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魔星へ集う者達 ~ 第38話 ~

《シロガネ艦橋》

アクセル「メキボスが 月から戻ってきただと?」
レモン「ええ」
アクセル「奴が ムーンクレイドルの防衛任務を 放棄したという話は本当なのか?」
レモン「みたいよ。 何のつもりだかは知らないけど」
アクセル「ふん…… 奴らは奴らで色々とあるようだな」
レモン「それで少しでも時間が稼げると いいんだけど」
アクセル「だが、これでおれ達は 二つのクレイドルを失った……」
アクセル「その分を取り戻すには、 機能を完全に発揮するシステムXNが 必要不可欠だ」
レモン「準備はちゃんとやってるわ。 それに、ヘリオスもいずれは ホワイトスターへ来るでしょうし」
(扉が開閉する)
ヴィンデル「……レモン、 例の量産試作型の 開発進行状況は?」
レモン「予定通り、 1号基が明日にロールアウトするわ」
アクセル「量産試作型?  もしや、システムXNの?」
レモン「そうよ」
アクセル「もうそんな段階にまで 行っていたのか?」
レモン「う~ん…… まあ、機能的にはまだまだだけど……」
レモン「異星人の坊やに 成果物を提出しなければならないしね。 急遽予定を繰り上げたのよ」
ヴィンデル「ああ、 時間を稼ぐためにもな」
アクセル「不完全な量産試作型で 奴らを誤魔化せるのか?」
レモン「現状でも 短い範囲内での通常転移は可能よ。 ……かなり不安定だけど」
アクセル「……」
レモン「けど、彼らは機動兵器に 搭載可能なサイズの転移装置を 持っていないから……」
レモン「意外に 喜んでくれるんじゃないかしら?」
アクセル「……次元転移機能は?」
レモン「そんな物、 付けるわけないじゃない。 本命の調整も終わってないのに」
ヴィンデル「だが、 状況は徐々に悪化しつつある……」
ヴィンデル「このままでは ホワイトスターはアインスト共の 総攻撃を受けるかも知れん」
レモン「そうね……。 ここの所、出現頻度が上がってるし」
ヴィンデル「いざという時は アギュイエウスの次元転移装置を 使う。調整を急げ」
レモン「……わかったわ」
アクセル「……」

《ホワイトスター内部》

ウェンドロ「……さて、メキボス。 君がムーンクレイドルを放棄した 理由を聞かせてもらおうか」
メキボス「我々は 地球人に対する評価を誤っていた…… そう考えたからです」
ウェンドロ「ふ~ん……。 君は彼らが僕達と対等な存在だと 言うのかい?」
メキボス「力に関しては我々以上かと」
ウェンドロ「だが、地球人は その力の使い方がわかっていない」
メキボス「そう判断するのは 早計ではないでしょうか?」
ウェンドロ「君はこの僕…… いや、枢密院の決断に 疑いを持っているのかい?」
メキボス「そういうことになりますね」
ウェンドロ「相変わらずだね、君は。 肝心な所でくだらない感情に 流される……」
ウェンドロ「その証が、君の顔の傷だ」
メキボス「……」
ウェンドロ「それにね、今さらの 話なんだよ。君だって、地球人と さんざん戦ってきたろう?」
メキボス「だからこそ、わかるのです。 今一度、地球人の評価を 見直すべきだと」
ウェンドロ「……君は黙って 僕の命令に従っていればいい」
メキボス「……」
ウェンドロ「それから、 月の件の責任を取ってもらうよ」
メキボス「処分は覚悟の上です」
ウェンドロ「ふふ、心にもないことを」
メキボス「……」
ウェンドロ「今から機動部隊を率い、 ハガネとヒリュウ改へ攻撃を 仕掛けるんだ」
ウェンドロ「奴らを倒すことに成功すれば、 月の件は不問にしてあげよう」
メキボス(せめてもの情けって奴か?  いや、こいつに限ってそんなことは あり得ねえ……)
メキボス(どうせ駒を捨てるなら、 戦場に……ってことか)
ウェンドロ「これが 最後のチャンスだよ、メキボス」
メキボス「……了解。直ちに出撃します」
(扉が開閉する・メキボスが立ち去る)
ウェンドロ「……」
ウェンドロ(ま、結果は見えてるけどね。 それに、保険もかけてある……)
ウェンドロ(メキボス…… 君は僕に勝つことは出来ないんだよ)

《クロガネ格納庫》

エイタ「……本艦とヒリュウ改は 1500にL5宙域に向けて発進する。 各員は作業を急げ」
エイタ「繰り返す。本艦とヒリュウ改は 1500にL5宙域に向けて発進する。 各員は作業を急げ」
リオ「え……?  あのヴァイスを使うんですか?」
エクセレン「ん~、リョウト君や ツグミちゃんに調べてもらったところ、 とりあえず大丈夫だって言うし」
エクセレン「それに、 マイちゃんからもお墨付きが出たし」
アラド「お墨付き?」
マイ「うん……。 あれは抜け殻……ただの器。 アインストの思念も受信できない」
マイ「だから、大丈夫……」
アラド「だ、大丈夫って……。 あれ、アインストのパーツとかが 混じってるんだろ?」
リョウト「色々と調べてみたんだけど、 アインストとしての機能は ほぼ停止しているみたいなんだ」
リオ「ど、どういうこと?」
ツグミ「あのヴァイスは アインストのパーツを組み込まれて いるわけじゃなく……」
ツグミ「もともとのパーツが何らかの方法で 変化させられているみたいなの」
リオ「つまり…… 本質は同じってことですか?」
ツグミ「ええ……語弊はあるけど、 ヴァイスはアインストの力を借りて パワーアップしたのよ」
エクセレン「で…… せっかくだから、ホワイトスター戦でも 使おうってわけ」
(アラート)
リオ「!!」
アラド「て、敵か!?」

《ヒリュウ改艦橋》

ユン「6時方向、5000に転移反応!  数は3です!」
レフィーナ「各作業を一時中断!  総員、第一種戦闘配置!」


第38話
魔星へ集う者達

〔戦域:月周辺宙域〕

レフィーナ「ユン、転移反応の識別は!?」
ユン「終了しました!  敵はインスペクターです!」
(インスペクターが出現)
レフィーナ「各機、 直ちに出撃して下さい!」
(サイバスター、イルム機、リン機が出撃、出撃準備)
リン「あの機体は……!」
(グレイターキンを指す)
イルム「メキボスだな。 さしずめ、仲間の仇討ちって所か?」
メキボス「そう言うわけじゃねえが、 俺達にも立場ってものがあるんでな」
リン「立場……!?」
メキボス「ああ。 地球人にやられっぱなしじゃ、 上に対して面目も丸潰れ……」
メキボス「だから、 お前らをネビーイームへ 行かせるわけにはいかねえ」
メキボス「ここいらで 決着をつけさせてもらうぜ、イルム」
イルム「いいだろう、 こっちもそのつもりだからな」
マサキ「メキボス! 残りの二人と シャドウミラーはどうした!?」
メキボス「ああ、 あいつらはあいつらで忙しいのさ」
メキボス「今、 ネビーイームはアインストの猛攻を 受けているからな」
キョウスケ「やはり……!」
メキボス「お前ら、俺達とアインストが 戦ってる隙を突いて、ネビーイームへ 踏み込もうってンだろ?」
リン「ああ、そうだ」
メキボス「たった2艦で 俺達やアインストを倒そうなんざ、 馬鹿げてるぜ」
リン「フ……まったくだ」
イルム「しかし、 その役目は俺達がやるしかないのさ」
メキボス「何のために?」
イルム「悪いが、そいつを面と向かって 言うキャラじゃないんでね、俺は」
メキボス「……そうかい。 じゃ、始めるとするか」
レフィーナ「ドラゴン2より各機へ!  攻撃を開始して下さい!」
メキボス(……さて……)
メキボス(確かめさせてもらうぜ。 お前らの地球人の力と……意思をな)

〈敵機15機以上撃墜〉

メキボス「フン、ネビーイームへ 攻め入ろうってだけのことはあるな」
メキボス「だが、 そう簡単にここを通すつもりはねえ」
(エルアインスが出現)
マサキ「チッ、 ゾロゾロと出て来やがって!」

〈戦艦を1隻撃墜〉

メキボス「戦艦がやられたか!  なら、もう出し惜しみはしねえぜ!」
(量産型アシュセイヴァーが出現)
ユウキ「量産型の アシュセイヴァーか……!」
マサキ「そんなもんで 俺達を止められると思うなよ!」

状況選択

グレイターキンを撃墜した
グレイターキンのHPを20%以下にした


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