ジャーダ「やれやれ、
ＤＣとの決着がついたはいいが…」
リョウト「政府や軍の中枢部の
復旧には時間がかかりそうですね」
タスク「結局、無駄足かよ？」
リョウト「でも、ＤＣ戦争は終わったんだ…
それだけで良しとしておかないと…」
カチーナ「…これから、あたしらはどうすんのさ？」
イングラム「先の戦いで、
ＥＯＴ特別審議会のメンバーが
死亡したため…」
イングラム「我々がジュネーブにいる
理由はなくなったが…」
イングラム「復旧の目処がつくまでは防衛のため、
ここへ駐留することになるだろう」
カチーナ「結局、足止めかよ？」
リョウト「仕方ありません。
今、ここがエアロゲイターの攻撃を受けたら、
取り返しのつかいなことに…」
ジャーダ「ああ。連中にとっちゃ、
侵攻をおっぱじめる絶好の機会だぜ」
ガーネット「ちょっと、不吉なこと言わないでよね。
ホントに攻めて来たらどうするの？」
ジャーダ「今の状態じゃ、
尻尾巻いて逃げるしかねえなあ」
ガーネット「どこに
そんな尻尾があるって言うのよ！」
ジャーダ「わっ、馬鹿！ 何すんだよ！？」
カチーナ「…気楽な連中だぜ」
タスク「ちょっとうらやましい…」
イングラム「先程、伊豆から連絡があった。
Ｒシリーズのプラスパーツの調整が
まもなく終わる」
アヤ「では……いよいよ“ＯＯＣ”を？」
イングラム「ああ。
伊豆へ戻り次第、リュウセイとライに
ＳＲＸのことを教える」
アヤ「わかりました…」
イングラム「だが、
Ｔ－ＬＩＮＫシステム関連の詳細は伏せておく。
リョウトやブリット、クスハらの適格者にもな」
アヤ「………」
イングラム「どうした？」
アヤ「…あの子達を騙しているような気がして…」
イングラム「………」
アヤ「それに、リュウにユキコさんのことを
黙っているのも…」
イングラム「時が来れば、俺から話す」
アヤ「………」
イングラム「アヤ…お前の気持ちはわかる」
アヤ「………」
イングラム「そして、お前に辛い役目を押しつけ、
すまないと思っている」
アヤ「少佐……」
イングラム「アヤ…俺の計画にはお前が必要だ。
もうしばらくの間、俺を信じてくれ」
イングラム「そして…俺の力となってくれ。
今までと同じように…これからも」
アヤ「は、はい…」
イングラム「………」
アヤ「あの…少佐」
イングラム「何だ？」
アヤ「この戦いが終わったら…
私と一緒に行っていただきたい所があるんです」
イングラム「…どこだ？」
アヤ「私が休みの時に行く美術館…
その近くにおいしいお店があるんです。
是非そこで、少佐と一緒に食事を…」
イングラム「………」
アヤ「駄目…でしょうか？」
イングラム「いや……
たまには外で食事をするのもいいだろう。
…お前と二人でな」
アヤ「は、はい…ありがとうございます」
イングラム「………」
リュウセイ「…う～ん、
こっち側のモーターは、もう限界だな」
ラトゥーニ「…格闘戦のやり過ぎ…
交換するしかないと思う」
リュウセイ「やり過ぎったって、
Ｒ－１は格闘戦用だぜ？
それに、こいつの予備パーツなんて…」
ラトゥーニ「大丈夫。
標準型ＰＴに近い機体だから、
ゲシュペンストのパーツで代用が利く…」
リュウセイ「へえ、そうなんだ。
お前、メカも詳しいんだな。
大したもんだぜ」
ラトゥーニ「え？ べ、別にそんな…」
リュウセイ「じゃあさ、
こっちのモジュールが何なのかわかるか？」
ラトゥーニ「？」
リュウセイ「前から気になってたんだけど、
何に使うのかマニュアルにも載ってねえし…」
ラトゥーニ（…これは…変形用の…？
Ｒ－１には、Ｒ－ウィング以外の
変形パターンがあると言うの…？）
ライ「…リュウセイ、何をしている？」
リュウセイ「何って、機体の整備だよ。
人手が足りねえからな」
リュウセイ「それに、
手を動かしてた方が気も紛れるし…」
ライ（…テンザンのことか……）
ライ「ならば、手伝おう。
俺の機体の整備は終わったんでな」
リュウセイ「いや、
後は腕のモーターを交換するだけだから、
こっちもすぐに終わるぜ」
リュウセイ「それよか、王女様がいなくなって
何となく寂しくなったなぁ」
ライ「歳は若くても、一国の代表者だ。
戦艦に乗せておくわけにはいかん」
リュウセイ「ふ～ん。案外、
お似合いだと思ってたけどな。
王女様と白馬の王子様でさ」
ライ「悪いが、乗馬はエルザムや
レオナの方が専門でな」
イルム「…やれやれ、ライも無粋だね。
せっかく、二人でいい感じだったのに
邪魔するなんざ…」
エイタ「ホントですねえ…」
マサキ「よお、二人して何やってんだ？」
イルム「馬鹿、声かけるなっての！
見つかっちまうだろ！」
エイタ「早くこっちに！ ほら、クロとシロも！」
シロ「ニャ、何ニャんだ？」
クロ「あ、もしかして…」
イルム「勘違いするなよ？
俺は上官としてだな…」
エイタ「中尉、中尉！
あっちの方もいい感じですよ」
イルム「何？ どれどれ…」
クスハ「…これで終わりよ、ブリット君。
アイスシールは３時間後に替えてね」
ブリット「ありがとう、クスハ」
クスハ「でも、コックピットハッチに
頭をぶつけちゃうなんて…」
クスハ「ブリット君も見かけによらず
ドジな所があるんだ？」
ブリット「え？ ま、まあ…見かけはともかく」
クスハ「大丈夫…？ 顔色がちょっと悪いみたい」
ブリット「いや、その…」
ブリット（…クスハに気を取られて
頭をぶつけたなんて言えない）
クスハ「もし良かったら、
栄養ドリンクを作ってあげるけど…」
ブリット「ホ、ホントかい！？
じゃあ、是非！」
クロ「…マサキに続いて、
また犠牲者が一人増えたニャ…」
マサキ「…ああ…あいつ、気の毒によ」
イルム「それにしても…
なかなか上手いアプローチだな、
ブリットの奴」
エイタ「いや、あれは素ですよ」
シロ「言えてるニャ」
マサキ「で、これが上官としての…何なんだ？」
イルム「務めだよ、務め。風紀の乱れは
士気の乱れにつながるからな」
クロ「…偉そうニャこと言えニャいと思うニャ」
レフィーナ「…そうですか。
司令部機能の機能回復には時間が……」
ノーマン「ＥＯＴ特別審議会、
安全保障会議のメンバーも
ＤＣの攻撃によって過半数が死亡した」
ノーマン「よって、
エアロゲイターへの攻撃禁止命令は
私の権限で解除しておく」
ダイテツ「では、連邦政府の方は？」
ノーマン「そちらの方はより絶望的だ。
議会では臨時本部をパリに設置し…」
ノーマン「コロニー統合府の
ブライアン・ミッドクリッド氏を
臨時大統領に任命する動きが見られる」
レフィーナ「あの方を…」
ショーン「それはまた、
随分と思い切った人選ですな」
ノーマン「現状の事態を収拾するには
彼ぐらいしか…」
（アラート）
レフィーナ「どうしたのです？」
ユン「コルムナより緊急通信！
大阪、上海、メルボルンが…」
ユン「同時にエアロゲイターの
襲撃を受けているそうです！！」
ダイテツ「！！」
ノーマン「何だと…！？」
ショーン「やはり、
動きを見せましたか…！」
（アラート）
ユン「！ 上空に重力震反応！！
こちらにもエアロゲイターが…！！」
ダイテツ「こちらも迎撃態勢に入る！」