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ザビーネ反乱 アイビス ~ 第8話 ~

《火星 小バーム・SPACE AREA》

[小バーム]

リヒテル「何!?  妹が…エリカが行方不明だと?」
バルバス「も…申し訳ございません!  火星でリヒテル様をお待ちの際、外に出て 戦闘に巻き込まれた模様で…」
ライザ「その後、戦場を捜索したのですが 残念ながらお姿は発見できませんでした」
バルバス「おそらく地球人に とらわれたものと…。ですが、 それならばまだご存命の望みが…」
リヒテル「黙れ、バルバス!  余の妹が地球人ごときに捕らわれ おめおめと生き長らえると思うか!?」
バルバス「は…はあ…その通りで…」
リヒテル「エリカも誇り高いバームの女だ。 父を殺した地球人にとらわれるなど 死に勝る恥辱…」
リヒテル「かような羽目に陥らば、 エリカは自らの手で死を選ぶに違いない。 よいか、余の妹のことは忘れろ」
マルガレーテ「お待ちください、若!」
リヒテル「マルガレーテか…」
マルガレーテ「若はたった一人の 妹君であるおひいさまを… エリカ様をお見捨てになるのですか?」
リヒテル「黙れ、マルガレーテ!  今は地球攻略こそが余に課せられた 最大にして唯一の使命なのだ」
マルガレーテ「嘆かわしい…。亡きお父上 リオン大元帥がお聞きになられたら、 どれほどお悲しみになることか…」
マルガレーテ「加えて、ボアザンや 素性も知らぬゼーラの輩の力を借りるなど バームの誇りはどこに行ったのです?」
ライザ「マルガレーテ!  リヒテル様とエリカ様の乳母と言えど、 口が過ぎるぞ!」
マルガレーテ「………」
リヒテル「余もエリカの身を案じている。 …だが、今は成すべきことがあるのだ。 それはエリカもわかってくれよう…」
ライザ「偵察部隊の報告では、 現在、地球は本星とその周囲の間で 勢力争いの只中にあるとのことです」
リヒテル「バルバス、ライザ!  ボアザンのド・ベルガン殿と協力して 地球侵攻の第一陣を早急に準備せよ!」
リヒテル「この好機に一気に 地球へ攻撃部隊を送り込むぞ!」
バルバス「はっ…!」
ライザ「リヒテル様の仰せのままに…」
マルガレーテ「ああ…おひいさま…。 どうか…どうかご無事で…」

《移動中 火星から地球へ・SPACE AREA》

[大空魔竜・個室]

エリカ「う…うん…」
一矢「…気がついたかい?」
エリカ「こ…ここは…?」
一矢「心配しなくていい。 ここは大空魔竜の中だ。 今、この艦は地球に向かっている」
エリカ「大空魔竜…? 地球…?」
一矢「俺は竜崎一矢。 火星で倒れていた君をここまで 運んだ者だ。…君の名前は?」
エリカ「エリ…カ…」
一矢「エリカか…。 君にぴったりのきれいな名前だ…」
エリカ「………」
一矢「…もう少し君のことを 聞かせてくれないか?  火星での所属とか、家族のこととか…」
エリカ「わ…わからない…!」
一矢「え…?」
エリカ「な…何も覚えていない…。 自分が誰であったのかも…ああ…!」
一矢「落ち着いて、エリカ。 今はショックで思い出せないだけだよ。 焦らなくてもいいんだ」
エリカ「………」
一矢「今はゆっくり身体を休めてくれ。 また、見舞いに来るよ」
エリカ「ありがとう…ございます…」

[大空魔竜・ブリーフィングルーム]

ナナ「どうだった?  お兄ちゃんが助けた女の人の様子…」
一矢「意識は取り戻したよ。 今はミドリさんがついてくれている」
一矢「けれど、エリカという名前以外は 思い出せないそうだ」
サコン「記憶喪失か…。 戦場でのショックが原因だろうな」
ピート「わからんぞ。こちらを あざむくための芝居かも知れない」
一矢「どういう意味だ?」
京四郎「つまり、スパイってことさ。 こちらの様子を探るために 送り込まれたという線は充分考えられる」
ナナ「あんなきれいな女の人が…!?」
京四郎「わからんぜ。 きれいなバラにはトゲがあるってな」
一矢「彼女は… エリカはスパイなんかじゃない!」
ピート「どうして少し話しただけの 人間について断言できる?」
一矢「…根拠はない。 だが、彼女がスパイだなんて 俺にはどうしても思えないんだ」
京四郎「ゲーテ曰く『恋は盲目』か…」
京四郎「一矢、今のお前は父を失い、 さらに女の色香にたぶらかされ 正常な判断力を失っている…!」
一矢「何だと、京四郎!」
ヤマガタケ「確かに すごい美人ちゃんだったよな」
ブンタ「ええ…僕もそう思いました。 でも、それとこれとは…」
一矢「京四郎! 俺がまともな 判断力を失ってるって言うのか!?」
京四郎「ああ。そうやってムキになって 突っかかって来るようじゃな」
健一「二人とも、そこまでだ。彼女の 素性は今後、調べていけばわかる。 今、争ったって何にもならないぞ」
一矢「く…」
(足音・一矢が立ち去る)
ナナ「お兄ちゃん…」
京四郎「放っておけ。 今の一矢は親父を亡くしたショックで 女に走ったふぬけだ」
めぐみ「いくら何でも言い過ぎよ。 あれじゃ一矢が腹を立てて当然だわ」
ピート「…そいつはどうかな」
めぐみ「え…? どういうこと?」
ピート「火星基地の民間人は 全て我々の誘導で避難していたはずだ」
ピート「だが、あの女は その集団から外れて、一人で倒れていた」
ナナ「そういえば……!」
ファン・リー「見たところ、 軍人とかじゃなさそうだが…外見から あざむくのはセオリーだからな」
めぐみ「じゃあ、あの人… バーム星人なの…」
ナナ「まさか、そんなこと…。 バームの人って翼が生えてるんでしょ?」
ファン・リー「だから、 あざむくには外見からってな」
健一「…………」

[大空魔竜・個室]

(扉が開閉する)
ミドリ「あら、一矢君」
一矢「エリカさんの具合はどうです?」
ミドリ「状況は変わらずね。 こちらの問いかけにも、ほとんど 答えてくれないわ…」

エリカ「………」
一矢「エリカ…気分はどうだい?」
エリカ「一矢…さん…」
一矢「一矢でいいよ。 その代わり、俺も君のことを エリカって呼ぶよ」
ミドリ「じゃあ一矢君、 私は一旦、ブリッジに戻るから エリカさんをお願いね」
(扉が開閉する・ミドリが立ち去る)
一矢「………」
エリカ「………」
一矢「そうだ!  君にプレゼントがあるんだ」
エリカ「え…これ、お花…?」
一矢「大空魔竜の中で育てた花だよ。 理由を話して分けてもらったんだ」
エリカ「きれい…」
一矢(君もきれいだ…)
エリカ「一矢…?」
一矢「あ…その…やっと笑ったね…」
エリカ「ありがとう…。 あなたの優しさが嬉しくて…」
エリカ「でも、あなたは寂しそうな 瞳をしている…」
一矢「そうかい…?」
エリカ「ごめんなさい…。 何だかあなたが無理をしているように 見えて…」
一矢「火星で…父さんを亡くしたんだ…。 バーム星人に殺されて…」
エリカ「………」
一矢「平和を愛する父さんを 卑怯者呼ばわりして殺したバーム星人…、 俺は奴らを絶対に許せない…!」
一矢「君が記憶喪失になったのも バーム星人の攻撃のためだ。 …奴らを倒すために俺は戦うつもりだ」
エリカ「………」
エリカ「でも、それでお父様は お喜びになるでしょうか…?」
一矢「え…?」
エリカ「あなたのお父様が亡くなられた 事情は私にはわかりません…」
エリカ「ですが、平和を愛するお父様が 仇討ちをお喜びになるとは 思えないのです…」
一矢(…その通りだ…。 俺は怒りのあまり、父さんの教えを 忘れるところだった…)
エリカ「出過ぎたことを言って ごめんなさい。でも、あなたの… 一矢の瞳があまりに悲しそうだったから…」
一矢「いや…ありがとう、エリカ。 君の言葉で目が覚めたような気がするよ」
一矢「そうだよな…。 あの父さんが復讐のために戦って、 喜ぶはずがない…」
エリカ「一矢…」
一矢「不思議だ…。君を前にすると 自分の心に正直になれる…。 こんなことは初めてだ…」
エリカ(私も、この人を前にすると 自分の心を素直に語ることが出来る…)
エリカ(でも…何故なの…?  何故、この人の話を聞くと、 私は言いようのない不安を感じるの…?)
エリカ(まるで、この人の側にいては いけないかのような…)

[大空魔竜・ブリーフィングルーム]

大文字「やはり、火星の事件は バーム側の陰謀という線が濃厚ですか…」
剛健太郎「ええ。彼らにボアザン軍が 手を貸していることから考えても…」
大文字「しかし、ボアザン軍は 前大戦でロンド・ベル隊に 敗れ去ったはずでは?」
剛健太郎「あれは一翼に過ぎません。 ボアザン本星は未だ健在です」
剛健太郎「そして、エアロゲイターが 滅びたことを知ったボアザン本星は…」
剛健太郎「再び自星の領土を拡大するために バーム星と同盟を結んだのでしょう」
大文字「では、バーム星は 最初から地球を攻撃する気でいたと?」
剛健太郎「おそらくは」
リリーナ「ですが、平和を愛するという リオン大元帥の言葉に嘘はなかったように 私には思えます」
リリーナ「実際に接したからこそ わかるのですが…あの方が私達を 欺くつもりだったとは思えません」
キンケドゥ「いや、 それならば逆に話がスッキリする」
リリーナ「どういうことです?」
キンケドゥ「バーム星人の中に 地球侵略を企てていた連中が いると仮定すれば…」
キンケドゥ「彼らにとって、 平和的な交渉を進めようとする リオン大元帥は邪魔な存在となる」
万丈「連中は大元帥を暗殺すると同時に… 地球攻撃の口実を作るため、暗殺事件を 仕組んだというワケか」
キンケドゥ「ああ。 よくある御家騒動と戦争のきっかけだ」
万丈「残念だけど、そう考えるのが自然か。 敵は身内にいる…よくある話だからね」
キンケドゥ「………」
キンケドゥ(…嫌な予感がする…。 ザビーネの見張りはウモンじいさんに 任せているが…大丈夫だろうか)

[マザー・バンガード・ブリッジ]

ザビーネ「ベラ艦長… 我々は今後、どうするのです?」
ベラ「大空魔竜戦隊と共に戦うわ。 私達の敵は木星帝国だけでは なくなったのだから…」
ベルナデット「………」
ベラ「…心配はいらないわ、ベルナデット。 地球圏には心強い仲間がたくさんいるのよ」
ザビーネ「では…ロンド・ベル隊と 合流するおつもりですか?」
ベラ「ええ」
ザビーネ「ベラ様…それでは困るのです」
ベラ「ザビーネ…?」
(銃を構える)
ウモン「ザビーネ、貴様!!」
(銃声)
ザビーネ「動くな。すでにブリッジは 私に賛同する者達で制圧した」
ウモン「く…くそ…!」
ザビーネ「キンケドゥも甘いな。 老人一人を監視につけたぐらいで この私を押さえたつもりとは」
ウモン「こ、これじゃ、 キンケドゥに面目が立たねえ…」
ベルナデット「あ、あなた達は何を…?」
ベラ「これはどういうことかしら、 ザビーネ? 裏切るつもり?」
ザビーネ「ハハハ…裏切り? 違いますよ」
ザビーネ「初めから私の目的はコスモ・ バビロニアの貴族主義の復活です」
ベラ「!」
ザビーネ「その目的にとって、 最も良い方法を選んでいるまでのこと」
ザビーネ「裏切りというのなら むしろあなたの方でしょう、ベラ?」
ザビーネ「国を再興する気もないくせに クロスボーンの名を騙り、多くの 貴族主義者を動かしている…」
ベラ「………」
ザビーネ「あなたにしてみれば 毒を以って毒を制するといった ところでしょう」
ザビーネ「しかし、このまま連邦の部隊と 共闘をすることになれば、クロスボーン・ バンガードの名は地にまみれます」
ベラ「では、どうするつもりなの?  マザー・バンガードを乗っ取り、 連邦軍や木星帝国と戦うとでも?」
ザビーネ「…木星帝国と戦えば、 敗北することは必至…。私の願いが かなえられることはない」
ザビーネ「そこで、 あなたとドゥガチの娘を連れて 木星帝国に投降します」
ベラ「!!」
ウモン「敵に寝返るつもりか!  この恥知らずめが!」
ベラ「ザビーネ!  木星帝国が何をしようとしているか わかっているの!?」
ザビーネ「わかっていますとも。 連邦政府を倒し、地球圏を支配する…」
ザビーネ「それはいずれ 我々もやらねばならぬことだ。 結構ではないですか?」
ベラ「!……」
ザビーネ「それにね… フフフ、見たでしょう? 木星帝国の兵は 目的のためには命を投げ出す…」
ザビーネ「上からの命令には絶対に 逆らわない…厳しい上下関係…」
ザビーネ「彼らの社会の方が、遥かに 貴族主義の目指したそれに近いのです」
ザビーネ「小さな違いは…フフフ、 入り込んでから少しずつ内側より 変えていってやればよいのですよ」
ベラ「そんな…あなたの 都合のいいようにばかり…」
ザビーネ「こちらの戦力の情報だけでなく、 行方不明だったドゥガチ総統の娘まで 帰ってくるのです」
ザビーネ「木星帝国にとって、 断る理由は何もないでしょう?」
ベラ「………」
ザビーネ「あなたは将来、 貴族主義国家を作った時に女王と なって頂くべき御方…」
ザビーネ「その時まで 生き延びて頂かなくては…」
ベラ「私は貴族主義を捨てたのですよ?」
ザビーネ「あなたはご自分で気づいて おられないようだが、多くの人々のために 自分の身を盾にして戦う…」
ザビーネ「その行為こそ、 まさに貴族的なのですよ」
ザビーネ「かつてのパプテマス・シロッコの 言葉どおり…新しい世界の支配者は あなたのような女性が相応しいのです」
ベラ「馬鹿なことを…」
ザビーネ「考えは… いずれゆっくりと変えさせて頂きます」
ザビーネ「では、ご同行願いましょうか… そろそろ迎えが来る頃ですので」


第8話
ザビーネ反乱

〔戦域:暗礁宙域〕

(マザー・バンガードと大空魔竜が待機している)
キンケドゥ「ザビーネめ…!  ついにやってくれたか!」
ツグミ「彼はベラ艦長とベルナデットを 人質にして艦を出る様子です」
ルー「艦を出るって言っても 一体、どこへ向かう気なのよ!?」
(木星帝国軍が出現)
ピート「大文字博士、 木星帝国軍が現れました!」
大文字「総員、戦闘配置につけ!」
キンケドゥ「ザビーネの奴、 いつの間に奴らに連絡を…!」
(クロスボーン・ガンダムX2とトビア機が出撃)
トビア「くそっ、逃がしてなるか!」
キンケドゥ「やめろ、トビア!  向こうはベラとベルナデットを 連れているんだぞ!」
トビア「だからって、 見逃すわけにはいかないでしょう!」
(マザー・バンガードに爆煙、クロスボーン・ガンダムX2が西へ移動)
ザビーネ「マザー・バンガードの機関部を 爆破した。これで足止めになる」
アンナマリー「………」
ザビーネ「アンナマリー、 このまま木星帝国軍に合流する。 二人の姫様に失礼のないようにな」
アンナマリー「ザビーネ隊長… ベラ様を本当に連れていくのですか?」
ザビーネ「彼女は 貴族主義の頂点に立つに相応しい人間だ。 それはお前も理解していよう」
アンナマリー「だからと言って、 木星帝国に投降するなど…!」
(クロスボーン・ガンダムX2からアンナマリー機が離脱する)
【強制戦闘】
アンナマリー[ビーム・サーベル]vsザビーネ[防御]
(アンナマリーの攻撃は切り払われる。戦闘後、アンナマリー機は戦艦の傍まで移動、クロスボーン・ガンダムX2が少し東へ移動)
ザビーネ「…何の真似だ、アンナマリー?」
アンナマリー「木星帝国は 人類の粛清どころか、地球そのものを 滅ぼしかねない…!」
アンナマリー「そんな連中に 手を貸すなどと…!」
ベラ「アンナマリー、あなたは…」
ザビーネ「それだけが理由ではあるまい?」
アンナマリー「!」
ザビーネ「感情を処理出来ん人類は ゴミだと教えたはずだがな…」
アンナマリー「! デッチ上げの 名前をいただいて、人類の粛清を 夢想する者の言うことか!」
ザビーネ「ならば動力部を焼き切り、 姫様を返してもらう!」
トビア「そうは…させるかーっ!」
(クロスボーン・ガンダムX2がアンナマリー機の側へ移動しようとするが、クロスボーン・ガンダムX2の前へトビア機が割り込み西へ少し押し戻す)
ザビーネ「!  私の動きを先読みしただと!?」
トビア「ベルナデットを 渡してたまるかーっ!!」
ベラ「アンナマリー! ここは トビアに任せてマザー・バンガードへ!」
アンナマリー「はっ!」
キンケドゥ「トビアの奴、やるな!」
(出撃準備、アンナマリー機はマザーバンガードへ搭載)
ザビーネ「アンナマリーめ…!」
(クロスボーン・ガンダムX2が西へ移動)
カラス「どうやら失敗したようですね」
ギリ「ハハハハハ…!  あまり当てにはしてなかったさ。 木星以外の人間はみんな駄目だ」
カラス「まあ、どのみちテテニス様さえ 戻ってきたら船ごと消えてもらう 予定でしたからね…」
ギリ「後は僕達の『死の旋風隊』に 任せてもらおうか」
カラス「了解です、ギリ少佐」
大文字「ピート君、 マザー・バンガードは航行不能だ。 我々で敵部隊を迎撃するぞ!」
ピート「了解!  大空魔竜、攻撃開始!」
一矢(エリカ…。 君が気づかせてくれたように 俺は憎しみでは戦わない)
一矢(父さんも見ててくれよ。 俺は父さんの遺してくれた ダイモスで平和のために戦う…!)
カラス「下がりたまえ、ザビーネ君」
カラス「君の持っている プリベンターや連邦軍部隊の情報は 我らにとって大変重要なものだ」
カラス「だから、戦闘に参加する必要はない。 彼らに任せておけば片がつく。 君は戦場から離脱したまえ」
ザビーネ「…了解した」
(作戦目的表示)

〈1EP〉

ミドリ「博士、所属不明の戦艦が この宙域に接近しつつあります!」
大文字「おそらくは敵の増援だろう…。 接触予想時間は?」
ミドリ「およそ3分の後、 南天の方向からです」
ピート「各機、聞いての通りだ。 3分後に敵の増援が来ると思われる。 警戒を怠るな」
サンシロー「了解!  誰が来ようと叩き潰してやるぜ!」

〈vs ザビーネ〉

[キンケドゥ]

キンケドゥ「逃がさんぞ、ザビーネ!」
ザビーネ「貴様とは…雌雄を決しなくては ならぬ間のようだな! キンケドゥ!!」

[トビア]

ザビーネ「トビア…お前が この私に追いすがってくるとはな」
トビア「木星帝国に行きたいのなら 一人で行け! ベルナデットをお前の 都合で好きにさせはしない!」

[ウモン]

ウモン「ワシは最初っから 貴様を信用しとらんかったわ!」
ザビーネ「ならば、どうする?」
ウモン「知れたこと!  お前を力ずくで引き戻してやるわい!!」

[アイビス]

ザビーネ「この私に追いすがるとは さすがの機動力だ。だが…!」
アイビス「こいつ…!  こっちをなめているの…!?」
ザビーネ「感情に溺れる貴様のような人間は クズだ。そのような人間に乗られては せっかくの機体も無駄になる」
アイビス「く…!」
ツグミ「アイビス!  相手の言葉に耳を貸しては駄目!  戦いに集中して!」

クロスボーン・ガンダムX2は
撃墜した 北端へ到達した


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