（ソディウム級移動要塞などがいる所にケルベリオン・パッセとレンファ３機が出現）
ゴドル「……戻って来たのは、君達だけですか？」
シアン「こっちにはな。
別働隊の連中はバラバラに後退してるぜ」
ゴドル（上からの命令とは言え、
今回の奇襲作戦はやはり無謀だったな……）
ゴドル「……では、殿は我らが務めます。
君達は後退しなさい」
シアン「いや、弾薬補給が終わったら、仕事を続けるぜ。
鋼龍戦隊の奴らにやられたままじゃ、終われねえ」
シエンヌ「無理すんじゃないよ、シアン。
機体に結構なダメージを受けてるじゃないか」
シアン「何だ、シエンヌ……こっちに回されてたのかよ」
シエンヌ「ああ、ちょっと小遣い稼ぎをやった後でね」
シアン「小遣い稼ぎ？」
シエンヌ「ここだけの話、仕事の途中で
胡散臭い親父に会ってね。そいつに頼まれて、
単独で神殿の様子を見に行ってたのさ」
シアン「おいおい、掛け持ちしたのかよ。
それで、儲かったのか？」
シエンヌ「ま……差し引きトントンって所だよ。
それより、後はあたしに任せな。
こんな所で死んだら、つまんないよ」
シアン「とか言って、自分だけで儲ける気だろうが」
シエンヌ「あんたを心配してやってんだよ。
さあ、行きな。三人揃って地上に戻らなきゃ、
意味ないだろうが」
シアン「ああ、わかったぜ」
（ケルベリオン・パッセとレンファ３機が撤退）
シエンヌ「さあて……追手が来たね」
（ヒリュウ改とガルガードが出現。出撃準備）
シエンヌ「ふふん……
あいつら、まだ数は揃ってないみたいだね」
カチーナ「あの機体、さっきのガキだな！」
ラッセル「でも、微妙に形が違うような……」
シエンヌ「あたしはシエンヌ・アルジャン。
シアンと同じ、ブーステッド・チルドレンさ」
リューネ「あんた達、兄妹なの！？」
シエンヌ「三人の中じゃ、あたしが一番年上だからね。
リーダーみたいなもんさ」
キョウスケ「三人……もう一人いるのか」
シエンヌ「ブロンゾ２７……今はゼオラだっけか。
あいつらは一緒じゃないのかい？」
キョウスケ「……見ての通りだ」
シエンヌ「ま、あの落ちこぼれ共は
そもそも召喚されてないのかもね」
リューネ「アラド達がいたら、どうする気なのよ？」
シエンヌ「もちろん、殺すさ」
リューネ「あの三人は、
あんたの仲間だったんじゃないの！？」
シエンヌ「ハッ、仲間！？ 馬鹿言うな、あいつらとは
たまたま同じ所にいただけさ！」
シエンヌ「それに、ブーステッド・チルドレンという
ブランドを持つのは、あたしらだけでいい！
営業妨害なのさ、あの落ちこぼれ共はね！」
タスク「ブランドだと……！？」
キョウスケ「アラド達とは訳が違うようだな」
ラッセル「む、むしろブーステッド・チルドレンであることに
誇りを持って……！？」
シエンヌ「ま、スクールじゃ、
色々と酷い目には遭ったけどね……
食ってくための力と技は得たさ」
シエンヌ「だから、これからは面白可笑しく生きるんだよ！
名を上げて、出世して、稼ぎまくってねぇ！」
タスク「アラド達とは
逆の方向にはっちゃけやがったか……！」
カークス「シュテドニアス軍に告ぐ。
この私、カークス・ザン・ヴァルハレヴィアが
侵略者たるお前達を討つ」
ゴドル「カークス将軍……ゴドル・ノーランド少佐です。
以前、ラングランに駐在していた時、
あなたをお見かけしたことがあります」
カークス「………」
ゴドル「私も祖国のため、ここを退くわけには参りません！
一命を賭し、あなたに立ち向かいます！」
カークス「貴公の覚悟はわかった。
だが、私の征く道を阻めると思うな」
ヤンロン「これからの戦いを優勢へ導くためにも……
この一戦、負けられん！」
（作戦目的表示）
ユン「アンノウン接近、９時方向より斜行！ 数は１！
ＩＦＦ信号、受信！ 連邦軍の識別コードです！」
レフィーナ「！」
（北東端にＡＲＴ－ウィングが出現し、ＡＲＴ－１に変形）
キョウスケ「ＡＲＴ－１……！」
リュウセイ「よう、キョウスケ中尉。
やっぱり、この世界へ転移してたんだな」
タスク「リュウセイ！」
リュウセイ「だいたいの事情はわかってる。
俺も協力するぜ！」
キョウスケ「……タスク、賭けはおれの勝ちだ」
タスク「たはは……金目鯛、何匹になるんだろ」
シエンヌ「ヴァルシオーネか……
そのふざけた機体を壊してやるよ！」
リューネ「ハッ！ やらせるもんか！」
シエンヌ「サイバスターより強いのか、弱いのか……
何にせよ、魔装機神はラ・ギアスで
仕留めた方が得だよ！」
ヤンロン「サイバスターと戦ったことがあるのか？」
シエンヌ「さあて、どうだかね！」
シエンヌ「ハッ、シアンは極上の獲物を残しといてくれたよ！
あいつを仕留めれば、ギャラは思いのままさ！」
カークス「お前のような者に
私の首をくれてやるわけにはいかん」
シエンヌ「ハハッ、獲物が自分から飛び込んで来たよ！」
リュウセイ「自分の欲が最優先だってのか、てめえらは……！」
シエンヌ「鋼龍戦隊のエースを落とせば、
あたしの名に箔が付くってもんさね！」
キョウスケ「その前にお前のメッキを剥がしてやる」
タスク「気の強い女にガタイがいい男……
残る一人はあれか、美少女だったりすんのか！？」
シエンヌ「ハッ！ もう一人に会えるかどうか、
わかんないよ！」
カチーナ「シアンって奴に負けず劣らず、
生意気なガキだな！」
シエンヌ「ハッ！
あんただって、昔はそうじゃなかったのかい！？」
シエンヌ「くっ、シアンが手こずった理由がわかったよ！
今日の所は引き下がっておいてやる！」
（ケルベリオン・プレザンが撤退）
ゴドル「カークス将軍！
あなたを倒せば、この戦争は終わります！」
カークス「事はそう単純ではない。
故に、私はここで討たれるわけにはいかぬ」