ヴィレッタ「…久しぶりね、ハミル博士」
カーク「ああ。
お前へ連絡をつけるのに苦労したぞ」
ヴィレッタ「事情は知っているでしょう?」
カーク「まあな。
SRXチームの連中は元気か?」
ヴィレッタ「ええ、状況が状況だし…
期限と条件付きで4人とも
別任務に就いているわ」
ヴィレッタ「それにしても、珍しいわね。
あなたがそんなことを言うなんて」
カーク「フッ…まだ彼らは
我々の計画に必要な存在だからな」
ヴィレッタ「…それで、
私を月まで呼び出した理由は何かしら?」
カーク「試作型パーソナルトルーパー…
『ビルトビルガー』がロールアウトした。
それをαナンバーズに届けてもらいたい」
ヴィレッタ「パイロットはいるの?
かなりピーキーな機体だと聞いているけど」
カーク「ああ。
アラド・バランガ。
…スクールの出身者だ」
ヴィレッタ「…スクール……!
生き残りがいたの…?」
カーク「そうだ。どうやら、
実験体にならずに済んだ者がいるらしい」
ヴィレッタ「そう……
もう手遅れかと思っていたけど…」
カーク「アラドは基本能力の低さ故に
提供者として選ばれなかったか…」
カーク「あるいは、
別の使用目的があったのかも知れんな」
ヴィレッタ「…わかったわ。
私は生き残ったその子にビルトビルガーを
届ければいいのね?」
カーク「それともう一つ…」
カーク「ヴァンダーファルケ……
隼のコードを持つビルトファルケンを
取り戻してもらいたい」
カーク「今後に備えて、少しでも多くの
データを入手しておきたいのでな」
ヴィレッタ「なら、解体されたR-GUNの
代わりにパーソナルトルーパーを
1機貸してもらえないかしら?」
カーク「お前用に調整した機体を用意して
ある。入手するのに随分と骨を折った…
AMパーツはないが、大切に使ってくれ」
ヴィレッタ「わかったわ。
…本来の持ち主のためにもね」
カーク「それと…
お前に同行する人間を紹介しよう」
(扉が開閉する)
レーツェル「…………」
ヴィレッタ(! どこかで会ったか…?
いや、あの雰囲気は…)
カーク「紹介しよう。私の友人の…」
レーツェル「レーツェル・
ファインシュメッカー……
以後、よろしくお願いする」
ヴィレッタ「…ヴィレッタ・バディムよ」
レーツェル「君には私の身内が世話になった。
遅まきながら、礼を言わせていただく」
ヴィレッタ「身内…?」
レーツェル「ああ、君の部下だ」
ヴィレッタ「なるほど、そういうことね。
…なら、その名前は偽名かしら?」
レーツェル「フッ…。
お互い、過去の詮索はなしということに
して欲しいものだな」
ヴィレッタ「わかったわ。
じゃあ、行きましょう………」
万丈「獅子王博士、僕が送った
例の動物型ロボットのデータについて、
何か詳しいことがわかりましたか?」
麗雄「まあ、ボチボチじゃな」
麗雄「とりあえず、
情報をまとめるにあたって、二人の博士を
オブザーバーとしてここへ呼んである」
万丈「ほう…どなたです?」
(扉が開閉する)
エリ「…お久しぶりね、万丈君」
万丈「! 安西博士…!」
ロバート「君と顔を合わせるのは、
イージス計画の時以来かな」
万丈「オオミヤ博士も…!」
麗雄「君も知ってのとおり、安西博士は
LTR機構のメンバーで考古学の権威…」
麗雄「そして、ロバート君は
テスラ・ライヒ研究所のホープじゃ。
オブザーバーとしては適任だろ?」
万丈「なるほど」
麗雄「うむ。では、早速だが…安西博士と
ロバート君の意見を聞かせてくれ」
ロバート「はい。今までに確認された
動物型のロボットは3体。大型猛禽類型、
大型軟骨魚類型、そして、大型肉食獣型…」
ロバート「簡単に言えば、
イーグル、シャーク、パンサーですね」
麗雄「むう…
太陽を追いかけて行きそうな連中じゃのう」
エリ「は?」
麗雄「いや、何でもない。…それで?」
ロバート「あの3体は
どこの組織にも所属しておらず…
単独で行動しています」
ロバート「おそらく、
自律型の思考回路…あるいは、自らの
意志を持っていると思われます」
エリ「そして、それに似た存在として…
前大戦中、私が発掘した超機人が
挙げられます」
万丈「…龍王機と虎王機ですね。
もしかして、彼らと何か関係が?」
エリ「それはまだわかりませんが…超機人は
悪魔や破壊神と戦うため、古代人が作った
半生体兵器だと仮定されています」
エリ「そして…私はあの3体も超機人同様、
古代文明によって作り出された兵器では
ないかと思っているのです」
万丈(…サコンの考えと同じだね)
麗雄「う~む、古代文明の半生体兵器か。
となると、彼らの目的は…」
エリ「ええ。
この地球を守ることだと思われます」
万丈「それで同じ目的を持つ僕達を
助けてくれたというわけか…」
エリ「ただ、気になることがあります」
麗雄「何じゃ?」
エリ「彼らが地球の守護者であるというなら、
もっと頻繁に姿を現してもいいはずです」
エリ「何故なら…今、この星は数多くの者達に
脅かされているのですから」
麗雄「ま、あの3体にも色々と都合が
あるんじゃろうて。そうヒョイヒョイ
出てくるわけにはいかんのじゃないか?」
ロバート「…そこがポイントなんです。
彼らが現れるのは決まって
αナンバーズの目の前……」
ロバート「色々と調べて見ましたが、
他に目撃例がないんです」
万丈「何ですって…!?」
エリ「つまり、あの3対は
あなた方がいる所にしか現れていない」
エリ「まるで…同じ目的を持つ仲間を
助けるかのように……」
万丈「じゃあ…
僕達と何らかの関係があると?」
エリ「あるいは、あなた方の中に
彼らを呼び寄せる何らかの要因が
あるのかも知れません」
麗雄「なるほど。護君の危機に反応する
ギャレオンのように、か……」
エリ「いずれにせよ、
調査を進める必要があると思われます」
麗雄「うむ。
…ところで、これからのことを
踏まえて彼らの呼称を決めんか?」
ロバート「そうですね…。
3体の共通名称は必要でしょう」
エリ「では…
『クストース』というのはいかがです?」
麗雄「クストース…。
ラテン語で守護者という意味か。
うむ。それでいこう」
万丈「では、みなさん…
僕達αナンバーズは宇宙へ上がります」
麗雄「後は頼むぞ」
エリ「わかりました。お気をつけて…」
パサロフ「シナプス艦長、まもなく本艦は
衛星軌道上に差し掛かります」
シナプス「うむ。では、各部のチェックを」
パサロフ「了解」
バニング「大気圏離脱や再突入のタイミングで
敵に襲われなかったケースは珍しいな」
アデル「そうですね…一年戦争以後、
ある意味パターン化していましたからね」
アムロ「…そのきっかけとなったのは、
ホワイトベースだったかも知れないな」
アデル「本当ですか、大尉?」
アムロ「ああ、再突入前にシャアの襲撃を
受けてね。そのまま俺はガンダムだけで
大気圏を突破した」
アムロ「今、思い出してみれば…
かなりの無茶をしたと思うよ」
カツ「ええ…あの時は冷や冷やしました」
バニング「そうか…
ゼータがなかった時代だからな」
シナプス「諸君、油断はならんぞ。
ネオ・ジオン軍と木星帝国軍の動きは
活発になってきているのだ」
シナプス「バニング大尉、何名かを選抜して
航道上の偵察に出してくれたまえ」
バニング「了解です」
コウ「…ここ最近のデータをまとめてみたが、
まだ機体の動きに無駄が多いぞ」
アラド「は、はあ…」
キース「Mk-IIIの性能って、
半端じゃないんだぜ? 増加パーツなしでも
今以上の性能を引き出せると思うけど…」
アラド「やっぱ、
おれじゃ駄目なんですかねえ……」
カミーユ「操縦の感覚はどうなんだ?」
アラド「う~ん…。
上限が高すぎて、コントロールしにくいって
言うか、何て言うか…」
デュオ「やっぱ、あれだろ?
お前の戦い方とMk-IIIとの
マッチングが良くないんだよ」
アラド「そうかも知れないなあ…。
おれ、格闘戦の方が好みだし」
ヒイロ「…何も考えずに突撃するだけでは、
いつか死ぬことになる」
ヒイロ「今までお前が生き延びられたのは…
Mk-IIIの性能のおかげだということを
忘れるな」
アラド「………!」
デュオ(あらら、キツいこと言うねえ)
デュオ(でも、こいつが
他人に忠告するなんて珍しいけどな)
アラド(ヒイロの言うとおりだ…。
このままじゃ、ゼオラを取り戻すことなんて
出来やしねえ…)
キース「とにかく、あんまり勘に頼った
戦闘はやらない方がいいんじゃない?」
アラド「じゃ、直感で…」
デュオ「同じだっつーの」
カミーユ「アラド、勘や直感に
助けられる時もあるけど…お前は
もう少し状況を正確に把握した方がいいぞ」
アラド「で、でも…バニング大尉が
戦いは一瞬で決まる、迷いのある方が
負けだと…」
(扉が開閉する)
バニング「…確かにそう言ったが、
それは状況を把握した上での話だぞ」
アラド「! バ、バニング大尉!!」
バニング「先輩の忠告は聞いておけ。
死にたくなければな」
アラド「は、はい…。
すみませんでした」
コウ「ところで、大尉…何か御用ですか?」
バニング「ああ。ウラキ、カミーユ、
デュオ…それにアラド。
すぐに出る準備をしろ」
カミーユ「出撃ですか?」
デュオ「いや、偵察だろ?」
バニング「そうだ。お前達4人に
航道上の偵察任務をやってもらう」
コウ「わかりました。すぐに準備をします」
ネオ・ジオン兵「ヤザン大尉…
衛星軌道上、M1334ポイントに
艦隊の反応があります」
ヤザン「αナンバーズか?」
ネオ・ジオン兵「現在位置からの判別は
不可能です」
ヤザン「フン…におうな」
ラムサス「ええ。
ネオ・ジオンからの情報によれば、
連中は宇宙へ上がったそうですからね」
ゼオラ(αナンバーズ……
ロンド・ベル隊もそこにいる……)
ゼオラ(ついに…私の前に現れたわね…!)
ヤザン「ゼオラ、
ビルトファルケンで偵察に出ろ。
奴らだったら、先に仕掛けても構わんぞ」
ゼオラ「了解です…!」
ゼオラ(アラドの仇、今度こそ…!)
アラド「…こちら、アラド。
N2016ポイント異常ありません」
シモン「アルビオン、了解。
引き続き、偵察任務を続行せよ」
アラド「…了解」
シモン「どうしたの? 元気なさそうね」
アラド「え?」
シモン「もしかして、
バニング大尉にしぼられたの?」
アラド「いや、
そういうわけじゃないんですけど…」
シモン「ま、いいわ。
早く偵察を終わらせて戻ってらっしゃい。
ランチ、大盛りで頼んどいてあげるから」
アラド「! 本当ッスか!?」
シモン「ええ。
その代わり、任務をしっかりね。
…以上、通信終わり」
(通信)
アラド「よし、
次のポイントに行くとすっか」
(ビルトファルケンが出現)
アラド「!!
あ、あれ…ビルトファルケン!?」
ゼオラ「ヒュッケバインMk-III…!
なら、αナンバーズなの!?」
アラド「ゼ、ゼオラか…!
通信…通信をっ!!」
ゼオラ「…許せない……!
アラドは死んじゃったのに……
あの機体だけが残っているなんて…!」
ゼオラ「絶対に許せないっ!!」
アラド「く、くそっ!
回線がつながらねえっ!!」
アラド「ゼオラ!
おれだ! アラドだ!!
おれ…生きてるんだよっ!!」
ゼオラ「行くわよっ!!」
アラド「こ、こうなったら…
直接話すしかねえ!!」
(ヒュッケバインMk-IIIがビルトファルケンに隣接)
ゼオラ「何なの、こいつ!?
なれなれしいわねっ!!」
アラド「ゼオラッ!!」
ゼオラ「!!」
アラド「おれだ! アラドだ!!」
ゼオラ「…アラド………?」
アラド「そうだよっ!」
ゼオラ「あ、あなた…生きてたの……!?」
アラド「ああ、ご覧のとおりだ。
色々あったけど、ピンピンしてるぜ」
ゼオラ(あ……!)
ゼオラ(……い、生きてた……
アラドが……生きてた……!)
ゼオラ(あ、ああ………良かった……
アラド………)
アラド「ゼオラ……!」
ゼオラ「アラド…私と一緒に戻ろ?
ヤザン大尉も喜んでくれるわ…」
アラド「……!」
アラド「ゼオラ…おれ……
今、αナンバーズにいるんだ」
ゼオラ「え…?」
アラド「おれ、
αナンバーズの人達と一緒に戦ってんだ」
ゼオラ「な…何を言ってるの?
あの人達は…ロンド・ベル隊は敵なのよ?」
アラド「そうじゃない…」
ゼオラ「あ、あの人達のせいで……
地球圏は混乱しているのよ?
わかってるでしょ…?」
アラド「そうじゃないんだ、ゼオラ。
αナンバーズのみんなは…」
ゼオラ「どうしちゃったの、アラド…?
こ、こんなの変よ…」
アラド「違う。
おれ、みんなと一緒にいてわかったんだ」
アラド「スクールで教えられたことは
間違っていたって…」
ゼオラ「そ、そんな…!」
アラド「本当だ、ゼオラ。
地球圏を守るために戦っているのは……
αナンバーズのみんななんだ」
ゼオラ「!
もしかして、あなた…αナンバーズで
精神操作を受けて…!?」
アラド「え!?」
ゼオラ「そ、そうよ…そうに決まってるわ…」
アラド「ち、違う! おれは!!」
ゼオラ「だって、おかしいわよ!
どうしてあの人達が敵だったあなたを
生かしておくの!?」
ゼオラ「あなた、
あの人達に利用されているのよ!!」
アラド「違う!
おれは自分の意志で…!!」
ゼオラ「そう思い込まされているのよ!
私達を倒すために!!」
アラド「! 違うって言ってんだろ!!」
ゼオラ「アラド、
その機体から降りなさい。
私と一緒に戻るのよ!」
アラド「何…!?」
ゼオラ「前にも言ったはずよ!
ロンド・ベルに任せていたら、今度こそ
地球圏は滅亡しちゃうのよ!?」
アラド「! だからって、
ネオ・ジオンに手を貸せってのかよ!?」
アラド「あいつら、
地球に住む連中を粛清する気なんだぞ!!」
ゼオラ「! そ、それは……!!」
アラド「いいか、よく聞け!
おれ達はロンド・ベルが敵だって
思い込まされてたんだ!」
アラド「お前もαナンバーズに来れば、
そうだってわかる!」
ゼオラ「じゃ、じゃあ…
私達は何のためにスクールで
訓練を受けてきたのよ…?」
ゼオラ「過去の記憶を消されて…
身体までいじられて……!」
アラド「…!」
ゼオラ「それなのに、私達がやってきたことは
全部間違いだって言うの!?」
ゼオラ「だったら、私達は
今まで何のために生きてきたのよ!?」
ゼオラ「スクールのみんなは
何のために犠牲になったのよっ!?」
アラド「!!」
ゼオラ「…同期生のほとんどは…
実験体になって……
私達も……運が悪かったら……」
アラド「だから!
おれ達、約束したんだろ!?」
アラド「何があっても生き残って、
あいつらを捜し出すって!」
ゼオラ「…私達はロンド・ベルを
倒すために訓練を受けてきたのよ…?
それなのに、何で…」
ゼオラ「何であなたはそこにいるのよ…?
今までの私達を否定するっていうの…!?」
アラド「誰に
どう作られたのかもわからねえ
過去に縛られてどうすんだ!?」
アラド「大事なのは
これからのことだろうがっ!!」
ゼオラ「!」
ゼオラ「…あ、あなたに…
私の気持ちなんてわからないわよ!
バカ!!」
アラド「女子供みてえなことを
言ってんじゃねえっ!!」
ゼオラ「もういいわ!
力ずくでもあなたを連れて帰るっ!!」
【強制戦闘】
ゼオラ[オクスタン・ライフル(W)]vsアラド[反撃不可]
ゼオラ「アラド!
早くその機体から降りなさい!!」
アラド「馬鹿言うな! Mk-IIIは
今までおれを守ってくれたんだ…」
アラド「こいつを
捨てるなんて出来るかよっ!!」
ゼオラ「聞き分けのないことを言わないで!」
アラド「それはこっちの台詞だっ!!」
(敵機増援が出現)
アラド「!!」
ヤザン「アラド…久しぶりだな。
まだ生きていたか」
アラド「ヤザン大尉!?」
ヤザン「俺の見込みは間違っていなかったな。
目障りな存在にならん内に…
トドメを刺してやるよ」
ゼオラ「え!?」
(ヤザン機が移動しヒュッケバインMk-IIIに攻撃)
アラド「うっ! うわあああっ!!」
ゼオラ「アラドッ!!」
ヤザン「ほう、さすがはヒュッケバイン…
思った以上に頑丈だな」
アラド「だ、駄目だ…っ!
機体が動かねえ…!!」
ゼオラ「ヤ、ヤザン大尉!
止めて下さい!!」
ヤザン「止めろだと?
こいつは敵だぞ? しかも、ロンド・ベル…
αナンバーズの一員だ」
ゼオラ「し、しかしっ!!」
ヤザン「目の前の敵を倒せん奴は死ぬ…。
敵への情けなど、以ての外だ」
ヤザン「ゼオラ、
そのことをお前に教えてやる!」
アラド「やられるっ!?」
(ヒュッケバインMk-IIIとビルトビルガーが出現)
ヤザン「む!?」
ゼオラ「マ、Mk-IIIがもう1機…!?
それに…!」
アラド「し、新型…!?」
(ビルトビルガーとヴィレッタ機がアラド機の南と東に隣接)
ヤザン「何だ、こいつは!?」
レーツェル「百舌の一刺し…
受けていただく!」
【強制戦闘】
レーツェル[M90アサルトマシンガン]vsヤザン[反撃不可能]
ヤザン「チッ! 邪魔をしやがって!」
アラド「も、もしかして、
あのパーソナルトルーパーは!?」
ゼオラ「ファルケンにデータがある…!
じゃあ、あれがもう片方の…!?」
レーツェル「こちらへ乗り移りたまえ!」
アラド「えっ!?」
レーツェル「早く! ビルトビルガーへ!」
アラド「!!」
(レーツェルとアラドが機体交換)
アラド「こ、こいつが…
ビルトビルガー…!」
レーツェル「そう、君の機体だ」
アラド「お、俺の!?」
レーツェル「…OSはCCタイプに
してあるが、かなりのジャジャ馬だ。
扱いには気をつけたまえ」
アラド「…!」
アラド「…マシンガンに実剣、ガトリング砲、
接近戦用の…大バサミ?」
アラド「…テスラ・ドライブ…!
高機動モード…ジャケット・アーマーの
パージが必要だって…?」
アラド「な、何だよ、この機体…!?
出たトコ勝負の仕様じゃねえか!」
レーツェル「乗りこなせ。
…それが出来なければ、生き残れんぞ」
アラド「お、おれのMk-IIIは
どうなるんです!?」
レーツェル「心配はいらん。
責任を持って私が預からせていただく」
レーツェル「では、ヴィレッタ…
すまんが、後は任せるぞ」
ヴィレッタ「ええ、わかったわ」
(レーツェル機が北へ移動し撤退、ヤザン機が後退する)
ヤザン「チッ、とんだ邪魔が入った。
全機、攻撃を開始しろ!」
ダンゲル「了解!」
ゼオラ「りょ、了解……!」
アラド「ゼオラ…!
おれと戦うつもりなのか!?」
ゼオラ「も……もちろんよ!
その機体ごとあなたを連れて帰る!」
アラド「おれとの
約束を忘れたってのかよ!?」
ゼオラ「だ、だから…
それを果たすためにも私はっ!!」
アラド「くそっ!
おれだって、ここでお前らに
捕まるわけにはいかねえんだっ!!」
(作戦目的表示)
アラド「意地になるな、ゼオラ!」
ゼオラ「私は今までやってきたことを
無意味にしたくないだけよっ!!」
アラド「だから、
それが意地になってるってんだよ!
いいから、おれの話を聞けっ!!」
ゼオラ「調子に乗らないで!
あなたの腕で私に勝てると思ってるの!?」
アラド「ちっきしょう…
口で言ってもわからねえのならっ!!」
アラド「ここまでだ、ゼオラ!!」
ゼオラ「こ、これがビルトビルガーの…
アラドの実力なの…!?」
アラド「おれの話を聞いてもらうぞ!」
ゼオラ「……を……刺しなさいよ……」
アラド「!?」
ゼオラ「…トドメを…刺しなさいよ…!」
アラド「な、何言ってんだ!?」
ゼオラ「あなたは…αナンバーズ…!
私の敵なのよ! 情けなんてかけないで、
早くトドメを刺しなさいよっ!!」
アラド「お前がおれの敵だなんて、
誰が決めた!? 過去や面子なんかに
こだわるのはよせ!!」
ゼオラ「そ、そんなこと出来ない…!
それじゃ、私や他のみんなを否定することに
なっちゃう…!」
アラド「いいから、おれの話を聞け!
ゼオラ、おれはお前を…!!」
ゼオラ「…さよなら……アラド……」
(ビルトファルケンが撤退)
アラド「ゼオラ!!」
アラド「くっ…! ちっきしょう…!
こんなんであいつらが…!」
アラド「スクールの
みんなが報われるってのかよ!?」
アラド「バッカヤロォォォオ!!」
ヴィレッタ「…アラド……」
ヴィレッタ「アラド、
αナンバーズが来てくれたわ」
アラド「!」
(母艦出撃選択、出撃準備)
コウ「アラド! 無事か!?」
アラド「は、はい! 何とか!」
一矢「その機体…新型なのか?」
デュオ「ああ、
見た感じはバリバリの接近戦仕様だな」
カミーユ「そのパーソナルトルーパー…
もしかして、ビルトビルガーか?」
アラド「ええ、
カミーユさんが前に言っていた奴です!」
カミーユ「そうか…!
ようやくロールアウトしたのか…!」
ヤザン「ククク…
現れたな、αナンバーズ」
カミーユ「ヤザン…!
貴様、ネオ・ジオンと手を組んだのか!?」
ヤザン「そうだ。お前達を倒すためにな」
隼人「フン…節操のない野郎だぜ」
ヤザン「何とでも言え。俺は下らん面子より、
結果を取る主義なんでな!」
(作戦目的表示)
ラムサス「だ、脱出する!」
ダンゲル「こ、後退する!」
カミーユ「ヤザン! 俺達を倒すためなら、
手段を選ばないと言うのか!?」
ヤザン「フン…そんなこと、
今さら聞くまでもないだろう?」
カミーユ「! 貴様だって、
ネオ・ジオンがやろうとしていることを
知っているはずだ!!」
ヤザン「人類の粛清なんざ知ったことか。
俺はただ、目障りな敵を倒す!
それだけなんだよ!!」
ヤザン「チッ…!
予想以上に力をつけていたか!
だが、俺はあきらめんぞ!!」
(ヤザン機が撤退)
アムロ「久しぶりだな、ヴィレッタ大尉」
ヴィレッタ「ええ。
マオ社から預かった新型機…
確かに届けたわ」
アムロ「パイロットは
アラドということでいいのか?」
ヴィレッタ「こちらはそのつもりよ」
ヴィレッタ「それに…
あの子はMk-IIIよりビルガーの方が
性に合っているみたいだから」
バニング「ああ。
奴の長所を生かすにはいい機体かも知れん」
ヴィレッタ「でも、あの機体は1機だけじゃ
その真価を発揮しないわ」
カミーユ「…砲撃戦用のビルトファルケンと
併用が前提ということですね」
ヴィレッタ「そう。
…今は敵同士になってしまっているけどね」
カミーユ「あのパイロット…
前のアラドと一緒で、ティターンズの
思想を教え込まれていたようですが…」
カミーユ「まさか、ヤザンと一緒に
ネオ・ジオン側へつくとは…」
エマ「多分、アラドの仇を討つことが
目的だったのではなくて?」
アムロ「そうだろうな。
今の彼女は自分が進むべき道を
見失ってしまっている…と考えたい」
カミーユ「説得しろ…ということですか?」
アムロ「ああ、アラドのためにもな」
エマ「もし、彼女が少しでもティターンズの
在り方に疑問を抱いているのなら…
不可能なことではなくてよ」
エマ「だから、後はアラド次第ね」
カミーユ「あいつ、
口下手な所があるからな…大丈夫だろうか」
エマ「あら、
他人のことが言えるの? カミーユ」
カミーユ「俺がそんな朴念仁に見えますか?」
エマ「さあ、どうかしら?」
アムロ「ところで、ヴィレッタ大尉…
君はこれからどうするつもりだ?」
ヴィレッタ「もちろん、
協力させてもらうわ。ファルケンを
取り戻さなくてはならないし…」
ヴィレッタ「今の地球圏の状況を
放っておくわけにもいかないから…」
護「うわっはぁ~!
これがアラド兄ちゃんの
新しいロボットなんだ」
アラド「ああ、
ビルトビルガーっていうんだ」
クマゾー「ビルビルだも!」
アラド「あの…クマゾー君、
その略し方やめてくれる?」
ユキオ「右手にカニのハサミがついてるよ。
変わってるなあ」
アラド「いや、あれ…
クワガタムシのハサミなんだけど…」
凱「みんな、程々にしておけよ。
アラドだって忙しいんだからな」
アラド「いえ、別にいいッスよ。
男の子って、ああいうの好きですからね」
凱「そうか…
迷惑じゃないのなら、良かったよ」
アラド「え?」
凱「実は、命に子供達を連れて行けば
君の気が紛れるんじゃないかって
言われてね」
アラド「ああ、
ゼオラのことですか。大丈夫ッスよ」
凱「………」
アラド「あいつが生きてるって
わかっただけでも充分ですから。
はは、ははは」
凱(やっぱり…無理をしていたか…)
護「あれ?
氷竜と炎竜がこんな所にいるよ?」
ユキオ「ホントだ…」
護「氷竜、炎竜…何をやっているの?」
氷竜「やあ、護殿。
実は頼まれ事をされましてね」
護「頼まれ事?」
炎竜「ああ。僕達で
このロボットの色を塗り替えているんだ」
アラド「な、何だぁ!?
Mk-IIIが黒くなっちまってる!」
レーツェル「ああ、君の機体を
しばらく借りることになったのでね…」
レーツェル「僭越ながら、
私のパーソナルカラーに塗り替えさせて
もらっている」
凱「あなたは…?」
レーツェル「自己紹介が遅れたな。
私はレーツェル・ファインシュメッカー…」
レーツェル「この度、
君達と行動を共にすることになった。
以後、よろしく頼む」
凱「ええ、こちらこそ」
アラド「………」
レーツェル「すまない、
色のことで気を悪くさせてしまったか?」
アラド「い、いえ…
あの色もなかなかカッコいいし、
Mk-IIIを大事に使ってもらえるんなら」
レーツェル「無論、そのつもりだ」
アラド「それより、さっきは
助けてもらってありがとうございました」
レーツェル「礼には及ばん。
ビルガーの力を試すことも出来たのでね。
クセはあるが、いい機体だと思う」
アラド「でも、
あの大バサミ…ちょっと使いにくいかも」
レーツェル「いや…
過去を断ち切り、前へ進もうとする
君にとって、相応しい武器だと思うが?」
アラド「! おれは……」
凱「…あの子を取り戻したいんだろう?」
アラド「……は、はい……」
アラド「あいつは…
昔のおれと同じで…ロンド・ベル隊を
敵だと思い込まされているんです」
凱「だけど、
君はそうじゃないってわかったんだろ?」
アラド「ええ。でも、あいつは…
頑固だし、融通は効かないし…おまけに
すぐにカッとなる性格だから……」
レーツェル「…身もフタもない言い方だが、
君は彼女のことをよく知っているようだな」
アラド「ええ…。
初めて出会った時からコンビを組まされて、
一緒に訓練を受けて来ましたから…」
レーツェル「………」
レーツェル「ビルガーとファルケン…
この2機のパーソナルトルーパーは対で
運用してこそ真の力を発揮する…」
レーツェル「それはパイロットについても
同じ事が言えるはずだ」
アラド「……!」
凱「…協力するぜ、アラド。
だから、あきらめるな」
炎竜「僕も他人事のような気がしないな。
隊長と一緒に力を貸すぜ」
氷竜「もちろん、私もです」
護「僕も応援するよ!」
アラド「みんな…」
アラド「ありがとう………」
ラムサス「ヤザン大尉、
αナンバーズはロンデニオンへ
向かっているようです」
ヤザン「やはりな。
本格的にネオ・ジオンや木星帝国と
事を構えるつもりか…」
ヤザン「ラムサス、
そのことをナナイ・ミゲルに教えてやれ」
ラムサス「はっ」
ヤザン「ところで、ゼオラはどうしている?」
ラムサス「ビルトファルケンの修理に
立ち会っていますが…特に変わった様子は
ありません」
ヤザン「そうか。なら、
しばらくの間、あの女を軟禁しておけ」
ラムサス「寝返る可能性があると
いうことですか?」
ヤザン「それを逆手に取るんだよ」
ラムサス「…?」
ヤザン(…あの連中のことだ、
次はゼオラを引き込もうとするに違いない。
…その隙を突くのは有効な手だ)
ヤザン(さて…どちらに転ぶか見ものだな)
ゼオラ「ど、どうしてなんです!?
何故、私が…!?」
ダンゲル「これはヤザン大尉の決定だ」
ゼオラ「ま、待って下さい!
私、戦えます! ビルトファルケンで
αナンバーズと戦えますっ!」
ゼオラ「私はそのために今まで…っ!!」
ダンゲル「…次の命令があるまで、
そこで大人しくしていろ」
(足音・ダンゲルが立ち去る)
ゼオラ「…………」
ゼオラ「…アラド……」
アラド「……だからって、
ネオ・ジオンに手を貸せってのかよ!?」
アラド「あいつら、
地球に住む連中を粛清する気なんだぞ!!」
ゼオラ(……わかってる………)
アラド「いいか、よく聞け!
おれ達はロンド・ベルが敵だって
思い込まされてたんだ!」
アラド「お前もαナンバーズに来れば、
そうだってわかる!」
ゼオラ(それも……わかってるわ……)
ゼオラ(でも………)
アラド「誰に
どう作られたのかもわからねえ
過去に縛られてどうすんだ!?」
アラド「大事なのは
これからのことだろうがっ!」
ゼオラ(……私は…あなたみたいには
割り切れない……)
ゼオラ(…過去を捨てるなんて……
出来ないのよ…!)
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