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敗者達の聖戦 ~ 第17話 ~

〈ヴァルシオン改・タイプCF撃墜〉

オレグ「ぐ、ぐうう! ヴァ、ヴァルシオンが!!」
シュウ「大尉、あなたの聖戦は終わったのですよ」
オレグ「シュ、シュウ・シラカワ!  貴様が! 貴様が俺に従っていれば!!」
オレグ「わ、我らの悲願! DCの再興がぁぁぁ……!!」
(ヴァルシオン改・タイプCFが爆発)
シュウ「何人も私に命令することは出来ないのですよ、 オレグ・ナザロフ」
ガエン「………」

〈ソルガディ撃墜〉

アハマド「ぐうっ……!」
サフィーネ「ホホホ、年貢の納め時ね、アハマド。覚悟なさい」
シュウ「待ちなさい、サフィーネ」
サフィーネ「え?」
シュウ「アハマド…… あなた、強い者と戦いたいと言っていましたね」
アハマド「あ、ああ」
シュウ「では、もっと手強い相手と戦ってみませんか?  そう、命を懸けるに相応しい相手と」
アハマド「何……? その話は本当か!?」
シュウ「ええ、掛け値なしにね」
ガエン「待て、シュウ。 貴様、その男を引き入れる気か?」
シュウ「その通りですよ。 ……どうでしょう、アハマド?」
アハマド「いいだろう、貴様の言うことを聞いてやろう」
ヨン「!」
セレーナ「随分あっさりと決めたわね」
アルバーダ「ああ、自分の念望に素直なタイプだな」
アルバーダ(ある意味、羨ましいぜ……)

(渓谷の傍)

アハマド「それで……俺は何をすればいいのだ、シュウ」
シュウ「私達に同行して下さい。 それで、あなたの望みは叶います」
アハマド「どういうことだ?」
ガエン「……そこまでだ、シュウ。 その男を引き入れることなど許さんぞ」
シュウ「許す、許さないは私が決めることです」
テリウス「待ってくれ、クリストフ。 アハマドは本気で僕や姉さんと戦ってたんだぞ?」
シュウ「誰であろうと、敵対する者に容赦はしない…… 彼はそういう男です。だからこそ、利害が一致すれば 信用できます」
ガエン「そういう問題ではない。 その男はラングランの正魔装機操者…… 我らヴォルクルス教団の敵だ」
ガエン「我々の情報がラングラン側へ漏洩することになるぞ」
シュウ「別に構いませんよ。 仮にマサキやヤンロン達が私の計画の真相を 知った所で、もう手遅れです」
ガエン「だからと言って……!」
アハマド「……俺は、俺個人の意志で同行を決めた。 目的を果たすまで、知り得た情報を 第三者に流す気はない」
サフィーネ「それを信じろっての?」
アハマド「ならば、こう言おうか。 強者と戦うという俺の望みを、 マサキやヤンロン達に邪魔されたくない」
サフィーネ「………」
セレーナ(ストイックねぇ。 それとも、単にわがままなだけ?)
アルバーダ「シュウ、あんたがアハマドに言った 命を懸けるに相応しい相手ってのが何なのか、 俺も知りてえんだがな」
シュウ「往く道に立ちはだかる強大な敵ですよ。 その者との戦いは、私にとって 聖戦と言える物になるでしょう」
ガエン(聖戦だと……?)
アルバーダ「アバウトだな。具体的に教えてくれ」
シュウ「後の楽しみとして取っておいて下さい。 ただ、かなりの強敵であることは保証しますよ」
アルバーダ「おい……教える気がないのか、 それとも、あんたにも見当がつかないのか、 どっちなんだ?」
シュウ「こちらにも都合というものがありましてね。 不満なら、立ち去っていただいても結構ですよ」
アルバーダ(チッ、足下を見やがって……。 任務じゃなかったら、とっくの昔に俺は……)
アハマド(ふん、この男……もしや)
シュウ「ガエン、あなたもそうです。 アハマドを同行させることは 私の決定であり、命令です」
ガエン「……命令ならば、従うが……上に報告するぞ」
シュウ「お好きにどうぞ。 サフィーネ、モニカ、テリウス…… あなた達もいいですね?」
サフィーネ「シュウ様のご命令ならば」
モニカ「私も異存はございません。 これからよろしくお願い致しますわ、アハマド」
アハマド「……シュウに協力することが目的ではありませぬ。 それをお忘れなきよう」
アハマド「テリウス王子も…… 戦場で頼れるのは自分だけ。よろしいですな?」
テリウス「さっきまで戦ってた男に そんなことを言われてもな……」
アハマド「それで、シュウ……これからどこへ行くのだ?」
シュウ「ティーバの神殿に赴き、 ヴォルクルス様の封印を解きます」
アハマド「ふん、なるほど」
ヨン「あの……その話を聞いても、驚かれないんですね」
アハマド「そんなことだろうと思っていたからな」
アハマド(とうやら、シュウが言ったことに嘘はなさそうだ……)


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