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放たれた凶獣 ~ 第18話 ~

〈13PP or イェッツトレジセイアのHP40%以下〉

???(イェッツトレジセイア)「………」
ヒューゴ「“ヘッド”の動きが 止まった……!」
(イェッツトレジセイアに『ひらめき』)
アルベロ「むっ! いかん!!」
(イェッツトレジセイアに青白い雷、イェッツトレジセイアが転移撤退、残っているイェッツトグリートとイェッツトクノッヘンも転移撤退)
ヒューゴ「!!」
フォリア「イェッツトが!」
アクセル「……逃げたか」
ティス「どうやら、 ここが引き際みたいだね……!」
ティス「でも、ただじゃ帰らないから!」
(テュガテールがウェンディゴに隣接)
ティス「あははは!  こいつはもらってくよ!!」
(テュガテールが隣接したウェンディゴとテュガテールが撤退)
フォリア「あ、あいつ、 ウェンディゴを!」
ヒューゴ「………」
エリック「……とりあえず、 何とかしのげたようじゃの」
アクセル「……イェッツト、 そして時流エンジンを狙う 謎の組織、か」
アクセル(この混沌…… ある意味、おれ達が目指した 状態なのかも知れんが……な)
(ペルゼイン・リヒカイトが東端へ移動)
アルフィミィ「……では、皆様方…… ご機嫌よう、ですの」
アクセル「待て、アルフィミィ。 これから……どこへ行く?」
アルフィミィ「レジセイアを…… 追いかけるんですの。 あれは……放ってはおけませんもの」
アクセル「イェッツト…… そして時流エンジンを狙う今の連中、 そして修羅……」
アクセル「混沌と闘争に満ちたこの世界…… その行き着く先を見極めるには…… いいかも知れんな、こいつが」
アルフィミィ「アクセル………?」
(ソウルゲインがペルゼイン・リヒカイトの北側に隣接し、ヘルゼイン・リヒカイトの方を向く)
アクセル「その通り道が、 たまたま貴様と同じなだけだ」
アクセル「……気にするな、アルフィミィ」
アルフィミィ「心強いですの。 それに……一人はさみしいですもの、ね」
エリック「行くのか、アクセル?」
アクセル「ああ。 世話になったな、エリック・ワン。 ……ソウルゲインはいただいていく」
エリック「ほっほっほ、 それは自分のじゃと、最初にお主が 言っておったじゃろが」
アクセル「フッ……そうだったな」
アクセル「命あればまた会おう。 クライウルブズ、そしてグランゾン」
シュウ「………」
アルフィミィ「では、これにて……」
(ペルゼイン・リヒカイトとソウルゲインが撤退)
シュウ「では、 私もこれでお暇いたしましょう」
エリック「んん?  シーちゃん、もう用は済んだのかの?」
シュウ「ええ。 私はあなた方の研究成果を この目で確かめたかっただけですので」
エリック「ワシを 放っておいてええんかの?」
エリック「グランゾンの秘密…… 『カバラ・プログラム』の存在を知る このワシを」
シュウ「フッ……別に構いませんよ」
エリック「ふむむ…… ワシを殺そうと思えば、 いつでも殺せたはず。今に限らずの」
エリック「それをせんと言うことは…… お主、やはり……」
シュウ「………」
エリック「これが今生の別れになるかの?」
シュウ「さあ……それはどうでしょうか」
エリック「まあ、ええわい。 元気での、シーちゃん」
シュウ「ご機嫌よう……ワン博士」
(グランゾンが撤退)
エリック「……」
エリック(その日は近い……か。 ワシの新型は間に合いそうにないの)

[トーチカ1 格納庫内]

フォリア「……今回はさすがにヤバかったな」
ヒューゴ「ああ。ここを狙っていたのは、 修羅だけではなかったようだな」
フォリア「おかげでトーチカはこの有り様だ。 ま、あんな化け物を飼ってる施設なんざ、 ブッ壊れちまった方がいいけどな」
ヒューゴ「だが、 俺達はその化け物を逃がしてしまった」
フォリア「ダメージを与えたとは言え、な。 後味悪いよな」
ヒューゴ「ああ……」
フォリア「それにしても、ヒューゴ…… あそこでお前が親父に噛みつくとは 思わなかったぜ」
ヒューゴ「俺だって、ミタールの言いなりになって 犬死にするつもりはない。それは隊長も……」
(扉が開閉する)
アルベロ「ヒューゴ、フォリア」
ヒューゴ「隊長……」
アルベロ「よく戦ってくれた、二人共。 あの死地を切り抜けられたのは、 お前達がバックアップしてくれたおかげだ」
ヒューゴ「しかし、自分は隊長に……」
アルベロ「構わん。 お前達がツェントル・プロジェクトに対して 疑問を抱いていたのは、承知していたからな」
フォリア「……」
アルベロ「フォリア准尉。 お前がチームの一員に徹したことが、 今回の結果につながった」
フォリア「……」
アルベロ「個人の手柄を焦るな。 チームのために働けば、結果は自ずとついてくる。 ……そのことを肝に銘じておけ」
フォリア「はい、隊長」
(扉が開閉する)
スタッフ「アルベロ・エスト少佐。 ザパト博士がお呼びです」
アルベロ「……奴は生きていたのか?」
スタッフ「はい」
アルベロ「わかった……行こう」

[トーチカ1内 中央管制室]

ミタール「BブロックとCブロックは壊滅…… 開発中の試作機もいくつか失われた」
ミタール「残念ながら、ツェントル・プロジェクトは 一時中断せざるを得ない」
アルベロ「身から出た錆ではないか」
ミタール「それはイェッツトのことを 言っているのか?」
アルベロ「ああ。あれは明らかに失敗作だ」
ミタール「否定は……出来んな。 そこで、君達クライウルブズに 新たな命令を与える」
ミタール「逃亡したイェッツトを追跡し、 殲滅してくれたまえ」
アルベロ「我々に後始末をやれ、と?」
ミタール「ああ……あれは失敗作だからな」
アルベロ「………」
ミタール「君達にHCC弾とRBE弾を与える。 HCC弾でイェッツトの動きを止め、 RBE弾を撃ち込みたまえ」
アルベロ「RBE弾……?」
ミタール「イェッツトへ投与した ラズムナニウムを抑制するための物だ。 それであれを倒せる」
アルベロ「……本物なのだろうな?」
ミタール「信じられぬのなら、 他の方法で奴を倒しても構わん」
アルベロ「……最後に確認する。 奴を捕獲するのではなく、殲滅するのだな?」
ミタール「ああ……頼むぞ」
アルベロ「了解した」
(扉が開閉する・アルベロが立ち去る)
ミタール「………」
ミタール(クッ……クククク…… くれぐれも頼むぞ、アルベロ・エスト)


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