トーヤ「カロ=ラン! 今こそ、父さんの仇を討つ!!」
カロ=ラン「……もう義理は果たした。
これ以上、貴様らに付き合う必要はない」
トーヤ「何っ!?」
(ラフトクランズ・カロクアラが主動力部隔壁まで高速で移動)
トーヤ「まだ動けるのか!?」
カロ=ラン「今、私を撃てば、ガウ=ラの主動力部だけでなく、
刻旅の杜にも被害が及ぶぞ」
リオ「やっぱり、そうくるのね! 汚いわよ!」
カロ=ラン「ククク、何とでも言え」
トーヤ「ブラフだ!
カロ=ラン、お前は時間を稼いでいるだけだろう!」
カロ=ラン「ならば、どうする? 私を撃つか?」
トーヤ「ラースエイレムを使う!」
カロ=ラン「その前に刻旅の杜を破壊する。
何の躊躇いもなくな」
トーヤ「それがどうした!」
シャナ=ミア「トウ=ヤ!?」
カロ=ラン「では、己の放言がどういう結果を招くか、
思い知るがいい」
トーヤ「お前が何をしようと、俺はラースエイレムを使う!
そして、お前がやったことの代償を払わせてやる!」
カロ=ラン(チッ、これ以上の時間は稼げんか。
ならば……)
(機動兵器の腕がラフトクランズ・カロクアラの後ろから腹部を貫く)
カロ=ラン「がっ!?」
カロ=ラン「グ……グ=ランドン……!?」
グ=ランドン「貴様のおかげで時間が稼げた。
だが、貴重なエイテルムを無駄にされては困る」
グ=ランドン「私がもらい受けるぞ」
(視点がラフトクランズ・カロクアラの斜め後ろからになる)
カロ=ラン「き……貴様……!!」
グ=ランドン「貴様がラースエイレムの温存に執着していた理由……
それは、いずれ私を討つためだろう?」
グ=ランドン「フューリー同士の戦いでは、
エイテルムの保有数が物を言うからな」
カロ=ラン「な、な……!」
グ=ランドン「そして、一度君主に刃を向けた者は
二度目を躊躇わん。遅かれ早かれ、
こうせねばならんと思っていた」
カロ=ラン「グ、グ……ラ……!」
グ=ランドン「今までご苦労だったな、カロ=ラン。
ヴォーダの闇の中で眠れ」
(ズィー・ガディンの腕がラフトクランズ・カロクアラから外れ、
ラフトクランズ・カロクアラが頽れてから、爆発)
グ=ランドン「そして、新たな皇帝の誕生を祝えい!」
(ズィー・ガディンを正面から見る)
トーヤ「何だ、あれは!?」
シャナ=ミア「ズィー=ガディン……
もう動けるようになっていたとは……!」
シュウ「あなた方の最新鋭機ですか」
シャナ=ミア「え、ええ。あれはグ=ランドンの指示により
開発されたフューリーの新たな剣……
対ヴァウーラ戦用の大型機動兵器です」
グ=ランドン「いや、違うな」
シャナ=ミア「グ=ランドン……!」
グ=ランドン「このズィー=ガディンは
玉座機を凌駕する皇帝機……
フューリーの新たな守り神よ」
シャナ=ミア「しかし、
その機体にフューレイムは宿っていません」
グ=ランドン「そんなもの、ただの伝承に過ぎぬ」
シャナ=ミア「ヴォーダの門を封じる力を持つのは、
この玉座機のみ……」
シャナ=ミア「そして、あなたも見たはずです。
自らの意志で動き、トウ=ヤを救った
グランティードとバシレウスを」
グ=ランドン「玉座機を廃しようとは考えておらぬ。
シャナ=ミア、お前と共に私の物になってもらう」
シャナ=ミア「!!」
アル=ヴァン「なっ……!」
トーヤ「何を……!?」
マイ「ど……どういうこと?」
ラーダ「自分の后になれと言ったのよ」
エクセレン「ちょっとちょっとぉ……
そういう年の差婚って、どうなのかしらん」
ハーケン「フェイク・エンペラー、
強引なアプローチはレディに嫌われるぜ?」
グ=ランドン「個人的な感情など、どうでもいい。
私が欲しいのは皇家の血統だ」
シャナ=ミア「グ、グ=ランドン……!」
グ=ランドン「何を驚くことがある。
お前一人では血を後世に残せまい」
グ=ランドン「いずれ選ばねばならぬのだ。
王配ではなく、己の主となる皇帝をな」
シャナ=ミア「わ、私が選ぶのは……」
カティア(トーヤを見てる……?)
グ=ランドン「フューリーが古のように隆盛を極めるには、
私が皇帝として君臨せねばならん」
アル=ヴァン「思い上がりも甚だしい!」
グ=ランドン「玉座機とこの皇帝機があれば、
ヴォーダの門の力を操ることが出来よう」
アキミ「あいつ、ヘルルーガと同じようなことを……!」
ラウル「世界をどうこうしようって考える連中が
クロスゲートに目を付けるのは、
当然かも知れないが……」
ジーク「それで、邪魔だったラブルパイラを
破壊しやがったか……!」
グ=ランドン「ヴォーダの門は監視する対象ではなく、
利用すべき物……」
グ=ランドン「そして、そこより出でしヴァウーラによって
我らに刃向かう種族を駆逐し……
この銀河にフューリーの大帝国を築いてくれるわ」
ジョッシュ「ルイーナは利用できる物じゃない!」
グ=ランドン「ところが、前例があるのだよ」
ジョッシュ「!」
グ=ランドン「シャナ=ミアから聞いていないのか?
南極の封印殿を造ったのは、我らフューリー……」
グ=ランドン「そして、ヴォーダの門を覆っていた隔壁を開放し、
地球人を内部に導き入れるよう命じたのは、私なのだ」
リム「じゃ、じゃあ、父さんは……!」
グ=ランドン「ほう、お前の父親か。
開かれたヴォーダの門へ最初に触れた地球人は」
シャナ=ミア「グ=ランドン、やはり、あなたが……!」
グ=ランドン「目論見通り、ヴァウーラは地球人を襲ったが……
地球を覆った次元断層と南極の結界、
そして、鋼龍戦隊の活躍は想定外だった」
グ=ランドン「もっとも、ヴァウーラとの決戦に
サイトロン・システムのコピーを
用いていたなら、宣なるかな」
ギリアム「コピー……シュンパティアか」
ジョッシュ「グ=ランドン! お前のせいで俺の親父は!」
グ=ランドン「逆恨みだな。私は門の扉を開いただけ……
ヴァウーラを呼び込んだのは、貴様の父親なのだぞ」
シャナ=ミア「ですが、私達が事前に警告を行い、阻止すれば
あのようなことには……!」
グラキエース(……ジョッシュの父親がファブラ・フォレースに
立ち入らなければ、私は存在していなかった)
リム「そもそものきっかけを作ったのは
グ=ランドン、あんたでしょう!」
トーヤ「そう、元凶はお前だ!」
グ=ランドン「ふん、憎むべきはヴァウーラよ」
トーヤ「それを利用しようとする
お前を放っておけるか!」
アル=ヴァン「不忠の大罪、あえて犯す!
総代騎士、お覚悟を!」
グ=ランドン「エ=セルダの息子よ、アル=ヴァン・ランクスよ!
我が覇道に貴様らという存在は要らぬ!」
(主動力部隔壁の前にヴォルレントが複数出現)
グ=ランドン「己の非力を嘆き、魂に絶望を刻めい!!」
(作戦目的表示)