零児「これで偽物…一人目か」
小牟「びっくりするくらい、何から何まで
クリソツじゃの」
ブルース「ちっ、後味の悪い連中だぜ」
ワルキューレ「この痛みが…クリノに伝わって
いなければいいのですが…」
小牟「そういう仕組みなん? こやつらって」
翔「絶対数は多くないが、犯罪超人ドッペル…
まこと、厄介な者達だ」
レジーナ「気分的にもあまりよくはないわね」
マスヨ「そういう意味でも、敵としては優秀よ」
マスヨ「甘ちゃんじゃ、攻撃を躊躇するかもね」
凱「うむ。精神的打撃を与える…
戦(いくさ)においては効果的でござるな」
春麗「感心してる場合じゃないわ。
まだ残ってるわよ」
鳳鈴「そうね。
敵と割り切って…始末しましょう」
レイレイ「まあ、モリガンとかのニセモノだったら、
ボコボコのフタフタにしたいアルケドな」
ひろみ「…最大の攻撃は、人間関係が浮き彫りに
なる事だったりして」
ひろみ「…あっ! 熱源体が複数接近中です!」
ひろみ「場所は…私達が入ってきた出入り口の
方向です!」
零児「俺達が来た方向?
…はぐれたメンバーか?」
レジーナ「可能性はあるわね」
ジュノ「それは厄介ですねえ…。さて…」
(プーカァが出現)
プーカァ「………」
小牟「お、おわっ!?」
小牟「…い、いたっけか? こんな仲間」
ワルキューレ「記憶にはありませんが…ええと…」
春麗「悩むまでもないでしょ!
味方じゃなくて敵だっただけよ!」
ドラック「…例の連中か」
ジュノ「ふふふ…残念でしたねえ」
ジュノ「私どもの仲間の方でしたよ」
コブン28号「また反応がありましたぁ~!
誰か上がって来ますぅ~!」
タキ「ちっ、さすがに敵地では不利か…!」
(エレベーターが上がってくる、ホリ・タイゾウが乗ってる)
???(タイゾウ)「ちっ、奥まで行き過ぎたぜ」
???(タイゾウ)「おい、ロック! ロール!
生きてるかッ!?」
マスヨ「……ッ!」
ロール「タイゾウさん! 無事だったんですね!」
トロン「こっちは仲間…という事らしいですわね」
トロン「…あの担いでる削岩機みたいなのを
見る限り…ディグアウターかしら?」
マスヨ「…あれは武器よ、トロンちゃん」
ワルキューレ「あの方、ご存じなのですか?」
マスヨ「ええ、よ~く知ってるわ」
マスヨ「ロック君達がさっき言いかけてた、
先に入ってった人って…」
タイゾウ「ん? おまえ…マスヨか!?」
タイゾウ「…久しぶりだな。
宇宙軍に入ったと聞いたが…」
タイゾウ「フッ…
カッコは前と変わらねえみてえじゃねえか」
マスヨ「あなたもね、タイゾウ君」
ひろみ「…先輩、あの人が!?」
マスヨ「そうよ。…彼はホリ・タイゾウ」
マスヨ「『バラデューク奇襲作戦』…
辺境宙域、“史上最悪の作戦”と
言われたあの戦い」
マスヨ「私達…空間騎兵を要塞内部に突入させる
ために、突破口を開いた特殊工作部隊…
その最後の生き残り」
ロール「え? タイゾウさんって…
軍の人だったんですか!?」
ロック「僕らには、ただの冒険家だって…」
タイゾウ「………」
マスヨ「退役してディグアウターになったって話…
本当だったみたいね」
マスヨ「連絡のひとつも寄こさないから、
どこかの遺跡でのたれ死にでもしたのかと
思ってたわ」
春麗「なんか…今までのパターンと違って、
知り合いに会ったっていうのにギスギス
してない?」
タキ「うむ。話の内容はよくわからぬが…
仲違いをしているようだな」
ひろみ「そ、そうなんですかね? …先輩?」
マスヨ「勝手にいなくなった事に、軽く嫌味を
言っただけよ」
タイゾウ「あの作戦で、何人死んだと思ってる」
タイゾウ「おまえが知らないとは言わせねえ。
…俺はもうごめんだ」
マスヨ「………」
ブルース「まあいいさ。
なんにしても元同僚…って事らしいな」
ブルース「だったら話は早いぜ」
ブルース「おい、あんた!
俺達は味方だ! 助けに来た!」
タイゾウ「なに…?」
レイレイ「…助けにって…そうだったアルか?」
鳳鈴「相手を安心させるための常套手段よ」
鳳鈴「冬瓜(ドングァ)のくせに、こういう
ところは気が回るわね」
タイゾウ「助けに…だと? おいマスヨ、
おまえらどうやってここに来た?」
タイゾウ「俺達は遺跡から急にこんな所に出た。
抜け出し方を知っているのか?」
小牟「そんなん、わしらが聞きたいわ!」
小牟「どこに行けばここを出られるんじゃ!」
レイレイ「う、うわあ! 逆ギレで台無しアル!」
ジュノ「おやおや、
お知り合いだったようですね」
ジュノ「ここを抜け出す方法ですか?
心配せずとも、仲良く同じ所へ送って
あげましょう」
零児「地獄に…ってわけか?」
零児「どの道、また行かなきゃならない所でな。
今は遠慮しておく」
凱「左様。行く手を阻むならば容赦はせん!」
ジュノ「勇ましいですねえ。
ですが、そちらの戦力とこちらの戦力…
どちらが増えたかは明白ですがね」
レジーナ「確かにね。
丸っこいのがずいぶん増えたわ」
トロン「敵はこの数、こっちは一人…
割が合いませんわね」
プーカァ「………」
タイゾウ「そりゃ悪い事したな」
タイゾウ「そうだ。
こいつらだがな、この施設の奥で…
“創られて”やがったぜ」
マスヨ「この突然変異体が!?」
タイゾウ「ああ。
カプセルん中にプカプカ浮かんでやがった」
タイゾウ「…オクティ族も一緒にな」
小牟「え~と…カ、カプセル怪獣…?」
翔「カプセル…!」
翔「否!
それはグランドマスターの力ではない…!」
翔「ジェノサイドに与した
マッドサイエンティスト…Dr.T.Wの
モンスター培養技術…!」
ドラック「ようやく気付いたか…コマンドーチーム」
ブルース「わからない事だらけだが、ヤバそうな
雰囲気だな」
ブルース「さっさと撤退した方がよさそうだ」
鳳鈴「逃げるが勝ちって言葉もある事だし」
ロール「で、でも…」
ひろみ「ああ、そうか」
フラッター号
ひろみ「この船、ここに置いときっぱなし…って
わけにもいかないですよね」
零児「ああ、脱出に使えるかもしれない」
零児「…この場はここで戦り合うしかないか」
マスヨ「タイゾウ君…また一緒に戦ってくれる?」
マスヨ「この件…
ここだけの話じゃ終わらないわよ」
タイゾウ「…気にすんな、マスヨ」
タイゾウ「俺も元辺境警備隊…“あの戦い”とは、
死ぬまで縁は切れねえのさ。…たぶんな」
ドラック「ぐおおっ!」
翔「ここがおぬしの死に場所なり! 覚悟!」
ドラック「オマエ達はここを抜け出せん!」
ドラック「ニンジャコマンドーよ、ここはオマエの
死に場所よ! フハハハハハ!」
(ドラックが撤退)
翔「…確かに。
ここを抜け出す手を早々に考えねば」
ロール「それなんですけど…
“あのコ”が使えると思います」
翔「む?」
(フラッター号を見る)
ロック「フラッター号…
僕らが乗っていた飛空船です」
コブン1号「名案ですぅ」
トロン「ふん、ゲゼルシャフト号に比べれば、
小魚みたいな物ですけど…」
トロン「ま、使えますわよね」
ロール「ちょっと!
あのコの事、悪く言わないで!」
ロール「そんな人、乗せてあげないんだから!」
トロン「い~わよォ~だ!
だぁ~れが無理に乗せてくれなんて!」
ロック「よしなよ、二人とも」
(フラッター号を見る)
ロック「でも、落下の衝撃で壁と壁の間に…」
タイゾウ「フッ…
めり込んだ外壁部分をぶち壊しゃいい」
タイゾウ「そういうのは俺の専門だ」
タイゾウ「仕事の邪魔をされちゃかなわねえ」
タイゾウ「残った敵を片付けるぜ」
ジュノ「おやおや…やられてしまいましたよ」
ジュノ「やはり、まだ私の戦闘能力も戻って
いないようです」
ジュノ「これはなかなか、歯がゆいものですね」
ロック「君は…“あの時の君”じゃないようだね」
ジュノ「……?」
零児「こいつ…全然こたえてない?」
零児「いや、ボディは破損している…
戦闘能力はもうないはずだが…」
コブン17号「きっとガマンしてるんですぅ!」
ひろみ「あなた達もロボットでしょうに…。
我慢って」
タキ「ふん、なかなか良くできたからくりだ」
タキ「これだけの傷を受けても平然と
しているとはな」
小牟「攻撃も相当なモンじゃったぞ。
いつ、目からビィーム! とか来るかと…」
マスヨ「KOS-MOSとか、そのレベルの
技術でできているようね」
マスヨ「グランドマスターが造ったのかしら」
ジュノ「それは違いますよ。
メモリーの復元こそ彼の力ですがね」
ジュノ「彼は私を造った技術に興味を持った
ようです」
ジュノ「あとは…持ちつ持たれつ、ですかね」
翔「あの冥王が興味を持つもの…だと?」
翔「おぬしを形作っている技術の事か?」
ジュノ「さて…これ以上は話しても無意味です」
凱「口の達者なカラクリでござるな」
凱「だが…!」
レジーナ「ええ、ロボットなら、修理されたら
元に戻ってしまうわ」
レジーナ「頭を潰すべきよ」
ロック「ジュノは…逃がしちゃいけない…!」
ロック「ここで倒さなきゃ…!」
ロール「ロック、どうしたの?
さっきから…ちょっとヘンだよ?」
ワルキューレ「何か…
特別な感情でもあるのですか? 彼に」
レイレイ「“特別な感情”…って、なんかゴカイを
生みそうな発言アルな」
ワルキューレ「い、いえ、私はそんな…」
トロン「もう! 外野は黙ってて!」
トロン「ロック、あいつとメインゲートの奥で
戦ったんでしょ?」
トロン「その時に、何かされたの!?」
ロック「………」
ジュノ「あなたの私を見る目…そこまで毛嫌い
されると、逆に気になります」
ジュノ「メモリーの修復を急ぐとしましょう」
ジュノ「では、このへんで」
ロック「ま、待て!」
(ジュノが出現した位置まで移動)
春麗「まだここまで動けるの!?」
(ジュノが撤退)
鳳鈴「…甘く見たわね。
大した性能よ、あのロボット」
ロック「くっ…!」
タイゾウ「どうした、ロック」
タイゾウ「その入れ込み方…普通じゃないぜ?」
ロック「いえ…なんでも…ないです」
ロック(あいつは人間を処理する対象くらいにしか
見てない…危険なんだ…放っておくには…)
零児「…とりあえず、切り抜けられたようだな」
ロール「みなさん…ありがとう」
フラッター号
ロール「おかげで、このコを壊されずに
済みました」
ロック「一時はどうなるかと思いました」
ワルキューレ「ご無事でなによりです」
ワルキューレ「ですが…
まだ無事を喜ぶのは早いようですね」
凱「うむ。状況は変わっておらぬ」
凱「これから先が肝要でござる」
タキ「ここにいるのが確実となった、
御剣達の事も気にかかるな」
零児「連絡をとる方法でもあればいいが…」
マスヨ「…この際、仕方がないわね」
マスヨ「ひろみちゃん、敵に察知される恐れが
あるけど…全周波数でSOSを発信して」
ひろみ「了解(コピー)」
ブルース「なるほど。それで他の連中が
気付いてくれりゃいいけどな」
小牟「ふ~む。思い切って、こっちから捜しに
行くのはどうかのう」
レジーナ「それはアウトよ」
レジーナ「元の場所からはなるべく動かない…
遭難した時の基本よ」
小牟「…そうなんだ」
零児「フォローはしないからな」
鳳鈴「遭難…って言うのとは違う気もするけど、
ミイラ取りがミイラに…って言葉もあるし」
レイレイ「まあまあ、大丈夫アルよ。
ミイラになったとしたって…」
レイレイ「ホラ、アタシを見れば。
意外とお肌もツヤツヤ」
春麗「…そういう問題じゃないわよ」
零児「それに、信号を出している限り、
敵も来るだろう」
零児「人数を割いてしまっては、迎撃に
支障が出る」
フラッター号
翔「うむ。そこな船にて脱出を図るべきだ」
タイゾウ「なら、一仕事するか」
タイゾウ「ロック、手伝え。あと、そこのロボットに
乗った嬢ちゃんもだ」
ロック「わかりました」
トロン「仕方ありませんわね。…あなた達!」
コブン1号「はぁ~い!」
(フラッター号を見る)
ロール「待っててね、フラッター号。
今、助けてあげるからね」