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ロストエレンシア

〔神楽天原へのクロスゲート〕

錫華「いかがした? 神楽天原へ戻るぞよ」
ハーケン「悪いがこっちで用を済ませてからな」

〔ツァイト・クロコディールの近く〕

ハーケン「一旦、艦に戻るか」

《ツァイト・クロコディール》

リィ「おお、心配してましたよ、艦長。 連絡が取れないので、ハッキリ言って どこかで野垂れ死にでもされたのかと」
ハーケン「心配してるならもっと言葉には 気を遣ってほしいね、副長」
リィ「ん? プリンセス・カグヤは 金に換えていないんですかい?」
アシェン「いろいろあって、 先延ばしになっておりまする」
神夜「それどころか、他にも結構増えました」
錫華「よいよい、 意外と年季の入った艦であるな」
小牟「ふむ、なかなか豪華なグロブダーじゃな」
KOS-MOS「建造されてから、15~20年ほど 経過していると思われます」
零児「なるほど、“艦長”っていうのは、 こういうことか」
リィ「ほう、4人も!  男とアンドロイドは硬そうですが、 残り2人は…なかなかうまそうですな!」
小牟「あ、焦るでない!  ぬしは腹が減ってるだけなんじゃ!」
小牟「…まったく、 とんでもない冗談を言いよる虎男じゃ」
神夜(冗談……だといいけど…)
KOS-MOS「エンジンの振動音が、不規則な時が ありますが、トラブルが発生している のではありませんか?」
鞠音「新参者のくせに、 なかなか痛いところを突きますわね」
ハーケン「おっと、Dr.マリオン。 相変わらず、ツァイトのご機嫌は 悪いままかい?」
鞠音「そうですわね。 ……というか、あなた」
KOS-MOS「はい」
鞠音「…………」
鞠音「ラボにいらっしゃい。 ちょっと分解して、調べたいですわ」
零児「ちょっと待て。 自然な流れでとんでもないことを 言わないでもらいたいんだが」
鞠音「……誰ですの? あなたは。 部外者は口を挟まないでいただきたい ですわね」
リィ「マリオン博士は、いいメカを見ると 分解せずにはいられない、 マッドサイエンティストなのだ」
小牟「似たようなフレーズをこの前聞いたぞ?  ……ちゅうか、初対面の部外者を 分解しようとすな!」
ハーケン「やれやれ、 この艦も騒がしくなったもんだ」
ハーケン「OK、話を始めようか。 いろいろと話さなけりゃならないことが あるが、そっちはどうだ?」
鞠音「それは私からお話しましょう、艦長。 ラボへお越しください」

[ラボ]

ハーケン「なんだって?  マイティエーラに……ファントムが!?」
鞠音「はい。首都の捜索隊からの情報ですわ。 信憑性は高いでしょうね」
KOS-MOS「ですが、それならば少数の我々を 待たずとも、手は打たれていると 思われますが」
アシェン「なるほど」
鞠音「なるほどじゃありません、アシェン。 ……実際、手は打たれましたわ」
ハーケン「結果は?  ……ここにファントムが運び込まれて いない時点で、なんとなくわかるがな」
神夜「“黒き亡霊”とは、 一度手合わせをしましたから… そう簡単にいくとは思えません」
鞠音「その通り…と申し上げたいところですが、 実は“それ以前の問題”なのですわ」
錫華「それ以前……?  どういう意味であるか?」
鞠音「ファントムが侵入したと思われる ブロックの手前に、“敵”がいる、と」
ハーケン「新しい防衛機構でも働いたか?」
鞠音「……かもしれませんわね。 撤退した捜索隊が持ち帰ったデータを 見る限り、その“敵”とは……」
鞠音「…パーソナルトルーパー“アーベント”」
小牟「あ? 弁当?」
ハーケン「……ッ! アーベントだと…!?  ドクター、そいつは前大戦の……」
鞠音「そう、フォルミッドヘイム側が使用した、 中型戦闘兵器」
鞠音「終戦後は“ナハト”ともども、 行方がわからなくなっていた機体です」
零児「話がつながってきているな。 ……その“戦争”を軸として」
零児(沙夜の動きも、それと関係が あるとしたら……厄介なことになるな)
神夜「ハーケンさん、行ってみましょう!  なにか……すごく嫌な予感がすること 極まりないです…!」
錫華「…………」
神夜「あ……そうだった……。 錫華ちゃん……?」
錫華「よいよい、楔石が砕けるようになった今、 一刻も早く滅魏城に…と思っておったが、 状況はわかっておるぞよ?」
錫華「チャラの助よ、 今回の“黒き亡霊”の件が片付いたら…… わかっておるな?」
ハーケン「OK、うなぎプリンセス、仰せのままに。 メギ・キャッスルのミルトカイル石を 片付けるとしよう」
アシェン「では、行きましょう。 レベル2のカードキーは持っています」
アシェン「向かうべきは……あそこなので ございましたりしますのでしょう」
アシェン(カルディアがわざとカードキーを 残したとしたら…今回の件、おそらくは つながっている)
アシェン(メモリーを失った私と、艦長…… 何かわかるかもしれん)
鞠音「では艦長、ファントムの件、 お忘れなく」
鞠音「そしてあわよくば…アーベントも 連れてきていただきたいですわね」
ハーケン「OK、マッドサイエンティスト。 難易度がまた上がったが…… ま、努力だけはするさ」

〔マイティエーラ内部〕

[Lv2扉前]

???(アーベント)「…………」
神夜「これは……からくり!  もしかして、これが……!」
アシェン「アーベント。『10年戦争』において、 フォルミッドヘイム軍の中核となった 機動兵器に間違いないようです」
アーベント「…………」
ハーケン「……しかも、前回来た時には、 ここの電源はオンにはなっていなかった」
KOS-MOS「ハーケン、扉の向こうからも、 高いエネルギー反応を感知しました」
零児「この艦……真っ二つになっているのに、 まだ機能が生きているということなのか?」
小牟「例のファントムっちゅう黒光りした ニクい奴と、この紅白のめでたい感じの ロボ…関係があるのは確実っぽいのう」
ハーケン「ああ、それを確かめるためにも…… そこのクールメカニックには、 どいてもらわないとな」
錫華「よいよい、やろうぞ?  こやつも連れて来いと言われておるでな」
神夜「白と赤のからくり…… さしずめ“白銀の堕天使”ですね」
ハーケン「しゃれた名前だ。 俺には白い騎士に見えるがな」
ハーケン「OK、ホワイトナイト。 勝負といこう……!」
アーベント「…………」

【アーベント、WR・ナイト×2との戦闘】

アーベント「…………」
(アーベントがワープする)
ハーケン「逃げられたか…。 ファントムといい、アーベントといい、 ドクターの小言は避けられないな」
アシェン「ですが…前大戦の亡霊が、 どうして今になってこの場所に?」
零児「あの黒いロボット…ファントムと 関係があるのは間違いなさそうだな」
神夜「な、なんか進むのが怖いですね……」
KOS-MOS「憂いは断っておくべきだと思います。 この先に進む方法があるなら、 なおさらです」
小牟「ふむ…。 古来より、虎穴に入らずんば正義が力だ。 ……と、言うしのう」
ハーケン「…………」
錫華「む? チャラの進よ、どうした?  いつものように、おーけい…とか 言わぬのかえ?」
ハーケン「どうも、気が進まないのさ。 ……珍しく胸騒ぎがするんでな」
アシェン「艦長……」
ハーケン「フッ、そんな顔をするなよ、アシェン」
ハーケン「OK、レベル2のカードキーはあるんだ。 ……いくぜ」
ハーケン「ああ、そうだ、アシェン。 アーベントの破片を、いくつか集めて おいてくれ」
ハーケン「Dr.マリオンに解析してもらおうぜ?」
アシェン「了解です。 普通の人には嫌がらせですが、 あの人にはとんでもないお宝でしょう」

カードキーLV2を使いました。

[レベル2の扉の奥]

錫華「ここは……なんであるか?」
神夜「光の看板がキレイなこと極まりないです」
KOS-MOS「モニター類、ほぼすべて完全な形で 機能しているようです」
ハーケン「20年以上前に墜落したってのに、 呆れた頑丈さだな」
ハーケン「……というより、 誰かが最近起動させた…ってことか?」
アシェン「前回来た時、レベル2の扉の向こうから エネルギー反応はありませんでした。 おそらくはそういうことでしょう」
小牟「…ちゅうか、このモニターはすごいのう。 なんじゃこれは? 色々映っておるが… プロトイメージジェネレーター…?」
KOS-MOS「いえ、メンテナンス用のデータベースで あると思われます」
KOS-MOS「データが破損しており、 現在表示されている映像データ以外に 読み取れないブロックも存在しますが…」
KOS-MOS「この艦に搭載されている、 もしくはされていた機動兵器の データのようです」
アシェン「そうですか」
ハーケン「同じアンドロイドなんだから、 おまえも読み取る努力をしろ、アシェン」
アシェン「KOS-MOS、内容をよろしく」
KOS-MOS「了解。 この艦には、戦闘用アンドロイドが 多数積載されていたようです」
KOS-MOS「……通称、Wシリーズ」
神夜「だぶりゅう?  …あらあら? アシェン…さん?」
アシェン「…ミラビリス・キャッスルで交戦した カルディア・バシリッサは『W06』を 名乗っちょりましたのでした」
アシェン「そして私の破損したメモリーデータにも、 コードナンバーだけは残っています」
アシェン「……W07と」
錫華「つまり、そちはこのロストエレンシア でもない、異世界から来たからくり… というわけか」
アシェン「カルディアは、それを認識させようと、 カードキーを残していったのでしょう」
アシェン(それを認識したからといって、 それ以外のメモリーがない私には、 何ができるわけでもないが…)
零児「ハーケン、おまえもまさか……」
ハーケン「おっと待った。 俺はヒューマン・ビーイング…人間だぜ?  身体検査もしたし、快食快便がウリさ」
ハーケン「……アシェン、 おまえが何者だろうと、俺は気にしない」
ハーケン「20年以上も一緒にいるんだ、 俺たちは……ファミリーなんだからな」
アシェン「…………ありがとうございます、艦長」
ハーケン「KOS-MOS、 他に何か読み取れたものはあるかい?」
KOS-MOS「はい。 先ほど交戦したアーベントという 機体以外に……」
KOS-MOS「……『ナハト』『ファントム』の 機体スペックも存在します」
ハーケン「……なに……!?」
ハーケン「ナハト、アーベント、そしてファントム。 ……あの戦争で使われたマシーンは、 すべてこのマイティエーラから…!?」
アシェン「ですが艦長、それは考えにくいのでは ないでしょうか?」
アシェン「あの戦争中、エルフェテイルへの クロスゲートが安定しまくったことは、 何回もありませんのです」
アシェン「その時に、3体が持ち出されたとは 考えにくいのでは?」
KOS-MOS「待ってください。 該当する3機の機動兵器ですが……」
KOS-MOS「データ上では、 “20m級の有人操縦用機動兵器”と なっています」
神夜「でかっ!  でも…今まで戦った“黒き亡霊”や、 さっきの“白銀の堕天使”は……」
零児「ああ、せいぜい3~4m…… と言ったところだったな」
小牟「ダウンサイジングの世の中じゃからの。 小さくしたんとちゃうんか?」
錫華「……戦術からくり」
錫華「神楽天原に伝わっておる、 “伝統攻芸・戦術からくり”のような 技術で造られておるとしたら?」
零児「…そうか、ジャキカンフーも、 奴らと同じく3m級のロボット…!」
錫華「間違えるでない。 邪鬼銃王(ジャキガンオー)である」
KOS-MOS「可能性はそれが一番高いと思われます。 データを利用し、いわば“レプリカ”に 近いものを造り出す…」
アシェン「それができる世界は、 カグラアマハラ以外だと……」
ハーケン「フォルミッドヘイム……か」
ハーケン「たしかにリトルガールが“戦術砲機” ウイングガールが“ビームセイバー” なんかを使っていたな」
アシェン「フォルミッドの技術レベルは、 我々の世界と同等か、それ以上です」
ハーケン「前大戦で、オルケストルの連中が ナハトやアーベントを使っていた理由が 見えてきたか」
アシェン「ですが…… やはり話がつながらない所があります」
アシェン「このデータを持ち出すこともまた、 戦時中は不可能だったということです」
錫華「話が振り出しに戻ってしまったぞよ?」
小牟「…早く手を打たんと、20mの スーパーロボットと大戦をするハメに なるやもしれんのう…」
神夜「ふ、踏まれたら終わりじゃないですか…」
神夜「でも…この看板のおかげで、 “黒き亡霊”がこの奥にいるというのが、 偶然じゃないことがわかりましたね」
ハーケン「ああ、たまたま雨宿りに駆け込んだ… というようなことはあり得ない」
ハーケン「アーベントがそれを守ろうと していたこともだ」
零児「行くか? ハーケン」
ハーケン「OK、ミステリアスツアーを始めよう。 何が出るのか…ちっともワクワクは しないがな」


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