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遥かなる戦い、開幕 ~ Chapter 17 ~

〔不死桜内部〕

[使者の間]

(アレディ達が歩いてくる)
アレディ「神夜姫殿、状況はいかがでしょうか?」
神夜「安定してます。 これなら問題ありません!」
ネージュ「いよいよってことね!  テンションが上がってきましてよ!」
ドロシー「ワタクシはもう昨晩からですわ!  その勢いにまかせて、ロボの整備も しておいて差し上げましたから!」

ナハト「………………」
アーベント「………………」
ファントム「………………」

アルクオン「………………」
フェイクライド「………………」
アークゲイン「………………」

アクセル「さすがはドロシーちゃん、 仕事のできる女なんだな、これが」
アークゲイン「………………」
アクセル「ん……? そういえばさ。 こいつを見て思い出したんだけど……」
アルフィミィ「アクセル……?  もしかして、記憶が戻ってきたんですの?」
アクセル「いや、残念ながら最近の記憶さ。 Wナンバーのあいつ……どうしたんだ?」
零児「あいつ……?  そうか、まだ決着がついていない 話があったな」
 ピート
アシェン「W03……ピート・ペイン。 ここしばらく、動きを見せちゃ いませんのです」
 新フォルミッドヘイム
KOS-MOS「新フォルミッドヘイム…… バレリアネア塔で交戦して以来、 所在がつかめていません」
小牟「ふむ、どこで何をやっちょるのかのう」
 通信機
ハーケン「副長に通信して、調査しといてもらうか。 突入する話も伝えとかなきゃな」

(通信)
ハーケン「こちらハーケンだ。 リィ副長、応答してくれ」
リィ「こちらツァイト・クロコディール。 リィ・リーです。 艦長、ご無事でしたか」
 不死桜
リィ「フジザクラの方角に、 巨大な虹を確認しました。 何か起きているのではないかと」
ハーケン「ああ、丁度そこにいる。 ここから、敵の本拠地へ行けそうなんで、 連絡したってわけさ」
リィ「なんと!  虹の橋を渡って敵陣へ向かうとは、 メルヘンすぎやしませんか?」
ハーケン「まったくだ。 これから突入するんで、よろしくな」
ハーケン「あと、頼みたいことがあるんだ。 ……俺たちが突入している間に、 以前話したWナンバー……」
 ピート
ハーケン「W03、ピート・ペインの所在について 調べておいてくれないか?」
リィ「アイアイサー。確認しておきます」
鞠音「艦長」
ハーケン「よう、ドクター。どうした?」
 ツァイト・クロコディール
鞠音「ツァイトですが、前回の戦いから エンジンのオーバーホールが まだ完了しておりません」
鞠音「何かあっても、 もうあんなムチャは無理ですわよ?」
ハーケン「OK、アングリードクター。 今回はワープで移動するから大丈夫さ」
リィ「艦長の危機には飛んでいくつもりですが、 限度はありますので」
リィ「では、お気をつけて。 アシェン、艦長を頼むぞ」
アシェン「任せやがるがいいのことです」
(通信が切れる)

錫華「チャラリーヌよ、もういいのかえ?」
ハーケン「ああ、あとは行くだけさ」
エイゼル「アグラッドヘイム……いよいよか」
コウタ「よし、行こうぜ。 とっとと終わらせて、元の世界へ 帰るんだ」
(乙音が歩いてくる)
乙音「神夜姫様。 準備は整いましたでしょうか?」
神夜「お師匠様。 大丈夫です、行けます」
乙音「わかりました。 町にお戻りになるのであれば、 私に申し付けください」
 祭壇の間
乙音「我ら裏玄武が使っている隠し通路にて、 『祭壇の間』までお送りします」
神夜「お師匠様、ありがとうございます!」

[乙音に話しかける]

 祭壇の間
乙音「地上の祭壇に戻るのですか?」
→はい
 いいえ

[祭壇の間で乙音に話しかける]

乙音「『使者の間』に行くのですか?」
→はい
 いええ

[虹の柱に触る]

アグラッドヘイムに向かいますか?
→はい
 いいえ
(アレディ達が虹の中に入り転移する)

〔アグラッドヘイム〕

アレディ「ここがアグラッドヘイム……!」
ネージュ「とうとう……やって来たのね」
ハーケン「OK、シュラプリ。 感動するのはまだ早いぜ?」
神夜「これから大変なこと極まりない戦いが 待ってるんですから」
アレディ「そうですね。……進みましょう」

[シュテルベン・シュロスが見える位置]

(シュテルベン・シュロスを見上げる)
アレディ「あれが、アグラッドヘイムの本陣……!」
小牟「え~と、なんと言ったかの。 ツベルクリン・ズロース……とか、 そんな感じの名前じゃったような」
M.O.M.O.「え~と…… 『シュテルベン・シュロス』です。 シャオムゥさん」
アルフィミィ「ここからでも、 すごい力を感じますの……!  あの中央にそびえているのが……」
コウタ「『ヴェルトバオム』とかいう樹か。 なんて大きさだよ……!」
 エスピナ城のヴェルトバオムの芽
カッツェ「エスピナ城にあったやつの 成長した姿……って感じねェ」
ネージュ「あんなのを私の城に ドッ立てる気だったとは……呆れた話ね」
(零児が傷を押さえる)
零児「うっ……! あの感覚は、なんだ……?」
沙夜「あん、大気中に様々な霊が うごめいてるって感じ、ね」
キュオン「それが、“魂”ってやつなの?」
(KOS-MOSの目が青い)
KOS-MOS「人の想念……そして散逸を望む意識……」
T-elos「グノーシスがこの世界で 実体化した理由……なるほど、こいつか」

アレディ「いかなる障害があろうとも、 歩み続けるのみです」
アレディ「これが最後の戦いなのですから」
ハーケン「……違うぜ、アレディ。 ここから、やっと始まるのさ」
ハーケン「このエンドレス・フロンティアを 連中の好きにはさせない」
ハーケン「この世界を守るためのバトル…… オン・ステージといこうかッ!」


Chapter 17
遥かなる戦い、開幕

[シュテルベン・シュロスの入口前]

アクセル「ここから中に 入れるみたいなんだな、これが」
神夜「すさまじい霊気の流れです……!  この入口から噴き出してるみたいに……!」
ネージュ「これだけ大きな樹が ドッ刺さってるのでは、そうでしょうね」
ヘンネ「でも、どうして扉が開いてるんだい?」
ドロシー「まったく、無用心ですわねえ。 もしかして……ワナかしら?」
エイゼル「ヴェルトバオムは魂を喰らう。 ここで死せば…… 我らの魂はあの樹のものになるのだろう」
琥魔「内部に引き入れて、 まとめて始末できれば…… 非常に効率的ニャ」
錫華「ふむ、樹との距離を考えれば、 吸い取られるのもすぐであろうな」
アン「まあ、その時はその時さね。 ここでぐずぐずやってたって、 いずれはやられちまうよ」
アレディ「その通りです。 道は切り開くのみ……!」

アシェン「む……?」
ハーケン「どうした、アシェン?」
アシェン「…………」
アシェン「いえ、何でも。 行きましょうなのです」
アシェン(転移反応……?)
(アレディ達がシュテルベン・シュロスに入る)

〔シュテルベン・シュロス内部〕

[入ってすぐの壁の前]

(扉の前にアレディ達がいる。アレディ達はアシェンのほうを向いていて、アシェンは扉の方を向いている)
ハーケン「どうだ? アシェン」
アシェン「ダメです。 出入口らしきものはありませんのです」
アクセル「罠かと思ったら行き止まりかよ。 まいったね、これは」
神夜「でも、強い霊力は…… やっぱりこの奥から感じます」
ネージュ「でも、行けないものは行けなくてよ?」
アレディ「どこかに、別の入口はないのでしょうか?」
アシェン「どうしまするか? 引き返しまするか?」

???「その先にある反応に気付かないのか。 W07」
アシェン「…………!?」
(後ろからピートが歩いて来て、アレディ達がピートの方を向く)
アシェン「W03……ピート・ペイン……!」
KOS-MOS「どうやって、ここまで来たのですか?」
 アークゲイン
ピート「……W10には発信機が取り付けてある。 貴様らの動きはつかんでいた」
ハーケン「あの時、アークゲインを あっさりと手放したのはそういうことか」
ピート「その通りだ。……W00(ゼロゼロ)」
ハーケン「…………!」

アクセル「W……ゼロゼロ……?  ハーケン、あんたまさか……」
アルフィミィ「私と同じように…… 人間では……ございませんの!?」
ネージュ「ロボットなの!?  でも、そんな風には……」
アレディ「しかし、ハーケン殿から感じる覇気は、 生身の人間のもの……」
ハーケン「まあ、落ち着けよ。 試験管ベイビーってやつさ」
ハーケン「アシェンもピートもカルディアも…… ここのボス、ガグンも…… 俺の弟ってことになるけどな」

アクセル(ハーケンが……Wシリーズ……?  W……00……?)
アクセル(どこかで……聞いた。 くっ……頭が……痛え……)

ピート「我々Wシリーズに血縁の概念はない。 ……貴様は有機モデルの試作型に過ぎん」
ハーケン「どうでもいいさ。 ……さて、これからどうするんだい?」
ピート「こうさせてもらう!  ……コール・ゲシュペンスト!」
ハーケン「なに……!?」
(ファントムが2体転移出現する)
ファントム・レプリカ「………………」
ファントム・レプリカ「………………」
ハーケン「こいつら……ファントム!?」

ピート「そのレプリカだ」
 ネバーランド・後部
ピート「……W00、 貴様のデータをネバーランド後部から サルベージした際に、入手できた」
ピート「さらに…… この世界で小型化した際のデータもだ」
エイゼル「フォルミッドヘイム…… 前王シュタールが製作した時のものか!」
 アークゲイン
ハーケン「なるほど、アークゲインにしても、 あんたが作り直したんだったな」
ピート「貴様らと戦うためには、 これでもまだ足りんだろう」
 ガグン
ピート「だが、もう時間がない。 W05を……」
ハーケン「おっと、ウェイトだ。 ノータイム・ベレー」
ハーケン「俺たちの目的は、ガグン・ラウズ…… いわゆるW05のボディに入った イービルソウルさ」
ハーケン「あんたの目的は、そのボディの破壊だろ?  ……一緒にやるかい?」
零児「味方に引き入れようってことか。 よくやるな、ハーケン」
沙夜「あん、ピートちゃん。 目的が一致してるなら、いいんじゃない?」
ピート「貴様らは勘違いしているようだ」
ピート「W05……破棄されるわけにはいかん」
アン「はあっ!?」
ドロシー「お待ちなさい!  捨てていったり、破壊したがったり、 今度は破壊させないって!」
カッツェ「説明はしてもらえるのかしらねェ?」
 ネバーランド・前部
ピート「……ネバーランドに関わるすべての 情報を抹消するのならば、 貴様らを排除し……」
ピート「分断された前部も……」
 ネバーランド・後部
ピート「その後部も、 それ自体を消滅させなければらない」
ピート「……そのすべてを実行可能なものは?」
アレディ「もしや……ピート・ペイン。 このアグラッドヘイムの力を!?」
神夜「どうやって、 そんなことをやってもらうんですか!?  無理極まりないですよ!」
アシェン「そうか、強制介入コード……!」
ピート「そうだ、調査は済んでいる。 ……W05は、『コードPTP』に 対抗する手段を持っていない」
 アシェンとカルディア
小牟「アシェンやカルディアを操っとった、 あの術かい!」
錫華「敵の総大将を抱き込もうとは…… 浪漫がありすぎるぞよ?」

ピート「作戦を開始する。 ターゲットを排除し…… W05に強制介入コードを使用する」
ピート「W00、これで終わりにしよう」
ハーケン「……OK、マイブラザー・スリー。 ネバーランドへ……帰してやるさ」

【ピート・ペイン、ファントム・レプリカ×2との戦闘】

(ファントム・レプリカが爆発)
ピート「……損傷率89%……。 自分の任務は……失敗のようだな」
アシェン「W03……」
 ピートとカルディア
ピート「結局、W06と…… 自分自身……W03しか…… 処分できないとはな……」
ハーケン「自分自身? おまえ……」
ピート「……そこをどいてもらおう、W00」
ハーケン「おっと、 俺を自爆で吹き飛ばそうって わけじゃないのかい?」
ピート「……自分の……任務遂行が…… 困難な状況に陥った場合……」
ピート「速やかに…… W00に指揮権を預けるよう…… 指令を……受けている……」
アクセル(こいつ…… そんな矛盾だらけになっちまった 指令を守るために……?)
ハーケン「俺に指揮権を、ね。 それならもうわかっているはずだぜ?」
ハーケン「アシェンも、 ファントムもアークゲインも…… 破壊するつもりなんてない」
ハーケン「みんな、大切な俺のファミリーだからな」
ピート「…………」
ピート「……W00、 貴様がそう判断するならば、 自分が伝えることは何もない」
ピート「自分は上官となった貴様の…… 道を……開くだけだ。 ……そこをどけ」
ハーケン「…………」
(ピートが壁の前まで進み、ハーケン達は下がる)
ピート「機体を破棄……任務を……終了する。 ……コードATA発動……!」
アシェン「待て、W03! おまえは……!」
アクセル「ピート!  それじゃ、あんたは……ただの人形だぜ?  それでいいのかよ!?」
アルフィミィ「アクセル……」
ピート「自分は……己に課せられた…… 任務を遂行……するためだけの存在だ」
アクセル「あんたを創った人が……悲しむぜ。 そんな気がするんだ、これが……」
ピート「…………」
ピート「……もし、自分の開発者に…… 出会ったら……伝えてほしい」
ピート「感謝する……と。 自分を開発した……レモン様に……」
アクセル「……レモ……ン……!?」
(ピートに光が集まり、ピートのコードATAが発動。後ろの壁が壊れる)
アレディ「あの強固な壁に……穴が!?」
キュオン「すごい……!」
M.O.M.O.「爆発を……一点に集めたみたいです。 こんな……こんなの……あんまりです」
零児「この威力があれば、 俺たちを何人か巻き込むくらいは できただろうな」
T-elos「ちっ…… 魂もないアンドロイド風情が…… 気に入らんな」
ハーケン「……行こうぜ。 当然血はつながっちゃいないが…… 兄弟が開けてくれたルートだ」
アシェン「はい、艦長……」

アクセル「…………」
琥魔「アクセル様? どうされました?」
ヘンネ「そうだアンタ…… さっきピートと何を話してたんだい?」
アクセル「……なんでもない。なんでもないさ」
コウタ「アクセル……さん?」
アルフィミィ「アクセル、本当に大丈夫ですの?」
アクセル「ここまで来たんだ。 あと……少しだ、これがな」

[転移装置への道が開く]

アクセル「ワープゲートってやつか?  ……いよいよ、大詰めみたいだな」
アレディ「強い……得体の知れぬ覇気を感じます」
零児「ああ。霊気、邪気…… 様々なものが交じり合った感じだな」
ハーケン「OK、バトルガイズ。 ……ステージに立つ時が来たようだぜ?」

ここからシュテルベン・シュロスの 最深部に行けるようだ。 先に進みますか?
→はい
 いいえ
(転移する)

[シュテルベン・シュロス最深部]

(ロック、ガグン、ヒルドがヴェルトバオムの根元にある球の前にいる)
ネージュ「うそ……!  これが……ヴェルトバオムの樹!?」
ガグン「よくシュテルベン・シュロスまで来た。 ……異界の者どもよ」
神夜「こんな……霊力が……!?  この樹は……!」
ロック「さすがは霊樹フジザクラの主…… このヴェルトバオムが抱えている力に お気づきですかな?」
神夜「……でも、これは力が大きすぎます!  こんな状態……」
ヒルド「そういうこと。 もう少しで暴走状態になりそうなの。 魂を吸いすぎたせいでね」
ロック「その力が、 下界にあふれ出しているようだがね」
錫華「大陸のあちこちに開いた穴は、 その力のせいであるか……!」
小牟「ちゃんと栓をしとかんかい! 馬鹿者!」
ヒルド「それは難しいのよ、おばあちゃん」
ガグン「数多の戦士たちの魂…… そしてアインストの思念……」
アルフィミィ「…………!」
ロック「そして、異界よりこの地にたどり着いた、 人の想念の集合体……」
(KOS-MOSの目が青い)
KOS-MOS「……グノーシス」
 安定したクロスゲート
ヒルド「そして、フォルミッドヘイムから 接収させていただいた…… クロスゲートという異界をつなぐ門」
アクセル「……クロスゲート。 そうさ、そいつは……」
ガグン「ヴェルトバオムに蓄えられた力は、 目的を果たすに十分なものに なりつつある」
アレディ「目的……? 目的とは何なのです?」
ロック「この世界をあとにし、 新たなる世界へ旅立つことだよ」
ガグン「この世界…… エンドレス・フロンティアに 来た時のように」
ハーケン「おい、そこから旅立つってことは……」
ガグン「そうだ。次に転移をする時は…… この世界もまた…… 引き裂かれることになるだろう」
 波国
アレディ「我が……波国と同じように……!?」
零児「そして、おまえたちは…… 転移した先で何をするつもりだ?」
ヒルド「集めるのよ。……“魂”をね。 そしてヴェルトバオムは、 また大きく育つの」
ロック「やがては、 あらゆる世界に根を下ろせるようにだよ」
アシェン「それが……最終目的でござんするか……!」

ガグン「最後に、おまえたちの魂を この樹に捧げよう……!」
ロック「……貴様らも一緒になるがいい!」

〈アグラッドヘイムとガンド三兄弟〉

ロック「私の部下、ガンド三兄弟……」

〈アグラッドヘイムとリグ〉

ロック「そして我が友…… リグ・ザ・ガードの魂と……ッ!」

〔シュテルベン・シュロス最深部〕

ガグン「そして、アグラッドヘイムは 新たな旅路へつくのだッ!」
ハーケン「そいつは待ってもらうぜ。 ……くっついたばかりなんでな」
アレディ「今が、この争覇の終焉の刻……!  剛錬のアレディ……参るッ!」

【ガグン・ラウズ、ヒルド・ブラン、ロック・アイとの戦闘】

ガグン「……ロック・アイ。 ヒルド・ブランよ」
ロック「ク……ククク…… これまで……か」
ヒルド「……ガグン様…… 我々の力……お使いください……」
ヒルド「我々は……いつも、あなたの側に……」
ロック「新たなる地平…… 見せていただきたく……」
ガグン「……うむ」
(ロックとヒルドが光になって消える)
アレディ「ロックと……ヒルドの魂が……!?」
キュオン「ヴェルトバオムの樹に吸収されたよ!?」
神夜「あ、ああ……! 力が……!」
(ヴェルトバオムの根元にある球がスパークを放ち輝き始める)
神夜「信じられないこと極まりないです……!  こんな……!」
ネージュ「すごい魔力よ……!  今にも……ド弾けそう……!」
ドロシー「どうなっておりますの! ちょっとッ!」

ガグン「どちらが勝とうとも、 アグラッドヘイムは転移を開始する」
カッツェ「なんですって!?」
ヘンネ「……ロックとヒルドの魂を 飲み込んだせいか!?」
琥魔「い、今、どっちが勝っても…… みたいなことを言ってましたが!?」
アン「ハッタリはやめなっ!  アンタが吹き飛ばされたら終わりだろ!」
ガグン「……言ったはずだ。 どちらが勝とうとも、と」
ガグン「つまり、我を倒してもだ!」
コウタ「てやんでえ! ワケがわかんねえぞッ!  説明しやがれ!」

ガグン「ヴェルトバオムよ!  その力を我に与えよ!」
ガグン「より多くの、 より強き魂をその身に宿らすために!」
ガグン「このかりそめの体に、 新たな命を吹き込むのだッ!」
(シュテルベン・シュロス全体が揺れ、ガグンに光が集まり、閃光、 ヴェルトバオムの根元にある球の前にスヴァイサーが出現する)
スヴァイサー「我が名はスヴァイサー……。 ヴェルトバオムの力を得て…… 我が体は究極体へと変化した」
スヴァイサー「W05と言ったか。 この体……気に入ったぞ。 ここまでの力を引き出せるとは」
スヴァイサー「貴様らをすべて屠(ほふ)り…… 我がアグラッドヘイムは 新たな世界を目指す」
M.O.M.O.「か、過去最大のエネルギー反応を 確認しました……!  信じられません……!」
沙夜「樹の力を受けて…… 巨大化したっていうの!?  こんなことが……」
小牟「物理的に可能なのかの……!?」
零児「可能か不可能かは問題じゃない!  実際に……奴は変化した……!」
錫華「どちらが倒れても転移するとは、 どういうことであるかッ!」
スヴァイサー「ヴェルトバオムに吸収された力は、 もう限界を越えつつある」
スヴァイサー「かつての身体では…… その力に耐えることができなかった……!」
アシェン「W05のボディ…… そこまでのものだったか……!」
スヴァイサー「貴様らほどの魂…… そして我が得たこの力……」
スヴァイサー「どちらが敗れたとしても、 その力は限界を越えるだろう」
KOS-MOS「スヴァイサーの躯体は、 エネルギー許容量の限界に 達していると思われます」
アルフィミィ「それがあふれた瞬間に…… 転移するということですの!?」
ハーケン「なんて……こった……ッ!  勝っても負けてもNGってことか!」
アクセル「奴が言っていることが本当なら…… 詰み……なのか!?」

アレディ「…………」
アレディ「……戦いましょう」
ハーケン「アレディ、しかし……!」
エイゼル「シュラよ、何か手があると言うのか?」
T-elos「KOS-MOSは必ず連れて戻る。 そのためならば、何だってするさ。 ……早く言いな……!」
アレディ「……はい、私に考えがあります。 スヴァイサーの動きを止めてください」

スヴァイサー「無駄だ。 すべてが……もう遅いのだ」
スヴァイサー「せめて祈るがいい。 ハコクと同じように…… 幾ばくかの大地が残ることを!」
アレディ「…………」
アレディ「祈るのは、この戦いが終わった後でいい」
アレディ「我が修練…… この刻のためにあったと信じよう」
アレディ「この争覇、 未知なる無限の開拓地を守るためにッ!」

【スヴァイサーとの戦闘】
(アレディとハーケンが構える)
アレディ『ここは、未知なる無限の開拓地。我々の世界ではない!!』
アレディ『我々の闘争は、我々だけがすべきなのだ!!』
(アレディが覇気を放ってスヴァイサーを吹き飛ばし、ハーケンが追って銃を打ち込む)
ハーケン『ここは無限のフロンティア。俺達の世界だ!』
ハーケン『グランドフィナーレだ!!』
(ハーケンがステークを打ち込み、続けてアレディが拳を打ち込む)
アレディ『この技に我が覇気の全てを込めて、この争覇を終局へ導かん!』
(アレディがスヴァイサーに覇気をまとった掌打を打ち込み、 ヴェルトバオムの根元にある球の中にスヴァイサーを吹き飛ばす)

(ヴェルトバオムの根元にある球の中にスヴァイサーがめり込んでいる)
スヴァイサー「ぬ、ぬおお……アレディ・ナアシュ。 我が身体に……何をした……ッ!」
スヴァイサー「動かぬ……!  そして……なぜヴェルトバオムは 起動せぬのだッ!」
アレディ「“封魂(ふうこん)”の掌打にて、 覇気を封じました」
アレディ「その機械の身体では、 この呪縛を打ち破ることは できないでしょう」
錫華「魂を閉じ込めたということであるか。 とんでもない技を隠し持っていた ものである」
アレディ「……元々は、対羅刹機用の技です。 生身の肉体を持つ修羅に対しては 意味のない技……」
 シンディ
アレディ(……師匠、感謝します。 私にこの技を授けてくれたことを)

スヴァイサー「そのような……技が……ぬおお……!」
アシェン「W05のボディを使ったこと…… それがアダになったようだな」
アクセル「借り物の身体で、 大それたことをしようとするからさ」
アクセル「そのアンドロイドは、 そんなに安くはないんだな、これが……」

ハーケン「OK、プリンセス・カグヤ。 あとは……頼めるか?」
神夜「はいっ!  皆さんの力も……貸してください!」
コウタ「貸してくれって、どうすりゃいいんだ!?」
アレディ「覇気を高めるのです。 ……難しいことはありません」
零児「そうだな。 ……念じてくれればいい」
小牟「うむ、森羅流の気力集め…… 見せちゃるぞ!」
沙夜「あん、その“気”を牛姫様に 集めればいいのよね?」
神夜「お願いします……。 自分たちの世界を救うという想いを……」

エイゼル「うむ……わかった…… ぬううん!」
ヘンネ「なんだかわからないけど、 願えばいいんだね?」
キュオン「よ~し、想っちゃうぞぉ♪」
カッツェ「雑念は入れちゃダメよ?」

T-elos「ちっ……どこまでもおめでたい連中だ」
M.O.M.O.「T-elosさん!  ちゃんと願ってください!」
(KOS-MOSの目が青い)
KOS-MOS「この世界の調和と、秩序のために……」

アン「あたしのフルパワーを 見せる時が来たようだねえ」
琥魔「ええと…… もっともっと私が儲かって、 あの駄犬の店は潰れますように♪」
ドロシー「そんな個人的な願いを するんじゃありませんわよ」

コウタ「ロア……俺だけじゃねえ、 おまえの力も……貸してくれ……!」
アクセル「世界か。 本当に混沌とした世界ってのは…… ここみたいなことを言うのかもな」
アルフィミィ「アクセル? あなた、もしかして……」

スヴァイサー「な、なにを……何をする気だ……!」
神夜「ありがとうございます、みなさん!」
神夜「この樹を……封印します……!」
ネージュ「私もド手伝いますから!」
(ネージュと神夜が球に近づく。 二人の身体から光が放たれ、他の皆の身体からも光が放たれる。 シュテルベン・シュロス全体が揺れる)
スヴァイサー「や、やめろ……! 我が身体はッ!」
ネージュ「私のフルパワー…… しっかりと目に焼きつけあそばせっ!」
神夜「霊樹よ…… その身を鎮め、永劫の眠りの中に……!」

スヴァイサー「……ぬおああああああああああッ!」
(ヴェルトバオムの根元にある球に光が集まり、閃光、 光が治まるとスヴァイサーがめり込んだ球が暗くなっている)
ハーケン「…………」
ハーケン「終わった……な」
アレディ「はい。 この争覇……これにて終極です……」
(シュテルベン・シュロスが崩れ始める)
アクセル「お、おい、こいつは!」
零児「崩れる……!? 脱出するぞッ!」
(轟音の中、アレディ達がシュテルベン・シュロスがら出てくる)
アレディ「振動が収まらない……!?  これは……このアグラッドヘイム全体が 崩壊している!?」
ハーケン「ちっ、逃げるがウィナーだ!  レインボーロードまで走るぞ!」

〔新ロストエレンシア上空〕

(エンドレス・フロンティアにアグラッドヘイムが落下している)

〔アグラッドヘイム内部〕

(虹の橋の終端があった場所まで来ると、虹の橋が消えていて、 黒煙を上げているツァイト・クロコディールがあるのが見える)
神夜「そんな……! 橋が消えてます!」
ネージュ「その代わりに……これってハーケンの!?」
ハーケン「どういうことだ!?  どうしてツァイトがここに!?」
零児「驚いている場合じゃないぞ、ハーケン。 虹がない以上、俺たちは地上には……!」
カッツェ「ヘンネ、キュオン!  アタシらには構わず、貴様らだけでも この場から飛んで脱出しろッ!」
ヘンネ「……考えたさ、副長。 だけど、上空の気流が滅茶苦茶なんだよ」
キュオン「それに、ここって……」

〈アグラッドヘイム〉

キュオン「エネルギーフィールドで 覆われてるみたいなんだよね……。 触ったら……たぶん黒コゲだよ!」

〔アグラッドヘイム内部〕

コウタ「なんてこった……! 手詰まりかよ!」
アレディ「待ってください!  では、どうやってこの艦はここへ!?」
アクセル「ハーケン、こうなったら、 やることはひとつだぜ!」
ハーケン「ああ、ツァイトに乗り込むんだ。 何か手があるかもしれない!」
(アレディ達がツァイト・クロコディールに乗り込む)

〈ツァイト・クロコディール内部〉

ハーケン「副長ッ!」
リィ「艦長、やはりここでしたか」
アレディ「リィ殿、どうしてここに!?」
 楠舞讃岐
鞠音「タケトリ城…… ナンブ・サヌキ様から連絡を 受けたのです」
神夜「お父様が!?」
鞠音「不死桜から敵の国へ続いていた道が、 突然断たれてしまった、と」
錫華「虹の橋は……やはり切れておったか」
リィ「艦長たちは戻られていないとの ことでしたので…… おそらく取り残されているのだろうと」
ヘンネ「まったく、できた部下だね。 オルケストル・アーミーに 欲しいくらいだよ」
ハーケン「だが、どうやってここまで来たんだ?」
リィ「……飛んできたんですよ」
ハーケン「……なに? おい、ジョークは……」
 ピート
リィ「艦長に言われたとおり、 ピートとかいうアンドロイドの 足取りを追っていたんですが……」
 シュラーフェン・セレスト
鞠音「そのアンドロイド…… 私が転移装置を修理していた シュラーフェン・セレストに来たのです」
アシェン「W03が? 何のためにですのか?」
鞠音「ここに転移するために、ですわ。 私の力では取り押さえられませんから、 見逃すことになってしまいましたが……」
鞠音「ここへの転移座標は、 押さえておいたのです」
アクセル「なるほどね。 あいつが突然ここに現れたのは、 そういうことだったのか」
リィ「あとは、前回の戦いの時と同じです。 シュラーフェンの“主砲”を使って、 ワープホールを開き……ピョン、とね」
ハーケン「まさか、アレをやったのか……!?」
ネージュ「アレって? ピョンって何なの?」
 シュラーフェン・セレスト
小牟「戦艦を駆け上がってジャンプし…… ワープホールにシュートインするんじゃ」
 アインスト空間
琥魔「アインストの世界に行くために、 やりましたねえ、そう言えば」
沙夜「あなたたち、私たちが帰った後に、 そんな無茶をやってたの?」
カッツェ「アラ?  今って、あの戦艦の“主砲”は 使えなかったんじゃなかったかしら?」
鞠音「別の次元へ行くのは不可能ですが、 通常空間への転移であれば、 少し修理をすれば可能でしたので」
ハーケン「そこまでして……ここに?」
リィ「ハッキリ言ったはずです。 艦長の危機には、飛んでいく……とね」
ハーケン「OK、フライングタイガー。 ……イカしてるぜ」
鞠音「ですが、その突入のせいで エンジンが焼きついてしまいました」
アン「じゃあ、お手上げじゃないのかい!?  この後はどうするのさ?」
リィ「防御用シールドを全開にし、 あとはツァイトの耐久力に賭けるしか ありませんな」
鞠音「対ショック用のアブゾーバーも 全部使いますが……このような事態を 想定して造られたものではありませんわ」
キュオン「そりゃそうでしょ!  飛行戦艦にだって、そんな機構は 付いてないよ!」
アクセル「……ってことは、あとは運任せか。 分の悪い賭け……ねえ。 好きじゃないんだけどな、これが」
零児「気が合うな。 ……だが、今は生き残れる可能性に 賭けるしかない」
小牟「逆転確率は…… ざっと5600万分の1……っちゅう ところかの……」
アルフィミィ「ず、ずいぶんと低いですの……!」

ハーケン「OK、エブリバディ。 対ショック態勢だ……!」
ハーケン「副長! 各ブロックの隔壁は全部下ろせ!」
リィ「隔壁ですが、先ほどの突入で、 いくつか動作不良のものがあるんです」
コウタ「こうなっちまったら、 いくつか閉じなくたって同じじゃねえか?」
リィ「いや、最低限……エンジンブロックと、 武器保管ブロックは閉じておかないと まずい……!」
アシェン「副長、私が行ってきましちゃいまする。 手動でかまわないっすね?」
エイゼル「我(われ)も行こう。 ……引きずり下ろせばいいのだな?」
KOS-MOS「私も行きます。アシェン、エイゼル。 手分けしてあたるべきです」
KOS-MOS「……T-elos」
T-elos「ちっ……! そう来ると思ってたわ。 ……その隔壁の場所を教えな」
リィ「助かります、お客人」
鞠音「私はジェネレータールームに行きますわ。 ……では艦長、生きていたら、また」
M.O.M.O.「出力調整とか、モモもお手伝いします!」
ドロシー「ワタクシもまいりますわ。 努力はしないと、後悔しますから」
ハーケン「ああ、グッド・ラック……!」
リィ「防御シールドを全開にします!  残った方々は客室に入って、 ショックに備えてください!」

ネージュ「みんなを連れて客室へ! アレディ!  私たちがここでできることはないから!」
アレディ「…………」
アレディ「やはり、私一人で 来るべきだったのかもしれません」
ネージュ「……あなた一人じゃ、 ここまではできなかったでしょう?」
ネージュ「これも運命よ。だけど……」
アレディ「ネージュ姫殿……?」
ネージュ「もし生き残ったら、 私のお城でパーティをしましょう」
ネージュ「ここまでやってくれた、 みんなの労をドねぎらってあげなきゃね」
アレディ「はい、必ず……」

アレディ(修羅の神よ、 もしおられるのならば……)
アレディ(死凶星を我らの頭上から 遠ざけたまえ……)

〈不死桜・使者の間〉

讃岐「…………」
乙音「……讃岐様。 こちらにおられましたか」
讃岐「乙音か……。 ハーケン殿の同胞(はらから)たちは、 無事にアグラッドヘイムへ入ったのか?」
乙音「……わかりませぬ。 ですが、ひとつ……お知らせが」
讃岐「悪い……知らせか?」
乙音「……今のところは」

〈アグラッドヘイム〉

乙音「巨大な球状の島が…… 天空より落下してきています」

〔使者の間〕

讃岐「なにっ……!? もしや……!」
乙音「虹の橋が通じていた方角から考えて、 おそらくは……アグラッドヘイムで ございます」
讃岐「…………」
讃岐「……勝った、か。 神夜よ」
乙音「ですが…… 神夜姫様は、おそらくまだ……」
讃岐「……わかった。下がってよい」
乙音「…………」
乙音「……はっ」
(乙音が立ち去る)
讃岐「…………」
讃岐「羽衣(うい)よ……。 まだ神夜をおまえの所へはやれぬ」
讃岐「あの子を……守ってやってくれ……」

〔エンドレス・フロンティア上空〕

(大きな影がエスピナ城の上空まで下りてきて、閃光、墜落)

《トレイデル・シュタット》

〈ジョーンの執務室〉

ジョーン「アグラッドヘイムが……堕ちた、か」

〈覇龍の塔とネージュ、アレディ〉

ジョーン「異世界から来たシュラの少年、 そして妖精のプリンセスとともに、 戦い抜いたようだな」

〈アインストを撃ち抜くハーケン〉

ジョーン「アインストに続き、 おまえはまた……大きな壁を乗り越えた」

〈ジョーンの執務室〉

ジョーン「もっと強くなれ、 二代目……さすらいの賞金稼ぎ」
ジョーン「やがては…… もっと広い世界に飛び出していかねば ならないのだから」
ジョーン「なあ、マイ・サン」


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