ザビーネ「さすがにやる…！」
（クロスボーン・ガンダムＸ２が西端まで移動）
ザビーネ「覚えておけ、キンケドゥ。
貴様との決着はいずれ私の手で
必ずつける！」
（クロスボーン・ガンダムＸ２が撤退）
キンケドゥ「ザビーネ…」
ギリ「お前達は今までの戦いで
手の内を見せすぎた！ この３機は…」
ギリ「お前達クロスボーンの戦い方を
研究しつくして作られている！」
キンケドゥ「！」
ギリ「覚えておくがいい！
我らは死の旋風隊…死を運ぶ風だ！」
トビア「お前達を
地球に行かせてなるものか！」
バーンズ「その声…お前、トビアか！？」
トビア「バ、バーンズ大尉！？
あなたがどうしてそこに！？」
ギリ「彼は僕がスカウトした。
死の旋風隊のメンバーとしてね」
トビア「な、何だって…！？」
バーンズ「そういうことだ、小僧…」
トビア「止めて下さい、バーンズ大尉！
あなたとは戦いたくありません！」
バーンズ「悪いが、俺の方は
そういうわけにはいかねえんだよ！」
ギリ「おやおや。
火星を追い出され、木星で敗北したのに…
まだ戦う気かい？」
万丈「ああ。
お前達のような敵がいる限りはね！」
一矢「今は
地球人同士で争っている場合じゃない！」
ギリ「地球人？ 冗談じゃない…
僕達は木星の人間なんだ。
君達と同じにしてもらっちゃ困るね」
一矢「何だって…！？」
ローズマリー「これ以上は、
幾ら金を積まれても御免だね！」
（アビジョが爆発）
バーンズ「くそっ！
俺達の覚悟を甘く見るなよ…！」
（トトゥガが爆発）
ギリ「ハハハハハ…驚いたよ！
死の旋風隊を破るとは！」
ギリ「次に会う機会を楽しみにしているよ。
もっとも…君達が生きて地球圏に
たどりつけたらの話だけどね！」
（南東にムサカを含むネオ・ジオン軍が出現）
レズン「木星帝国軍と連邦の部隊…
さて、どうしたものか」
ネオ・ジオン艦長「レズン中尉、
我々は木星帝国と同盟を結んでいる。
見逃すわけにはいかんだろう」
レズン「フン…奪い損ねたガンダムの
埋め合わせをしたいってのが
本音だろう？」
ネオ・ジオン艦長「そうだ。
大佐の手前もあるからな」
レズン「了解。
残り４機のガンダムは任せるよ」
ネオ・ジオン艦長「ああ。
確実に大佐の所へ届ける」
（ムサカが撤退）
フォウ「あの部隊…ネオ・ジオンよ」
健一「それにしては、
随分と旧式のモビルスーツを使ってるな」
ルー「残存部隊だからでしょ？」
キンケドゥ「いや、前の大戦中に地球圏外へ
避難したネオ・ジオン軍の部隊は数多い。
ただの残存部隊じゃないだろう」
万丈「ああ、単独で動いている
部隊には見えない。おまけに彼らは
木星帝国軍に手を貸すつもりのようだ」
ルー「じゃ、じゃあ…ネオ・ジオンと
木星帝国は結びついてるの？」
万丈「そう考えておいた方が良さそうだね」
サンシロー「だったら、
ここで奴らも倒しておくまでだ！！」
キンケドゥ「ネオ・ジオンと木星帝国が
すでに手を組んでいたとは…！」
レズン「そう…地球圏を追われた者同士、
今は仲良く…ってことさ」
万丈「さっき逃げた戦艦…
何か大事な物を積んでいたみたいだね！」
レズン「フン…
お前の知ったこっちゃないさ！」
健一「よりにもよって、このタイミングで
ネオ・ジオンが動き出すとは…！」
レズン「わかってないね。
こういう時だから動くのさ、あたし達は！」
アイビス「この…この…！」
レズン「フン…素人同然じゃないか、
このパイロットは！」
レズン「ちっ！
こんな所じゃ終われないんだよ！」
ベラ（ザビーネ…。
あなたは貴族主義の十字架から
逃れることは出来ないのですね…）
ベルナデット「きゃあっ！」
カラス「テテニス様、
お迎えにあがりましたよ」
ベラ「あ、あなたは！？」
カラス「はじめまして、ベラ艦長。
木星帝国のカラスと申します」
ベラ「ベルナデットを放しなさい！」
カラス「それは無理な願いというものです。
何しろ、今回の任務の真の目的は
テテニス様の奪還なのですからね」
ベラ「！！」
（マザー・バンガードに爆煙、エレハドがマザー・バンガードの東に隣接して出現）
フォウ「あのモビルスーツ、いつの間に！？」
ベラ「あの機体を追って！
ベルナデットがさらわれたわ！」
トビア「！！」
（トビア機がエレバドに隣接）
ベルナデット「トビア！」
トビア「ベルナデット！！」
カラス「フフフフ…見事でしたよ、トビア君」
トビア「カラス先生！？」
カラス「君には才能がある。
素晴らしい才能がね…」
カラス「だから、
私の下で教育してあげますよ！」
トビア「誰がそんなことをっ！！」
【強制戦闘】
カラス[クロー]ｖｓトビア[反撃不可能]
（トビア機は撃墜される）
トビア「う…うわあぁぁっ！」
（トビア機が爆発）
キンケドゥ「トビアーッ！」
（エレバドが東端まで移動し撤退）
ベラ「では、アンナマリー…あなたは
今回の計画について、事前に何も
知らされていなかったと言うのですね？」
アンナマリー「はい。私はザビーネ隊長の
指示に従って動いていただけです…」
ウモン「そのザビーネをどうして裏切った？
お前さんは奴の部下だったんじゃろう？」
アンナマリー「それは…隊長が…」
ベラ「………」
アンナマリー「いえ、隊長の盲目的な
貴族崇拝を許せなかったからです」
ベラ「…いいでしょう。それ以上の理由は
問いません。あなたは彼ではなく我々を
選んだ…その事実を大切にします」
ベラ「では…これからも変わらぬ働きを
期待させてもらいます、アンナマリー」
アンナマリー「ありがとうございます、艦長」
ベラ「ですが、ザビーネ個人を追うことは
固く禁じます。ひたすらに自己の理想を
追う今の彼は危険過ぎますから」
アンナマリー「はい…」
ルー「トビアとベルナデットのことは
どうするの？」
ベラ「………」
キンケドゥ「大破したトビアの
モビルスーツを回収したが、
中にあいつはいなかった」
キンケドゥ「多分、ベルナデットと一緒に
カラスの手によって連れ去られたんだろう」
ルー「どうしてそんなことが言えるの？」
キンケドゥ「トビアは
そう簡単に死ぬような奴じゃない。
そして、カラスもな」
ルー「…そうね。あの子、ジュドーと同じで
しぶとさが取り柄だもんね」
ベラ「とにかく、
一刻も早くロンデニオンのブライト中佐に
今回の件を伝えなければならないわね」
ウモン「そうじゃのう。
トビアと嬢ちゃんには悪いが、ここで
足を止めるわけにはいかんからのう」
キンケドゥ「ああ…。
そして、戦いは今まで以上に
厳しくなっていくだろう…」
（扉が開閉する）
ツグミ「ベラ艦長、
私とアイビスにお話とは？」
ベラ「ツグミさん、アイビスさん、
これまでの働き、お疲れ様でした」
アイビス「別に礼を言われることじゃない。
それがあたし達の仕事なんだから…」
ベラ「その依頼ですが、今日をもって
あなた方との契約を打ち切らせて
いただきます」
アイビス「え…？」
ツグミ「それは、アイビスが
戦力外という意味ですか！？」
ベラ「いえ、そうではありません。
…理由は、これ以上の戦いにあなた方を
しばるわけにはいかないからです」
ベラ「戦い以外にあなた方には
やることがあるのでしょう？」
ツグミ「え、ええ…」
キンケドゥ「それに残念ながら、
台所事情も厳しくなってきたんでね。
無給で戦ってくれるなら歓迎する」
アイビス「………」