(作戦目的表示)

〈vs 連邦軍兵〉

[イルム]

イルム「さて、どこのどいつか…… 尻尾を出してくれるとありがたいんだが」

[イング]

イング「新生PTXチームの一員として、 任務を果たしてみせる……!」

[リョウト]

リョウト「いきなりの実戦…… ある意味、ヒュッケバインの系譜を引く機体として 相応しいデビューかも知れないね」

[リオ]

リオ「どこの誰か知らないけど、 エクスバインガンナーの力を思い知ってもらうわ!」

〈vs ジュア=ム〉

[カルヴィナ]

カルヴィナ「あいつが隊長機か! だったら!」
テニア「どうするの!?」
カルヴィナ「捕まえて、吐かせてやるのさ!  知っていることをね!」
ジュア=ム(潰してやるよ、その紛い物をな!)

[HP2500以下]

ジュア=ム「ちっ、こんな機体では……!  ベルゼルートだけならまだしも、 鋼龍戦隊まで現れたからな」
ジュア=ム「チャンスはまたあるさ……!」
(ジュア=ム機が撤退、敵機が残っていると撤退)
カルヴィナ「手掛かりを二度も逃がすか!  追うよ、テニア!」
イルム「待て。事情を聞かせてもらおうか」
カルヴィナ「止めるな!」
イルム「そうはいかない。 こっちにとっちゃ、あんたが手掛かりなんでな」
カルヴィナ「それでも行くと言ったら?」
イルム「力ずくで止めることになるぜ、ホワイト・リンクス」
カルヴィナ「……そう呼ばれたのは、久しぶりね」

《月近傍宙域(輸送機)》

[輸送機 内部(格納庫)]

リョウト「イルム中尉、彼女のことをご存じだったんですか」
イルム「ああ、DC戦争L5戦役で活躍した美人で凄腕の エース、カルヴィナ・クーランジュ少尉……通称、 ホワイト・リンクスの話を聞いたことがあってな」
カルヴィナ「エースの話なんて、他にもたくさんあるでしょう。 よく覚えていたわね」
リオ(きっと、美人っていう所がポイント高かったのね。 確かに、凄く綺麗な人だけど)
イルム「しかし、ホワイト・リンクスが退役して、 民間企業のテストパイロットになってたとはな」
カルヴィナ「色々あってね。 もっとも、元……になってしまったけど」
イルム「こちらでも調べたが、 アシュアリー・クロイツェルの生存者はゼロだった」
テニア「………」
リオ「あなた、名前は?」
テニア「フェステニア・ミューズ……」
リオ「何故、ベルゼルートに乗っていたの?」
テニア「どうして……」
リオ「え?」
テニア「どうしてあいつら、あんな酷いことをしたの?  父さんや母さん、メルアやカティア…… みんな……みんなが……!」
カルヴィナ「止めなさい。ここに答えられる人はいないわ」
テニア「でも!」
カルヴィナ「あたしだって、知りたいわ。 奴らが何者なのか、何が目的なのか……。 けど、それを止めたのは、ここにいる連中よ」
イルム「こっちに矛先を向けられても困るんだけどな。 聞きたいことは山ほどあるし」
カルヴィナ「なら、さっさと聞いて」
イルム「じゃあ、さっきのリオの質問と同じだ。 何故、フェステニアをベルゼルートに乗せていた?」
カルヴィナ「そういう命令だっただけ。 ただ、その子をサブパイロットと想定した セッティングがされていたみたいだけど」
イルム「どういうことだ?」
テニア「サイトロン・システムが教えてくれたの。 それで、オペレーションのやり方がわかったんだ」
リオ「サイトロン?」
カルヴィナ「制御系の予備システムだと思ってたけど、 詳しいことはわからないわ。 シミュレーターでは使わなかったし」
イルム「グルンガストの脳波制御装置か、 T-LINKシステムみたいな物かな」
カルヴィナ「何にせよ、あたしには使えないわ」
リョウト「じゃあ、フェステニアには 何らかの適性があった……?」
テニア「そんなこと……わからないよ。 父さんから乗ってるだけでいいって言われて……」
カルヴィナ「正直な話、あたしも試作機のテストに 子供を同乗させるなんて、どうかと思ったわよ」
リョウト「そもそも、アシュアリー・クロイツェルで 人型機動兵器を開発していたなんて……」
カルヴィナ「ベルゼルートが試作1号機だからね。 もう企業秘密とか言ってる場合じゃなくなったけど」
イルム「じゃあ、襲撃した連中については?」
カルヴィナ「何もわからないから、追おうとしたんだけど。 一足先に消えた灰色のアンノウンも含めてね」
イング「他にもいたのですか」
カルヴィナ「そうよ。もう手遅れだけど。 アシュアリー・クロイツェルを襲撃したのは、 あいつに決まってる……!」
イルム「やれやれ、根が深そうな話だな。 悪いが、この後は俺達に同行してもらうぜ」
カルヴィナ「逮捕拘禁かしら?」
イルム「さあ、どうかな。 とりあえず、鋼龍戦隊の旗艦ハガネへ戻って、 そこで事情聴取をさせてもらうことになる」
カルヴィナ「……未登録の機動兵器で戦闘したんだから、当然か。 元軍人として、理解は出来るわ」
イルム「助かるよ。 正当防衛だったと申し添えるようにする」
カルヴィナ(単独で動くより、 情報収集能力の高い軍艦にいた方がいいかもね……)
カルヴィナ(アリー、みんな…… 仇は、必ずあたしが討つから……)

REPORT
換装パーツ『ガンナーパーツ(エクスバインガンナー・タイプR)』を入手しました。
換装パーツ『ボクサーパーツ(エクスバインボクサー・タイプL)』を入手しました。


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