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悪魔は、泣かない ~ 第39話 ~

〔戦域:神体の間〕

(中央に奥へ向かったメンバーが出現)
クリス「うっ、なんだここは!?」
レイレイ「ひゃー、なんか ドックンドックン いってるよ!」

美依「小吾郎……。 これ、ど、どうなの?」
小吾郎「そんな年頃かな? お嬢」
小吾郎「それはさておき…… ここは何なんだ?」
ソーマ「まともじゃない場所 だってことはわかる。 ……アレを見ればな」
ジェミニ「わっ!  向こうの……なに!?」

(大きな胎児が見える)
レディ「デビルの……胎児!?」
ジル「これが魔界の秘密……!?  まるでB.O.W.じゃないの……!」

フランク「一応、撮っておくか……」
ねねこ「あ、一緒に写るのだ!  フランク、かわいく撮るのだ!」
リエラ「バックがアレで、 笑顔の写真なんて怖いから!」
ダンテ「記念撮影はそこまでだ。 ……来るぜ。 この部屋の持ち主がな」
(胎児の前にジェダ=ドーマが出現)
ジェダ「ようこそ、 我が『神体』の間へ」
さくら「しんたい?  神の身体……ですか?」
ジェダ「その通りだよ。 これぞ魂の器にふさわしい。 美しいと思わないかね?」
小吾郎「あまりいい趣味じゃない、 という感想かな」
アリサ(アミエーラ)「同感です。 あやす気にはなれません」
ジェダ「もうじき、 この魔次元も完成する」
ジェダ「すべての魂が私と同化する。 それが唯一絶対の"救済"だ」
 モリガン
ジェダ「モリガン=アーンスランドが いないようだが?」
リンドウ「こっちには興味がないとさ。 俺たちをここへ送るために、 向こうに残ったぜ?」
ジェダ「なんと……愚かなことを。 あの者の魂にこそ、 真なる価値があるというのに」
デミトリ「私では不服か。 冥王ジェダ=ドーマ」
ジェダ「いや、君もまた…… 魔王ベリオールの死、 その一因を担った魂」
ジェダ「十分ではあるが、 彼女もまた、少々特別でね」
ジェダ「致し方あるまい。 君たちだけでも"足りる" だろう」
ジェダ「そのためには…… 少々準備が必要なようだ」
リーンベル「足りる? なんのこと?」
ジェダ「ただ死に向かうだけの 生命なら、せめて我がために 捧げてほしいのだよ」
ゼファー「俺たちを殺して、 その神サマの力にでも しようってのか?」
ゼファー「あんたが"造った"……神の」
ジェダ「有体に言えば。 救済の前に、救われる…… それを皮肉と思うかね?」
ゼンガー「そうか、冥王ジェダが様々な 世界を回っていたのは……!」
ワルキューレ「この魔次元に、 魂を集める道筋を築くために?」
大神「おまえの自己満足で、 世界を好き勝手にするなど、 俺は許さない!」
ジェダ「私ほど、世界の行く末を 気にかけている者はいないと 自負している」
ジェダ「怒りを向けられる覚えはない。 涙を流して、救済を受け入れる ならまだしもね」
ダンテ「………………」
ジェダ「はるかなる太古、 すべての生命は一つで あったという」
ジェダ「私は命の原点に回帰し、 魔界の、闇宇宙の過ちを正す」
ジェダ「今こそ……救済の時。 真の『魂の再生』の時……!」


第39話
悪魔は、泣かない

ジェダ「……なに?」
ダンテ「悪魔は泣かないもんさ」
ダンテ「……涙も流せない者が、 涙を流して救済を受けろだと?」
ダンテ「笑わせるな、悪魔」
ジェダ「確かに、私には"泣く"と いう行為が理解できない。 特に意味もない生理現象だ」
ダンテ「……その言葉、忘れるなよ」
ジェダ「これも大いなる救済のためと 思えば、私の心のゆらめきも、 やがては必然となる」
(ジェダ=ドーマが立ち去る)
デビロット「ええい!  ワケわからん言動で ケムに巻きおって!」
クルト「今のうちに、神体を 破壊できるんじゃないか?」
毒島「いや…… どうやら番人もいるようだぞ」

アスタロト「ククク……」
アスタロト「ふはははは!」
(南北に魔王アスタロトと魔界村の悪魔たちが出現)
シリル「魔王アスタロト!」
アーサー「冥王ジェダと組んだ理由…… これか! アスタロト!」
エリカ「ええと、魔王さんも…… 救済してほしいんですか?」
アスタロト「ふん、興味はないわ。 魔界には怨嗟(えんさ)の うめきこそがふさわしい」
アスタロト「救済?  そんなものは不要だ!」
イムカ「ならば、おまえが これを守る必要などない」
アスタロト「これだけ、この神体が すばらしいということだ」
アスタロト「このような次元ではなく、 もっとふさわしい場所が あると思わぬか?」
アーサー「……貴公らが治める "魔界"か」
ヴァシュロン「魔界村の観光名所にでも するつもりか?  センスを疑うぜ」
アスタロト「人間ごときにはわかるまい、 この美しさと価値が!」
アスタロト「さあ、神体の糧(かて)と なるがいい」
トウマ「ふざけんなっ!  おまえがなりやがれ!」
アーサー(……おまえがなれ?)
アーサー(俺たちの魂を糧に?  ならば、他の悪魔が滅んだ 場合はどうなる?)
(目的表示)

〈魔王アスタロト1体目を撃破〉

アスタロト「終わりはせん…… この……程度で…… 魔界の王たるワシが……!」
(魔王アスタロトが爆散)
小吾郎「これで残るはもう一人…… どっちが本物なのかな?」
アーサー「どちらも本物さ。 最後の一人を倒すまではな」
アーサー「勝負だ、アスタロト。 ……魔界の好きにはさせん!」

〈魔王アスタロト2体目を撃破〉

アスタロト「見事だ……ここまで…… まさかここまでとはな……」
アスタロト「このような者たち…… よくも集めたものだ、 アーサー……!」
アーサー「集めたわけではない。 どちらかといえば…… 俺がこの輪に加わっただけだ」
アーサー「俺には天運があり、 貴公にはなかった。 ……それだけの話だ」
アスタロト「ククク……ハハハハハ!」
アスタロト「……あとはまかせるぞ、 魔の者たちよ……!」
アスタロト「……忘れるな、アーサー。 魔界は……魔界は……!」
(魔王アスタロトが爆散)
アーサー「………………」
ダンテ「アーサー、忘れるな。 魔界は、いつかまた復活する」
アーサー「わかっているさ。 魔界は広大で強大だ」
アーサー「倒さねばならない悪魔は まだまだいる」
デミトリ「ふん、勝てると思うのか?  すべての悪魔に」
アーサー「勝つさ。 それに騎士は俺だけじゃない」
アーサー「そうだろう?  ワルキューレ」
ワルキューレ「はい。 多くの騎士たちが、 私たちの味方です」

(南東側にリームシアンなどが出現)
リームシアン「ふん…… 少し遅れたようだな」
レディ「冥王、魔王ときて…… 魔族領の長(おさ)、ね」
トウマ「リームシアン!  へっ、ここで飛び入りかよ」
 タルカロン
デビロット「あの凶悪浮遊要塞タルカロンを 上がって来たのかの?」
フランク「それが遅れた理由か。 ご苦労なこったな」
リームシアン「それだけではない。 余計なことに手間を 取らされてな」
 毒牛頭と毒馬頭
リームシアン「邪魔な者たちを配下に するのに手間取った」
ねねこ「なんのことで、 誰のことなのだ?」
リームシアン「こちらの話だ。 おまえたちには関係ない」
ゼファー「で? その苦労した 女王サマがなんの用だよ」
リンドウ「ま、遊びに来たわけじゃ ないわなあ」
リームシアン「義理を果たしに来た。 この世界の魔王たちにな」
アーサー「アスタロトに……ジェダか」
小吾郎「女は義理堅く、か。 確かに、いい女の条件だがね」
美依「ほほう? そうなんだ」
アリサ(アミエーラ)「この大変な時に、 それを発揮するのは やめてほしかったですけど」
クリス「仕方あるまい。 まとめて相手をするぞ!」
毒島「む? 待て。 覚えのある邪気が来る!」
(北東にセルベリア・ブレスなどが出現)
セルベリア「………………」
ジル「ヴァルキュリア人…… セルベリア・ブレス大佐ね」
 テアトル・シャノワール
エリカ「シャノワール以来ですけど、 ここに向かってたんですか!?」
イムカ「帝国のヴァルキュリア…… ここで会えるとは。 今度こそ、逃がさない……!」
シリル「連れているのは、 フィアランドの魔物……?」
シリル「リームシアン!  あなた、彼女を!?」
ジェミニ「も、もしかして…… 例のキ、キスでコントロール してるの?」

リームシアン「フフフ……誇り高き ヴァルキュリアの戦士に、 そのような策は不要だ」
リームシアン「そうだろう?  セルベリア・ブレス」
セルベリア「……約束は本当だろうな。 リームシアン・ラ・ヴァース」

リーンベル「約束? なんのこと?」
トウマ「リームシアン!  あちこち巻き込みやがって、 いい加減にしろよ!」
リームシアン「それはこちらの台詞だ、 トウマ」
リームシアン「……いつまでこちらに いるつもりだ」
リームシアン「聖剣の主として、 すべきことがあるはずだ」
リームシアン「永遠に生贄を欲する漆黒の闇。 忘れたとは言わせんぞ」
レイレイ「永遠に……漆黒? ナニ?  ジェダみたいに難しいコト 言い始めたけど……」
トウマ「……贄神(にえがみ)か」
ソーマ「ニエガミ……?」
シリル「私たちの世界の……敵よ。 最も残酷で、最も貪欲な神」
ゼンガー「そうか、おまえたちも…… 神を断つために、 戻らねばならぬのだな」
シリル「だけど、 それはあなたも同じよ!  リームシアン!」
リームシアン「そうだ、だからこそ、 私はこの戦いを最後に…… この世界を去る」
リームシアン「ジェダ=ドーマの 救済とやらが、どうなるのか 見極めてな」
ダンテ「教えてやるよ。 世界やら、魂やらを 一つに……って話だぜ?」
大神「それは君にとっても まずいことなんじゃ ないかい?」
リームシアン「……どこまで 本当なのかわからん」
ヴァシュロン「なるほど、 疑り深いことで」
リームシアン「この空間にあふれる魔力…… 尋常でないことはわかる」
リームシアン「だが……。 あまりにも不安定なのが 気に食わぬ」
デミトリ「それで見極め、か」
さくら「心が決まっているなら…… 戦うしかないようですね」
リームシアン「その通りだ。 慣れ合うつもりもない」
リームシアン「さあ、始めよう、トウマ。 ……シャイニングフォースの 輝き、今一度見せてみよ!」
トウマ「……いいぜ。 俺たちが帰るのはそのあとだ」

セルベリア「………………」
クルト「ブレス大佐。 ……貴官の言う"約束"とは、 元の世界に帰ることか?」
セルベリア「………………」
セルベリア「ネームレス、 一緒に来るというなら、 私は構わん」
イムカ「なに……!?」
セルベリア「……我々には、 我々の戦争がある」
リエラ「戻るための戦い…… これがそうなのね、 ブレス大佐……」
セルベリア「ガリアのヴァルキュリアよ。 我らの力……使うべき場所を 誤るな」
リエラ「……それなら、誤ってない」
セルベリア「……なに?」
(リエラが青い炎を纏う)
リエラ「私の力……みんなのために 役立てているから」
イムカ「No.13(サーティーン)……」
ワルキューレ「リエラさん。 そうです……"力"とは、 そういうものです」
セルベリア「……そうか、 ならば何も言うまい」

リームシアン「いいのだな、セルベリア」
セルベリア「かまわぬ。 ……これが最後だ。いくぞ!」
(セルベリア・ブレスが青い炎を纏う)

〈セルベリア・ブレスを撃破〉

セルベリア「くっ……ここまでか……。 殿下……!」
 リームシアン
クルト「リームシアンとの約束とは…… 元の世界に戻る話か? 大佐」
セルベリア「………………」
セルベリア「そうだ。 世界を一瞬にして移動する 機械がある、と」
 ジオフォート
シリル「ジオフォートね」
セルベリア「………………」
セルベリア「……そんな名前だ」
トウマ「イムカ、どうすんだ?  ……復讐、ここですんのか?」
イムカ「………………」
イムカ「帝国に戻れ。 ヴァルキュリア」
セルベリア「なに……?」
イムカ「貴様を殺すのは…… 私たちの世界で なければならない」
イムカ「ティルカ村が存在した、 征暦の世界でなければ ならない……!」
セルベリア「………………」
セルベリア「……待っているぞ、 我々のヨーロッパ戦線で」
セルベリア「名無しの部隊…… ネームレス」
(セルベリア・ブレスが立ち去る)
クルト「いいのか? イムカ」
イムカ「ここで人の手を借りて 奴を殺しても……」
イムカ「私が復讐したことには ならない。……それだけだ」
リエラ「それでいいと思うよ、 イムカ」
イムカ「…………リエラ」

〈リームシアンを撃破〉

リームシアン「ぬかったか……!  私ともあろうものが……」
リームシアン「今一歩のところで……!」
トウマ「………………」
 ジオフォート
トウマ「ジオフォートの 転送システムを使って 戻る気だったのか?」
リームシアン「……そのつもりだった」
トウマ「行けよ、 リームシアン」
リームシアン「私に情けをかける気か!  トウマ……!」
トウマ「そうじゃねえよ。 ……オレも必ず戻る」
トウマ「聖剣の主としての使命、 忘れちゃいねえ」
シリル「トウマ、あなたは……」
リームシアン「………………」
リームシアン「……礼は言わぬぞ、 トウマ」
トウマ「してほしいとも 思ってねえよ」
リームシアン「……さらばだ。 必ず戻ってこい、トウマ。 そしてシリル」
リームシアン「貴様らの聖剣…… シャイニングフォースが 必要になる時が来る」
リームシアン「贄神は…… 待ってはくれぬぞ」
(リームシアンが立ち去る)
トウマ「……ふう」
バツ「ヘッ、男だな、トウマ」
バン「せやな。 ええ漢(おとこ)しとったで」
ねねこ「シリルも メロメロなのだ!」
シリル「ちょっ!  ちょっと、ねねこ!」
トウマ「へ? なんでだ?  関係ねえじゃん」
シリル「バカ……ッ!」

(神体の前にジェダ=ドーマが出現)
ジェダ「まだ残っていたとはね。 準備が終わってしまったよ」
ワルキューレ「冥王ジェダ=ドーマ。 あなたが姿を現したと いうことは……」
ジェダ「神体が目覚める時が 来たということだよ、 乙女の騎士」
ジェダ「魔王アスタロトが倒れ、 異界の客人も去った」
ジェダ「そろそろ、私が相手を するのが道理というもの」
ソーマ「フッ、いよいよ 余裕がなくなってきたか」
トウマ「態度が変わんねえから ほんとに焦ってるのかどうか わかんねえけどな」
ねねこ「だったらその顔、 いやーんって感じに してやるのだ!」
リエラ「想像しにくいね……」
ジェダ「感情表現などに、 意味や意義などないよ。 無意味な行為だ」
デビロット「まったくじゃ。 企みがバレたりするからのう」
美依「時にはポーカーフェイスが 大切、ってね!」
小吾郎「こっちの表情で、 やる気は伝わったかな?  冥王さんよ」
ジェダ「ふむ、いいだろう。 その前に、客人の紹介を させてもらってもいいかね?」
エリカ「客人…… 観客でもいるんですか?  大勢だとドキドキしますね」

(南西側にザベル=ザロックが出現)
ザベル「イヤーッハァッ!  オーディエンスじゃねェぜ!  ザベル=ザロック様だァ!」
レイレイ「うわあっ、ザベル!」
ザベル「世界が一つになるってェ?」
ザベル「レイレイちゅわん、 ついに一緒になる時ィッ!」
ジェミニ「きゅ、究極の愛の形……」
アリサ(アミエーラ)「全然あこがれませんけどね」
レイレイ「あたしだって ジョーダンじゃないから!」

ジェダ「よく理解しているようだ。 腐敗した脳髄であっても、 等しく救済されるよ、ザベル」
ザベル「あァーーりがてェーー!」
ザベル(……今のウチに チョーシこいてな、ジェダ)
ザベル(神体に力が集まった時が チャンスだぜェ……)

リンドウ「どうにもキナ臭いな……。 色々と思惑がありそうだが、 戦うことには変わらんか」
大神「神体に力が 集まったところを狙って、 破壊するしかない」
リーンベル「一斉射撃したとして…… 壊せるかしら?」
 時限爆弾
クルト「問題ない。 爆弾はまだある」
ジル「なるほどね。 じゃあ、仕掛けるスペースを 空けてもらいましょうか」

ジェダ「何をするつもりか、 わかりかねるな。 もう時間もないというのに」
美依「時間がないって どういうこと?」
ジェダ「君たちの尽力によるものだ。 十分に献上してくれたのでね」
アーサー「献上……?  やはり、俺たちが倒した 魔物たちの魂は……!」
ジェダ「そう、魔王の魂は格別だ」
ジェダ「私が手を下してもよかったが、 手間がかかるのでね」
 アスタロト
デミトリ「貴様…… そのために、あの場を アスタロトに任せたのか」
ダンテ「汚ねえことしやがる。 自分の仲間を虫ケラのように」
ジェダ「仲間……?  そういう捉え方もあるか。 興味深いものだ」
 セルベリアとリームシアン
ジェダ「フィアランドの女王、 そして異世界の古代民は 逃がしてしまったが……」
ジェダ「些細な誤算だ。 まあ、かまわないだろう」
リエラ「クルトの判断、 正しかったね、イムカ」
イムカ「……No.7(セブン)は 間違ったことは言わない」

 セルベリア
イムカ(……だからこそ、 私が奴を倒すチャンスがある)

ジェダ「では、私が手ずから、 神体に供物(くもつ)を 捧げることとしよう」
フランク「俺たちのことか。 やれやれだ、バチが当たるぜ?」
レディ「残念ね。 供物になるのはあなたよ。 ジェダ=ドーマ」
ジェダ「ふむ、 遅かれ早かれではあるが、 それもまた真理だ」
ジェダ「だが、そう時間はかからんよ。 あと……8分というところか」
シリル「え? 急に何を言い出すの?」
ジェダ「8分もすれば、 神体は目覚めの刻を迎える」
ゼファー「なんだって?  神サマってやつ、まだ準備中 だったんじゃないのかよ」
ジェダ「この魔次元に満ちた力が、 稚児を優しく揺り起こす」
ジェダ「あとは、私が導くだけだ。 子に道を指し示す、 両親と同じようにね」
(ザベル=ザロック、ジェダ=ドーマの周りに敵が出現)
美依「グノーシスとか反則ってね!  ……あら? 実体化してる?」
さくら「周囲の霊圧が急激に 増してきている……。 その影響よ、多分」
小吾郎「こりゃ…… 逆に厄介な感じかな」
クリス「ああ、時間がないようだ。 ジェダを倒し、神体を 爆破するぞ」
毒島「目標は冥王一人。 敵をかき分け、奴を……討つ」
ゼンガー「すべて斬り伏せても かまわんのだな?」
ヴァシュロン「いいんじゃねえか?  時間内にジェダごと ぶった切れるならな」

ジェダ「フフフ…… ならば、始めよう。 すべてを一つにするために」
ジェダ「ザベル、 君が何を考えているかは 不問としよう。いいね?」
ザベル「なんのコトだか知らねェなァ!  オレは気に入らねェ奴らを ブチ殺すだけだゼ!」
ザベル「レイレイちゅわんだけは 生け捕りにするつもり だけどなァ!」
ザベル(そしてオメエも最期だゼ。 ジェダァァ……!)
(目的表示)

〈ザベル=ザロックを撃破〉

ザベル「やられちまったぜェ!」
クリス「さすがにしぶといな。 だが、ここで終わりだ……!」
ザベル「おおーーーっとォ!  そうはいかねェ!」
ザベル「ここからなんでなァッ!」
(ザベル=ザロックが立ち去る)
レイレイ「ま~だナニか 企んでるワケ?」
ジル「放っておきなさい、レイレイ。 すぐには仕掛けてこないわ」
毒島「うむ、邪気の根源…… ジェダを倒すのが先だ」

〈ジェダ=ドーマを撃破〉

(神体の前にジェダ=ドーマがいて、中央付近にダンテ、デミトリたちが集まっている)
デミトリ「終わりだ、 冥王ジェダ=ドーマ」
ジェダ「誤算だったよ……。 魔次元が覚醒する前に…… 私を討つ……とは」
ジェダ「なぜ私を……拒む……?  なぜ……救済を拒む……?」
ジェダ「すでに世界の境界線は乱れ、 あらゆる物が一つに…… なりつつある……」
ジェダ「ならば……魂の拠り所もまた、 一つになるのが必然」
ジェダ「私には……使命がある。 すべての魂を一つに還し……」
ジェダ「魔界と呼ばれるこの世界を…… この次元、唯一絶対の…… 完全生命と成す……使命が」
ダンテ「かもな。だが…… 俺の魂がこう言ってるのさ」
ダンテ「余計なことはするな、とな」
ジェダ「フフ……フフフ……。 そうか、それが……」
ジェダ「伝説の魔剣士がこの世界に 望んだ……遺志。 血と……伝説を継ぐ男か」
ジェダ「デミトリ=マキシモフ…… 君は……どうかね……?」
デミトリ「あいにく、私は魔界の 未来など心配してはおらん」
デミトリ「闇の主、 デミトリ=マキシモフが、 いずれ統べるのだからな」
リーンベル「それだと、 いずれ退治されちゃう ような……」
ジェダ「……フフフ……ヒャハハ……」
ジェダ「それも……いいだろう。 だが、忘れないことだ……」
ジェダ「生命は……原始の…… 昔へ……戻ろうとする。 一つだったあの頃へ……」
ジェダ「その願いが尽きぬ限り…… 私は……救済者は…… 何度でも……」
(ジェダ=ドーマが爆散、神体の間全体が揺れ始める)
アリサ(アミエーラ)「えっ……!?  冥王を倒したのに、 どうして!?」
レディ「神体の準備は…… すでに完成していた というの!?」
ジェミニ「まさか……ジェダの魂を!?  まずいよ、これ!」
(神体の前にザベル=ザロックが出現)
ザベル「イィーーヤッハッ!」
ゼファー「こいつッ!  逃げたんじゃ なかったのかよ!?」
ザベル「逃げるゥ~!?  そんなワケねェ~だろ!」
ザベル「ジェダの魔力があふれ出した 今がチャンスよォッ!」
ザベル「ギヒャヒャヒャ!  全部俺サマがいただきだァァ!」
(ザベル=ザロックに魔力が集まり巨大化する)
ソーマ「なに……?  吸収しているのか!?」
ゼンガー「そうか、それが狙いか!  ザベル=ザロック!」
ザベル「うおおおおおおおっ!  力がみなぎってきたゼェェ!」
ザベル「Qゥ~~極ゥ~~!  ハイパァ~~ザ~~ベ~~……」
(ザベル=ザロックが爆散し、頭だけが残る。揺れが治まる)
エリカ「ば、爆発しちゃい ましたけど!?」
デビロット「欲張りすぎたのう。 奴の体では容量オーバーじゃ!」
さくら「でも……今の爆発で、 この場の霊圧が下がりました!」
リンドウ「爆発で消費したってわけか?  やれやれ……」
レイレイ「ザベル……チョットだけ、 感謝してあげてもいいカナ」

(神体と反対側に、入口に残ったメンバーがいる)
春麗「みんな、無事!?」
ブラックローズ「……って、なによこれぇ!  キモ悪ぅ~!」
沙夜「あん、いやあねえ」
うらら「見た目は気色悪いですし、 ハゲシク振動しています!  何が起こっているのでしょう?」
モリガン「そうね、この感じ…… まずい時に来ちゃった?」
大神「まずいといえばそうだけど…… タイミングはよかったかも しれない」
ユーリ「ま、全員そろうには そろったからな」

(轟音と震動が始まる)
ケン「おっと、 だがさっそくヤバいな。 脱出しようぜ」
ワルキューレ「「神体」をこのままにしても いいのでしょうか?」
 時限爆弾
ヴァシュロン「だが、爆弾を設置してる 時間はなさそうだぜ」
ジュリ「ハッ! このバケモンが どんな力を持ってようが、 崩れりゃ終わりだろ?」
KOS-MOS「崩れるだけではありません。 次元歪曲が発生しています」
アキラ「おい、 そいつはどういう……」
零児「この空間は、異世界に…… "ゆらぎ"に飲み込まれると いうことだ」
エックス「なんだって……!?  すぐに脱出だ、みんな!」

小吾郎「お嬢、 ここは出番じゃないかな?」
美依「あ、そうか!  ……う、うまくできるかしら」
小吾郎「いつも教えてるだろ?  とりあえず、当たって 砕けてから考えろって」
シャオユウ「教えがテキトーだよ!」
ブルーノ「砕けるのはカンベンしてくれ。 毎回毎回キツいからよ」
 ウィラメッテ・ショッピングモール
フランク「ウィラメッテから 脱出できたのは、 美依の力のおかげだ」
神夜「私も、霊力を 合わせてみます……」

美依「どうなっても 知らないから、ってね!」
美依「むううう~……」
小吾郎「お嬢、うまくいったら、 プリン買ってきてやるよ」
美依「………………」
美依「小吾郎、 気を散らさせないで」
美依「……あと、行く時は マッハよ、マッハ」
小吾郎「へいへい、 仰せのままに」
(小吾郎たちが転移する)

ザベル「チッ! しくじったゼェ!」
(閃光)


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