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コード・ホルダー ~ 第10話 ~

[隔壁前]

カズヤ「ここは? ゆらぎとやらは抜けたのか?」
零児「ああ、もう抜けてる。 ……だが、ここはどこだ?」
フィオルン「う~ん、研究所っぽい感じは変わらないけど……」
アティ「あの……みなさん。 なんか、揺れてる気がしませんか?」
モリガン「そうね……微妙に建物自体が揺れてるかしら」
小牟「さすが、ぬしらにはわかるようじゃの。 じゃが、最近のわしにはわかるぞ? その揺れが」
シャオユウ「どこで揺れを感知してるのよ。 でも……船に乗ってるような感じはするかも?」

ジル「クリス、この場所って……」
クリス「……ああ、忘れはしない。 ここは船の中だ」
うらら「どうしてわかるのでしょうか!  自信満々のクリスさんの真意とは!」
 クイーン・ゼノビア号
クリス「簡単さ。この船の名は……クイーン・ゼノビア。 古代パルミラの女王の名前を持つ客船だ」
レオン「ゼノビア……? おい待てよ。 8年前に、t-アビスの実験場になった船だと?」
「レオンさんから見て8年前ってことは、 戻ってこれたってことか!?」
小牟「「逢魔」は、ここからタイムスリップしたようじゃの。 うまく逆走できたようじゃ」
ジル「……でも、喜んでばかりもいられないわ。 ここは、トールオークス教会と同じよ」
ハセヲ「ん? どういうことだよ?」
ジル「ゼノビア号は……沈没したのよ。 以前の任務の時に」
レオン「当時のレポートは俺も読んだ。 ゼノビアは姉妹船も含め……沈没している」
カイト「じゃあ、この船は?  沈む前の時間に来ちゃったのかな……」
フィオルン「もしくは、さっきの教会と同じように、 なくなったはずなのに、再生した……?」

秀真「これでつながったな。 逢魔と……シャドルーの関係が」
春麗「シャドルー……!?  秀真、どうしてその名前が出てくるの?」
秀真「シャドルーの足取りを追っていた Shinobi機関は、ある情報を掴んでいた」
秀真「兵器開発部門であったS.I.Nから 極秘裏に回収されたサイボーグ兵器、そして……」
秀真「ウィルスを利用したバイオ兵器が ある船に積まれて出港したということをだ」
秀真「クイーン・ゼノビアの沈没は、 あくまで記録上のものだと思っていたが……」
クリス「いや、巨大B.O.W.とともに沈んだ。 ……俺とジルは、肉眼で確認している」
飛竜「ならば、ここはシャドルーの腹の中ということか」
ゼロ「可能性は高いだろう。 「逢魔」と結託し、何かを企んでいるのかもしれん」
 金色の鎖
春麗「これは逆にチャンスかもしれないわ。 シャドルーは、例の鎖にも関係してる」
うらら「ここをハゲシク調べれば、わかるかもしれません!  KOS-MOSさん、センサーはイカガでしょうか!」
KOS-MOS「詳細不明のエネルギー反応を感知。 船外だと思われます」
 金色の鎖
エックス「この反応……金の鎖じゃないか?」
カイト「エックスさん、どうしてわかるんですか?」
エックス「俺たちイレギュラーハンターは、 突然現れた金の鎖を調べていたんだ」
エックス「その時のエネルギー反応は、 ヘッドパーツに記録してる」
ゼロ「そいつと一致した、か。 船外ということは、囲まれているのか?」
キャプテン「出てみるしかなさそうだね。 この船がどこに向かっているかも調べたいが……」

零児「二手に分かれよう。 甲板と、操舵室の方に分かれるんだ」
小牟「わしら「森羅」と「Shinobi機関」は甲板じゃ。 クリス、行き方を教えてくれんかの?」
クリス「わかった。 俺たちは中央ホールを抜けて、操舵室へ向かおう」
裏嶋「零児くん、あたくしは操舵室に行くわね。とりあえず。 最悪の場合、航行を止められるように」
零児「よろしく頼む、博士」
零児「よし、二面作戦だ。 みんな、油断するなよ?」

〔戦域:クイーン・ゼノビア甲板〕

(甲板に向かった者たちがいる)

レオン「出られたぞ。ここが甲板だな」
零児「船外に金の鎖の反応とは……こういうことか」
デミトリ「船は……止まっているのか?」
桐生「ああ、鎖に止められているのか、 鎖が目的で止まっているのかはわからんが」
真島「だからといって、飛びこむわけにもいかんしのォ」

キャプテン「私は金の鎖を見るのは初めてだ。 キャプテンゴーグルで分析してみたいが……」
小牟「こりゃ独自に調査するしかないのう。 手触りとか、匂いとか、味とか」
零児「ずいぶんアナログな分析だな」
飛竜「KOS-MOSやエックスたちを、 こちらに回すべきだったか」
モリガン「仕方ないわ。 呼びに行った方がいいんじゃない?」
ナツ「骨折り損かあ。ダルいわー」
秀真「……ナツ、そうでもないようだぞ」

(甲板への階段周りと奥側にハンターαが5体出てくる)

レオン「B.O.W.!?  こいつは……ハンタータイプか!」
キャプテン「この船がシャドルーの 兵器工場というのは本当らしいね」
「こんな奴らを中に入れるわけにはいかない!  ここで食い止めよう!」

(勝利敗北条件表示、ステージ準備)

〈PLAYER TURN ROUND 1〉

敵を2体撃破〉

(中央南側の箱の下にベクターが2体、上に東風が出現する)

東風「………………」
飛竜「東風……だと?  貴様、どうしてここにいる」
 喚起の門
秀真「あの女……「はぐれ者たちの島」で戦った、 未来世界の格闘家か?」
ナツ「ああ、アティ姉さんと会った、 召喚術の門がある、あそこね」
桐生「致命傷だと思ったが……よく生きていたな」
東風「ある男に助けられた。 ……借りは返さねばならん」
デミトリ「ある男……? 誰のことを言っているのだ?」
飛竜「……ビルシュタインではないだろうな?」
モリガン「ビルシュタイン?  なんか強そうな名前だけど、どなた?」
飛竜「エドワード・ビルシュタイン。 ……その亡霊がうろついているという話を聞いた」
キャプテン「プラズマパワーによる世界支配を企んだ、 第四帝国……その皇帝さ」
キャプテン「だが、かつての戦いで帝国は滅亡したはずだ。 亡霊というのもウワサだろう」
飛竜「東風が連れているロボットは、第四帝国で 使われていたものだ。……どう説明する?」
レオン「滅亡した国の兵器を使っているのか?」
東風「………………」
キャプテン「グランドマスターの残党である彼女が、 第四帝国の兵器を、か。嫌な予感がするね」
桐生「ここにいるということは、 あの女を助けたのは……俺たちの時代の奴か?」
東風「答える必要はない。 ……黒鋼、おまえも来い」
「くろはがね……?」

(東風の南に黒鋼αが出現し、下にZ(ズィー)が4体出現する)

黒鋼α「………………」
キャプテン「黒いニンジャ……?  それに、ジェノサイドの犯罪超人、Z(ズィー)か!」
モリガン「あのニンジャも、はぐれ者たちの島に来た奴よね?  一緒に連れてこられたのかしら?」
黒鋼α「………………」
秀真「あの時、式神を連れていたサイボーグ忍者か」
秀真(黒鋼、と言ったか。 似ている……我ら「朧」のシノビに)

東風「どうやってこの船に乗り込んだかは知らんが、 嗅ぎまわられるのも厄介だ」
東風「ここで消えてもらうぞ、ストライダー。 そしてその取り巻きども」
飛竜「貴様には色々としゃべってもらう、東風。 ……口が利ける程度には、生かしておいてやる」
東風「ぬかせ……!」
ナツ「これ、どっちが悪役なのよ」
真島「いや、そんくらいやらんと、ナメられるからのォ。 ほな、始めよか」

〈NEXT TURN ENEMY TURN ROUND END or 敵を6体撃破 or 東風のHP50%以下 or 黒鋼αのHP50%以下〉

(甲板中央にベガが転移してくる)

ベガ「ほほう、外が騒がしいと思って来てみれば…… まさか、この船まで嗅ぎつけたか、「森羅」よ」
ベガ「東風、苦戦しているようではないか」
東風「……何をしに来た。 これ以上の借りは作らんぞ、ベガ」
ベガ「貴様にはまだ利用価値がある。 そこのサイボーグも含めてな」
黒鋼α「………………」

「シャドルーのベガ!」
デミトリ「なるほど、あの女を助けたのは……奴か」
零児「サイコパワーを使えば、異世界を行き来できる、か。 厄介な相手だ、シャドルーのベガ……!」
レオン「ベガ、おまえがバイオ兵器や、未来の技術を 手にしようとしているのはわかっている」
小牟「渋谷から始まった追いかけっこも、 ここが終点じゃ!」
ベガ「ネズミどもが。 偶然たどりついただけで、いい気になるな」
ベガ「ここがどのような場所か…… わかっているのか?」

(実験体や変異種が複数出現する)

ベガ「ククク……兵隊など、いくらでもいる」
レオン「「タナトス」ウイルスを使ったB.O.W.か!」
真島「神室町を襲ったこいつら…… やっぱりここが出所(でどころ)かいな……!」
桐生「ベガ、てめぇのやったこと…… 落とし前、つけさせてもらうぞ……!」
ベガ「ほう、なかなかの"気"をもっているではないか。 改造すれば、十分使い道がある」
ベガ「こいつのようにな」

(ベガのすぐ傍にV-デュラルが出現する)

???(デュラル)「………………」
真島「なんやこら!  けったいなヤツが出てきよったで!」
ナツ「うわっ、マジ!? 銀でできてんの!?」
小牟「流れ星っちゅう感じじゃが、こやつはサイボーグじゃ。 前の任務でやりあったことがあるでな」
モリガン「そういや、いたわね。名前は確か……」

???「その名は……デュラル!」
桐生「誰だ!?」
キャプテン「あそこだ! 誰かが昇ってくる!」

(舳の南側に影丸が出現する)

影丸「シャドルーのベガ。 そのデュラルについて、聞きたいことがある」
ベガ「なんだ? 貴様は」
影丸「……葉隠(はがくれ)の影丸と覚えておけ」
ナツ「あれ? 影丸、なんでこんな所に?」
影丸「ナツ……? 飛竜や緋花とともに、 元の時代に戻ったのではなかったのか?」
 緋花
秀真「緋花は元の時代に戻れたようだが……」
秀真「飛竜とナツは事情があって、同道している。 影丸、おまえはどうやってここへ?」

(南側の船底の方からアキラが上がってくる)

アキラ「あんたの情報に従って、 クイーン・ゼノビアをボートで追いかけてたんだよ」
零児「格闘家の結城晶も一緒か。 この海を渡って来たのか?」
アキラ「オンボロのボートじゃ、なかなか追いつけなくてな。 金の鎖の所に止まってくれて助かった」
アキラ「まったく、さすがに疲れたぜ」
「……もしかして、手漕ぎのボートで?」
アキラ「ああ、いい鍛錬になった」
真島「この兄チャン、アホやろ」
アキラ「仕方ないだろう。 影丸は舳先(へさき)で腕組んだまま、何もしないしな」
影丸「………………」
小牟「それは忍者にとって、正しい船の乗り方じゃ。 ニンジャ・イン・USAっちゅう感じでの」
アキラ「それにしても人が悪いぜ、秀真。 あんたらも来るなら、声くらいかけてくれよ」
秀真「俺たちがここにいるのは、成り行きだ。 だが……目的は同じになりそうだな」
影丸「左様。……ベガ、デュラルについて どこまで知っているか、話してもらおう」

ベガ「ザコどもが集まったところで、何も変わらぬわ!」
ベガ「船内に入り込んだネズミともども、 海の藻屑になるがいい!」
 鳳凰鏡
「そう簡単にはいかないぜ、ベガ!  鳳凰鏡……返してもらう!」
ベガ「あの時の小僧か。 古ぼけた鏡一つのために、ご苦労なことだ」
桐生「それはこちらの台詞だ。 多くの兵器を集めながら、なぜそんな物を?」
デミトリ「顔に似合わず、 美術品にでも興味があるのかね?」
ベガ「物の価値の分からぬ愚か者どもが。 あの鏡に秘められた力……」
ベガ「いや、力を増幅する能力こそ、 新たなるサイコドライブに必要なものよ」
レオン「サイコドライブだと……?」
???(イングリッド)「にょ~ほほほほ!  その言葉、しかと聞いたぞ!」
ベガ「ぬう……?」

デミトリ「どこからだ? ……上か?」
小牟「空を見るんじゃ! 鳥じゃ! 飛行機じゃ!」
零児「いや、あれは……飛行船だ……!」

(船の東側に空中INが飛んできて止まる)

モリガン「ふう、もうメチャクチャね。 ちょっと面白いけど」
レオン「声は、あの飛行船のスピーカーからか?」
小牟「んん!? あの飛行船……たしか……」

(スピーカーの所に髪に紋章を付けた女性が出現し、船の舳先に飛び降りる)

???(イングリッド)「フムゥ……これはなんとも、陰気な船じゃのう」
影丸「飛び降りてきただと?  ……だが、見事な身のこなしなり」
ナツ「何からツッコめばいいのよ? コレ」

ベガ「なんだ、貴様は。 む……? この力……」
???(イングリッド)「ウム……軍服マントのヒネクレ顔。 風体(ふうてい)に間違いはないな」
???(イングリッド)「ベガとやら!  ただちに組織を解体し、サイコパワーとやらを封じよ!」
???(イングリッド)「その上で"アレ"を返すがよい!  勝手に使うのはドロボーじゃぞ!」

真島「ええタンカやな。せやけど、誰や?」
モリガン「イングリッド……?  あなた、イングリッドじゃない?」
イングリッド「お、モリガンではないか。 相変わらず、出しまくりじゃな」
アキラ「おい、この怪しい娘と知り合いなのか?」
デミトリ「魔界でもよく見かける女だ。 ……正体は知らん」
イングリッド「オンナの正体を暴こうなどと、 紳士のすることではないからのう」
イングリッド「まあ、ある使命のために、 あちこち渡り歩いておる……とだけ言っとくかの」
イングリッド「くわしくは知らぬがホトケじゃ、ほっとけい!  ……と言うてな? のほほほ!」
小牟「なんちゅうストレートなオヤジギャグじゃ。 クラクラする……」
イングリッド「む? おぬしは…… 確か日本の特務機関「森羅」のエージェントじゃな?」
小牟「なぜそれを? そもそも、ぬしはなんじゃ!  このままじゃと、お互い対消滅するじゃろが!」
零児「しないだろ。被ってるだけだ」
イングリッド「こんなアホポンのチビギツネとワシが被っておる?  馬鹿馬鹿しい、ワシの方が1年早い!」
小牟「被ってるだけならまだしも、 それを口にしたら……戦争じゃろうがっ!」
「モリガンたちの言葉を聞くに、味方だろ?  今はベガを何とかするのが先だ!」
イングリッド「おぬしは鳳凰をたずさえし者……芭月涼か。 若いのに、なかなかしっかりしておる!」
「俺のことも知ってるのか!?  鳳凰を……何だって?」

ベガ「やかましいネズミども、いい加減にしろ。 ……イングリッドと言ったな?」
 紋章
ベガ「貴様のその紋章…… サイコドライブと縁(ゆかり)のある者か」
イングリッド「おぬしに"アレ"を使いこなす力はない。 ケガせぬうちに返すのじゃ!」
ベガ「フフフ……貴様が誰でもかまわん。 このベガに盾突く者は、消す!」
零児「来るか……!  イングリッド、後で説明をしてもらうぞ!」
イングリッド「よかろう。 乙女の秘密以外ならば、教えて進ぜようぞ?」


第10話
コード・ホルダー

(ステージ準備)

〈黒鋼αを撃破〉

黒鋼α「………………」
黒鋼α「……アク……ジ……キ……」
秀真「む……!?」

(黒鋼αが爆発)

モリガン「あら? どうしたの? 秀真」
秀真「……いや、なんでもない」
秀真(今……「悪食」と?  このサイボーグは、どこから来たのだ?)
秀真(何もわからぬままか……。 それが仇にならなければいいが)

〈V-デュラルを撃破〉

デュラル「………………」

(V-デュラルが爆発)

アキラ「これでおまえの目的は果たせたのか? 影丸」
影丸「……否(いな)。 今のデュラルは、V-デュラル」
影丸「デュラルのまがい物にすぎぬ」
影丸「シャドルーを追い詰めれば…… 必ずたどり着くはず」
影丸「……本物のデュラルに」
アキラ「本物……? どういう意味だ?」
影丸「………………」

〈ベガを撃破〉

ベガ「ぬう……! こざかしいマネを!」
 鳳凰鏡
「ベガ! 鳳凰鏡を返せ!」
ベガ「愚かな小僧よ。 持ち歩いているとでも思ったか」
「なにっ!?」
イングリッド「……つまり、「サイコなんとか」は ここにはないということじゃな」
ベガ「………………」
イングリッド「ワシの"アレ"も同様ということか。 とっ捕まえて、その場所を聞き出そうかのう」
イングリッド「ついでに、官憲(かんけん)に突き出してくれよう。 にょほほ!」
「かんけん?」
小牟「警察のことじゃ。 これまた、ずいぶん懐かしい言い回しじゃの」
ベガ「ふん、まあいい」
ベガ「"奴ら"の作業も、じきに終わる…… そうなれば、もうこの船に用はない」
真島「なんや?  この船はシャドルーの兵器工場じゃないんかい」
ベガ「言ったはずだ。 このベガに盾突く者は……"消す"とな」
ベガ「フフフフフ……」

(ベガが転移する)

レオン「どういうことだ?  B.O.W.の研究施設であるこの船を捨てた?」
桐生「サイコドライブ…… それがあれば、ここはいらないということか」

〈東風を撃破〉

東風「くっ、ここまでの戦力を!」
飛竜「東風、第四帝国との関係を話してもらおうか」
キャプテン「私も興味があるね。 ……今、我々の時代に何が起きているのか」
東風「……あのお方を、必ずや……!」
飛竜「なに……?」
東風「それまでは死ねぬ……!」

(東風が立ち去る)

キャプテン「情報が足りないな。 奴らが何を軸にして動こうとしているのか」
飛竜「……軸、か」

〈STAGE CLEAR〉

〔戦域:クイーン・ゼノビア甲板〕

(中央に皆が集まっている)

イングリッド「なるほど、大変じゃのう。 日本の特務機関も」
零児「世界が混ざり合うという現象…… 初めてのことじゃない」
小牟「問題は、そこに良からぬことを考える連中が 絡むっちゅうことじゃ」
秀真「この世界での筆頭が、そのベガ…… そして「逢魔」の連中だ」
モリガン「イングリッド、まわりにある金の鎖について 何か知らない? 魔界にも出たんだけど」
イングリッド「それについては調査中じゃ。 「逢魔」に関係あることくらいしかわからん」
デミトリ「本当に知らんのか?  ……貴様は信用ならん」
ナツ「ちょっと待って!  なんか……イヤな感じがする!」

(金色の鎖が砕けて消える)

飛竜「金の鎖が……消えた?」
レオン「ベガが去り際に言っていたな。 「奴らの作業も終わる」……と」
キャプテン「海底で、何か行われていたということらしいね」
真島「シャドルーのドアホども…… 着々と怪しげなコト進めとるようやのう」
アキラ「影丸、おまえはベガが使ったサイボーグ、 デュラルを追っているんだよな?」
影丸「奴が使っているのは、V-デュラル。 我が目的は……真のデュラルなり」

イングリッド「ワシもある仕事でシャドルーを追っておる。 それ以上は話せぬがの」
秀真「サイコドライブ……だったか。 どのような物なんだ?」
イングリッド「現物は見ておらぬが、 あやつのサイコパワーを増幅するものじゃ」
イングリッド「……そこに、あるモノが使われておる。 ワシの大切なモノじゃ」
 鳳凰鏡
「奪われた鳳凰鏡も、そこに?」
イングリッド「間違いない、使われておろう。 もう一枚、同じような鏡があるじゃろ?」
イングリッド「それも一緒に奪われていたとしたら…… ベガはかなり厄介な存在になっていたところじゃ」
「もう一つの鏡……龍鏡。 ……どうして、あんたがそのことを?」
イングリッド「ワシはなんでも知っておるのじゃ。 どうしてかは……謎ということにしとこうかのう」
小牟「謎めきキャラ!  そういうのもあるのか……!」
小牟「くっ、わしもさらなる個性を獲得せねば、 やられる……!」
零児「これ以上の小細工はやめておけ、小牟」
零児「イングリッド、俺たちはベガを追う。 協力してもらえるか?」
イングリッド「フム、日本の特務機関に、コマンドーチームや ストライダーズ……恩を売っておいてソンはなかろう」
イングリッド「おっと、忘れておった。 やがては魔界の王になるであろう男にもな」
デミトリ「フフフ……わかっているではないか、イングリッド。 仕方あるまい、信じてやろう」
真島「……ちょろいモンやな」
イングリッド「おっと、ワシは堂島の龍や、嶋野の狂犬にも 敬意を払うぞ?」
桐生「俺たちのことまで調べているのか?  ……まったく、食えない嬢ちゃんだ」
イングリッド「のほほ、誉め言葉と受け取っておくぞ?」
イングリッド(ま、たかだか40こそこその若さで、 ワシを嬢ちゃん扱いするのは感心せんがのう)
小牟「そうじゃ、イングリッド。 上にいる飛行船……あれは「空中IN」じゃな?」
ナツ「小牟、知ってんの? くうちゅう・いん?」
イングリッド「ウム、忘れておった!  お~い、みゆき! 聞いとるか!」

(空中INのスピーカーの所にみゆきがいる)

みゆき「毎度ありがとうございます!」
みゆき「すっかり忘れられてしまったかと思いました!」
みゆき「……もし本当に忘れていたら、 ちょっとお店の裏に来ていただくところでした」

(みゆきがイングリッドの傍に飛び降りる)

みゆき「皆さま、始めまして!  空中INでレジをしております、みゆきと申します!」
みゆき「以後、お見知りおきを!  なにとぞ、よろしくお願いします!」
モリガン「元気ねえ。 レジをしてるって……これ、お店なのかしら?」
みゆき「そうです!  お客様のためなら、たとえ火の中、水の中!」
零児「飛行船だから、火も水もダメじゃないのか」
みゆき「………………」
みゆき「はい! そうも考えられますね!」

真島「商売人っちゅうのは、こんなんばっかかいな」
 シルフィー
ナツ「なんか、こんな人いなかったっけ?」
キャプテン「いつの時代にも、いるものだね。 ただ、「森羅」の二人は知っているようだが?」
零児「ああ、俺たちが担当したわけじゃないが…… 少し前に事件があった」
零児「天才科学者、泊(とまり)博士が開発した 「原子変換装置」が……何者かに奪われた」
飛竜「原子を変換するだと?」
零児「そう、あらゆる物質を別の物質に変えることができる…… 考えようによっては恐ろしい装置だ」
キャプテン「それが悪の手に渡ったとしたら…… ぞっとする話だね」
影丸「だが、そのような装置が使われた話は聞かぬ。 解決したということか?」
小牟「うむ、泊博士が自ら取り戻したんじゃ。 その時、博士に協力したのが……」
みゆき「はいっ! 私、みゆきなんです!」
イングリッド「今回は、ワシが手を借りたというワケじゃ」
みゆき「イングリッドさん、お代なんですけど……」
イングリッド「ん? ああ、ワシは今、持ち合わせがなくてな。 まあ、ここはサービスということで……」
みゆき「………………」
イングリッド「わ、わかったわかった!  「森羅」の者たちが何か買ってくれるそうじゃぞ!」
零児「おい」
みゆき「毎度ありがとうござうます!  ご新規さま、入りまーす!」
アキラ「やれやれ、たくましいな」
桐生「いや、こんな所で装備が整えられるとはついてる。 見せてもらおうか」
レオン「だが、ベガが言い残した「この船に用はない」の意味…… 少し気になる。何をするにしても急ごう」


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