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深秘なる存在 ~ 第48話 ~


第48話
深秘なる存在

〔戦域:トーチカ8周辺〕

(基地の北側にヒリュウ改とハガネが待機、出撃準備)
ユン「艦長、ジョッシュから入電。 地下格納庫でウェポン・ボックス・ハンガーを発見、 確保に成功したとのことです」
レフィーナ「すぐに起動できる状態なのですか?」
ユン「エール・シュヴァリアー、ブランシュネージュと ウェポン・ボックス・ハンガーのドッキングに 数分かかる見通しです」
レフィーナ「では、本艦とハガネは現在位置、高度でTD滞空。 トーチカ8防衛の要とします」
ショーン「了解しました」
ウンブラ「グラキエース、ウェントス、 例の人間達はどこにいる?」
グラキエース「今は……その思念を感じられない」
ウェントス「おそらく、システムを切っているんだと思う」
ウンブラ「では、ミーレス達を動かし、いぶり出そう」
リシュウ「メリオルエッセめ、今度は3人で現れおったか」
ユウキ「セプテンプルム戦と同じ組み合わせか…… 嫌な予感がするな」
リューネ「どういうこと?」
ユウキ「ジョッシュはグラキエースと、リムはウェントスと 機体のシステムを通して意志をリンクさせた。 彼らにとっても想定外だったようだがな」
ザッシュ「じゃあ、お互いの考えてることが 筒抜けになってしまうんですか?」
ユウキ「そこまでではないが…… 地球を覆っていた次元断層は、リムとウェントスの 接触がきっかけとなって消滅した可能性がある」
リューネ「それ、ホント!?」
ミオ「あの子にそんな力があるの?」
レオナ「リム自身の力というより、彼女とリンクしている シュンパティアが、ルイーナ側のシステムに 支障を生じさせたと推測されているわ」
ヤンロン「では、ルイーナにとってジョッシュとリムは 最たる不安要素というわけなのだな?」
レオナ「ええ」
テュッティ「じゃあ、何としても あの2人を守らなければならないわね……!」
グラキエース「肉の身体を持つ者よ、魂を持つ全ての者よ…… 深き苦悶の果てに、我らが導きし破滅の道を進め。 “破滅の王”がために」
カイ「エレーブ1より各機へ。 ルイーナをトーチカ8へ接近させるな」
(防衛ラインを示す)
カイ「あの防衛ラインを死守しろ! いいな!」
(作戦目的表示)

〈3PP or プリスクス・ノクスのHP70%以下 or ファービュラリスのHP70%以下 or ストゥディウムのHP70%以下〉

(共振)
グラキエース「くうっ!」
ウェントス「彼女達がシステムに触れた……」
ウンブラ「あの者達が出て来るのか?」
グラキエース「あ、ああ……」
グラキエース(何だ、これは……前回よりも強烈な……!?)
(ヒリュウ改に通信)
ユン「ジョッシュより入電!  ウェポン・ボックス・ハンガーの起動に成功!」
レフィーナ「!」
ユン「Gブロック上の機体を待避させるよう 要請しています!」
レフィーナ「では、該当機に伝達を!」
Gブロックにいる味方機が移動する)
グラキエース「奴らめ、そこにいるのか! 行け、ミーレス達!」

<アンゲルスが5機接近>

エイタ「目標群インディア、急速降下!  Gブロックへ近づく!」
テツヤ「迎撃! 急げ!!」

〔戦域:トーチカ8周辺〕

(上空からアンゲルスがGブロックへ降下するが、途中で迎撃される)
グラキエース「何!?」

<火災が起こっているGブロック周辺>

ジョッシュ「……FCSは正常に作動している。 動力伝達系、駆動系、シュンパティアの 各ファンクション、コンディション・グリーン」
(ウェポン・ボックス・ハンガーを装着したエール・シュヴァリアーとブランシュネージュが浮上する)
ジョッシュ「リム、そっちはどうだ?」
リム(リアナ)「シュンパティアに突っ掛かりがある…… それに、機体感覚が全然違って……」
ジョッシュ「この図体だ、無理もないさ。 しかし、これだけの機体をエール・シュヴァリアーの シュンパティア1基で動かすとは……」
ジョッシュ「ジェアン・エールにも ジェネレーターはあるが、使う必要がない。 クリフが言った通り……」
(警告シグナル)
ジョッシュ「何だ? モニターに……」
フェリオ「……この映像は、シュンパティア03が ジェアン・エールに接続され、レース・アルカーナの リミッターが初めて解除された状態……」
フェリオ「つまり、ジョッシュ…… お前が“ジェアン・シュヴァリアー”を 起動させた時に再生されるようになっている」
ジョッシュ「お、親父……!」
フェリオ「ジョッシュ、ジェアン・エールと エクセルシオ・アルスノーヴァは、 私がエリック・ワン博士に託した保険だ」
フェリオ「お前とリムでなければ、その真価を 発揮できぬよう設計してある。ワン博士も それを承知の上で建造してくれたはずだ」
ジョッシュ「………」
フェリオ「そして、これが動いているということは…… ファブラ・フォレースに異常事態が生じた 可能性が高いと思われる」
フェリオ「もし、そうであれば……そして、私達の研究が 人類に害を成すようであれば、連邦軍と協力し、 この機体で事態を収拾してくれ。頼んだぞ」
(再生が切れる)
ジョッシュ「そ……それだけか、親父……!  俺達を巻き込んでおいて、それだけなのかよ!」
ジョッシュ「あんたはいつもそうなんだ!  勝手過ぎるよ、自分の都合ばかり押しつけてさ!」
ジョッシュ「俺だけじゃなく、リムにも言うことがあるだろう!  何でそういう気遣いが出来ない!?」
リム(リアナ)「アニキ……」
リム(クリス)(お兄ちゃん……)

〔戦域:トーチカ8周辺〕

(ジェアン・シュヴァリアーとデア・ブランシュネージュが出撃している)
リュウセイ「あ、あれがジェアン・エールと……」
タスク「エクセルシオ・アルスノーヴァか!」
クリフォード(どうやら、 設計図通りに組み上げられているようだな)
ミチル「あんなごっついので戦えるんかいな!?  敵から見たら、ええ的やで!」
カイ「ジョッシュ、リム、やれるのか?」
ジョッシュ「ええ、何とか」
リム「こっちも……」
ウンブラ「彼らの新たなマシーンが作られていたとは……!」
(ジェアン・シュヴァリアーに共振)
ジョッシュ「ぐっ!」
グラキエース「ううっ!」
(デア・ブランジュネージュに共振)
リム(リアナ)「あうっ!」
ウェントス「くっ……!」
ウンブラ「同調が強まったか。 彼らが新たな力を手に入れたのなら、尚更危険だ。 ここで破壊せねばならぬ」
グラキエース「わ、わかっている……!」
ジョッシュ(くっ、やはり間違いない。 俺の……俺の中にいるのは、あいつだ)
ジョッシュ(この死と破壊を求める衝動は、あいつの……!)
グラキエース(そうだ……貴様だ、ジョシュア・ラドクリフ。 貴様の思念が私に入り込んでくる)
グラキエース(それが私を壊す。私が正常に機能するために…… 我らルイーナのために……貴様の存在を消す!)
ジョッシュ(確かめるんだ。これが、いったい何なのか。 そして、ルイーナとは……!)
ウェントス(この間と同じだ…… 彼女達と意識が共振している……)
リム(リアナ)(でも……引き寄せられるような感覚はない……)
ウェントス(僕は……僕に触れた君達のことを知りたい……。 君達はどうなんだ……?)
リム(リアナ)(………)
リム(クリス)(わ、私は……)
エクセレン「ジョッシー、リムちゃん! 大丈夫なの!?」
ジョッシュ「ええ……今の所は。 グラキエースは俺に任せて下さい」
キョウスケ「何をするつもりだ?」
ジョッシュ「彼女と接触して確かめたいことが…… いえ、確かめなければならないことがあるんです」
ギリアム「……カイ少佐、危険な試みですが、 ここは彼らに任せた方がいいと判断します」
カイ「ルイーナの情報を得るためにか?」
ギリアム「ええ」
カイ「……良かろう。 ただし、危険だと判断した場合は介入するぞ。 いいな?」
ジョッシュ「はい」
リム(リアナ)「アニキ、あたしもウェントスを……」
ジョッシュ「駄目だ。お前はそこから動かず、 ヒリュウ改とハガネを援護しろ」
リム(リアナ)「そんな!  アニキだけを危ない目に遭わせるなんて!」
リム(クリス)(リアナ、私達も前に出た方がいいよ)
リム(リアナ)「あたしもクリスも アニキを放っておく気はないからね!」
ジョッシュ「……わかった。 ただし、ウェントスとは接触するなよ。 何が起きるかわからないからな」
グラキエース(来るか……!)
ジョッシュ(親父……納得はいかないが、頼みを聞いてやる……!)
ジョッシュ(あんたが呼び込んだルイーナの災い…… その片を付けてやるさ、 このジェアン・シュヴァリアーでな!)
(作戦目的表示)

〈vs ウンブラ〉

[ジョッシュ]

ウンブラ「人間よ、その新たな力…… それが我らへ災いをもたらす前に お前を抹殺する」
ジョッシュ「邪魔をするな!  俺はグラキエースに用があるんだ!」

[リム]

ウンブラ「人間よ、お前の存在が アートルム・エクステリオルを消滅させる きっかけを作った」
ウンブラ「二度とあのようなことが起きぬよう、 お前の存在を消す」
リム(リアナ)「このデア・ブランジュネージュは、 そう簡単に落とせないわよ!」

状況選択

グラキエースを説得した
プリスクス・ノクスのHPを18000以下にした


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