ケン「まったく、どこをブラブラしてやがった。
だから携帯電話は持っとけって、前から
言ってただろうが」
リュウ「………」
ケン「日本にいたんだってな？
師匠（せんせい）の墓参りなら、俺にも
声をかけ…」
リュウ「…豪鬼に会った」
ケン「……！」
リュウ「師匠（せんせい）の墓の前…
どうやら、俺かおまえを待っていたらしい」
ケン「まさか…やり合ったのか！？」
リュウ「もしそうなら、無傷でここにはいないさ」
リュウ「…奴は…“来るべき時が来た”と」
ケン「へっ、拳を極めし者なんて、ご大層な
肩書きを持ってる野郎が、拳で語らずに
謎かけかよ」
ケン「…来るべき時が来た、ね。
今回の事が関係あるとは思いたくねえが…」
リュウ「……？」
ケン「例の秘密結社…シャドルーが、また活動を
始めたらしい」
リュウ「例…の…？」
リュウ「馬鹿な！ “奴”はあの時、俺が…！」
ケン「今のところ、噂の域を出ちゃいないが…
あの姉ちゃんが動いてるからな」
リュウ「姉ちゃん…春麗の事か？」
ケン「ああ、あの張り切りようを見る限りじゃ、
丸っきりのガセネタとも考えにくいぜ」
ケン「シャドルーを追ってるチュンリーの
行き先は…日本だ」
リュウ「シャドルーが日本へ…！？ 一体何を…」
ケン「さあな」
ケン「…仕方ねえ、行くしかねえのか。
俺は師匠（せんせい）の
墓参り、まだだしな」
ケン「おまえはトンボ返りになっちまうが…」
リュウ「かまわないさ」
ブルース「…日本まで、あと３時間ってとこか」
ブルース「ハッ…またこの船に乗る事になるとはな」
？？？(鳳鈴)「正確には“同型船”よ」
ブルース「同じ事さ。あの事件は“上”からの圧力で
なかった事にされてる…」
ブルース「だからこの船は、あくまでただの
スペンサーレイン号さ」
ブルース「真実を知ってるのは、俺と…
おまえだけだ、フォンリン」
鳳鈴「………」
ブルース「今回はお仲間って事でいいんだよな」
ブルース「中国安全部の工作員さんよ」
鳳鈴「前にも言ったでしょう？」
鳳鈴「…スパイに味方はいないわ、ブルース」
ブルース「そうだったな」
ブルース「…で、どうなんだ？
…『感染者』の可能性がある娘ってのは」
鳳鈴「とりあえずはシロよ。とりあえずは、ね」
ブルース「おまえにしては、はっきりしない
言い方だな」
ブルース「…前みたいな事はごめんだ。
疑わしいなら、隔離するしかない」
鳳鈴「“あのウイルス”の反応はないわ。
それは確実よ」
鳳鈴「ただ…」
ブルース「なんだよ、はっきり言え、フォンリン」
鳳鈴「“生きていない”ようなのよ」
ブルース「………」
鳳鈴「生きていないから“死んでいる”とは
限らない」
鳳鈴「その意味がわからないとは言わせないわ。
…あのウイルスに関わった以上はね」
ブルース「限りなく生きている人間に近い…死人か」
ブルース「またこの船で、何かが起こるというのか？」
鳳鈴「今度はあなたの番ね、ブルース。
…なぜアメリカ統合戦略軍のエージェントが
ここにいるの？」
ブルース「おまえの事が忘れられなかったのさ」
鳳鈴「真面目に答えて」
ブルース「つれない女だな」
ブルース「…秘密結社『シャドルー』の事は
知ってるな」
鳳鈴「最近、また動き始めた犯罪組織ね。
ＩＣＰＯが追っているという話は
聞いているわ」
ブルース「詳しいな」
鳳鈴「ＩＣＰＯに知り合いの刑事がいるのよ」
鳳鈴「で？」
ブルース「そいつらが、日本へ向かったらしい」
ブルース「そして…この船で、ある機密データが
入ったディスクを運搬しているって話だ」
鳳鈴「機密データ…？」
ブルース「“第三のエネルギー資源”さ」
鳳鈴「『サードエナジー』…！？」
鳳鈴「でも、アイビス島の実験施設はもう…」
ブルース「そんな事は知ったこっちゃないさ。
俺はそれを取り戻して来いと言われた
だけだからな」
鳳鈴「見つかったの？」
ブルース「見当はついてる。
…この船の構造については詳しいんでな」
鳳鈴「…娯楽室」
ブルース「さて、な」
ブルース「協力しろとは言わないが、邪魔は
しないでくれよ」
鳳鈴「安心して。
あなたにかまってる暇などないわ」
（鳳鈴が立ち去る）
ブルース「ハッ…偉そうに」
ブルース（サードエナジーに、感染の可能性が
ある乗客…か）
ブルース（何も起こらなけりゃいいがな）
？？？(ドルアーガ)「ククク…そうか…乙女の騎士がな」
ジョーカー「おやおや、とうとう動き出しましたか。
とはいえ、そう簡単にはここまで
来られないでしょうねェ」
ジョーカー「相棒とも別行動では、さらに無理。
のほほほほほ」
レッドアリーマー・ジョーカー「報告は以上だ…では、失礼する」
ジョーカー「ずいぶんお急ぎですねェ。
もう少しゆっくりされたらいかがです？」
ジョーカー「同じジョーカー同士、お茶でも」
レッドアリーマー・ジョーカー「………」
レッドアリーマー・ジョーカー（アスタロト様も、なぜこのような輩と…。
寝首をかかれるような事にならねばいいが）
（レッドアリーマー・ジョーカーが立ち去る）
ジョーカー「いやはや、愛想がないですねェ」
？？？(ドルアーガ)「かまわん。
あの手の者はそれはそれで役に立つ」
？？？(ドルアーガ)「…ジョーカーよ、我が力が戻るまで…
もうしばらくかかる」
？？？(ドルアーガ)「“生贄”の方はどうなっている？」
ジョーカー「ご心配なく。
物質界への扉…完全に開く事ができまして」
？？？(ドルアーガ)「ほう…」
ジョーカー「あちら側は、強い生命力に満ちた者達の
宝庫…ピッチピチの生贄をご用意いたし
ましょう」
？？？(ドルアーガ)「…急げ、一刻も早くだ」
ジョーカー「のほほほ…
そうおっしゃられると思っておりまして、
先に“ある者”を送り込んでおきました」
ジョーカー「あちら側で『デビル因子』と呼ばれている
面白げな素材を見つけましたのでねェ」
？？？(ドルアーガ)「ふん…抜け目のない男よ。何か望みだ？」
ジョーカー「はてさて…ワタクシは面白ければ
何でもかまいませんので」
ジョーカー「それでは、そろそろワタクシも
参りましょうか」
ジョーカー「では、今しばらくお待ちを。
…ドルアーガ様」
（ジョーカーが立ち去る）
ドルアーガ「…あのような者達を使わねばならんとは、
力の戻らぬ我が体…なんと歯がゆい事よ」
ドルアーガ「だが…クククク…
次こそは貴様を八つ裂きにしてくれる…」
ドルアーガ「待っておれよ…ギルガメス…！」
（非常ベル）
鳳鈴「ブルースッ！」
ブルース「くそ、一眠りしようとしてたのに…」
ブルース「何が起こった、フォンリン！」
鳳鈴「よくはわからないけど、甲板に化け物が
出たって話よ！」
ブルース「化け物だと！？」
ブルース「そうか、日本は確か…
ここ最近、その手の事件が多いんだったな」
鳳鈴「でも、まだかなり離れているわよ！？」
ブルース「出てきちまったのは事実だ」
ブルース「…そうだ、あの娘はどうした？ 例の…」
鳳鈴「それが…この混乱で、目を離した隙に…」
ブルース「…何やってるんだ！
問題が起こったらどうするつもりだッ！」
鳳鈴「そんな事わかってるわよ！」
ブルース「ちっ…！ おまえは甲板に行け！」
ブルース「俺は乗客を避難させる！」
ブルース「…武器は！？」
鳳鈴「拳銃なら隠し持ってきたわ」
ブルース「俺と同じか。
それで何とかなりゃいいが…」
ブルース「行け！ 俺もすぐに行く！」
鳳鈴「わかったわ」
（鳳鈴が立ち去る）
ブルース「…俺も俺の仕事をするか…！」
ブルース「ここだ、娯楽室。この奥に…」
ブルース「…誰だッ！」
？？？(レジーナ)「………」
ブルース「この非常時にコソドロとはな。
…まさか、シャドルーの工作員か」
？？？(レジーナ)「それはこっちの台詞よ」
ブルース「…おまえ…同業者だな？」
ブルース「その格好…
『特務機関Ｓ．Ｏ．Ｒ．Ｔ．』か」
？？？(レジーナ)「………」
ブルース「赤毛の女工作員か。
おまえ、『サードエナジー暴走事件』の…」
？？？(レジーナ)「答える義務はないわ」
ブルース「フッ、言わなくてもいいさ」
ブルース「コードネームは確か…“レジーナ”。
当然、狙いは…」
レジーナ「…これよ」
メモリディスク
ブルース「そいつだ。…サードエナジーに関する
機密データが入ったディスク」
レジーナ「早い者勝ちという事にさせてもらうわ」
レジーナ「運がなかったわね」
ブルース「…モンスターに殺されちまったら、
誰が持っていたって関係ない」
レジーナ「そのようね。現状を考えれば」
ブルース「甲板…プールデッキで戦ってる奴がいる。
武器を持ってるならつきあえ」
ブルース「同業のよしみ…ってやつでな」
レジーナ「…この際仕方がないわね。だけど、
一つ言っておくわ」
レジーナ「…スパイに味方はいなくてよ、
ブルース・マッギャヴァン」
ブルース「どっかで聞いたぜ、その台詞」
レジーナ「……？」
ブルース「こっちの話さ。…さあ、いくぜ！」
鳳鈴「こんな所にいた！ ちょっと、あなた！」
鳳鈴「ええと…」
？？？(レイレイ)「レイレイだよ」
鳳鈴「そうだったわね」
鳳鈴「ともかく、ここは逃げなさい！
船倉まで避難するのよ！」
レイレイ「え？ な、なんで？」
鳳鈴「なんでって…」
（死神が船首に出現）
鳳鈴「なに…！？ 骸骨…！？」
鳳鈴「くっ、見てわからないの！？
化け物が攻めてきてるのよ！」
レイレイ「…まあ、この程度なら大丈夫なワケ」
レイレイ「キミは下がってていいアルよん」
鳳鈴「そういうわけにはいかないわ！」
（メイジゴーストが船首に出現）
レイレイ「ほらぁ、早くしないと悪魔だらけアルよ」
レイレイ「もう、アイヤーとかシェーシェーとか
言ってる場合じゃないワケ」
鳳鈴「…一言も言ってないんだけど」
レイレイ「まあまあ、人間はキミだけだし…」
レイレイ「アタシは武器もこの通り！」
鳳鈴（人間は私だけ…？）
レイレイ「じゃ、いくアルよ！」
鳳鈴「この際仕方がないわ…！
あなたから目を離すわけにもいかないし」
鳳鈴「こんな事なら、もう少し武器を
持ってくるんだった…」
レイレイ「ん～、だったら、爆弾を貸してあげるよ」
鳳鈴「え？」
レイレイ「投げやすいには投げやすいんだけど…
このツメだと、ピンがうまく抜けないワケ」
レイレイ「じゃ、よろしく～」
鳳鈴「ちょっと、これ…何個持ってるの！？」
レイレイ「無くなってもまだ有るアルよ、なんてね」
鳳鈴「………」
（レイレイと鳳鈴がペアユニットに）
（ブルース＆レジーナが出現）
ブルース「フォンリン！」
鳳鈴「ブルース、遅いわよ！」
レジーナ「…あの女は？」
ブルース「中国安全部の工作員だ。名はフォンリン」
ブルース「もう一人のチャイニーズが…例の娘か」
レジーナ「例の？」
レイレイ「ニ～ハオ！ レイレイアルよ～！」
ブルース「レイレイね。…詳しい話は後だ」
ブルース「…見てみろよ、ホントにモンスターだ」
レジーナ「あんな貧弱なナリでモンスター？」
レジーナ「…馬鹿でかい爬虫類に比べれば、
かわいいものね」
ブルース「は…？」
レジーナ「…いいえ、何でも」
レジーナ「ああ、武器はこれを使うといいわ」
レジーナ「ショットガンにアサルトライフル…
使い方はわかってるわね？」
ブルース「これはこれはご親切に」
ブルース「…おまえはいいのか？」
レジーナ「拳銃と、近接用のスタンガン…いざと
いう時はミサイルランチャーを使うわ」
ブルース「…なんてもん持ち込んでやがる。
日本で戦争でもやらかすつもりだった
のかよ…」
鳳鈴「冬瓜（ドングァ）！
無駄話はやめなさい！」
鳳鈴「戦えるの！？ どうなの！」
レイレイ「周りが見えてないねぇ。
ホント冬瓜（ドングァ）アル」
レジーナ「ドングァ？」
ブルース「ちっ…気にするなよ。いくぞ！」
（ザベル＝ザロックが出現）
ザベル「ヒャーハァ！
楽しくやってるみてェーじゃねェーか！」
レジーナ「新手のモンスター！？」
ブルース「なんだぁ！？
この腐りかけのゾンビ野郎…！」
鳳鈴「…つくづく縁があるみたいね…私達」
レイレイ「うわ…！ やっば！」
ザベル「あァーーん？」
ザベル「ドゥワァーーオッ！」
ザベル「マァイスゥィィーート・ハァーーート！
レェイレイちゅわァーーん！」
レイレイ「…アイヤ～」
鳳鈴「あなたまさか…モンスターの仲間なの？」
レイレイ「ん～、まあ…なんというか…その～」
ザベル「ＹＯ！ ＹＯ！ ネエちゃん！」
ザベル「オレのラヴィンベイベェ・レイレイ
ちゅわんを困らせてんじゃネェ～ぜ！」
ザベル「ヒャハー！」
ブルース「なんなんだ、あの野郎…」
レイレイ「…射殺してくれたら、ちゃんと事情を
話すアルね」
レジーナ「爆殺でもいいわね」
レイレイ「殺り方は問わないアル」
ザベル「怖ェー女どもだゼ！
じゃあよォ、オレからも怖～い話を
してやるぜェ！」
ザベル「…船の中によォ、何匹かバラまい
といたぜ…」
鳳鈴「…なっ…！」
レジーナ「なんて事をッ…！」
ザベル「今頃、船ン中ァ、パーティが
始まってんゼ？」
ザベル「阿鼻叫喚のブラッディパーティがよォ！」
ザベル「ヒャァーーッハァッ！」
ブルース「くっ…この腐れ外道が！
地獄に堕ちやがれッ！」
ザベル「今、そこから来たばかりだゼェッ！」
ブルース「くそ、ここであまり時間は
かけられねえ！」
鳳鈴「早く、船の中に！」
ザベル「させねェさせねェ。
みんなで地獄へ逝こうゼィ！」
ザベル「レイレイちゅわんとだったら、天国でも
かまわねェケドなァ！」
レイレイ「うぐぐ…」
（グリーンローパーが出現）
レジーナ「船内から…！？」
ザベル「なんだァ？
もォー喰い尽くしちまったの…」
ザベル「ああ？
なンでそんなにボロボロなんだァ？」
（風間仁が出現）
仁「…なるほど。ここから来たらしいな」
レイレイ「やるねぇ！ 追い出してきたよ、あの人」
ザベル「なにィッ！？」
ザベル（んん！？
あの野郎から感じる力…なんだァ？）
仁「おい！ あんたら、そっちは！」
（反対側からブルーナイトが出現）
ザベル「おいおいおいおいおいおいッ！」
（リュウとケン・マスターズが出現）
ケン「こっちもこれで最後だ！」
リュウ「…思ったより楽に追い出せたな」
ブルース「あれは…おい、あんた！
全米格闘チャンピオンのケン・マスターズか？」
ケン「そういうこった！
へへっ、有名人はこういう時はラクだぜ」
ケン「で、こっちは修行仲間のリュウだ」
リュウ「船内の化け物…残るはこいつらのみだ。
一気に倒すぞ…！」
レジーナ「あなたは？」
仁「…風間仁。ただの日本人だ」
仁「だが、この場は助太刀させてもらう！」
鳳鈴（カザマ・ジン…空手の構え…。
もしかして…三島財閥の…？）
ザベル「ケェッ！ お楽しみの邪魔されたがよォ、
忘れてた目的を思い出しちまったぜ！
メンドクセェ！」
仁「…む？」
ザベル「てめェだよ、テ・メ・エ！」
仁「ゾンビに知り合いはいない…！」
ザベル「ンな事ァ関係ねェ！ 来てもらうゼェ！」
リュウ「なんだ、一体…」
仁「………」
鳳鈴「骸骨が動いてるなんて…」
レイレイ「そうそう。肉がない分、脆いワケ」
鳳鈴「…そういう事じゃないわよ」
ブルース「標本みてえな野郎だな」
レジーナ「銃弾がすり抜けなきゃいいけどね…」
ブルース「こっちはゴーストか。成仏しな…！」
レジーナ「油断したら仲間入りよ」
リュウ「甲冑の上からでも…打撃の衝撃は
伝わる…！」
リュウ「勝負ッ！」
ケン「ヘッ、どうも中身はカラッポっぽいが…
だったら、ペコペコに潰してやるぜ！」
仁「…一体どこから紛れ込んだかしらないが…」
仁「サンドバックになってもらう！」
ザベル「レイレイちゅわん！
オーゥ！ スウィーートハニー！」
鳳鈴「なんなの、こいつ…知り合いなの？」
レイレイ「…腐れ縁というか…」
ザベル「ゾンビだけにってかァ！」
ザベル「うまいッ！ ヒャーハハ！！」
ザベル「オレにケンカを売ろうってかァ！？」
ブルース「あまりベラベラしゃべると、
ゾンビらしい怖さがなくなるぜ？」
ザベル「ケッ！ 辛気臭いのはゴメンだゼェ！」
ザベル「ウーウー唸るだけなんて、古い古いッ！」
ブルース「たしかにそうかもな」
ブルース「…だが、撃ち殺されるって事だけは、
今も昔も同じさ」
ザベル「やってみなァーーッ！」
ザベル「急に出てきてなんだァ、テメェはよォ！」
リュウ「…言葉で語るつもりはない」
ザベル「拳で語るってヤツかァ！？
じゃあオレは筋骨とかで語ってやるゼェ！」
ケン「気持ち悪いな、おまえ」
ザベル「失礼な野郎だゼッ！
お仕置きが必要だなァ！ ああァ～ん？」
ケン「やれるもんならやってみな」
ケン「俺にお仕置きができるのは、
イライザだけだぜ？」
ザベル「あるヤツからの命令でよォ、
テメェに用があるんだってよ！」
仁「なんだと…！？」
ザベル「正確にはテメェの体に隠されてる
“何か”だとよ！」
ザベル「ヒャハハ！
オレも忘れてたんだけどなァ！」
仁（まさか…）
ザベル「カァーー！
待った待った！ レイレイちゅわぁ～ん！」
レイレイ「トドメいくアルよ～！」
ザベル「ストップストォーップ！」
ザベル「レイレイちゅわんには、すでにハートを
グサリとヤられてるゼェ！」
ザベル「これ以上は“ラヴ”が“ピュア・ラヴ”に
なっちまうゼェ！」
レイレイ「うげ～」
レイレイ「二度とそんな事言えないように…
バラバラにするしかないアルね！」
ザベル「その残忍無比な言葉！
ますますホレたゼェ！」
ザベル「だけど、まだ仕事があンでなァ！」
ザベル「また会おうゼェ！ レイレイちゅわん！」
ザベル「あと…髪の毛おっ立てたカラテマン、
オマエもなァ！」
仁「……！」
ザベル「ヒャーッハ！」
（ザベル＝ザロックが撤退）
仁（あいつ…俺の…あの事を…？）
レジーナ「船内にもうモンスターがいないなら…
殲滅できたようね」
ケン「なんなんだよ、今の連中は」
鳳鈴「…協力には感謝するけど、あなたには
関係ない事よ」
ケン「なんだよ、ツレねえな。
…あんた、あの姉ちゃんの妹かなんか？」
鳳鈴「あの姉ちゃん…？」
リュウ（…春麗か）
リュウ「よせよ、ケン。みんな無事だったんだ。
それでいいじゃないか」
ケン「まあな。だがよ、日本の近くに
来ただけでこれだぜ？」
ケン「あの国は大丈夫なのかよ…」
仁「………」
ブルース「ふう…こりゃ上への報告が面倒だな」
ブルース「甲板でパーティやってたら、モンスター
騒ぎに間違えられるくらい大事になった…
って事にするか」
ブルース「報告書はラクだぜ？」
鳳鈴「どんな騒ぎよ。
…相変わらず冬瓜（ドングァ）ね」
レイレイ「極めて冬瓜（ドングァ）アル」
レジーナ「どういう意味なの？ ブルース」
ブルース「…“いい男”っていう意味だよ、くそ」