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忘れ得ぬ記憶 ~ 第10話 ~

[地球連邦軍戦艦 ブリッジ]

一般兵「艦長! 北京市街へ 敵の人型機動兵器が降下しました!」
リー「ハガネは?  ハガネのパーソナルトルーパー部隊は 何をやっている?」
一般兵「そ、それが…… どうも離反者が出たようで……!」
リー「何だと!?」
(アラート)
一般兵「じょ、 上空の敵艦が対地攻撃を開始!  市街地に直撃が!!」
リー「! あの地区には父や母が…… シンシアが!」
(大爆発、閃光)

[個室]

リー「シンシア……!」
リー「……」
リー「ふ、ふふふ…… 私もまだまだ青い。 未だにあの夢を見るとはな」
(通信)
リー「何だ?」
連邦兵「艦長、ラングレー基地の ケネス少将から入電です。 ブリッジへお越し下さい」
リー「了解した。すぐに行く」

[シロガネ ブリッジ]

ケネス「先の新型PT強奪事件に関する 上層部の決定事項を伝える」
リー「はっ」
ケネス特殊戦技教導隊の処分は保留……」
ケネス「なお、同隊は 今後シロガネに編入し、 DC残党追撃任務に参加させる」
リー「保留? 彼らが出した損害に 対して、あまりにも甘すぎる処分では ありませんか?」
ケネス「不服か?」
リー「いえ。上官の決定に対し、軍人は 絶対服従であるべきと信じます」
リー「しかし、今回の一件で教導隊の 適性に疑問が生じたのも事実です」
リー「指揮官として、不安要因の削減は 任務に忠実であることに矛盾するもの ではないと考えております」
ケネス「相変わらず、よく舌の回る男だ。 良かろう、貴様には話しておいてやる」
ケネス「先の強奪の件、 極東方面軍指令のレイカーが責任を 取ると申し出てきおったのだ」
リー(なるほど。 それと量産型ヒュッケバインMk-II強奪の件で 痛み分けということか)
リー(ケネスの性格を逆手に取った 取り引きだが、甘すぎるな)
ケネス「場合によっては、 アイドネウス島方面へ偵察に出ていた ハガネとの合流もある」
ケネス「くれぐれも、 レイカー子飼いのダイテツ・ミナセに 遅れを取るなよ」
リー「承知しております」
ケネス「では、以上だ」

[シロガネ ブリーフィングルーム]

カイ「ビルトファルケンを奪ったのが、 元スクールのメンバーだっただと?」
ラトゥーニ「はい……。 彼女はゼオラ・シュバイツァー…… 間違いありません」
カイ「そうか……。 お前が長い間捜していた者が DC残党にいたとはな」
ラトゥーニ「少佐もご存知の通り、 スクールの創設者はDC副総帥の アードラー・コッホ博士でした」
ラトゥーニ「その流れから、 彼女達がDCにいることは 覚悟していました……」
ラトゥーニ「なのに、 私はファルケンを……」
カイ「スクールのメンバーは、 家族も同然だったのだろう?」
ラトゥーニ「はい……」
カイ「ならば、無理はないか。 だが……」
カイ「例え親兄弟でも、敵であるなら戦わねばならん。 それが戦争だ」
ライ「……」
カイ「下手をすれば、 次はお前が死ぬことになるぞ?」
ラトゥーニ「わかっています……」
カイ「なら、いい。 ライ、この話はしばらく我々の間で 止めておくぞ」
カイ「ラトゥーニに 余計な嫌疑をかけられるのは避けたいのでな」
ライ「了解です」
ラトゥーニ「すみません……」
カイ「気にすることはない。ところで、 スクールの他のメンバーがDC残党に 加わっている可能性はあるのか?」
ラトゥーニ「はい……。 ゼオラのパートナー、アラド・バランガ……」
ラトゥーニ「そして、 オウカ・ナギサ……オウカ姉様」
ライ「姉様?」
ラトゥーニ「オウカは スクールの一番最初のメンバー……」
ラトゥーニ「だから、私達にとっては 姉のような存在でした」
カイ「今後、彼女らが前線に現れたら お前はどうする?」
ラトゥーニ「私の敵になるなら戦います」
カイ「……本音を聞かせろ」
ラトゥーニ「……!」
ラトゥーニ「ゼオラ達は スクールにいた時の私と同じように 強化処置や精神操作を受け……」
ラトゥーニ「データ取得用の 実験体として戦わされているのかも知れない……」
ラトゥーニ「出来ることなら、 あの子達をスクールの呪縛から 解いてあげたい……」
ラトゥーニ「かつて、行き場を失った私を、 ジャーダやガーネットが救い出してくれたように……」
カイ「やはりな。 だが、それは至難の業だぞ」
ラトゥーニ「わかっています」
カイ「いいだろう。お前の決意が そこまで固まっているのならな」
ラトゥーニ「少佐……」
カイ「ただし、任務が最優先だ。 最悪の場合は、苦汁の選択をせねばならんぞ?」
ラトゥーニ「それも……わかっています」
(アラート)
カイ「! 敵襲か!?」

[シロガネ ブリッジ]

リー「状況を報告せよ」
一般兵「ポイントM2369に、 DC残党のものと思われる機影を 多数確認! こちらへ接近中!」
リー「フン、新型機の奪取だけでは 満足せんとでも言うのか」
リー「総員、第一種戦闘配置。 シロガネ、発進。 洋上で敵を迎え撃つ!」


第10話
忘れ得ぬ記憶

〔戦域:海上〕

ライ「今回の敵の目的は 俺達の陽動らしいな」
ラミア「何故そう言い切っちゃうんで ございますのですか?」
ライ「前回、敵は特殊なECMを使い…… ビルトファルケンのテスト場近くまで 侵入してきた」
ラミア(特殊なECM……)
ライ「だが、今回は違う。 自分達の身を隠そうとはしていない」
リー「そうだ。よって、 我々は敵部隊を速やかに撃破し、 敵潜水空母の動向を探る」
一般兵「敵機、 エリア内に侵入しました!」
(敵機が出現)
ブリット「あの数……ここに来るまで、 かなりの機体を落としたのに、まだ あれだけの数を投入してくるなんて」
ライ「奴らはただのゲリラじゃない。 強力なバックアップがあると 見るべきだな」
キョウスケ「ああ」
リー「本艦はこの位置で固定。 PT各機、出撃せよ」
(出撃準備)
ラトゥーニ(あの敵の中に ゼオラとアラドはいるの……?)
(作戦目的表示)

〈敵機全滅〉

一般兵「11時方向より 飛行物体群、急速接近!  接触まで、およそ180秒!」
リー「やはり、奴らの母艦は この近くにいるな。 直ちに敵を掃討し、そいつをいぶり出せ」
(アラート)
リー「何だ?」
一般兵「か、海中から 浮上してくる物体が!」
リー「!」
(シロガネを囲むようにバレリオンが出現)
一般兵「うわああっ!  て、敵機ですっ!!」
リー「うろたえるな!  回避運動を取りつつ、対空迎撃!」
ブリット「くそっ、 あんな所に敵がいたなんて!」
ラミア「…ビルトファルケンの時と同じだな」
ブリット「え!?」
ライ(何……?)
ラミア(あそこまでの性能が 発揮できるとなると……ASRSか)
ライ「……」
カイ「各機、 シロガネの援護に向かえ!」
ブリット「了解!」

〈バレリオンを3機撃墜〉

(シロガネに爆煙)
一般兵「くうっ!  メインロケット2番、3番被弾!  艦の回避速度が低下します!!」
リー「補助エンジン3番、4番で バランスを取れ!」
一般兵「りょ、了解!」
リー(……フン、 クルーにはさらなる練成が必要だな)
一般兵「艦長!  3時方向、海中から浮上する 大型物体の反応あり!」
リー「敵の母艦か?」
一般兵「ち、違います!  識別信号はグリーン!」
一般兵「本艦と 同じスペースノア級!  コードはスティール2です!」
リー「な……に?」
(ハガネが海中に出現し、浮上する)
エイタ「艦体、浮上完了!  測距データ確認!」
テツヤ「前部連装衝撃砲、 1番から4番、ロックオン完了!」
ダイテツ「よし、撃て!!」
(ハガネの艦砲撃、閃光後、敵機全滅)
エイタ「目標、全機撃墜!」
エクセレン「わお!  ハガネが助けに来てくれるなんて!」
ラミア(だが、 艦首部分がデータと違っているな)
リー(チ……よりにもよって、 あの艦に助けられるとは)
ダイテツ「こちらはハガネ艦長、 ダイテツ・ミナセ中佐だ。 これより、貴艦を援護する」
リー「……了解」
エイタ「スティール2より各機へ!  敵増援がエリア内に侵入します!」
(北東にリオンが5機出現)
キョウスケ「さっき、 シロガネが感知した連中だな。 一気に片づけるぞ」
ブリット「了解!」
エイタ「待って下さい!  敵機が急速反転!」
テツヤ「何っ!?」
(リオンが撤退)
エクセレン「あらら、どゆこと!?」
ブリット「逃げた……!?」
テツヤ「エイタ、偵察衛星と連携して 敵機の行方を調べるんだ!」
エイタ「了解!」
リー「アサルト2とアサルト4は そのまま目標を追撃しろ。 本艦も後を追う」
ダイテツ「待て。 貴艦は推進部を損傷している。 この場はいったん退くべきだ」
リー「お言葉ですが、 追撃は充分に可能です」
ダイテツ「現在の状況で深追いは禁物だ。 さらに、シロガネをそれ以上 損傷させるわけにはいかん」
リー「……」
リー「……了解。これより、 ハワイ・ヒッカム基地に帰投します」

《地球連邦軍 ヒッカム基地》

[地球連邦軍ヒッカム基地 司令部]

リー「シロガネを DC追撃任務から一時外す…?」
ダイテツ「うむ。総司令部の決定だ。 ケネス・ギャレット少将も 承知しておられる」
リー「何故です?」
ダイテツ「シロガネは『イージス計画』の一環である 『第2次吶計画』にとって、重要な存在だ」
ダイテツ「現在、 月で建造が進められている スペースノア級第四から陸番艦……」
ダイテツ「そして、万が一に備え、 結成される地球脱出船団の 旗艦としての役目がある」
リー(地球脱出船団……!)
リー「そのために、 シロガネを温存すると?」
ダイテツ「そうではない。乗組員の 練成のためにも実戦経験は必要だ」
ダイテツ「しかし、 軍上層部としてはシロガネを 再び失うわけにはいかない」
ダイテツ「故に、修理を最優先…… そのための一時的な戦線離脱だ」
リー(結局、温存と同じではないか)
ダイテツ「シロガネの修理中、 DC残党追撃任務はハガネが遂行する」
ダイテツ「それから、 ATXチームと教導隊はワシが預かる。 要件は以上だ、リー・リンジュン中佐」
リー「……はっ」
リー(私は異星人共を倒すために…… 父や母、シンシアの無念を 晴らすために今まで戦ってきた)
リー(それが、戦線離脱だと?  地球脱出船団だと?  冗談ではないぞ……!)

[ヒッカム基地内]

リー(……このままでは、 私は戦う場を失いかねん)
リー(私は、無能な上層部の人間を 脱出させるためにシロガネの艦長を 務めているわけではない)
リー(何とか……何とかせねば)
テツヤ「よう、『パーフェクト』。 いや、リー・リンジュン……」
リー「! テツヤ・オノデラか……」
テツヤ「久しぶりだな。 士官学校の卒業式以来か?」
リー「その口の利き方は何だ?  私は中佐、貴様は大尉だ」
テツヤ「!」
リー「同期生とは言えど、部下の手前もある。 なれなれしい態度をとるのはやめてもらおうか」
テツヤ「やれやれ…… 相変わらずの堅物だな、お前は」
リー「やめろと言ったぞ?」
テツヤ「……失礼しました、中佐殿」
リー「それで、何の用だ?」
テツヤL5戦役後、 中佐が入院されていたとお聞きし、 心配しておりました」
テツヤ「よろしければ、 その理由をお聞かせ下さい」
リー「フ、フフフ……」
テツヤ「?」
リー「それを私に聞くか。 状況認識の甘さと、情報収集力の 低さは変わっていないな」
リー「だから、貴様は二番手なのだ。 今までも……これからもな」
テツヤ「どういう意味だ……!?」
リー「私が負傷した現場は 中国の北京地区だ」
テツヤ「北京? まさか!?」
リー「そうだ。エアロゲイターが初めて 人型機動兵器を戦線へ投入し……」
リー「ハガネに乗っていた イングラム・プリスケン少佐が 離反したあの戦いだ」
テツヤ「……」
リー「貴様らの甘い認識のせいで 私の部隊や故郷は大きな損害を受けたのだぞ?」
テツヤ「す、すまない、リー。 俺は……俺達は……」
リー「謝罪する必要などない。 いや、して欲しくもない」
テツヤ「……!」
リー「貴様らのような者共に 地球圏を守ることなど出来ん。 私が言いたいのは、それだけだ」
(扉が開閉する・リーが立ち去る)
テツヤ(リー……お前は……)

[ハガネ ブリッジ]

エクセレン「同じ艦橋とは言っても、 ハガネだと帰ってきたって感じがするわねえ」
ブリット「ええ」
エイタ「皆さんもお変わりないようで。 これでまた賑やかになりますよ」
エクセレン「はぁい、エイタ君。 …あれからユンちゃんとの仲は進展した?」
エイタ「え? 何のことです?」
エクセレン「もう、どうしてみんなこうなのかしらねえ。 向こうは遥か彼方にいるんだから、タスク君ぐらいの 意気込みでないと!」
エイタ「あの、少尉……何を?」
ブリット「そうだったのか……。 お前、あの子のことを……」
エイタ「ち、違うっての!」
ダイテツ「……相変わらずだな、 エクセレン・ブロウニング少尉」
エクセレン「んふふ、艦長さんも。 …例のブツ、またまた期待しておりますよん」
ダイテツ「うむ。 例の大吟醸を用意してある。 後で艦長室に来るがいい」
エクセレン「わお! ラッキー!」
ブリット「ところで、艦長。 どうしてハガネの艦首がシロガネと 同じ物になっているんですか?」
ダイテツ「現在、 トロニウム・バスターキャノン・モジュールは 改修中でな……」
ダイテツ「今はスペースノア級四番艦用の カタパルト・モジュールを装着しておるのだ」
ブリット「そうだったんですか」
エイタ「言うなれば、今のハガネは 『シロハガネ』ってとこさ」
エクセレン「シロガネ、ハガネといえば… スペースノア級って量産されてるのね」
エイタ「ええ。 シロガネタイプが3隻…… 今、月で建造中です」
(扉が開閉する)
テツヤ「……ただいま戻りました」
エクセレン「あら、大尉。お久しぶり! お元気?」
テツヤ「ああ……」
ダイテツ「どうかしたのか?」
テツヤ「あ……いえ、何でもありません」
エクセレン「ところで、大尉って あのリー艦長と士官学校で同期だったんですって?」
テツヤ「……そうだ。奴のおかげで、 俺はいつも二番手だった」
エクセレン「じゃあ、 永遠のライバルって感じ?」
テツヤ「……」
エクセレン「?」
エクセレン(あらら?  何かまずいとこ踏んじゃった…?)
ダイテツ「……大尉、 先程の敵の予測進路データが出た。 彼らは極東地区を目指すと思われる」
テツヤ「極東、でありますか?」
ダイテツ「うむ。 上の方から追撃命令も出た。 直ちに本艦は発進するぞ」
テツヤ「了解です、艦長」

[ハガネ 格納庫]

ラミア(これが スペースノア級の弐番艦ハガネか。 予想以上に早く接触できたな)
ラミア(このまま事が進めば、 この艦とヒリュウ改に再び戦力が 集結することになる……)
ライ「そんなに珍しいか、ハガネが?」
ラミア「ライディース・F・ブランシュタイン少尉……」
ライ「ライで構わん」
ラミア「ではライ少尉。 私に何かご用であらせられたりしますのですか?」
ライ「DC残党が使っていたECMの話を 君から聞こうと思ってな」
ラミアASRSのことか)
ラミア「何故、私にそんなことを?」
ライ「あれについて 何か知っているような感じだったからな」
ラミア(あの時…か。ぬかったな)
ラミア「知っているもいないもなにも、 私も初めて見ちゃいましたのでしょうです」
ライ「そうか?  君が所属しているイスルギ重工の 新技術ではないのか?」
ラミア「私にはよくわかりゃしませんのことです」
ライ(フン…… そう簡単に誘いには乗ってこないか)
ライ(それにしても…気になるしゃべり方だ。 どこかの方言か?)
ラミア(……仮にアンジュルグを調べられても、 ASRSのことはわかるまい)
ラミア(しかも、あれは 最初の戦闘で故障したままだからな)
ラミア(それより、次の指令が来ない。 どうなっている……?)

《ハワイ諸島近海》

[DC戦艦 ブリッジ]

DC残党兵「少佐、補給物資の 積み込み作業、完了しました」
アーチボルド「ご苦労。 それにしても、ローズより先に物資を 届けてくれるとは……予想以上の対応ですね」
ユウキ「ええ」
カーラ「それだけあたし達に 期待がかけられてるってこと?」
アーチボルド「いやいや、 アースクレイドルに来るなという メッセージかも知れませんよ」
クエルボ「決して、 そのようなことは……」
アーチボルド「フフフ…… 冗談ですよ、セロ博士。 では、先方の責任者とお会いしましょうか」
(扉が開閉する)
エキドナ「……初めまして。 エキドナ・イーサッキと申します」
アーチボルド「ほう、これはこれは」
カーラ(す、すっごいナイスバディ…… あたし、負けちゃったかも)
エキドナ「私に何か?」
アーチボルド「いえいえ、 あなたのようなご婦人が来られるとは 思っていませんでしたので」
エキドナ「……アースクレイドルより、 弾薬、燃料、食糧、生活必需品、 そして、アーマードモジュール……」
エキドナ「さらに、 新型機のType30をお持ちしました」
アーチボルド「ああ、資料を見ましたよ。 名前は『ランドグリーズ』…… 確か、量産型とか」
アーチボルド「アースクレイドルで こっそりあんな物を作っていたとは 驚きですね」
エキドナ「使える物であれば、 出所は関係ないのでは?」
アーチボルド「ごもっとも。 では、代わりにファルケンを 持ち帰って下さい」
エキドナ「それに関しては、 私の部下が担当します」
アーチボルド「なら、あなたはどうするのです?」
エキドナ「特別任務がありますので、 この艦に搭乗させていただきます」
アーチボルド「ほう……」
アーチボルド「僕達は極東地区へ 向かいますが、いいんですね?」
エキドナ「ええ」
アーチボルド「わかりました。 では、ユウキ君……艦内を案内してあげて下さい」
ユウキ「了解です」
エキドナ「よろしく頼む」
ユウキ「……」
カーラ「ユウ、どうしたの?」
エキドナ「……」
ユウキ(……この女、何だ?  まるで、人形のようだ……)


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