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エリアル王国内紛

[フリングホルニ 休憩室]

ウェンディ「フリングホルニの乗り心地は いかがですか?」
ライコウ「あっ! ウェンディさん!  ど、どうも」
ウェンディ「そんなに緊張なさらないでください」
ライコウ「い、いえ。ウェンディさんといえば、 我が国では有名人ですし……」
ウェンディ「ふふ、ありがとう。 何だか意外ですけど」
ライコウ「さっきはもらいそびれてしまいましたが、 サインを頂けませんか?」
ウェンディ「え? あー…… ごめんなさい、私そういうのは苦手で……」
ライコウ「でしたら握手だけでも!」
ウェンディ「あ、あの、ちょっと…… 困ったな……」
マサキ「それくらいにしとけ。 ウェンディは芸能人じゃねぇんだぞ」
ウェンディ「あ、マサキ」
ライコウ「……ああ、お前か」
マサキ「あからさまに態度変えやがって。 俺達にやられたの、まだ根に もってんのか?」
ライコウ「お前達の腕なら、俺達を撃墜せずとも この艦を護れたはずだ」
マサキ「無茶言うな。お前ら、結構いい腕 してたからな」
ライコウ「む……そ、そうか。 ならば仕方がないな」
マサキ「それよりどうだ?  折角フリングホルニに乗ったんだ。 中を見学してみねえか?」
ライコウ「構わないのか?」
マサキ「ああ、生活空間だけだけどな」
ライコウ「では、お願いしよう」
マサキ「おう」

[フリングホルニ トレーニングルーム]

(扉が開く)
マサキ「ここはトレーニングルームだ。 身体が鈍らねぇ様に、色々と 器械が揃ってる」
ライコウ「ほう……なかなか立派なものがあるな」
リューネ「あれ、マサキ。 それにライコウも。 見学?」
マサキ「ああ、そうだ」
ライコウ「それは、大胸筋を鍛えるマシンか?」
リューネ「うん、そうだけど」
ライコウ「我が国のものとは少し形が違うな」
リューネ「気になるならやってみる?」
ライコウ「いいのか?」
リューネ「いいよ。もう上がるとこだし」
マサキ「待て待て。お前が使ったマシンで そのままやらせるつもりか?」
リューネ「あっと、いけない。 負荷を軽くしないと……」
ライコウ「……それはどういう意味だ?」
リューネ「え?」
ライコウ「言っておくが、俺はそれなりに 筋力には自信がある。負荷を軽く するとは、侮辱にしか聞こえん」
マサキ「あー、悪い事は言わねぇ。 やめとけ」
ライコウ「バカにするな!」
マサキ「いや、バカにするつもりはねぇんだが」
ライコウ「見ていろ。 こんなもの、こうやって……
(力を込める)
 むっ?
(力を込める)
 むうぅぅぅっ!!  ぬおぉぉぉっ!!」
マサキ「ほれ、言わんこっちゃねぇ」
ライコウ「つ、使い方がわからんだけだ!  ここか?  ここをこうして……
(力を込める)
 ぬあああぁぁぁっ!!」
リューネ「あんまり無理しない方が……」
ライコウ「くっ……な、なぜだ…… なぜ動かん!」
マサキ「こいつ、リューネはな、 ウチの隊でも一番の怪力なんだよ」
ライコウ「……そうなのか?」
リューネ「まあね」
ライコウ「なんと……その細い身体に どうやってそれほどのパワーが」
リューネ「あ、あんまりジロジロ見ないでよ」
ライコウ「ふむ……さすがはアンティラス隊、 という事か」

≪スンガ港

トニ「間もなくダバル基地に到着します」
ブラッドロイ「ライコウ君、ちゃんと基地に話は 通っているんだろうな?
 この前みたいにいきなり 攻撃してくるのは、無しにしてくれよ」
ライコウ「心配いりません。 すでに基地には連絡済みで……」
(レーダー警告が鳴る)
コレット「ダバル基地から通信!」
ブラッドロイ「どうした!?」
コレット「テロリストの襲撃です!」
ライコウ「くっ、またか!」
ブラッドロイ「また?」
コレット「基地司令から我が隊に救援要請が 入っています!」
ワグネル「了解した、と伝えてください」
シャリアン「総員戦闘配置!  各魔装機、発進準備!」


エリアル王国内紛

〔戦域:ダバル基地〕

(ヂーヱン、エンバローズなど敵機と基地の側にスヴェンドが5機出現し、 フリングホルニ、サイバスター、スヴェンド・ニーダムが出現する。ヂーヱンを指す)
マサキ「靈装機ヂーヱン!?  ウーフか!?」
ウーフ「ほう、こんな異国の地で出会うとは 奇遇だな、マサキ」
デミン「おやおや、また会いましたね、ダンナ」
マサキ「デミン!?  お前……ヴォルクルス教団に雇われたか!」
デミン「ま、そういう事です。 結構いい報酬額でしてね」
マサキ「てめぇら…… この国で何をやってる!?」
ウーフ「そんな事を訊いてどうする?」
マサキ「ちっ……何でこうヴォルクルス教団の 連中は、どいつもこいつも 質問に質問で返しやがるんだ」
ウーフ「出会った以上、我々の間には 戦いしかない。違うかね?」
ガエン「……その通りだ」
ライコウ「ヴォルクルス教団だと…… 我が国での勝手な振る舞い、赦さん!
 守備隊は撤退しろ。 ここは俺達に任せてもらおう」
エリアル王国兵「はっ、ゼフェンバー大尉。 了解しました」
(スヴェンドが全機撤退する。作戦目的表示、出撃選択、フリングホルニが撤退する)

〈vs ウーフ〉

[ガエン]

ウーフ「まったく…… 我々に育てられた恩を忘れ、 敵対するとは、恥知らずな」
ガエン「恩だと?  暗殺の道具を育てる事を 恩だと言うのか!」

[マサキ]

マサキ「もう一度訊く!  てめぇ、何が目的だ!」
ウーフ「この基地を襲っているのだ。 見ればわかるだろう?」
マサキ「そんな事を訊いてんじゃねぇ!」

[ライコウ]

ライコウ「ヴォルクルス教団!  貴様達の好きにはさせん!」
ウーフ「アドバーザリー部隊か…… アンティラス隊と手を組んだか?」

〈敵機全滅〉

(経験値入手)

[フリングホルニ ブリッジ]

ライコウ「すまない、礼を言わせてくれ」
マサキ「それより、何でお前達の基地が ウーフに狙われてんだ?  あいつらはヴォルクルス教団だぞ」
ライコウ「それは……」
ブラッドロイ「どうやら過去にも同じ事が あったらしいぞ」
マサキ「同じ事?  つまり、お前達はヴォルクルス教団に 狙われてるって事か?」
ライコウ「……今更隠してもムダだろうな。 そういう事だ」
マサキ「狙われる理由は?」
ライコウ「……さあな。そこまではわからん」
マサキ「そうか?  何か心当たりがあるって顔してるぞ」
ワグネル「まあまあ、マサキ。 あまり問い詰めるのは良くありません。 それで、基地に入港していいんですね?」
ライコウ「ええ、それは大丈夫です。 防衛次官も待っています」
ワグネル「では、マサキ、ウェンディ、セニア。 査察官と共に基地にお邪魔しましょう」

[ダバル基地 内部]

ワグネル「この度は、我々の査察要求を快諾して くださり、ありがとうございます。
 私はアンティラス隊代表を務めます、 ワグネル・グラン・チェレンドルと 申します」
マンジ「ようこそ、ダバル基地へ。 私が防衛次官のマンジ・ フィールドナウです」
ライコウ「フィールドマウ博士!?  どうして博士が……」
マンジ「臨時の防衛次官に任命されてね」
マサキ「知り合いか?」
ライコウ「ああ、まあ……」
ウェンディ「マンジ・フィールドナウ…… あの、マンジさんなの?」
マンジ「おお!  麗しきウェンディ・ラムス・イクナート!  ここで会えるとは望外の喜び!」
マサキ「おいおい、ウェンディとも 知り合いなのか?」
ウェンディ「え、ええ……」
マンジ「10年ぶり、でしょうか。 相変わらずお美しい。いや、いっそう その美に磨きが掛かりましたな」
ウェンディ「ど、どうも」
セニア「あっ!  思い出した!  マンジ・フィールドナウ博士!」
マンジ「おや、こちらの女性もお美しい。 名前を伺ってもよろしいかな?」
セニア「セニア・グラニア・ビルセイアよ」
マンジ「おお、あなたがあの有名な!  お目にかかれて恐悦至極」
セニア「こちらこそ」
フォルシュ「自己紹介は後にしましょう。 まずは査察の件について許可を 頂きたいのですが」
マンジ「ああ、そうでしたな。 ではコンピュータ室にご案内しましょう」

[ダバル基地 コンピュータ室]

マンジ「さて、これで基本データは全て お見せしました。いかがです?」
セニア「……気になる点があるんだけど、いい?」
マンジ「ええ、どうぞ」
セニア「このノードなんだけど、設計段階から 入ってたの?」
マンジ「ええ、そうですが、何か?」
セニア「……このプログラム組んだのって、誰?」
マンジ「さあ……下請けに出したものなので、 誰が組んだのかはわかりませんが…… 何か問題が?」
セニア「これって、うまく隠蔽してあるけど、 外部から割り込みできる様になってる」
マンジ「ほう……それはなんとも……」
セニア「これを使えば、データの偽造くらいは 簡単にできるわね。 そっか、そういう事か……」
マンジ「何かわかったんですか?」
セニア「ええ……どうやら、秘匿口座の一件、 捏造データだったみたい」
マンジ「では、我が国に対する嫌疑は 晴れたのですね?」
セニア「そうね、疑ってごめんなさい。
 でも、このプログラムは 変更しておいた方がいいわ。 簡単にデータを盗まれるわよ」
マンジ「わかりました。すぐに手を打って おきましょう。
 それはそうと、ウェンディ」
ウェンディ「え? は、はい」
マンジ「久しぶりの再会だ。 色々と話したい事があるんだけど、 時間をとってもらえるかな?」
ウェンディ「え、えーと……」
マサキ「ちょっと待ってくれ。 ウェンディにはサイバスターの 再チェックを頼んでるんだ」
ウェンディ「え? でも、それはもう……
 あ、ううん。そうだったわね。 うん、まだ残ってた」
マンジ「おや、そうでしたか。 それは残念です。 では、また次の機会という事で」
ウェンディ「え、ええ」
セニア「……マサキ、やるじゃない」
マサキ「しっ、黙ってろ」


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