アーチボルド「くっ……!
やはり、アウルム1の強制コードを!」
アラド「ラト、今だ! 行けぇっ!!」
(ラトゥーニ機がラピエサージュに隣接)
ラトゥーニ「オウカ姉様!」
オウカ「……ウ、ウウ……。
識別コード……チェック……
チェック……」
ラトゥーニ「ね、姉様……!」
オウカ「コード……チェック……
チェック……ウウウ……ウ……」
オウカ「敵……識ベツ……
テキ……シキベツ………」
オウカ「テキ……敵……テキ……
ク、ウウ……ウウウ……」
ラトゥーニ「待ってて、姉様!
今、システムを……!」
(ラトゥーニ機がはじかれる)
ラトゥーニ「!!」
オウカ「シキベツ……テキ……!
ウ、ウウウ……ア、アアア……」
ラトゥーニ「ね、姉様……まだ……!」
オウカ「アアァァ……クゥゥ……!」
ラトゥーニ「苦しいのね、姉様……。
私も……そうだった……」
ラトゥーニ「あのスクールでの
実験……訓練……手術……」
ラトゥーニ「私達はコッホ博士や
セトメ博士達の実験台だった……
苦しかった……」
オウカ「ウウゥゥ……」
ラトゥーニ「でも……姉様はそんな私達を
いつも励ましてくれていた……」
ラトゥーニ「自分が……
一番ひどい処置を受けていたのにも
拘わらずに……」
ラトゥーニ「自分が……
一番苦しいのに……私達を……」
オウカ「……ウウウ……」
ラトゥーニ「姉様が
私達を励ましてくれていたのも……
面倒を見てくれていたのも……」
ラトゥーニ「セトメ博士が
プログラムしたことなのかも
知れない……」
ラトゥーニ「それでも、
私達は姉様の励ましが嬉しかった……
それが心の支えだった……」
オウカ「ウ、ウウ…………」
ラトゥーニ「私達は……姉様がいたから
スクールでの実験に耐えられたの……」
ラトゥーニ「だから……
私は姉様を失いたくない……」
オウカ「……ク、ウウ……!」
ラトゥーニ「今度は……
私達が姉様を助ける番……!
姉様の苦しみを取り除く番……!」
オウカ「ウ……アアア……!!」
ラトゥーニ「だから、私を受け入れて!
そんなシステムに負けないで!
オウカ姉様!!」
オウカ「!!」
(精神感応)
オウカ「ウアアアアアア!!」
ラーダ「今よ、ラトゥーニ!
ゲイム・システムを壊して!!」
ラトゥーニ「はいっ!」
(ラトゥーニ機がラピエサージュに隣接し爆煙、ラトゥーニ機は行動不能)
ラトゥーニ「ああうっ!!」
アラド「ラトッ!!」
(ベルゲルミル2機、ライノセラス、ラーズアングリフ出現)
スリサズ「ククク……
下らない人形劇はもうたくさんだよ」
アラド「あ、あいつは!!」
アンサズ「君達が
ここまで来るなんてね……」
アンサズ「セトメ博士の作品に対する
評価をもう少し改めた方がいいかも
知れないな」
アギラ「フン、
心にもないことを言いおって」
アヤ「セトメ博士……!!」
アラド「アギラ!
オウカ姉さんに何をした!?」
アギラ「お前達との接触でアウルム1の
メモリーに支障が出ておったのでな……
強制措置と共に修正を施したのじゃ」
アヤ「あなたは、まだそんなことを!!」
アギラ「当たり前だ。
それがワシの仕事じゃからな」
アギラ「しかし、
アウルム1はもう終わっとるのう」
アンサズ「人間ベースの欠陥品など、
所詮はそんなものさ」
アギラ「何を言う。奴らなくして、
今のお前達は存在せんのじゃぞ?」
スリサズ「黙れ! 僕はあんな奴らなど
認めた覚えはない!」
スリサズ「だから、
ここで完全に消し去るんだ!
僕達の汚点をな!」
アギラ「ま、
その点においてはワシも同感じゃ」
アギラ「失敗作を処分しておかんと、
ワシの沽券に関わるからのう」
アギラ「じゃが、アウルム1には
最後にもう一働きしてもらおう。
……強制コード、発信」
(機械音、ラピエサージュの反応なし)
アギラ「む……!? もう一度じゃ」
(機械音、ラピエサージュの反応なし)
アギラ「何じゃ、アウルム1……
本当に終わっておるのか?」
クエルボ「……セトメ博士、
私がラピエサージュを再起動させます」
アギラ「何……!?」
クエルボ「あれとアウルム1には
まだ利用価値がありますから」
ラーダ「! クエルボ……!!」
アギラ「アウルム1じゃと?
ふん、ようやくお前も認識を
改めおったか」
クエルボ「状況が状況ですからね。
それに、こんな所で我々の研究を
終わらせるわけにはいきませんし」
ラーダ「クエルボ!
それがあなたの選んだ道なの!?」
ラーダ「私達のプロジェクトを……
いえ、私を裏切ってまで!」
クエルボ「……ラーダ……
君がクロガネにいたとはね」
ラーダ「あなた……!!」
クエルボ「……君が言った通り、
これが僕の選んだ道さ」
ラーダ「……!!」
クエルボ「僕は……
あのプロジェクトでは僕が求めた成果が
見られないと思った」
クエルボ「だから……
あの時、EOTI機関に行ったんだよ」
ラーダ「その結果がラトゥーニやアラド、
ゼオラ達に何をもたらしたのか
わかっているの!?」
クエルボ「ああ。
でなければ、ノイエDCに行ってまで
研究を続けたりはしない」
クエルボ「僕は、僕の研究が
どこまで行くか見たかったのさ」
アラド「セロ博士!
あんた、本気でそんなことを
言ってるのかよ!?」
クエルボ「そうだ、アラド……
いや、ブロンゾ28」
アラド「!
お、おれをその名前で……!!」
ゼオラ「私達の名は
博士が付けてくれたものなのに……!」
クエルボ「今となっては
後悔している……実験体である君達に
感情移入してしまったことをね……」
ゼオラ「そ、そんな……っ!」
アギラ「フェハハハ、それでいい!
それでいいのじゃ、クエルボ!」
アギラ「奴らは所詮人形!
操り糸が切れ、壊れた人形じゃ!
人間扱いすることなどない!」
アラド「て、てめえぇっ!
まだ言うか!!」
ライ「アラド……
兄が言った通り、自ら糸を断った者は
人形ではない」
アラド「!」
リュウセイ「そうだ……そのことを
あの連中にわからせてやろうぜ」
アラド「は、はい!」
スリサズ「ハハハ! 人間ごときが
僕達に何を教えると言うんだい!?」
アンサズ「まったくだ。
地球を汚染するだけの下等生物から
学ぶことなど何もない」
カーラ「あ、あんた達!
人間を何だと思ってんのさ!?」
スリサズ「お前達は本当に愚かだな!
同じ事を何度言わせるつもりだ!?」
アンサズ「……人間など
脆弱なタンパク質の塊に過ぎない」
アンサズ「僕達マシンナリー・チルドレンの
足下にも及ばない……取るに足らない
存在……唾棄すべき下等生物」
アンサズ「そんなモノ達が
この星を存続させることなど出来ない」
タスク「るせえ!
ポッと出のお前らにそんなことを
言える権利があンのかよ!?」
アンサズ「あるさ。
お前達人間がこれまでに招いた
事態を思い返すがいい」
アンサズ「互いに争うだけでなく、
地球外知的生命体までも
この星に呼び込み……」
アンサズ「災いの種を
外宇宙にまで蒔こうとしている」
スリサズ「だから、愚かな人間は
新人類である僕達に管理されて当然。
いや、滅ぼされるべき存在なのさ!」
アーチボルド(やれやれ、他人の受け売りを
よくもまあベラベラと)
アギラ(フェフめ……
つまらんことを人形に吹き込みおって)
アンサズ「……君達人間を消去した後、
僕達が地球の新たな主となる」
アンサズ「そして、この星は
銀河の中で揺るぎない存在となるのさ」
カーラ「それで
他の星を侵略しようって言うの!?
インスペクターみたいに!」
アンサズ「違うよ。
僕達の役目はあくまで地球の存続……
他の星になど興味はない」
アンサズ「領土や富を求め、
争いの場を広げていく愚かな君達とは
その点が異なるのさ」
レーツェル「……お前達が言う通り、
真に人類が愚鈍な存在ならば、
我らはここで敗れ去るだろう」
アンサズ「ほう……
お前は他の連中と違って、
物分かりがいいようだね?」
スリサズ「そうさ!
お前達が僕達に勝つなんて
あり得ないのさ! そして……」
レーツェル「その続きは
我らを屠った後にしていただこう」
スリサズ「何!?」
レーツェル「敗れるために
ここまで馬を進めてきたわけでは
ないのでな」
アンサズ「フン……
結果が全てと言うことか」
レーツェル「そうだ」
アンサズ「いいだろう……
旧人類の粛清は、まずお前達から
始めることにするよ」
スリサズ「そして、欠陥品の処分もな!」
アンサズ「さあ、来るがいい……
愚かな旧人類よ」
アンサズ「この星の管理者として
相応しい者が僕達ということを……」
アンサズ「お前達の命と引きかえに
教えてやる!」
(作戦目的変更)
スリサズ「チッ!
人間共め、調子に乗るなよ!」
アギラ(口ほどにもない奴め……!
じゃが、敵の戦力が侮りがたいのは
事実か……!)
アギラ「クエルボ! さっさと
ラピエサージュを再起動せんか!」
クエルボ「……!」
(ラーズアングリフがラピエサージュに隣接)
ゼオラ「!!」
ラーダ「クエルボ!!」
クエルボ「システムチェック……!
強制再起動プログラム、ロード……!」
ラトゥーニ「う、うう……」
クエルボ「メモリーバックアップ、
ロード……!」
ラトゥーニ「セ、セロ博士!?」
クエルボ「動くんだ、オウカ……!
君はまだ……!」
ラーダ「クエルボ、やめて!!」
クエルボ「動け、オウカ!」
(起動音、ラピエサージュが起動)
オウカ「………」
ラトゥーニ「ね、姉様!!」
アギラ「おお、動きおったか!
アウルム1、敵を皆殺しにせい!」
オウカ「テキ……シキ別コード……
チェック……」
アギラ「そうじゃ!
ワシらの敵を、お前の敵を撃て!!」
オウカ「テキ……テキ……敵……
ワタシノ……敵……」
(オウカに『熱血』『必中』)
オウカ「私の……!!」
【強制戦闘】
オウカ[O.O.ランチャー]vsアギラ[防御]
オウカ『私の……!!』
オウカ『私の倒すべき敵は……』
(ライノセラスに爆煙)
スリサズ「!!」
アギラ「ア、アウルム1! 貴様ッ!!」
オウカ「………」
アギラ「な、何の真似じゃ!?
お前の敵はワシではないぞ!!」
オウカ「いえ、
私の敵は……あなたです」
アギラ「な、な、な、何じゃと!?」
ラトゥーニ「ね、姉様……!!」
スリサズ「ば、馬鹿な!
アウルム1の記憶が戻ったのか!?」
クエルボ「これでいい……!
後はゲイム・システムを
完全に破壊すれば……」
アンサズ「クエルボ!
お前、裏切ったな!!」
(間延びした機械音、ラーズアングリフに爆煙)
クエルボ「ぐああっ!!」
ラーダ「クエルボッ!!」
クエルボ「うぐっ……!」
アギラ「クエルボ!
貴様、アウルム1に何をした!?」
クエルボ「ラ……ラピエサージュの
再起動と同時に……」
クエルボ「オウカの……
バックアップ……メモリーを
ロードしたのです……」
アギラ「馬鹿な!
それでアウルム1の記憶が
戻るわけがない!!」
アギラ「あやつは
人格を消してゲイム・システムに
リンクさせておったのじゃぞ!!」
クエルボ「ふ、ふふふ……
そこは……僕の賭けでしたよ……。
うっ……ぐふっ……!」
ラーダ「クエルボ!!」
アギラ「あり得ん!
そんなことは断じてあり得ん!!」
アギラ「改良型のゲイム・システムの
支配下にあって、ワシが消去したはずの
記憶を……人格を取り戻すなど!!」
オウカ「母様……いえ、セトメ博士。
それはラトやアラド、ゼオラ達の
おかげなのです」
オウカ「あの子達が
私に語りかけてくれたから……」
オウカ「あの子達と過ごした
あの頃の記憶が残っていたから、
私は……私を取り戻せたのです」
アギラ「馬鹿な!
お前の記憶は、ワシが何度も何度も
書き直しておるのじゃぞ!!」
オウカ「ええ。
そのおかげで……私は妹や弟達に
辛い想いをさせてしまいました」
アラド「ね、姉さん……!」
ゼオラ「オウカ姉様……!」
オウカ「アラド……ゼオラ……
そして、ラト」
ラトゥーニ「姉様……」
オウカ「ごめんなさい……。
言葉をいくつ重ねても、
あなた達には……」
アラド「い、いいんだよ。
姉さんが……あの頃の姉さんに
戻ってくれたんなら……」
アラド「おれ達は……それでいいんだ」
オウカ「アラド……」
ゼオラ「ね、姉様……
本当にオウカ姉様なのね……?」
オウカ「ゼオラ……」
ラトゥーニ「よかった……姉様。
本当によかった……」
オウカ「ラト……」
アギラ「馬鹿な……こんな……馬鹿な!」
アギラ「ブロンゾ27や
28はともかく、アウルム1の調整は
完璧なはず……!」
アギラ「何故じゃ!?
何故、こんなことが起きたのじゃ!?」
クエルボ「それが……人の意志の力……
なのですよ……博士……」
アギラ「何!?」
クエルボ「人格を作りかえるなど……
紛い物の記憶を……与えるなど……
おこがましいことなのです……」
クエルボ「現に彼らは……
僕達が与えた記憶を……捨て……
自ら人格を確立させました……」
クエルボ「そして……
人造人間である……Wシリーズまでも
同じことを……ぐ、ぐふっ!」
ラーダ「クエルボ! もう喋らないで!」
クエルボ「ラ、ラーダ……僕は……
とっくの昔に気づいていたんだ……」
クエルボ「僕の研究が……
僕の……やってきたことが……
間違っていると……」
クエルボ「人が……
人を作りかえるなど……
そんなことは……」
ラーダ「ク、クエルボ……」
クエルボ「だから……
君は……あのプロジェクトから……
抜けたんだろう……?」
ラーダ「え、ええ……」
アギラ「フェ、フェフェフェ……!
フェハッ! フェハハハ!!」
ラーダ「!?」
アギラ「ワシの研究は間違っておらん!
まだ結果に至っておらぬだけじゃ!」
アギラ「今回の失敗を生かし、
次こそは完璧な兵士を!」
アギラ「マシンナリー・チルドレンや
Wシリーズをも凌駕する兵士を
造り出してみせるわ!」
スリサズ「ハハハ!
パパならともかく、お前に
そんなことが出来るものか!」
アギラ「黙れ! 失敗は成功の母じゃ!
お前達も数々の失敗作の中から
生まれてきたことを忘れるでない!」
スリサズ「何だと!?」
アギラ「フェハハハ、見ておれ!
必ずやお前達以上の人形を
造り出してやるわ!」
アーチボルド「……何でもいいんですが、
とりあえず目の前の敵を片づけた方が
よくありませんかねえ?」
アギラ「わかっておるわ!
アウルム1、お前はワシの手で
直々に処分してやる!」
オウカ「私の名前はオウカ・ナギサ!
アウルム1ではありません!」
アギラ「人形がほざくでないわ!」
オウカ「ならば、
その人形がこれ以上作られぬよう……
私があなたを討ちます!」
(ラピエサージュがライノセラスへ接近)
アギラ「馬鹿め、
先程まで強化したゲイム・システムの
支配下におったのじゃ!」
アギラ「貴様の身体が
無事であろうはずがないわ!」
ゼオラ「えっ!?」
オウカ「忘れたのですか、
セトメ博士……」
アギラ「!?」
オウカ「こういう状態でも
戦えるように私の身体を改造したのは、
あなたなのですよ」
アギラ「う……!」
ラトゥーニ「オウカ姉様……!」
オウカ「私は……大丈夫よ、ラト。
……心配しなくていいわ」
ラトゥーニ「う、うん……」
ラーダ「クエルボ……!」
クエルボ「ぼ、僕のことは……
気にしなくていい……大丈夫さ……」
クエルボ「それより……
セトメ博士を……僕達の研究を……
終わらせるんだ……」
ラーダ「……」
ラーダ「わ……わかったわ……!」
アンサズ「さて……僕達には
これからやらなければならないことが
山ほどあるからね……」
アンサズ「早めに
ケリをつけさせてもらうよ」
アンサズ「……ゲイム・システム、
フルコンタクト……!」
(アンサズに『集中』『必中』『ひらめき』)
スリサズ「フフフ……ハハハハ!
僕達に本気でこれを使わせたら、
終わりだよ!!」
(スリサズに『集中』『必中』『ひらめき』)
アーチボルド「……では、
他の敵は彼らに任せて、僕は僕の
悪縁を切ることにしましょう」