リィ
ハーケン「とりあえず、情報収集だな。
副長に連絡をしてみるか」
(通信)
通信機
ハーケン「副長、こちらハーケンだ。
応答してくれ」
リィ「こちらツァイト・クロコディール副長、
リィ・リーです」
リィ「おお、感度良好です。艦長」
ハーケン「アインストを倒したからか、
黒石の影響が薄れたみたいだな」
ハーケン「今、どこだ? 何か変わったことは……」
リィ「…………」
トレイデル・シュタット
リィ「ダディ・ジョーンのところに来てます。
ちょうど連絡を取ろうと思ってました」
リィ「……おかしなことが起きてます」
ハーケン「ちっ……やっぱりか。
あまり聞きたくないが、
おかしなことってのは?」
(街の周辺が丸く切り取られている)
リィ「妙な感じです。
地面にボコボコと真ん丸い穴が
開き始めたんです」
ハーケン「なんだって……!?」
ジョーン「この国が端から喰われているようだぞ。
何をやらかしたんだ? ハーケン」
ハーケン「俺は何もやっちゃいないさ、オヤジ」
ハーケン「ただ、心当たりはあるぜ。
その穴はどんな感じで開いてるんだ?
爆弾でも落とされてるのか?」
ジョーン「いや、“持って行かれている”と
いう感じだな」
ハーケン「なるほど、喰われてるってのは
そういうことか」
ハーケン「これから調べてみる。
街の真ん中が喰われないように、
お祈りでもしててくれ」
ジョーン「その時は運がなかったと思うだけだ。
……だが、街の住人が不安がっている。
早いところ頼むぞ」
ハーケン「OK、心配ダディ。
できるだけ急ぐとするさ」
ツァイト・クロコディール
ハーケン「副長、何か指示するかもしれない。
ツァイトに戻ってくれ」
リィ「アイアイサー。
では艦長、朗報を待ってますよ」
(通信切れる)
ハーケン「聞いての通りだ、みんな。
新ロストエレンシアの方で……
この国と同じことが起きてる」
ネージュ「このハコクや……
私の城を穴だらけにしたアレね?」
エイゼル「それはすなわち……」
エイゼル「我が国、フォルミッドヘイムと同じ。
アグラッドヘイムの攻撃に他ならぬ」
小牟「いよいよ動き出しおったのう……。
超絶的最終破壊兵器が」
ガグン
アクセル「ガグン……って言ったっけ?
あのW05のボディを使ってる奴は」
アクセル「そいつが言ってたな。
なんとかの樹の力……だっけ?」
アルフィミィ「ヴェルトバオムの樹……
世界を切り取って、異世界に
転移させる力ですの」
アレディ「アグラッドヘイムに
しばらく動きがなかったのは、
力を蓄えていたと?」
ドロシー「最後に関係者に会ったのは……」
新フォルミッドヘイムに浮上したヴィルキュアキント
キュオン「アインストの体内で、
モヒカン水トカゲに会った時じゃない?」
ジョーム
カッツェ「ガンド三兄弟のジョームちゃんネ。
あの場所で、何を調べていたのかしら」
滅魏城
アン「ん? メギ城の方は大丈夫なのかい?
あそことヴィルキュアキントは
つながってたはずだけど?」
守天
錫華「よいよい。
守天めに連絡を取ってみようぞ?」
コウタ「通信機とか持ってねえみてえだが、
どうやって話すんだ?」
錫華「まだまだ小僧よな、コウタよ。
鬼には神通力があるのである」
錫華「あとは腰をクイクイっと微調整すれば、
念話の感度も上がるというもの」
コウタ「古いラジオじゃねえんだから……」
アシェン「いいから早くやりやがりください」
錫華「うりゃっ! 神通力全開!
守天、守天よ、わらわの声に応えい!」
守天「錫華か!? 無事だったか!」
錫華「わらわ的には元気満点であるぞよ?
守天よ、そちらはどうであるか?」
守天「それどころじゃねえぞ、錫華よう!
まわり中、虫食いだらけになっちまった!」
錫華「……虫食い……!? もしや……!」
(滅魏城の周りも丸いく切り取られている)
守天「こりゃどうなってるんだ!?」
錫華「守天、それは地面を円形に
えぐったものであるな!?
穴が開いた時、気付いたことはあるかえ?」
守天「……霊力、だな。
神楽天原の不死桜……あれに近い力だ」
安定したクロスゲート
守天「それと、交鬼門をくぐった時みてえな、
空気が引きつるような感じがしたぜ」
錫華「“持っていかれた”……であるか」
錫華「不死桜と同じような力……
やはり、何か関係があるようであるな」
錫華「わらわたちは不死桜に向かうぞよ。
そちは滅魏城を守るのである」
守天「だけどよぉ、飛んできてるわけでもねえ、
突然開く穴をどうやって防ぐんだ?」
錫華「……う。
そ、それくらい自分で考えるがよい。
わらわがおらぬと頼りない男である」
守天「関係ねえじゃねえか、錫華よう!」
錫華「では、かんばるがよいよい♪」
錫華「まったく、
ああいうところが情けない」
アクセル「いやいや、今のは無茶振りってもんだろ」
KOS-MOS「ですが、防衛手段がないのは事実です」
M.O.M.O.「じゃ、じゃあどうすれば……」
T-elos「この現象を起こさせないようにする……
つまり、本拠地を叩くしかないわ」
ヘンネ「だけど、アグラッドヘイムの根城は
未だわからないまま……どうするのさ?」
不死桜
アレディ「手がかりは……不死桜だと思います」
神夜「そうですね。
守天さんも“不死桜に似た霊力を感じた”
と言っていましたし」
毒牛頭と毒馬頭
沙夜「毒牛頭ちゃん、毒馬頭ちゃんの話にも
出てきてたわね」
百夜
零児「ああ、アグラッドの連中から百夜を
奪ったのは、あそこだと言っていたな」
琥魔「そうと決まれば、猫一直線でございます!」
神夜「はい、行きましょう。
不死桜……武酉城へ!」
英雄の墓がある。
祈りを捧げますか?
→はい
いいえ
過去の英雄に祈りを捧げた。
“賞金首 羅刹機スキアー”が
襲いかかってきた!
“賞金首 羅刹機スキアー”を
討ち取った!
G 100000の懸賞金を入手した!
英雄の墓がある。
(不死桜の周りに丸い空間があり、不死桜から虹の柱が出ている)
神夜「ここにも地面の穴が……!」
ハーケン「ちっ……! 新ロストエレンシアに
メギ・エルフェテイル……そしてここか!」
T-elos「無差別に攻撃を始めたってことか?」
M.O.M.O.「そうじゃないみたいです……!
桜の木の上方を見てください!」
ネージュ「あれは、虹の柱……!?」
エスピナ城
アン「エスピナ城から出ていた虹と同じかい!?」
根付いたヴェルトバオムの芽
KOS-MOS「以前、カグヤが封印を施した
“ヴェルトバオムの芽”と同じものが
存在する可能性があります」
沙夜「アグラッドヘイムが
この桜を狙った理由は、もしかして……」
神夜「武酉城へ向かいましょう!
お父様やお師匠様に話を聞かなくちゃ!」
神夜「お父様! ご無事ですか!?」
讃岐「おお、神夜か。私は大丈夫だ」
讃岐「おまえこそ、元気極まりないようだな。
張りを見ればわかる」
神夜「も、もう、お父様ったら」
キュオン「なにこの親子」
アクセル「どれどれ……
どんな風に張っているのかな?」
アルフィミィ「こら、アクセル」
零児「これ以上脱線させるな」
零児「その余裕を見る限り大丈夫なようだが……
楠舞皇、状況を教えていただけない
だろうか?」
不死桜の祭壇の間
讃岐「うむ……不死桜の霊力が暴走しておる。
今は『祭壇の間』の入口を封印し、
その力が流れ出さぬようにしているが……」
錫華「内部はどのような様子なのであるか?」
讃岐「裏玄武の者たちに調査をさせた。
……不死桜の中は、以前現れた謎の敵で
あふれ返っている……とのことだ」
ヘラ
アレディ「以前現れた……?
そうか、ガンド三兄弟……
ヘラ殿がここを襲った時ですね?」
ネージュ「桜の内部から敵が現れた……
ド確かに、あの時と同じね」
カッツェ「その頃から、すでにアグラッドヘイムの
計画はスタートしていたようねェ」
ヘンネ「そして今はあの虹に、地面の穴か。
……その計画、結構まずいところまで
進行してないかい?」
エイゼル「確かめるしかあるまい。
ナンブ王よ、フジザクラの封印を
解いてくれぬか?」
讃岐「それはできぬのだ、
フォルミッドヘイムの王よ。
封じ込めた霊力が放たれてしまう」
神夜「隠し通路があるんです。
そこからなら、霊力が逆流することなく、
入ることができます!」
コウタ「よっしゃ、腹をくくるぜ!
矢でも鉄砲でも持って来やがれってんだ!」
琥魔「わかりました!
矢でも鉄砲でも鎧でも、
ご用意いたしましょう!」
猫騒堂
琥魔「我が『猫騒堂』……
総力をあげてご支援いたします!」
琥魔「とっておきの在庫を出しますので、
是非お立ち寄りください!」
アシェン「ここぞとばかりに、やりますね」
讃岐「琥魔よ、すまぬな」
(琥魔は何かたくらんでいるような顔をしている)
琥魔「私も神楽天原の生まれ。
国の危機に立ち上がるのは当然のこと!
この美しき大地のために」
アレディ「台詞と顔があっておりません、琥魔殿」
小牟「じゃが、武器の仕入れには賛成じゃ。
腹黒猫館にも言ってみるとするかのう」
神夜「琥魔さんのご好意には、
用心深く甘えつつ……行ってまいります、
お父様」
不死桜の祭壇の間
讃岐「うむ。
隠し通路は『祭壇の間』の左だ」
乙音
讃岐「乙音も向かわせている。
気をつけて行くのだぞ」
祠の扉は固く閉ざされている。
乙音「この先が不死桜の隠し通路です。
……お気をつけて、神夜姫」
ネージュ「ちょっと、行き止まりじゃないの!
隠し通路っていうのはどこ?」
アレディ「勾玉以外には何もないようですが?」
ハーケン「何かトリックがあるんだろ?
マジックプリンセス」
神夜「はい、まかせてください!」
アクセル「じゃ、
お手並み拝見といこうかね、これが」
神夜「不死桜よ、楠舞家の姫が命じます。
隠された道を示したまえ」
(勾玉が輝くと入口が開く)
アルフィミィ「本当に開きましたの!」
小牟「来たのう、ぬるりと」
アシェン「さすが魔乳姫。
見事な魔術っぷりでございなさいます」
零児「隠し通路か。
確かに、霊気がせき止められて
いるようだな」
使者の間
錫華「よいよい、目指すは最上階……
『使者の間』であるぞよ?」
KOS-MOS「了解です。突入を開始します」
アレディ「アグラッドヘイムが、
なぜこの木を狙うのか確かめましょう」
勾玉に触れてみますか?
→はい
いいえ
(2回輝くと側に通れる場所ができる)
勾玉の力はもう発揮されたようだ。
(ヘラ、ヴァナー、ジョームが待っている)
ジョーム「やはり来やがったか!」
ヘラ「ふう、ご苦労なことだね。
……まあ、こうなるとは思ってたけど」
ヴァナー「アレディ・ナアシュ。
これも運命か」
アレディ「ヴァナー殿、ガンド三兄弟……
全員そろっているようですね」
ヘンネ「本腰を入れてきてるってことかい」
ネージュ「外をあんなに穴だらけにして、
何をド企んでいるのかしら!?」
コウタ「住んでる連中のことも考えやがれ」
ヘラ「心配することないよ。
……それどころじゃなくなるからさ」
ハーケン「おいおい、ツノスパッツガール。
あれ以上のことをやらかそうと
してるのか?」
神夜「あなた方がしようとしていることと、
この不死桜……何の関係があるんですか!」
ヴァナー「…………」
根付いたヴェルトバオムの芽
KOS-MOS「これは予測ですが、
ここには……ヴェルトバオムの芽が
植えてあるのではありませんか?」
エスピナ城
カッツェ「そこから発生していた虹の柱を、
エスピナ城で見てるのよねェ」
ヴァナー「芽を植えた? ……違うな」
ヴァナー「この木には、第二のヴェルトバオムと
なってもらうのだ」
T-elos「この巨大な桜を……
あの魂を吸い寄せる樹と同じものにだと?」
ジョーム「そのための準備は済んでるんだ。
てめェらに邪魔はさせねェ……!」
アクセル「いやいや、悪いねえ。
邪魔~するぜ?」
アクセル「勝手に人の敷地に入り込んで、
悪さをしようなんてのは、
感心しないんでな」
アルフィミィ「勝手に入り込んだといえば……
トカゲさんには、お聞きしたいことが
ございますの」
新フォルミッドヘイムに浮上したヴィルキュアキント
アルフィミィ「ヴィルキュアキント……
アインストの残留思念が流れ着く
あの島で……何をされていたんですの?」
ジョーム「なんで任務のことをベラベラと
しゃべんなきゃいけねえんだ、
このパンイチが!」
アルフィミィ「パ、パンイチ……!」
小牟「くっ……!
的確にこっちの弱点を突いてきおる……!」
キュオン「え? 今の弱点!?」
錫華「多少弱点をつかれようとも、
訊かねばならぬことがあるぞよ?」
使者の間
錫華「そちらが悪さをしているのは……
『使者の間』であるな?」
ヘラ「それも答える必要はないさ。
……ま、この木の中枢と言える場所は、
あそこくらいしかないけどね」
ヴァナー「そこまでだ。
もうお互いに話すこともあるまい。
……ここで終わりにするとしよう」
アレディ「そうですね。
アグラッドヘイムと戦う以上、
あなた方との勝負は避けられません」
アレディ「参ります……!」
ヴァナー「…………」
ヴァナー「ヘラ、ジョームよ。
……この戦い、勝敗に意味はない」
ヴァナー「だが、できることなら……勝つ。
わかっているな?」
ジョーム「当たりめえだろ、アニキ!
負けるつもりなんてねェぜッ!」
ヘラ「そうだよ、アニキ。
どうなるのか……この目で見たいしさ」
ヴァナー「……うむ、そうだな」
アレディ(なんだ……?
今、何を話していた……?)
【ヴァナー・ガンド、ヘラ・ガンド、ジョーム・ガンドとの戦闘】
アレディ「終わりです。……ガンド三兄弟」
ヴァナー「そうだな……フフフ……。
あの時の少年に……その仲間に……
敗れることになろうとは、な……」
ヴァナー「……よく……やってくれた」
ドロシー「は? どういう意味ですの?」
M.O.M.O.「え……?
ガンドさんたちから、エネルギー反応!?
増大していきます……!」
ジョーム「ぐ、体が熱い……!
アネ……キ……。オレたちは……」
ヘラ「ああ……負けちまったね……ジョーム。
これで……あたいらの役目は……」
ヴァナー「我々も……最期のようだ……」
ヴァナー「だが、これで……
さらに“成長”は進むだろう……」
アシェン「成長……?
何のことを言っておいでなのでするか?」
アレディ「覇気が薄れていきます……。
もう、彼らは……」
ヴァナー「アレディ、そしてその戦友たちよ。
待っているぞ……先に、な」
ジョーム「アニキ、アネキ……
へへ……終わっちまったなァ」
ヘラ「今が……そうなんだね……アニキ」
ヴァナー「今まで……よくやってくれた。
……逝こう、ヘラ、ジョーム……」
(ガンド三兄弟が光になって消える)
ハーケン「なんだ……!?
奴らのボディが……消えた!?」
アン「光の玉みたいな感じになって、
空に吸い込まれていったよ?」
神夜「今のは、霊魂……?」
アクセル「あれ……?
今の光景……どこかで見たような……」
ヴァールシャイン・リヒカイト
アルフィミィ「アインスト……。
ヴァールシャイン・リヒカイトを
倒した時ですの」
エイゼル「空に消えた“魂”、そして“成長”。
……予想できる答えはひとつだ」
沙夜「……敗北によって成就する計画も
あるってことよ」
琥魔「沙夜お姉様。
では、今の方々は、ご自分の魂を……!?」
アレディ「魂を喰らう樹、ヴェルトバオムに……
捧げた……!?」
零児「奴らも必死のようだな」
(零児が傷を押さえる)
零児「ちっ……! 急いだ方がいい。
“ゆらぎ”に似た次元の断裂が、
この木の中で起きている……!」
使者の間
神夜「わかりました……!
最上階の『使者の間』へ急ぎましょう」
(勾玉の側にある根が消える)
使者の間
神夜「もう少しですね。
ここをまっすぐ行って、ツタを登れば
使者の間です!」
神夜「強い力を感じます……。
急ぎましょう!」
(光り輝いている勾玉の前にリグと百夜がいる。アレディ達が近づくとリグが振り返る)
リグ「やはり貴公らであったか。
アレディ・ナアシュ」
アレディ「リグ・ザ・ガード……。
ここで何をしているのです?」
百夜「………………」
零児「百夜……! 最後の一機か……ッ!」
ヴァナー
エイゼル「紅き鎧の男よ。
……ガンド三兄弟から聞いている。
この木で何を成そうとしているのかを」
リグ「……彼らはよく戦ってくれた。
その英霊は、ヴェルトバオムに
さらなる力を与えてくれるだろう」
カッツェ「アナタ……あの三人がどうなったのか、
知っているのネ?」
リグ「…………」
リグ「この巨木は、
我らの母なる樹とよく似ている」
リグ「使わせてもらう。
……この世界の苗床(なえどこ)として」
アン「苗床? 英霊?
なんだか面倒だけど、ヤバそうだねえ」
神夜「この不死桜で、
勝手極まりないことはさせません!」
アレディ「リグ殿。
この場所と、あなた方の世界は
つながっている……そうですね?」
リグ「…………」
根付いたヴェルトバオムの芽
ネージュ「少し前に、私のエスピナ城に“芽”を
植えたようにね!」
M.O.M.O.「あなたが撤退する時……
“ヴェルトバオムの芽”を通って
転移したこと、記録しているんです……!」
沙夜「あん、百夜ちゃんは、
その同調を安定させるために
連れてきてるんでしょう?」
百夜「………………」
リグ「そう、今この木は……
我がアグラッドヘイムとつながっている」
リグ「ここで散れば……
その魂はヴェルトバオムへ送られるのだ」
リグ「アグラッドヘイムの中枢……
シュテルベン・シュロスの中央に
そびえる、魂の樹へ」
アシェン「このフジザクラを“魂を吸い上げる装置”
に仕立てようっちゅうわけでやんすか」
T-elos「ハッ、お笑いだねえ。
そんなご大層な場所に、私たちに
踏み込まれる隙を作るとは」
リグ「……すべては、高純度のシュラの魂が
手に入らなかったためだ」
アレディ「なに……?」
ヘイムレンとゲルダ
リグ「冷気を司るシュラの一派……
そしてアレディ、貴公らの一派……」
リグ「あの戦いで、
いずれかの魂が手に入るはずだった」
錫華「なるほど、
アレディめが連中を見逃したから……」
リグ「そうだ。
まさか、どちらも生きたまま、
終結を迎えるとは思っていなかった」
ハーケン「OK、予想外アーマー。
もし、俺たちかゲルダたち……
どちらかのソウルが手に入っていたら?」
リグ「…………」
コウタ「だんまりかよ。
……だけど、やばかったかもな」
コウタ「とは言え、アレディ……
やっぱりあんたは正しかったみたいだぜ?」
アレディ「ありがとうございます、コウタ殿」
アクセル「流れはおれたちにあるみたいだな。
……ま、あとはなるようにならあね」
アレディ「リグ・ザ・ガード。
あなたを討ち、この木を守ります」
リグ「いいだろう、シュラよ。
……ここでヴェルトバオムの糧(かて)と
なるがいい」
アレディ「波国より始まりし、あなたとの因縁……
ここで断ちます……!」
【リグ・ザ・ガード、百夜、アインストニヒテ×2との戦闘】
(百夜が爆発する)
小牟「最後の百夜、討ち取ったりぃ~!」
アレディ「勝負ありました。リグ・ザ・ガード」
リグ「……見事であった……」
リグ「アレディ・ナアシュよ……。
貴公は……その拳の迷いと引き換えに……
大きなものを……得ていたようだな……」
KOS-MOS「敵性体のエネルギー反応増大。
先ほどのガンド三兄弟と同様の反応です」
アクセル「消える前に……
ひとつ聞かせてもらえないか?」
アクセル「どうしてあんた、
アインストを従えてたんだ?」
リグ「ヴェルトバオムに
魂を囚われた者たちだ……」
リグ「強い思念を持つがゆえに……
成長のよき糧(かて)となった……」
リグ「朽ちた『異形の腕』から、
多くの思念を解放した貴公らの働き……
すばらしいものだったぞ……」
新フォルミッドヘイムに浮上したヴィルキュアキント
ネージュ「異形の腕って、
アインストのド巣窟だった
ヴィルキュアキントのことよね?」
ヴァールシャイン・リヒカイト
アルフィミィ「あの時……
ヴァールシャイン・リヒカイトから
思念のようなものが抜け出た……」
アルフィミィ「そう感じたのは、
間違いではなかったですの」
アレディ「しかし、
我々があの地を目指したのは偶然です!
あれはアルクオンが……!」
アルクオン「………………」
リグ「そう……その機兵が、
あの『異形の腕』を目指したからこそ……」
リグ「……この計画は
ここまで進めることができたのだ……」
ハーケン「俺たちが苦労して倒した
アインストのボス……
そのソウルをいただいたわけか」
ドロシー「まったく、
うまいことやってくれますわね」
安定したクロスゲート
ヘンネ「アンタらがクロスゲートを
狙ったことと関係はあるのかい?」
リグ「我々は、いつかは別の世界に
行かねばならぬ。
異界の技術クロスゲート……」
リグ「そしてシュラーフェン・セレストに
ビャクヤ……どれも我々にとっては
興味深いものだったのだ……」
コウタ「なんでもヒトサマのモンを
欲しがるんじゃねえぜ!」
リグ「……その通りだな。
我々は…………」
リグ「…………」
リグ「刻が来たようだ……
貴公らの魂をささげることが
できなかったことは心残りだが……」
リグ「先に……逝く。待っているぞ、シュラよ」
アレディ「…………」
(リグが光になって勾玉に吸い込まれる)
アレディ「闘士の魂……か」
錫華「感慨にふけっている場合ではないぞよ?
事態はまだ収拾しておらぬ」
キュオン「敵の国の樹とつながってるんだよね?
どうするの? これ」
琥魔「そういう時は、神夜姫様。
おあとをよろしゅうでございます」
神夜「はい、
『使者の間』を元の状態に戻します」
神夜「皆さん、下がってください」
(勾玉の前に神夜がいて、後ろにアレディ達がいる)
神夜「不死桜よ……。
その身を鎮め、優しき顔に戻りたまえ」
神夜「…………」
(勾玉が輝き、神夜が振り向く)
ハーケン「どうだい? プリンセス?」
神夜「………………」
エスピナ城
神夜「……だめです、エスピナ城の時と違って、
霊力を断ち切ることができません……」
ネージュ「どういうこと?」
根付いたヴェルトバオムの芽
神夜「ここに流れ込んでいる力……
あの“芽”とは比較にならないほどの
強さなんです」
神夜「とても閉じることができません……
このままじゃ、この木は……」
アレディ「………………」
アレディ「神夜姫殿、
逆に“開ける”ことは可能ですか?」
神夜「え? それはできます。
……安定させるのに、少し時間が
かかるかもしれませんけど」
アルフィミィ「アレディ、何を思いついたのですの?」
アレディ「……敵の本丸に乗り込めるのでは
ないかと思います」
アレディ「この木の中に、
アグラッドヘイムの兵たちが
送り込まれたのならば……」
アレディ「その逆もまた然(しか)り、
ということです」
ネージュ「なるほど、打って出ようってわけね」
神夜「わかりました。やってみますね……!」
(神夜が勾玉に向き直る)
神夜「不死桜よ。
楠舞の名において命じます……!」
神夜「その力を我が前に示し、
異界へとつながる門を開きたまえ……!」
(神夜から霊力が発せられ勾玉に吸い込まれると、虹の柱が出現する。神夜が振り向く)
ネージュ「な、なんとドきらびやかな……!
虹の橋が!」
アクセル「おおっ! すげえ!
神夜ちゃん、色々すごかったぜ!」
アシェン「エロスワカメ、うるさいです。
もしかして成功で
ございましたりしますのか? エロス姫」
神夜「はい!
歪んでいた力の流れを戻したんです!」
零児「そいつは重畳。
確かにこの感覚……異界の門が開いたな」
小牟「この橋を渡れば……え~と、
フルータジアに行けるんじゃったか?」
KOS-MOS「シュテルベン・シュロスです。
アグラッドヘイム中枢部の
名称と思われます」
コウタ「ん? ちょっと待ちな、お姫さん。
つながったってことは、
逆に敵が入ってきちまうんじゃねえか?」
神夜「大丈夫ですよ、コウタさん。
安定していない状態で使えば、
どこかに飛んでっちゃいますから」
錫華「ふむ、向こうからは簡単に
入ってこれなくなったということで
あるな?」
神夜「そういうことよ、錫華ちゃん。
月が出るまで待ちましょう」
武酉城・城下町
神夜「皆さん、お宿を用意させます。
城下町へ戻りましょう」
アレディ「わかりました。
ここは退くことにしましょう」
(アレディ以外が歩き去る。アレディが勾玉を振り向く)
アレディ「………………」
(アレディも歩き去る)
神夜「こちらの温泉宿で、お休みください」
ドロシー「個室なんでしょうね?
全員ひとつの部屋にぶち込まれるとかは
カンベンですわよ?」
神夜「大丈夫、個室ですよ♪
お代も楠舞家で出させていただきます」
ネージュ「ド太っ腹! さすが一国の姫ですこと」
エイゼル「休息を取るのはかまわぬが、
次なる動きについてはどうするのだ?」
使者の間
神夜「今晩、不死桜を安定させるための
儀式を行います」
神夜「なので、明日の朝に出発しましょう。
お体を休めてください」
神夜「じゃ、大旦那さん。
皆さんをお部屋にご案内してください」
ヘンネ「オオダンナ?」
士浪「かしこまりました、神夜姫様」
万屋『大判小判』
琥魔「なんであんたが宿にいるんニャ。
……さてはあのボロ店じゃ
食えなくなったようだニャア」
士浪「知らなかったのか?
ここは俺の経営する宿だ。
普段は他の者に任せているがな」
猫騒堂
士浪「やっと店を持った程度で調子に
乗るんじゃないワン。
……駄猫風情が」
琥魔「…………」
琥魔「ああ? このショボ犬が……。
風呂くらいでいい気になるなや」
キュオン「あの~、このバトル、
いつまで見てればいいの?」
錫華「この二匹、
本気で仲が悪いから始末に負えぬぞよ?」
アクセル「温泉かあ。
記憶がなくても、この興奮は変わらんぜ」
カッツェ「ウフフ……
こっそりと、見にいっちゃう?」
アクセル「おっとぉ、マジで?」
アクセル「いやあ……でも……
ほら、ちょっと、何ていうかさ」
カッツェ「レイジにハーケン、アレディにアクセル。
そしてコウタちゃんの鎧の下とか……
どうなってるのかしらねェ、ウフフフ」
アクセル「え!?
見に行くってそっちとか、おれを!?」
アルフィミィ「みんな、温泉大好きですの」
アン「あたしゃ海水の方が落ち着くけどねえ」
アン「ま、敵の本拠地への突入前だし、
さっぱりして臨むとするか」
T-elos「馬鹿どもが。
それならもっと緊張感を持ちな」
KOS-MOS「T-elos、
我々も躯体洗浄によるルックスの
回復を行うべきです」
M.O.M.O.「T-elosさんは
たくさん助けてくれましたから!
モモ、がんばってお背中を流します!」
T-elos「なつくな。
私たちが敵同士だってこと、
忘れてるんじゃないのかい」
沙夜「まあ、いいじゃない。
異世界の温泉っていうのもオツなものよ?
あん、新・天・地……って感じ?」
百夜
零児「沙夜、俺たちも敵同士だ。
それに、すべての百夜を片付け……
おまえは目的を達したはずだ」
零児「俺たちが共に戦う理由も、
同時になくなった」
ロック
沙夜「そうでもなくてよ? ぼうや。
ロック・アイちゃんのこと……
覚えてるでしょう?」
沙夜「あの男を何とかしないと、
また喚(よ)ばれるかもしれない
じゃない?」
小牟「む……まあそうじゃが……」
小牟「またネット中に喚び出されたりしたら、
ページが開きっぱなしになって
恥ずかしいからのう」
アシェン「いつも何を見てるんすか、腐狐様」
沙夜「そんなわけだから、
もう少し一緒にいさせてもらうわね」
毒牛頭と毒馬頭
沙夜「毒牛頭、毒馬頭ちゃんたちから、
まだ連絡もないし、ね」
零児「…………」
ハーケン「OK、オールメンバーズ。
ここで騒いでてもしょうがない」
ハーケン「シロウ、案内を頼むぜ?」
士浪「うむ。まいどありだワン」
コウタ「…………」
アレディ「コウタ殿……?
どうされたのですか?」
コウタ「な、なんでもねえよ。
休もうぜ」
コウタ「…………」
コウタ(ロア、俺を守ってくれるのは
ありがてえんだけどよ)
コウタ(温泉宿に来た時ぐらいは、
アーマーを解除してくれねえもんかな)
(入口方向からアレディが歩いてくる)
アレディ「………………」
アレディ「羅刹機アルクオン。
……来ているな?」
(アルクオンが現れる)
アルクオン「………………」
アレディ「アルクオンよ、我々の争覇……
アグラッドヘイムとの戦いは、
この世界に広がってしまった」
波国
アレディ「……この世界を、波国と同じような
境遇に落としたくはない」
ガグン
アレディ「あとは……敵の王を討つのみなのだから」
(アレディが少し祭壇に近づく)
アレディ「……む?」
(アレディとアルクオンが振り向くと、ネージュが歩いてくる)
ネージュ「私よ。アレディ」
アレディ「ネージュ姫殿、どうしてここに?」
ネージュ「目が覚めただけよ。
その私より、ずいぶんド早起きじゃない?」
ネージュ「出発の時間は、
もう少し後だと思ったけど?」
ネージュ「もしかして、
一人で行くつもりだったりしないわよね?」
アレディ「…………」
ネージュ「これ以上、この世界の人たちに
迷惑をかけないように……とか
思ってるんじゃなくて?」
ヘイムレン
ネージュ「この前、一人でできることには
限界がある……なんて、ライバルに
言い放ったあなたが?」
アレディ「……そうです。ですが……」
ネージュ「それからもうひとつ」
ネージュ「私の護衛の件、最後まで投げ出さない
ようにって言わなかったかしら?」
アレディ「それは……」
ネージュ「それに、私も含め……
この世界を守りたいのは、みんな同じよ」
ネージュ「もう、私がいないと、
すぐに一人になりたがるんだから」
アレディ「…………」
アレディ「……すみませんでした、ネージュ姫殿。
私には、まだ修練が足りないようです」
アレディ「アルクオン」
アルクオン「………………」
(アルクオンがアレディの方を向いてから消える)
ネージュ「さ、戻りましょ、アレディ。
話してたらお腹がすきましてよ?」
アレディ「そうですね、戻りましょう。
……来るべき、争覇の終焉のために」
(アレディとネージュが歩き去る)