アギラ「何？
クロガネが攻めて来おったじゃと？」
イーグレット「そうだ、アインストに紛れてな」
アギラ「たった一隻で……正気か？」
アーチボルド「……フェフ博士、メイガスの門は？」
イーグレット「現在、地中へ潜行中だ」
アーチボルド「門番は
誰にやらせるんです？」
イーグレット「Ｗ１５だ」
アーチボルド「そうですか。
じゃ、僕達の出る用意をしておいた方が
良さそうですね」
イーグレット「どういうことだ？」
アーチボルド「僕もセトメ博士と同じで、
人形を信用する気はないんです」
アーチボルド「それに、メイガスの門が
クロガネに破られるかも知れませんから」
イーグレット「フン……好きにしろ」
アーチボルド「……セトメ博士、
アウルム１の方は？」
アギラ「ラピエサージュのゲイム・システムに
合わせて最適化を行っておる。
仕上がりはもうまもなくじゃ」
アーチボルド「結構。
では、クロガネの出迎えの準備をしましょうか」
？？？(メイガス)「………」
ウォーダン「メイガスよ……。
あの男が来る」
？？？(メイガス)「………」
ウォーダン「俺のオリジナル……
ゼンガー・ゾンボルトがここへ来る」
？？？(メイガス)「…………」
ウォーダン「俺は奴を倒す。
そして、真のメイガスの剣となる」
？？？(メイガス)「…………」
ウォーダン「メイガスよ、何故俺に答えん？」
？？？(メイガス)「…………」
ウォーダン「やはり、クロガネを……
ゼンガー・ゾンボルトを……？」
ウォーダン「……」
（クロガネが出現）
エイタ「艦長代理、
本艦はメイガスの門のエリアに
到達しました！」
テツヤ「各機、出撃せよ！！」
（ダイゼンガー、レーツェル機が出撃、出撃準備）
リュウセイ「あれがメイガスの門か！」
（メイガスの門入口を指す）
ゼンガー「そうだ。
球体表面のキャタピラベルトによって、
地中へ潜る一種のエレベーターだ」
タスク「で、でけえな……！
ユウ、ホントに入口は
あそこだけなのかよ？」
ユウキ「ああ。メイガスの門が地中へ
沈み、クレイドル本体に格納されたら、
内部への侵入は困難となる」
リュウセイ「クロガネのドリルで
地中からブチ破るってのは？」
ユウキ「クレイドルの外殻は
非常に強固だ。突破にはかなりの
時間がかかるだろう」
ユウキ「そうなると、
アーチボルド達に態勢を立て直す
時間を与えてしまう」
タスク「つまり、お行儀良く玄関から
入った方がいいってことか……！」
ユウキ「アインストという
余計な出迎えがいるがな」
ラーダ「ゼンガー少佐、
メイガスの門が沈むまでの時間は
あとどれぐらいなのですか？」
ゼンガー「あの状態から見て、
およそ１０分……それまでにクロガネを
あの位置へ到達させねばならん」
（メイガスの門入口を指す）
テツヤ「クロガネは最大戦速で突撃！
各機は本艦の針路上の敵を
撃破せよ！」
アラド「了解！」
ゼンガー「……」
レーツェル「ゼンガー……」
ゼンガー「わかっている。
あの男……ウォーダン・ユミルは
必ず俺の前に現れる」
レーツェル「ここで
彼と最後の決着をつける気か」
ゼンガー「うむ。奴との奇縁、
過去の因縁、地底に潜む我らの敵…
今こそ我が斬艦刀で断つ！」
テツヤ「全機、攻撃を開始せよ！！」
ゼンガー「応！
いざ往かん、大地の揺り籠へ！」
（作戦目的表示）
（アラート）
エイタ「艦長代理、
メイガスの門に動きが！！」
テツヤ「潜行が早まったのか！？」
エイタ「いえ！ 内部から機動兵器が
出てくるようです！！」
（入口付近のバレリオンが撤退し、スレードゲルミルが出現）
リュウセイ「で、出やがった！！」
ウォーダン「……」
ゼンガー「現れたな、
ウォーダン・ユミル……！」
ウォーダン「我はメイガスの剣……
主に仇なす者は全て斬る」
ゼンガー「お前が言う主とは、
メイガスのことか？ それとも、
シャドウミラーか？」
ウォーダン「……その両方だ」
ゼンガー「……」
ウォーダン「そして、
ゼンガー・ゾンボルト……」
ウォーダン「お前をメイガスの下へ
行かせるわけにはいかん」
ゼンガー「ならば、押し通るまで！」
ウォーダン「来るがいい！
我が斬艦刀の錆にしてくれる！！」
（ウォーダンに『気合』）
ゼンガー「見事な気迫……！
だが、お前がそうであるように
我らにも守るべきものがある！」
ウォーダン「百も承知！
だからこそ、互いの大義と意地をかけ、
ここで最後の決着をつける！！」
ゼンガー「望むところだ！
このゼンガー・ゾンボルト、
推して参るッ！！」
ウォーダン「我が最大奥義！
『星薙の太刀』にて、
冥府への案内つかまつるッ！！」
テツヤ「アイアン３より各機へ！
リミットまであと４分だ！」
テツヤ「メイガスの門が地中へ沈む前に
進路上の敵を排除せよ！」
テツヤ「こちらアイアン３！
タイムリミットまであと２分！
もう時間がないぞ！」
アヤ「みんな、ウォーダンへ
攻撃を集中させるのよ！」
アヤ「彼を倒さない限り、
クロガネは内部へ侵入できないわ！」
アラド「で、でも、短時間で
どうやってあんなのを！？」
ゼオラ「泣き言を
言ってる場合じゃないわ！
とにかく、攻めあるのみよ！」
アラド「普通の相手ならともかく、
自己修復しやがるんだぞ、
あいつは！」
ゼオラ「機体のどこかにマシンセルの
制御装置があるはず……それを壊せば
修復を止められるかも知れない！」
アラド「どこかって、どこだよ！？」
ゼオラ「そ、それは……」
ラトゥーニ「あれがグルンガスト参式を
基にした機体なら、制御系が
集中しているのは頭部と腰部……」
リュウセイ「ＧラプターとＧバイソンの
コックピット辺りか？」
ラトゥーニ「うん。
そのどちらか……あるいは両方に
制御装置があるかも知れない」
アラド「りょ、両方だったら面倒だぜ！」
レオナ「ええ……！
同時に破壊しなければ、
修復を止められなくてよ！」
ゼンガー「……」
ゼンガー（頭部と腰部……
あるいはその両方、か）
ウォーダン「やるな……！
だが、まだ俺は倒れんぞ！」
アラド「く、くそっ！
あの野郎、しぶとすぎるぜ！！」
ヴィレッタ「もう時間がない。
早くウォーダン・ユミルを
倒さなければ……」
カーラ「あたし達はクレイドルの中へ
入れなくなっちゃうよ！」
ウォーダン「ここを通しはせん。
このウォーダン・ユミルがいる限り」
ウォーダン「お前達は
メイガスの下へ行くことなく、
ここで死ぬのだ」
タスク「ち、ちっきしょう……！
マシンセルさえ何とかなりゃ……！」
ゼンガー「……お前達は先に行け。
奴は俺に任せろ」
（ダイゼンガーが着地）
タスク「え！？」
ゼンガー「一意専心！！」
ゼンガー「ぬおおおおっ！！」
（ダイゼンガーがスレードゲルミルに隣接し、ダイゼンガー、スレードゲルミル両方に爆煙後、両機ともはじかれる）
ゼンガー「ううう……ぐうっ！！」
（スレードゲルミルに剣戟、爆煙、閃光）
ウォーダン「貴様……！！」
アラド「あ、相討ちか！？」
ゼオラ「で、でも、
ダイゼンガーのダメージの方が！」
ゼンガー「お前達、何をしている！？」
ゼオラ「えっ！？」
ゼンガー「早く行け！
アースクレイドルの中へ！！」
エイタ「か、艦長代理、あれを！！」
（アースクレイドルの入口を指す）
テツヤ「！！」
マイ「メ、メイガスの門が……」
アヤ「開いた……！！」
ウォーダン「ゼンガー！
貴様、それが狙いだったのか！？」
ゼンガー「そうだ」
ウォーダン「おのれ！ させんぞ！！」
（スレードゲルミルが入口へ向かおうとするが、ダイゼンガーが隣接、機械音）
ウォーダン「ぬうっ！？」
ゼンガー「ウォーダン・ユミル！
貴様の相手はこの俺だ！！」
レオナ「ゼンガー少佐！」
テツヤ「各機、少佐の援護を！！」
ゼンガー「手出し無用！
お前達はクレイドルへ突入しろッ！！」
テツヤ「し、しかし！」
ゼンガー「先に行け！
ウォーダンは俺が倒す！！」
テツヤ「りょ、了解！
全機、メイガスの門へ突撃せよ！！」
タスク「ゼンガー少佐、
後で必ず来て下さいよ！！」
（ダイゼンガー、レーツェル機以外の味方機が撤退）
ゼンガー「レーツェル、何をしている！
貴様も行け！」
レーツェル「……私の目を
誤魔化すことは出来んぞ、友よ」
（ダイゼンガーに爆煙）
ゼンガー「……！！」
レーツェル「その損傷でウォーダンと
まともに戦えるのか？」
ゼンガー「………」
ゼンガー「エルザム、お前にも
倒さねばならぬ男がいるはずだ」
ゼンガー「己の過去に
ケリをつけなければならぬはずだ」
レーツェル「……！」
ゼンガー「……ウォーダン・ユミルと
勝敗を決するのは、俺でなくては
ならん」
ゼンガー「奴はもう一人の俺……
互いの存在を賭け、戦わねばならん」
ウォーダン「……」
ゼンガー「奴もまたそれを望んでいる。
俺の写し身や人形ではなく……
ウォーダンという一人の漢として」
レーツェル「……」
ゼンガー「行くのだ、エルザム。
それぞれの決着をつけるために」
レーツェル「……わかった。
クレイドルの中で待っている」
レーツェル「だが、友よ……忘れるな。
お前には助け出さねばならぬ人間が
いることを」
（レーツェル機が撤退）
ゼンガー「……」
ウォーダン「……ゼンガーよ、お前が
助けねばならぬ人間とは何者だ？」
ゼンガー「ソフィア・ネート博士……
メイガスシリーズの設計者であり、
アースクレイドルの管理者だ」
ウォーダン「……」
ゼンガー「以前、
ネート博士は俺に語った……」
ゼンガー「アースクレイドルは
人類が未来へ生き延びるための
手段なのだと」
ゼンガー「そして、俺はそれを守ると
約束し、クレイドルの占拠を
目論んだアードラーを打ち倒した」
ウォーダン「……」
ゼンガー「だが、ネート博士が
未来への眠りについた後……」
ゼンガー「己の欲望のために
アースクレイドルを利用した者達がいる」
ウォーダン「バン・バ・チュン……
いや、ヴィンデル・マウザー大佐と
イーグレット・フェフか」
ゼンガー「そうだ。
俺は奴らからアースクレイドルを……
ネート博士を取り戻さねばならん」
ウォーダン「ふっ……ふふふ……」
ゼンガー「！？」
ウォーダン「やはり、
今の俺はお前の写し身……
守るべきものも同じか」
ゼンガー「何……！？
ならば、お前が言うメイガスとは！？」
ウォーダン「そう、
ソフィア・ネートのことだ」
ウォーダン「彼女は今、
フェフ博士の手によってメイガス・ゲボの
生体コアとなっている」
ゼンガー「な……！！」
ウォーダン「メイガス・ゲボは
我らシャドウミラーの本懐を
遂げるために必要不可欠な存在……」
ウォーダン「だから、
お前に渡すわけにはいかぬ」
ゼンガー「もはや問答無用……
というわけか」
ウォーダン「そうだ。
俺とお前は相容れぬ存在……
並び立つことはあり得ん」
ウォーダン「そして、
我らの勝負の行く末は
斬艦刀のみが知っている」
ゼンガー「よかろう……ならば！」
ウォーダン「互いの全てを賭けて！」
ゼンガー「今ここで雌雄を決するのみ！」
（作戦目的表示）
（スパーク）
ウォーダン「む！？
マシンセルの修復が……！」
ウォーダン「制御装置が損傷！？
もしや、あの時の一撃で！？」
ゼンガー「そうだ。頭部と腰部へ
ほぼ同時にダメージを与えるには……
機体の中央線を斬ればいい」
ウォーダン「き、貴様……
捨て身でそれを！」
ゼンガー「ああ。
奴なら……キョウスケ・ナンブなら
こう言うだろう」
ゼンガー「分の悪い賭けだった、とな」
ウォーダン「……！！」
ゼンガー「さあ行くぞ、ウォーダン！
これが最後の勝負だ！！」
ゼンガー「むぅ……！
機体はもはや限界に近いか……！」
ウォーダン「うぬっ、
修復速度が上がらん……！
これではこちらのダメージが！」
ゼンガー「ならば……！」
ウォーダン「次の一撃に
己の全てをかけるのみ……！」
（スレードゲルミルがメイガスの門まで移動）
ゼンガー「望むところだ……！」
（ダイゼンガーが門の正面へ移動）
ウォーダン「……」
ゼンガー「………」
ウォーダン「…………」
ゼンガー「………………」
ウォーダン「………………」
【デモムービー『ダイゼンガー対スレードゲルミル』】
ウルズ「……パパ、Ｗ１５は
クロガネを阻止できなかったようだね」
イーグレット「レモンが奴の人格を安定させるため、
メイガスとリンクさせていたのが仇となったか……」
ウルズ「所詮、紛い物なんだよ。
僕とは違う」
アンサズ「それより……
中へ入ってきた連中はどうするんだい？」
イーグレット「中央ブロックへ誘い出し、
アーチボルド隊に迎撃させる」
スリサズ「パパ、僕も出ていいかい？
今度こそブロンゾ２８を始末したいんだ」
イーグレット「いいだろう。
アンサズ、お前も一緒に出撃しろ」
アンサズ「わかったよ、パパ」
スリサズ「行こう、アンサズ」
（扉が開閉する・アンサズとスリサズが立ち去る）
ウルズ「……パパ、
僕は出なくていいのかい？」
イーグレット「お前は
マシンナリー・チルドレンの
オリジネイターだ……」
イーグレット「スリサズや
アンサズと違って、代わりがいない」
イーグレット「お前に万が一のことがあれば、
今後の計画が大きく狂うことになるからな」
ウルズ「わかったよ、パパ。
じゃあ、スリサズとアンサズ達の
健闘を祈ることにしよう……」
アギラ「な、何じゃと！？
クロガネの侵入を許したのか！？」
クエルボ「は、はい。
フェフ博士は彼らを中央ブロックに
誘き出すつもりのようです」
アギラ「じょ、冗談ではないぞ！
それではワシらの研究施設にまで
危険が及ぶじゃろうが！」
クエルボ「え、ええ……」
アギラ「うぬうう……！
ラボや今までのデータに何かあれば、
全てが台無しじゃ！」
アギラ「やむを得ん、
サンプルはあきらめるしかないか……！」
クエルボ「え？ ま、まさか！？」
アギラ「そのまさかじゃ！
ラボを守るためにも、何としても
奴らを倒さねばならん！」
アギラ「あやつに……
アウルム１にラトゥーニ１１や
ブロンゾ２７を始末させる！」
クエルボ「……！！」