back index next


遠方からの刺客 宇宙ルート ~ 第31話 ~

[ハガネ 格納庫]

アヤ「……どうだった、マイ?」
マイ「私の念でも、サイコ・クラッチは切れない…… 完全に波長が合わなければ、無理みたいだ」
アヤ「そう……」
リュウセイ「T-LINKシステムそのものを 取り替えちまえばいいんじゃないか?」
リョウト「でも、セッティングに時間が掛かって アッシュが使えなくなってしまうよ」
アヤ「それに、また同じことになるかも知れないしね……」
リュウセイ「ああ、俺も起動時のデータを見たぜ。 外から立ち上げて、機体を制御したんだろ」
リュウセイ「電源が入ってたなら、ともかく…… ああいう芸当は、俺にゃあ無理だぜ」
ライ「……ガイアセイバーズでは、 念動力者の養成も行っていたのか?」
リョウト「アリエイルは、 そのようなことを言ってませんでしたが……」
アヤ「T-LINK関連については、私の父が権威だし……」
リュウセイ「じゃあ、コバヤシ博士の所へ持ってくまで、 アッシュはイングの専用機のままか…… 一回、乗ってみたかったんだけどな」
イング「すみません、僕のせいで……」
ロバート「まあ、しょうがないさ。 アッシュをちゃんと使ってくれてるし、 それでデータも取れてるからな」
リュウセイ「ところで、ロブ…… アッシュの外装はいつまであのままなんだ?」
ロバート「予定通りなら、月のマオ本社で 新しいパーツが仕上がってる頃なんだが……」
リュウセイ「連絡して聞いてみれば?」
ライ「月やコロニーとは交信不能だ。 何者か……おそらくはゲストだと思うが、 EAの類で妨害されている」
リュウセイ「そ、そうなのか……」
リョウト(月…… マオ・インダストリーは無事なんだろうか……)

[ハガネ 艦内(データ室)]

(キー操作)
ラミア「……なるほど、その数値は興味深いな」
アリエイル「ラミア少尉からいただいた次元転移現象関連の データに基き、算出した結果です」
アリエイル「これならば、次元断層の出入口の存在を 仮定することが出来ます」
カーク「優秀なのだな、イデアラントという存在は。 人間を支配するという目的故か」
アリエイル「学び得たことではありません。 インプットされたものです」
カーク「だが、お前はイデアラント本来の存在意義に 疑問を持っている。違うか?」
アリエイル「……その通りです」
ラミア「それで……自分の意志でガイアセイバーズから 抜けたのなら、やはり優秀だ。以前の私とは違う」
アリエイル「ラミア少尉も自らの意思で 鋼龍戦隊に入られたと聞きましたが?」
ラミア「そこに至るまで、多くのファクターを必要とした。 自分だけの思考では、無理だっただろう」
アリエイル「それでも……完成されていると思います」
アリエイル(そう……私とは違って)
ラミア「いや、アリエイル……私は不完全だ。 もっとも、そこに葛藤はもうないが」
アリエイル「え……?」
カーク「……ラミア、アリエイル、後は任せる。 私は別の仕事があるのでな」
ラミア「了解ちゃんでござんす」
アリエイル「ござんす? 少尉、それは……?」
ラミア「だから、言ったろう……不完全だとな」
(アラート)
ラミア「む?」

[ハガネ ブリッジ]

エイタ「0時方向、仰角10、レンジ5に重力震反応!  何者かが転移出現して来ます!」
テツヤ「ESウェーブのパターンは!?」
エイタ「ゲストのものに酷似しています!」
テツヤ「総員、第一種戦闘配置!」


第31話
遠方からの刺客

〔戦域:暗礁宙域〕

(ハガネは出撃済み。ハガネにアラート)
エイタ「敵部隊、本艦の針路上に展開!  第一波、接近!」
テツヤ「前部副砲、主砲、攻撃用意!  上部両舷VLSミサイルランチャー、発射口開け!」
エイタ「敵第一波、レンジ3へ進入!」
(ゲスト機が出現)
アヅキ「各機、発進準備完了!」
テツヤ「良し、急ぎ展開させろ!」
(イルム機が出撃、出撃準備)
カイ「エレーブ1より各機。初の対ゲスト宙間戦だ。 奴らの機体はまだデータが揃っておらん。 くれぐれも油断するなよ」
ラミア「了解しちゃいました」
イルムインスペクターと違って、 積極的に自前の機体を使ってるな」
ライインスペクター事件中に 奴らの兵站線が確立したと見るべきでしょうか」
アラド「へ、へいたいさん?」
ラトゥーニ「へいたんせん、よ。 カイ少佐の講義でも出て来たわ」
アラド「そ、そうだっけ?」
シャイン「兵站とは、戦場の後方にあって 兵器や食糧の管理・補給を行う活動機能……」
シャイン「そして、兵站線とは、前線と後方の拠点の間で 作戦行動、兵站行動に使用できる交通路のことで ございますわ」
ライ「その通りです、王女。 勉励されているようですね」
シャイン「あ、ありがとうございます、ライディ様」
アラド「ええっと、つまり、それはどういう……」
リュウセイ「異星人の母星か、巨大基地から地球までのルートが 出来てるってことだろ」
イルム「ああ、連中が地球圏へちょっかいを出し始めてから そいつは予想されていた。とは言え、奴らでも 超長距離を転移できるわけじゃない……」
イルム「銀河系のどこかから中継ポイントをいくつも作りつつ、 地球へやって来たんだろうってな」
バイオロイド兵「ラクレイン隊へ伝達……転移出現点を 第二候補以降に変更されたし。 こちらは現戦域で敵部隊を阻止」
バイオロイド兵「各機、攻撃開始」
イルム「こちとら、客に構ってる暇はないんでな!  道を開けてもらうぜ!」
(作戦目的表示)

〈5EP or 敵機20機以上撃墜〉

(ハガネにアラート)
エイタ「戦域内に小規模の重力震反応!  何者かが転移出現してきます!」
テツヤ「敵の増援か! 警戒せよ!」
(西端にカレイツェドとライグ=ゲイオスが転移出現)
???(ロフ)「あの戦艦……彼らが鋼龍戦隊か」
リョウト「該当データあり…… 地上でも接触したゲストの指揮官機です」
イルム「ああ、ゼブって奴が乗ってたな」
(ライグ=ゲイオスに通信)
バイオロイド兵「ラクレイン隊長、転移出現点に過誤あり」
???(ロフ)「変更要請は確かに受けた。 我が隊は、第二候補点へ転移させている。 俺も指定時間までに合流ポイントへ向かうつもりだ」
バイオロイド兵「任務内容に相違点あり」
???(ロフ)「わかっているが、部隊合流の時間を稼ぐ必要がある。 それに、ゼイドラムが仕上がる間に彼らの力を 直接試してみたいと思ってな……」
???(ロフ)「故に、隊長権限で 第4戦術レベルの任務優先順位を変更した。 お前達は、与えられた任務を遂行するがいい」
バイオロイド兵「了解」
(始めに転移して来た敵機が全機撤退)
リュウセイ「あいつら、あれだけの戦力でやる気か?」
イルム「度胸が据わっているのか、酔狂なだけか……」
アヤ「陽動か、罠じゃないかしら?」
イルム「どうあれ、ここでやることは決まってるさ」
(ライグ=ゲイオスから通信)
???(ロフ)「地球軍、鋼龍戦隊に告ぐ」
イルム「!」
ロフ「俺はグロフィス・ラクレイン。 地球人がゲストと呼ぶ勢力…… そこに属する傭兵部隊の隊長だ」
ロフ「インスペクターを退けたというお前達の実力、 直に試させてもらうぞ」
リオ「……わざわざご丁寧に、と言った方がいいのかしら?」
イルム「メキボスやゼブも ある意味、律儀な連中だったが……」
ロフ「メキボスを知っているのか……!  いや、奴と戦ったお前達ならば、当然か」
イルム「ああ、奴とはちょっと因縁があってな」
ロフ「……そうか」
イルム「何だ、仇討ちでもやるってのかい?  言っておくが、メキボスにとどめを刺したのは 俺達じゃないぜ」
ロフ「………」
イルム「不思議と奴とは気の合う所があった。 だが、仕掛けて来たのはインスペクター…… ああいう結果になったのは、因果応報だぜ」
ロフ「戦場に出た以上、勝敗と生死を分かつことになるのは、 自明の理。メキボスは敗れ、お前達が生き残った。 それだけのことだ」
ロフ「そして、俺は傭兵として与えられた任務を果たすのみ。 力なき者は、ここで死ぬことになる」
イルム「そうかい。 ところで、グロフィスさんよ」
ロフ「ロフでいい。 そちらの名も聞いておこうか」
イルム「イルム……イルムガルド・カザハラだ。 あんたのボスはどこにいる?」
ロフ「素直に教えると思っているのか?」
イルム「ま、そうだろうな。 一つ言っておくが、好奇心は猫を殺す(Curiosity killed the cat.)ぜ?  特に俺達相手じゃな」
ロフ「好奇心が猫を?  何のことだ? 翻訳機が不調なのか?」
イルム「地球のことわざだ。 意味は、身を以て知るがいいさ!」
(作戦目的表示)

〈vs ロフ〉

[リュウセイ(SRX搭乗時のみ)]

リュウセイ「俺達のSRXなら、パワー負けはしねえぜ!」
ロフ「このエネルギー反応……間違いない。 地球人は我らだけでなく、彼らの技術も使いこなすか」

[ライ(R-2パワード搭乗時のみ)]

ライ「他の機種より出力や火力が上回っているか。 だが!」
ロフ「このエネルギー反応…… 動力源は、彼らの技術を応用したものか」

[イルム]

イルム「地球までの兵站線を確保しても、 それを充分に活用できていないようだな?」
ロフ「何が言いたい?」
イルム「インスペクターの教訓が あまり活かされてないように思えてな。 あんた達の間で何かあるのかい?」
ロフ(この男、なかなか鋭いな)

[イング(アッシュ搭乗時のみ)]

ロフ「あの形状……もしや、ヒュッケバインの系列機か?  だが、そんな継ぎ接ぎだらけの機体で何が出来る!」
イング「このアッシュを見かけだけで判断するな。 僕が生き残るための力なんだ……!」

[R-GUNパワードのパイロット]

ロフ「独特のエネルギー反応だ。 素材から判断して、量産されているとは思えんが……」

状況選択

ライグ=ゲイオスを撃墜した
ライグ=ゲイオスのHPを15000以下にした


back index next