アクア「さっきのと違うタイプが多いわ……!」
ヒューゴ「生物じゃなく、機械兵器だな。
ああいうのもいるのか」
ジョッシュ「アインストじゃなく、
エアロゲイターに近い連中なのか……?」
アクイラ「強い気塊に引かれて来てみれば……なるほど。
ウンブラが言っていた者もいるようだな」
カイ「ヒューゴ少尉、奴らが南極から現れた連中か?」
ヒューゴ「ええ。
ジョッシュによれば、ルイーナと名乗ったそうです」
エクセレン「ということは、乗ってるのは人間なのかしらん?」
ジョッシュ「わかりません。
南極で人影のようなものは見ましたが、
あれが人間かどうかは……」
カチーナ「それよか、
あんな連中が南極のどこにいたってんだ?」
ジョッシュ「それは……」
(ハガネに通信)
アヅキ「艦長、前方のアンノウンから通信が!」
テツヤ「本艦に対してか!?」
アヅキ「いえ、通常電波を用いた全方位通信です!」
アクイラ「……聞け、人間達よ……」
ジョッシュ(! 今度は普通に声が聞こえる……!)
ラッセル「こ、この映像は……!」
タスク「人間……それも、ゴリマッチョ!」
エクセレン「あらら、意外な組み合わせで。
マシンの方は割とスマートなのにねぇ」
ブリット「見た目はともかく、
意志の疎通は出来るみたいですね……」
ユウキ「奴の言っていることが
理解できるかどうかはわからんがな」
アクイラ「人間達よ、新たな知識を得よ。
我らは“破滅”をその名に持つ者にして、
全てに絶望を……その果てに滅びを与える者」
カチーナ「あたしらをぶっ潰すってか。
初っ端からわかりやすい目的で助かるぜ!」
アクイラ「助かる……? ふむ、面白い。
我が姿を見ても畏怖せず、そのような言葉を
吐くとは」
カチーナ「余裕見せてんじゃねえぞ、ハゲ!
それとも、てめえも剃ってんのか!?」
アクイラ「お前は何を言っているのだ?」
ユウキ「……向こうの方が理解できていないか」
アラド「さすが、カチーナ中尉と言うか、何て言うか」
カチーナ「おい、ハゲ!
てめえにも名があるんなら、名乗りやがれ!」
アクイラ「俺はメリオルエッセ……
破滅の軍勢を指揮する者の一人、アクイラ」
ジョッシュ「メリオルエッセ……アクイラ……!」
レーツェル「指揮官はお前だけではないということか」
アクイラ「そうだ。
“破滅の王”によって5人のメリオルエッセが
生まれ、それぞれに力と器が与えられた」
デスピニス(それじゃ、
まるで私やティス、ラリアーのような……)
リュウセイ「“破滅の王”……そいつが大ボスってわけか!」
アクイラ「我らルイーナ……メリオルエッセが操る
ミーレス達によって世界は絶望で覆われ、
お前達はその中で滅びゆくことになる」
ゼンガー「絶望の果てに滅びを与える、か。
それが果たせるか否か、我が剣に問うてみよ」
アクイラ「その意志、人が力の糧とするもの……
人が拠り所とするものか。
ならば、お前達の力を俺に示せ」
カチーナ「言われるまでもねえ!」
カイ「エレーブ1から各機! 攻撃を開始せよ!」
(作戦目的表示)
カチーナ「このあたしが、
そう簡単にビビると思うんじゃねえぞ!」
アクイラ「だが、いずれお前達は絶望の淵に落ちる……
もうまもなくだ」
カチーナ「るせえんだよ、ハゲ!
その前にてめえが地獄へ堕ちやがれ!」
カイ「単に我々を倒すだけでなく、
絶望させることに意味があるというのか!」
アクイラ「そうだ……力と意志を俺に示せ。
我らが欲するものは、その先にある」
アクイラ「む……こやつからは波動が感じられん。
人ではないのか?」
ラミア「人が人たる定義……お前に理解できるのか?」
ゼンガー「我らの意志や力! その身で受け止めよ!」
アクイラ「強靭な意志……
それが絶望で彩られた時、我らにとって
この上ない糧となるだろう!」
アクア「あ、ああいう敵に適合したMPデータは……!」
アクイラ「闘志よりも怯えや恐怖が強まっているな。
いい傾向だ」
ヒューゴ「生憎だが、この機体を操ってるのは俺の方だ!」
アクイラ「……なるほど、強い意志に相応しい力だ。
そう簡単に恐怖や絶望には彩られぬらしい」
アクイラ「だが、お前達が我らを憎悪し、
我らに対して恐怖を抱けば……
その感情、負の波動は良き糧となる」
ジョッシュ「糧……? どういうことだ?
それに、“破滅の王”とは何だ!?」
アクイラ「ここで終わらせる必要はない……
むしろ、お前達とは段階を経て相見えた方がいい」
カチーナ「負け惜しみを言いやがって!」
アクイラ「俺はメリオルエッセのアクイラ。
この名を憎悪と共に心へ刻め。
……さらばだ」
(残っている敵機が撤退)
カチーナ「野郎、逃がすか!」
ショーン「艦長、追撃しますか?」
レフィーナ「いえ、今はサテライト・シーカーによる追尾を。
高度このまま、TD滞空。各機をいったん帰艦させ、
応急修理及び弾薬の補給を」
ショーン「了解です」
ジョッシュ(くそっ、あんな敵が現れて……
これが、親父達がやってきたことの
結果だっていうのかよ……!)
カイ「メリオルエッセ、“破滅の王”……
ルイーナに関する情報が断片的に得られたな」
レーツェル「ええ。インスペクターやゲストとは違い、
制圧を主目的とする集団ではないようですね」
キョウスケ「あのアクイラという男は
破滅という言葉を何回も口にしていた……
それ自体が目的では?」
ヴィレッタ「だとしたら、こちらが浮き足立つこの時点で
最も効果的な手を打って来るはず」
カチーナ「そうだな……あたしだったら、地球を一発で
ぶっ壊しちまうような爆弾をブチ込むぜ」
ラミア「言うことが極端でありますことね」
ヴィレッタ「手段はともかく、決定打を打たないのなら……
かつてのエアロゲイターと同じく、初手で
全てを終わらせるつもりはないようね」
イルム「目的に至るまでの経緯も
あいつらにとっては重要で……
それもまた目的の一つってことか」
カイ「アクイラは、負の波動が糧になると言った。
そこにも謎を解く鍵があるのだろう」
ジョッシュ(鍵……エール・シュヴァリアーや
ブランシュネージュもそうなのか……?)
(扉が開閉する)
クリフォード「ジョッシュ、リ・テク達は輸送機で
最寄りの連邦軍基地に向かうことになった」
ジョッシュ「あんたは残るのか?」
クリフォード「ああ、君達の機体のこともあるし……
ファブラ・フォレースの教授達が気になるからな」
カイ「ジョッシュ、彼は?」
ジョッシュ「リ・テクの一人で、
エール・シュヴァリアーの開発にも携わっていた
クリフォード・ガイギャクスです」
クリフォード「よろしく。
ドクトル・クリフ……または、クリフで結構」
カイ「では、ドクトル・クリフ……ジョッシュとリムは
我々とは違った方法でメリオルエッセの声を
聞いたそうだが……それについては?」
クリフォード「おそらく、シュンパティアに
何らかの原因があると考えています」
カチーナ「何だ、随分と曖昧な答えだな」
クリフォード「あれにそういう性質があると知ったのは、
つい先程なのでね」
レーツェル「エール・シュヴァリアーとブランシュネージュは、
ジョッシュとリムにしか扱えないと聞いている。
彼ら自身に原因がある可能性は?」
ジョッシュ「……!」
クリフォード「限りなく低いでしょう。
ジョッシュとリムはシュンパティアを通じてのみ、
彼らの意思を感じたので」
クリフォード「そして、あのシステムには
ファースト・コンタクトを行った者にしか
反応しないという特徴があります」
カイ「ふむ……アヤ、T-LINKシステムを通じて
何か感じたことはあったか?」
アヤ「アクイラは強い負の念を持ってましたが、
ダイレクトに声を聞くまでは……」
カイ「そうか……」
アヤ「これは私の推測ですが、
メリオルエッセの機体にもシュンパティアと
同じような装置があるのでは?」
クリフォード「その可能性はあり得る。
ファブラ・フォレースのテクノロジーは、
ルイーナのそれに類似しているのかも知れない」
カチーナ「なら、そのファブ何とかを造ったのは、
ルイーナなのかよ?」
クリフォード「……今の所は何とも言えんな」
ラミア「では、リ・テクはルイーナの存在を……
あのような敵性体が現れることを
予め知っていやがったのですか?」
クリフォード「教授はある程度予測していたようだが……
あんな連中だとわかっていれば、スポンサーを通じ、
連邦軍に出動要請を出していただろう」
レーツェル「そのスポンサーとは何者だ?」
クリフォード「口外できません。そういう契約なので」
カイ「もしや、ジョッシュも知らぬことなのか?」
ジョッシュ「ええ……スポンサーと直接やりとりをしていたのは、
父だったので」
レーツェル「ドクトル……非常事態なのだ。
少しでも手掛かりとなる情報が欲しい。
スポンサーが何者か、教えてもらいたい」
クリフォード「何故、そこまで?」
レーツェル「懸念していることがあってな」
クリフォード「スポンサーの許可が出ない限り、教えられませんよ」
レーツェル「では、こちらで勝手に調べさせていただく」
クリフォード「………」
リム(クリス)(お父さん……無事でいて……
必ず助けに行くから……)
(足音)
ゼオラ「リム……大変だったわね」
シャイン「心中、お察し致しますわ」
リム(クリス)「あっ、王女様、ゼオラ……」
アクア「リム……元気出して。
鋼龍戦隊総動員で南極へ向かうんだから、
きっと何とかなるわ」
リム(クリス)「ありがとう、アクアさん……」
アラド「あのさ……ちょっと聞いていいかな?」
リム(クリス)「なあに?」
アラド「戦闘中の通信を聞いてたんだけどさ……
ブランシュネージュに乗ってる時って、
何て言うか……キャラ変わってない?」
アクア(あ、それ……私も気になってた。
ジョッシュのことをアニキって呼んでたし……)
リム(クリス)「うぅ~、ええっと……」
リム(リアナ)(クリス、ブランシュネージュに乗ったら、
テンションが上がるって言って)
リム(クリス)(そ、そんなのでいいのかな……?)
リム(リアナ)(いいから)
アラド「ど、どうかした?」
リム(クリス)「あ、あの……
私、ブランシュネージュに乗ると
テンションが上がっちゃって……」
アラド「何だ、そうだったのか。シャイン王女みてえだな」
シャイン「えっ!? 私、そんなつもりは……」
ゼオラ「でも、たまに言葉遣いが……」
シャイン「そ、それは……自覚しておりますの」
アクア(はあ……よくよく考えてみると、
このメンバーに混じるのキツいわね……年齢的に)
ニブハル「アルテウル司令、これが南極で起きた事件に関する
現時点のレポートです」
アルテウル「ほう、これは……」
ニブハル「本命は南極でしょうか」
アルテウル「どちらかと言えば、
ナフード砂漠だと思っていたが……
これは間違いないかも知れんな」
ニブハル「しかし、南極は結界に覆われつつあります。
内部への侵入は不可能とのことです」
アルテウル「それでこそ、だ。
今は到達できずとも、リ・テクの機体が
鍵となるかも知れぬ」
アルテウル「そして、あの2機は鋼龍戦隊にいる。
これもまた、天の配剤だよ……ニブハル」
ニブハル「目的成就にまた一歩近づきましたな」
アルテウル「ああ。
……カーリー艦長、こちらへ来てくれ」
(足音)
カーリー「何でありましょう?」
アルテウル「針路変更、鋼龍戦隊と接触せよ。
そして、彼らの艦船、兵器全てを接収する」
カーリー「! 何故、そのようなことを……」
アルテウル「我々の調べで判明したことだが、
鋼龍戦隊は連邦軍の指揮下から離れ、
行方不明となり……」
アルテウル「その間、敵対勢力と接触していた疑いがある」
カーリー「それは……事実ですか?」
アルテウル「ああ、この件は大統領閣下にも伝えてある。
そして、厳密な査問を行う必要があると判断された」
アルテウル「それに、非常事態下だからこそ、彼らのような
特化戦力は厳密に統制されねばならん」
カーリー「……同意致します。
しかし、これ以上本艦が南下するのであれば、
南極のアンノウンと接触する恐れがあります」
カーリー「大統領閣下には降艦していただき、
速やかに安全な場所への移送を図るべきかと」
アルテウル「いや、閣下にも接収に立ち会ってもらう。
我らの威光を示し、鋼龍戦隊を説伏するためにな」
カーリー「ですが、万一のことがあれば……」
アルテウル「大統領閣下をお守りする自信がないのか?」
カーリー「……いえ」
アルテウル「では、命令に従いたまえ、艦長」
カーリー「はっ。
これより、ガイアセイバーズ空戦母艦群は
転針し、鋼龍戦隊と接触します」
アルテウル「それでいい」
アルテウル(さて……いよいよだな。
ゲスト、南極のアンノウン、そして我ら……
世界が揺れれば、揺れるほどいい……)
アルテウル(そうすれば、あれは今度こそ姿を現すはずだ)