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死の商人

[フリングホルニ トレーニングルーム]

リューネ「997……998……999…… 1000!」
マサキ「相変わらずすげぇな、リューネ。 それ、負荷最大値だろ?」
リューネ「うん、もうちょっと負荷がかけられたら、 回数減らせるんだけどなぁ」
マサキ「無茶言うな。器械がぶっ壊れらぁ」
ヤンロン「ほう、トレーニングか。感心だな」
マサキ「ヤンロン! 戻ってきたのか?」
ヤンロン「ああ、ロドニー達が色々と やってくれてな。シュテドニアスとは 何とかパイプが繋がった。
 お蔭で僕も予定より早く戻ってこられた」
リューネ「そっか。あの二人、頑張ってるんだ」
マサキ「ロドニー……か」
リューネ「マサキ、まだ気にしてんの?」
マサキ「ああ、いや……別に」
リューネ「ウソ。何だか釈然としないって 感じだよ」
ヤンロン「……マサキ。久しぶりに僕と 手合わせしてみないか?」
マサキ「手合わせって……生身の仕合か?」
ヤンロン「ああ。無手、剣術、どちらでもいいぞ」
マサキ「……そうだな。それじゃ、ちょっと 暴れてみるか」
ヤンロン「ああ、ではどこか広い場所に……」
リューネ「ああ、この艦、道場があるから そこ使えば」
ヤンロン「そうか。さすがにデカい艦だけの 事はあるな。案内してくれ」

[フリングホルニ 道場]

マサキ「参ったなぁ…… 俺、鈍っちまったか?」
リューネ「惜しかったよ、マサキ」
ヤンロン「慰めはよせ。それでは解決しない」
マサキ「なんだよ?」
ヤンロン「敗因は、心の迷いだ」
マサキ「…………」
ヤンロン「仕合だったからよかったものの、 これが戦場だったら命はないぞ」
マサキ「わかってらぁ!」
ヤンロン「怒鳴り返せばいいと思うな。 いいか、そもそもお前は……」
リューネ「ストップ!  お説教はやめて!  それは卑怯よ!」
ヤンロン「卑怯だと? 何がだ?」
リューネ「そりゃ、ヤンロンの説教は拷問と 同じなんだから」
ヤンロン「それは、聞く者の心根が歪んでいる からだ。
 いいか、至言は耳に忤らいて、心に倒らう と言ってな……」
リューネ「うわ、始まっちゃった……」
(扉が開閉する)
ギド「ああ、ここにいたか。 おや、君は……」
ヤンロン「む? 新しい操者だな。 僕はホワン・ヤンロン。 グランヴェールの操者だ」
ギド「ああ、よく知ってる。 私はギド・ゼーホーファー。 ディンフレイルの操者だ。よろしく」
ヤンロン「それで、何かあったのか?」
ギド「ああ、そうだ。この間のデータを 解析してみたら、ちょっと興味深い 情報が見つかった」
マサキ「テロリストのアジトで手に入れた データか?」
ギド「まあ、そんなところだ。 セニア様が説明するから、 ブリーフィングルームに集まる様に」
マサキ「助かった……」
ヤンロン「……まあ、いいだろう。 では、ブリーフィングルームに向かうか」

[フリングホルニ ブリーフィングルーム]

ワグネル「全員集まった様ですね。
 では、この前手に入れたテロリストの データからわかった情報を、 セニアから説明してもらいます」
シモーヌ「それで、何がわかったんですか?」
セニア雀奕の細胞の支援者よ。 あたしがにらんでた通り、 エリアル王国が絡んでたの」
ミオ「まあ、セニアさんは前から怪しいって 言ってたしね」
セニア「今回はちゃんとした証拠があるから、 相手も言い訳はできないわ」
テュッティ「それで、その証拠って どんなものなんです?」
セニア「秘匿口座への入金記録。 色々ダミー混ぜてるけど、出所は エリアル王国の機密費に間違いなし」
マサキ「ふーん、セニアが断定するんなら 間違いなさそうだな」
メフィル「少し気になる点はあるんですけどねぇ」
セニア「まだ言ってるの、メフィル?  気にしすぎよ」
メフィル「だったらいいんですけど~」
セニア「とにかく、これでエリアル王国に 査察要請ができるわ」
マサキ「じゃ、これからエリアル王国に 向かうんだな?」
ワグネル「んー、それが今は、聯盟の決議待ちの 状態なんですよ」
マサキ「またそれか……」
テュッティ「仕方ないでしょ。まだ私達は 完全に認められてるワケじゃ ないんですもの」
マサキ「アンティラス隊になる前の方が 気楽だった気がするなぁ」
テュッティシュテドニアスバゴニアとは 事情が違うわよ。あの時は戦争だったし。
 それに、今でも戦争状態なら 調停の強制執行はできるわよ」
ウェンディ「焦らないで、マサキ。 手配は済んでるから、早ければ 明日にも決議は下りるわ」
マサキ「あー、いや、焦ってるんじゃ ねぇんだけどな」
ミオ「単に気が短いだけよね」
マサキ「うるせぇ」
ワグネル「それともう一つ連絡があります。 ラングラン政府から、査察官が 同行する事になりました」
マサキ「査察官って……フォルシュか?」
ワグネル「おそらくですが、間違いないでしょう」
マサキ「うー……あいつ、苦手なんだよなぁ」
ミオ「堅っ苦しいもんね」
リューネ「だよねぇ。ただでさえ堅苦しい ヤンロンが戻ってきたっていうのに」
ワグネル「では、出発は明朝、10時です。 各自準備にかかってください」

[フリングホルニ ブリッジ]

フォルシュ「再び同行する事になりました、 フォルシュ・ゼオラ・メギストスです。 よろしくお願いします」
ブラッドロイ「おいおい、同じ釜の飯を食った 仲間なんだから、そうかしこまらんでも」
フォルシュ「いいえ、そうはいきません。 私の役職は査察官です。 馴れ合いは厳禁ですので」
ブラッドロイ「馴れ合い、ねぇ……」
ギド「私とは初対面だよな、フロイライン」
フォルシュ「ギド・ゼーホーファー。 資料では確認しています。 初めまして」
ギド「資料で、ねぇ。 人となりってのは、実際に触れあって みないとわからないものだよ」
フォルシュ「その必要性は認められません」
ギド「おやおや、手厳しいな。 私の事は査察してくれないのかな?」
フォルシュ「減点1」
ギド「あれま。もう点数つけられたのか」
フォルシュ「あんまりしつこいと、更に減点しますよ」
ギド「了解。ただし、挽回のチャンスくらいは 与えて欲しいものですな、フロイライン」
フォルシュ「フォルシュ、と呼んで頂いて 結構です、ギド」
ギド「では、フォルシュ。 改めて汚名返上の機会を求めるが、 同意して頂けるかな?」
フォルシュ「ふう……いいでしょう。 その内、機会があれば」
ギド「では、その機会、近いうちに作ると しますか」
シモーヌ「……真面目なナンパだね。 ドイツ人らしいのかそうでないのか」
ギド「エスニックジョークは苦手でね。 私は私さ」
ワグネル「そろそろ時間ですね。 出航しましょう」
シャリアン「確かに。では、艦長」
ブラッドロイ「うむ。フリングホルニ、発進」

≪ギナス山⇒スンガ港≫

[フリングホルニ ブリッジ]

マサキ「へぇ、ここがエリアル王国か……」
ミオ「あんまりラングランと変わんないね。 街並みとか」
テュッティラ・ギアスは文化的に変化が 少ないみたいね」
ウェンディ「一度ならず、ラングランが 全土を統治した時期があったからなの。 その時に文化的に収斂したのよ」
セニア「でも、今でも独自の文化を 復興させてる国はあるよ。 メディーナストロハイムみたいに」
(レーダー警告が鳴る)
ホーリー「!? 精霊レーダーに反応!!  エリアル王国の魔装機と思われます!」
シャリアン「どういう事?  政府の許可は取ってるはず!」
コレット「通信が入りました!
 発、エリアル王国アドバーザリー部隊、 ライコウ・ゼフェンバー大尉。 宛、アンティラス隊各位。
 我が方は聯盟の決議を認めず。 我が国領空より退去されたし」
フォルシュ聯盟の決議を無視するつもり!?」
ワグネル「問答無用、ですか」
マサキ「とにかく迎撃準備だ!  いきなり襲われちゃたまらねぇ!」
ワグネル「そうですね。 至急、迎撃態勢をとってください」


死の商人

〔戦域:沿岸港〕

(港にフリングホルニ、対岸にアドバーザリー部隊が出現する)

<No.033:エリアル王国アドバーザリー部隊

ライコウ「アンティラス隊だな!?」
マサキ「ああ、何だ、お前は!?」
ライコウ「我らはエリアル王国アドバーザリー 部隊! ここから先は一歩たりとも 通さん!」
マサキ「ちっ、本気か?  こっちは聯盟の決議があるんだぞ!」
ライコウ「何度も言わせるな!  我が国は聯盟の決議に賛成していない!」

〔戦域:沿岸港〕

マサキ「平行線かよ」
ウェンディ「せめて、話だけでも聞いて もらえませんか?」
ライコウ「ん? あ、あんたは…… ウェンディ・ラムス・イクナート!?」
ウェンディ「え? ええ、そうですけど……」
ライコウ「おおっ、本物だ!  ホロで見るより美人だ!」
ウェンディ「えーと……私の事、ご存知?」
ライコウ「それはもう!  練金学士のウェンディさんといえば、 我らエリアル王国ではアイドルです!」
マサキ「アイドルって…… なんだそりゃ?」
セニア「まあ、この国は匠の国だからねぇ。 職人気質で、しかもヲタク」
ライコウ「あ、あの、ウェンディさん、 できればサインを……」
ユノー「……ライコウ、任務」
ライコウ「うっ? い、いや、忘れてたワケじゃ ないぞ? ただ、その、ほれ、 ウェンディさんがいるとなると話は……」
マサキ「ふーん、何だか話が通じそうだな。 ウェンディ、もうちょっとあいつらと 話を……」
(中間の橋の上)
????「まったく、何をやってるんだろうね、 君達は」
マサキ「!? 誰だ!?」
????「忘れたなんて言わせないよ。 この僕を」
(橋の上にゼルヴォイドが出現する)
クロ「この前の……黒いサイバスター!?  そんニャ! 精霊レーダーに反応も ニャしにいきなり出現!?」
マサキ「てめぇ……エラン!!」
エラン「ご挨拶だな」
マサキ「何しに来やがった!?」
エラン「決まってるじゃないか。 君達を助けに来たんだよ」
マサキ「助ける?  何を言って……」
(ゼルヴォイドが一瞬でアオイ機の前に移動する)
エラン「今更遠慮するなよ」
アオイ「な!? いつの間に……」
エラン「遅いなぁ。アドバーザリー部隊ってのは、 みんなの手本になるべき部隊なんだろ?  よくそんなのでやってられるね」
アオイ「うあっ!?」
【戦闘】
エラン[ストレングレイブ]vsアオイ[---]
(アオイ機が爆発する)
ライコウ「アオイ!?」
スメラ「おのれ、貴様ら……」
エラン「またっく、歯応えがないったら ありゃしない」
マサキ「エラン!  てめぇ、一体何を……」
エラン「こんなザコばかりなら、後は君達に 任せるよ。僕が出るほどの相手じゃ なかったみたいだしね」
マサキ「待てっ!」
エラン「じゃあな、マサキ!」
(ゼルヴォイドが撤退する)
ライコウ「……お前達を信じようとした 俺がバカだったな。覚悟!」
マサキ「なっ、ちょっと待て!  あいつは俺達の仲間じゃねぇ!」
ライコウ「バカを言え!  どこからどう見てもサイバスターの 同型機だろうが!」
マサキ「違うって!  あいつは俺達と関係ねぇ!」
ライコウ「しらばっくれるな!」
(敵機が出現し、フリングホルニが囲まれる)
ブラッドロイ「まずいな……退路を断たれた」
ワグネル「仕方ない、まずは部隊を 展開してください」
フォルシュ「いけません! 私達は話し合いに……」
マサキ「話し合うにも、まずは防御だ!  フリングホルニだけじゃ、囲まれたら 終わりだ!」
テュッティ「そうね、出ましょう」
(サイバスターが出撃し、作戦目的表示、出撃準備)

〈vs ゴシン〉

[初戦闘]

ゴシン「やれやれ、何かムダな戦いって 気もするが……しゃーねーな」

[ミオ]

ミオ「わっ、こっち来た!」
ゴシン「何だぁ? 子供じゃねーの」
ミオ「……見た目がそうなのは、 嫌だけど認める。 でも、頭脳は大人なんだからっ!」
ゴクー「……今のギャグ、ちょっと ヤバいトコかすってますな、お師匠さん」

〈vs スメラ〉

[初戦闘]

スメラ「我らアドバーザリー部隊、 アンティラス隊などにひけはとらん!」

〈vs ユノー〉

[初戦闘]

ユノー「……ターゲット、ロックオン」

〈vs ライコウ〉

[セニア]

セニア「スヴェンドタイプの最新型!  記録、記録っと!」

[プレシア]

プレシア「もうっ!  人の話はちゃんと聞きなさいよっ!」
ライコウ「むっ!? アンティラス隊には こんな子供までいるのか!?」
プレシア「子供子供って、バカにしないでっ!」
ライコウ「ほう……その構え…… 意外とできるな。
 なるほど、ならば遠慮はせん!」

[マサキ]

マサキ「待て待て待て!  ちったあ、こっちの話を……」
ライコウ「もはや問答無用!」

[ブラッドロイ]

ライコウ「ウェンディさんが乗っている艦か…… ちゃんと脱出してくださいよ!」
ウェンディ「……だったら攻撃しないでください」
ライコウ「うっ…… い、いや……ここは戦場…… 情けは無用!」

状況選択

敵機を撃墜していない
敵機を1~4機撃墜し、撃墜した中にスヴェンド・ニーダムが含まれる
敵機を1~4機撃墜し、撃墜した中にスヴェンド・ニーダムが含まれない
敵機を5機以上撃墜した


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