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デモン・ハック ヒリュウ改に立ち寄らない ~ 第5話 ~


第5話
デモン・ハック

〔戦域:ソラティス神殿内〕

(デモンゴーレムが出現後、ハガネが出現。出撃準備)
イブンREB本体はフィールドで保護してある故、 遠慮はいらん。存分にやるがよい」
マサキ「言われなくても、そのつもりだぜ!」
テツヤ「各機、デモンゴーレムを掃討しろ!」
(作戦目的表示)

〈初戦闘〉

[マサキ]

マサキ「ゴレーム共め、さっさと片づけてやるぜ!」

〈敵機6機撃墜〉

イブン「むうっ……あやつめ、予想以上に抵抗を……!」
マサキ「頼りねえこと言うなよ、婆さん!  REBの疑似人格をしっかり抑え込んでくれ!」
イブン「わかっておる……!」

〈敵機全滅 or 4EP〉

イブン「むうっ、いかん……疑似人格が目を覚ますぞ」
マサキ「何だと!? 話が違うじゃねえか!」
ガテゼルク「イブンめ…… この高貴にして優雅、全世界の覇王たる我、 全知全能のガテゼルクを封じ込めようなどと……」
イブン「低級な疑似人格めが。 この場で消去されたくなければ、疾く立ち去れ」
ガテゼルク「ククク……その様な口を利いて、 我を貶めようとしても無駄なこと。聞こえるぞ、 貴様らの心の苦悩が、絶望の叫びが」
マサキ「あいつがREBに憑依した疑似人格か!」
イブン「そう、低級妖魔ガテゼルクじゃよ」
ガテゼルク「動くでない。 我に傷をつければ、送還魔法が使えなくなるぞ?」
マサキ「チッ、こっちの目的を知ってやがったか……!」
ガテゼルク「我は全知全能の神であり、 ラ・ギアスに災厄をもたらす魔神なるぞ」
マサキ「何が魔神だ! 低級妖魔のくせによ!」
ゴルド「こちらの弱みに付け込んでくる所など、 まさにそうですな」
ツグミ「でも、ガテゼルクがソラティス神殿を 完全に乗っ取ってしまったら、ラングランにとって 良くないことが起きるのでは……!?」
ゴルド「むっ、それは……!」
トールス「可能性はありますね……」
エクセレン「イブンさん、 あのコンピューターは絶対に必要な物なのかしらん?  私達を元の世界に戻す以外に」
イブン「……いや、必要なデータのバックアップはあるし、 送還魔法のような大がかりな魔法以外には 滅多に使わん」
エクセレン「じゃあ、壊しちゃってもOKだったりして」
ガテゼルク「……!」
マサキ「待て!  それじゃ、地上へ帰れなくなっちまうぜ!」
エクセレン「どのみち、今すぐ戻るわけじゃないし…… 後で修理することだって出来るでしょ?」
イルム「それに、帰る方法は他にもあるんだろう?  現に、お前のサイバスターは単機で 地上とラ・ギアスを行き来できるんだし」
マサキ「そりゃあ、そうだが……」
ガテゼルク「……何だ? 貴様ら、何を話している?」
マサキ(待てよ。もしかして……?)
イルム「なら、優先すべきはこの事態の収拾だな。 艦長、どうです?」
テツヤ「異論はない。現時点で、我々だけ地上へ 帰還するわけにはいかんからな」
イルム「なら、決まりってことで」
マサキ「いいんだな?」
エクセレン「こないだ、リオちゃんも言ってたでしょ。 今度は私達があなたに協力する番なの」
マサキ「……わかった。婆さん、どうだ?」
イブン「よかろう、ガテゼルクなんぞに好き勝手されては 迷惑じゃしの、REBのことはあきらめよう。 遠慮なくやっとくれ」
ガテゼルク「な、何だと! 貴様ら、本気なのか!?」
イブン「そうじゃ。お前さんなんぞに乗っ取られたままでは、 何をされるかわかったもんではないしの」
ガテゼルク「待て、話し合おう、話せばわかる」
アイビス「え? 態度が変わった……!?」
イルム(乗ってきたな)
ガテゼルク「我の話を聞け。 全能なる我、世界の覇者たる我が 本気になれば、貴様らは……」
イブン「低級妖魔なんぞと話すことなどないわ」
マサキ「ああ!  REBごとてめえを叩き潰してやるぜ!」
ガテゼルク「ぬうう……!  かくなる上は、我自らが……!」
リオ「! ガテゼルクが出て来るの!?」
(魔法陣の南端にデモンゴーレムが出現)
リョウト「えっ!?」
ミオ「あれ、デモンゴーレムだよね」
リョウト「もっと凄い怪物が出て来ると思った……」
マサキ「所詮は低級妖魔だってこった!  婆さん、頼むぜ!」
イブン「うむ」
(魔法陣から大きな魔法陣1つと小さな魔法陣がいくつも浮かび、中央に向かって少数の魔法陣で術が掛かる。魔法陣が青と紫に輝いたままになり、魔法陣の周りの丸い物から青白い炎のような物が立ち上る)
ガテゼルク「むうっ!?」
マサキ「ヘッ、引っ掛かりやがったな!  結界を張られちゃ、もうREBに取り憑くことは 出来ねえぜ!」
ガテゼルク「お、おのれ! 貴様、我を謀りおったな!」
エクセレン「ふふっ、思ってたより素直だったわねぇ」
ガテゼルク「矮小な人間の分際で我に挑むとは!  身の程知らずが!」
マサキ「そいつはこっちの台詞だ!  覚悟しやがれ、ガテゼルク!!」
(作戦目的表示)

〈ガテゼルク機撃墜〉

ガテゼルク「ば、馬鹿な!  全能の神である我がぁぁぁぁぁ!!」
(ガテゼルク機が爆発)
マサキ「……ふう、終わったか」
イブン「いや、どさくさに紛れて ここへ忍び込んだ者がいるようじゃの」
マサキ「何っ!?」
(ケルベリオン・プレザンが出現)
シエンヌ「何だ、もう終わったのか」
マサキ「あれは……魔装機じゃねえな」
ツグミ「地上の機体……?  でも、見たことがないタイプだわ」
シエンヌ「お前ら、鋼龍戦隊だろ?  噂は色々と聞いてるよ」
アイビス「こ、子供!?」
シエンヌ「あたしはシエンヌ・アルジャン。 ブーステッド・チルドレンさ」
リオ「ええっ!?」
ツグミ「本当なの!?」
シエンヌ「ああ。 だけど、ブロンゾ28や27みたいな 格下と一緒にするなよ」
シエンヌ「あたしはアルジャン・クラス…… アウルム1が死んだ今となっちゃ、 ブーステッド・チルドレンのトップだね」
イルム「ラトゥーニから ブーステッド・チルドレンの生き残りがいるとは 聞いていたが……」
リョウト「もしや、彼女もリマコンを受けて……!?」
シエンヌ「ハッ! 薬漬けだった連中と 一緒にしてもらっちゃ困るね。 あたしはこの稼業が性に合ってんだ」
シエンヌ「それに、この世界にいた方が稼げそうだからね…… しかも、相手がお前らなら申し分ないさ」
リオ「あなた、どこの所属なの?  もしかして、ノイエDCの残党?」
シエンヌ「そんなことを教える必要はないね。 手柄が立てられりゃ、戦場はどこだっていいのさ」
エクセレン「アラド君達とは随分感じが違うわねぇ」
シエンヌ「フン、あいつらは欠陥品さ。 ブーステッド・チルドレンとして 本来あるべき姿は、このあたしなんだよ」
マサキ「知ったことか!  俺達に喧嘩を売るってんなら、買ってやるぜ!」
シエンヌ「ハハッ、そうこなくちゃね! 行くよ!」
(作戦目的表示)

〈vs シエンヌ〉

[マサキ]

シエンヌ「この世界じゃ、魔装機神は極上の獲物だってねぇ!」
マサキ「てめえ、誰からそんなことを聞いたんだ!?」

[イルム]

イルム「お前らみたいな ブーステッド・チルドレンがいるとはな」
シエンヌ「言ったろ! あたしの方が本流なのさ!」

[エクセレン]

シエンヌ「ATXチームのメンバーを仕留めれば、 いい手柄になるさね!」
エクセレン「おいたが過ぎると高くつくわよ、お嬢ちゃん!」

[HP7500以下]

シエンヌ「チッ、ケルベリオンが……!  調整不足が祟ったか!  今日の所は引き下がってやるよ!」
(ケルベリオン・プレザンが撤退)
マサキ「あのガキ……!」
リオ「そもそも、どうしてこんな所まで来たのかしら?」
エクセレン「何となく傭兵っぽい感じがしたけどね。 シュテドニアス軍に雇われてるのか、 それとも単に私達を狙って来たか……」
マサキ(地上人召喚事件…… ちょっとやそっとじゃ片付きそうにねえかもな……)

《神聖ラングラン王国 ライオット州 ソラティス神殿》

[ソラティス神殿(入り口前)]

イブン「……お前さん達のおかげで ガテゼルクを消去することが出来た。 礼を言うぞ」
マサキ「ああ。恩に着てくれよ、婆さん」
クロ(マサキったら、ここぞとばかりに……)
マサキ「それにしても、みんな名演技だったぜ」
エクセレン「演技って言うか……本音でもあるわね」
イルム「ああ。俺達だけが地上へ帰るわけに いかないってのは、事実だからな」
マサキ「だが、このままだと ラングランとシュテドニアスの戦いに どんどん巻き込まれちまうぜ」
エクセレン「まあ、もう他人事じゃないしねぇ」
イルム「こっちとしても、 お前と行動を共にしていた方が良さそうだ。 ラングランじゃ、有名人みたいだしな」
マサキ「そ、そんなこたあねえけど……」
リオ「それに、さっきのシエンヌって子みたいな ノイエDCの残党と思われる人達を 放っておくわけにもいかないしね」
リョウト「あの子の機体…… 多分、あれは新型のリオンシリーズだと思う」
ツグミ「そうね、ケルベリオンという名前だったし」
イルム「連邦軍の機体だったら、 こっちに突っ掛かってくるわけがないし…… やっぱり、ノイエDC残党とイスルギ絡みか?」
リョウト(もしかしたら、GSと関係があるのかも……)
ツグミ「イスルギに関しては、疑惑があります。 ラ・ギアスへ来る前、私達はベガリオンと 遭遇しましたし……」
マサキ「ベガリオン?」
アイビス「あたしのアルテリオンと同じく、 プロジェクトTDのシリーズ77の完成型だよ」
マサキ「もしかして、そいつを奪われちまったのか?」
アイビス「ううん、 こっちで作ったのはアルテリオンだけ……」
アイビス「あたし達が見たベガリオンは、 フィリオの設計図を基にして イスルギが勝手に作った物だと思う……」
ツグミ「ベガリオンと遭遇した後、 ラ・ギアスに来てしまったから、 詳細の調べようがないのだけれど……」
マサキ「そうか……」
トールス「……これからどうなさいますか、マサキ殿?」
マサキ「そうだな……」
イブン「まずは王都に行くことじゃな。 フェイル殿下もそこへ向かっておるし、 何より囚われておるモニカ王女が心配じゃ」
マサキ「モニカ王女が王都に?」
イブン「うむ。ワシの予感が異変を知らせておる。 王子の身に何かが迫っておるのじゃ」
マサキ「わかった。王都へ行くぜ。 フェイル殿下と合流できるかも知れねえし、 モニカ王女を助け出さなきゃな」
ミオ「王女様かぁ……どんな人なんだろ」
マサキ「……ミオ、お前はここに残れ」
ミオ「え?」
マサキ「これから戦いは益々厳しくなるからな。 いくら覚悟があっても……」
ミオ「あたし、この世界が気に入ってきちゃったの。 そりゃ、辛いこともあるけど……」
ミオ「でも、ラ・ギアスにいると なくしてた大事なものを 取り戻せそうな気がするの」
マサキ「………」
マサキ「……わかった。好きにしろ」
トールス「では、マサキ殿……」
マサキ「ああ、王都に向かうぜ。俺が案内する」
エクセレン「そりゃ、ご勘弁ってことで。 トールスさん、お願いします」
トールス「ええ、お任せ下さい」
マサキ「ちぇっ……」


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