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訓練 リュウセイルート ~ 第3話 ~

《極東支部基地》

アヤ「お待たせ、リュウ。あなたに もう一人のメンバーを紹介するわね」
リュウセイ「ふうん。 まだお仲間がいたんだ」
アヤ「ええ。あなたと同じく、私達の プロジェクトでテストパイロットを 務めることになった…」
ライ「ライディース・F・ ブランシュタイン少尉だ」
リュウセイ「あ~っ、てめえは!  さっきのキザ野郎じゃねえか!!」
アヤ「あら… あなた達、知り合いだったの?」
ライ「………」
リュウセイ「ま、いいや。俺、 リュウセイ・ダテって言うんだ。 よろしくな、軍人さん」
ライ「失礼だが…君、階級は?」
リュウセイ「はあ?  んなもん、ねえよ。俺は、俺だ」
アヤ「ライ、リュウは特別任官で 階級は曹長なの」
ライ「見たところ、 彼は軍隊経験のない素人… 民間人のようですが?」
アヤ「…経緯は色々とあってね。 彼もあなたと同様、選ばれた ライト・スタッフなのよ」
ライ「この男が…?」
リュウセイ「ああ、そうだ。 全日本バーニングPT選手権大会 優勝者のリュウセイ・ダテたあ…」
リュウセイ「この俺のことだ!」
ライ「知らんな」
リュウセイ「な!?  て、てめえ…上等じゃねぇか!」
ライ「リュウセイ…だったな。 一つだけ言っておく。くれぐれも 俺の足手まといになるな」
リュウセイ「な…何だとぉ!  てめえ、何様のつもりだ!?」
アヤ「二人とも、ケンカは止めなさい!  子供じゃないんだから!」
リュウセイ「チェッ… ライバルはキザで嫌みな奴、 紅一点は口やかましいときたか」
リュウセイ「こりゃ、 お約束のパターンだよなあ」
ライ「お約束だと?」
アヤ「パターンってどういうこと?」
リュウセイ「何でもねえよ。 それよりもさ、早くパーソナル トルーパーに乗せてくれよ」
アヤ「なに言ってんの。 パーソナルトルーパーを遊園地の 乗り物か何かとと一緒にしないで」
アヤ「とりあえず、あなたには 講習で操縦の基本をみっちりと 勉強してもらいますからね」
リュウセイ「そ、そんな…。 もう実戦だってやっちゃってるのに 今さら基本なんてさぁ」
アヤ「リュウ、機動兵器はね… 自転車や車に乗るのとはわけが違うわ」
アヤ「起動のさせ方一つ取っても 色々な取り決めがあるの。 気軽に乗れる物じゃないのよ」
アヤ「それに、タイプTTは 特別にコックピットが 簡易化されてるから…」
アヤ「ちゃんと訓練を受けなきゃ、 他機種は操縦出来ないわよ」
リュウセイ「わ、わかったよ…」
アヤ「それと、ライ… あなたにはシュッツバルトへ 乗ってもらうことになるわ」
ライ「シュッツバルト…確か、 ゲシュペンストをベースにして 開発された砲撃戦用の試作機ですね」
アヤ「ええ。それの1号機が 再調整を受けて回されて来たの」
アヤ「後で 機体を見ておいてちょうだい」
ライ「了解です」
リュウセイ「何だよ、 こいつは講習なしかよ?」
アヤ「ライはね…コロニー統合軍じゃ、 天才パイロットとして有名だったの」
アヤ「その腕を見込まれて、 マオ社のテストパイロットにも 選ばれたのよ」
アヤ「それに、彼の家は…」
ライ「…大尉、それ以上は おっしゃらないで下さい」
アヤ「え…?  ご、ごめんなさい…」
リュウセイ「へ~え…。 統合軍にいたってことは、 スペースコロニーの出身か」
リュウセイ「道理で エリート風を吹かせてるってワケだ」
ライ「何だと…?」
アヤ「リュウ、 そういう言い方はやめなさい」
リュウセイ「だって、 宇宙に住んでる連中ってのは…」
リュウセイ「俺達みたいに 地球に住んでる人間とは 出来が違うんだろ?」
ライ「…少なくともお前のような 単細胞より優秀であることに 間違いはないが」
リュウセイ「何だと、てめえ!!」
アヤ「あなた達、 いい加減にしなさい!」
ライ「申し訳ありません、大尉」
リュウセイ「何だよ、 自分だけいい子ぶりやがって…」
アヤ「とにかく、 リュウにはPT基本操縦の レクチャーを受けてもらうわ」
アヤ「それが終わり次第、 シミュレーター訓練に入るから」
リュウセイ「しょうがねえな。 そんじゃま、真面目に授業を 受けるとしますか」


第3話
訓練

〔戦域:基地周辺・PTシミュレーター〕

オペレーター「シミュレーター、 セット完了。環境設定、パターンS。 各機とのリンク、正常です」
リュウセイ「すげえな、 このPTシミュレーターは…」
リュウセイ「バーニングPTの グラフィックも凄いけど、 こいつはそれ以上だぜ」
アヤ「映像だけじゃないわ。環境による 機体への影響、Gやダメージとかも しっかりフィードバックされるわよ」
リュウセイ「つまり、 本物とほとんど同じってことだろ?」
アヤ「ええ、そうよ。甘く見ると 文字どおり痛い目に遭うわ。 だから、講習内容を忘れないで」
イングラム「では、 これより状況を開始する。 バトルフィールドに敵機を配置しろ」
オペレーター「了解です」
リュウセイ「おっ!  ありゃ、連邦軍の主力戦車か」
イングラム「リュウセイ曹長、 訓練を開始する前に 教えておくことがある」
リュウセイ「何だよ、教官?」
イングラム「パーソナルトルーパーは 機体間で共有する武器を出撃前に 選択、装備することが出来る」
リュウセイ「機体間で共有する武器?」
イングラム「剣や銃、ライフルなど、 主に手持ち式で互換性の高い武器だ」
リュウセイ「なるほど」
イングラム「だが、 ライが乗っているシュッツバルトの ツインビームカノンのように…」
イングラム「機体固有の武器を 交換・装備することは出来ない」
リュウセイ「つまり、武器によっては 取り外せない物とか、他の機体が 使えない物もあるってわけか」
イングラム「また、装備できる武器の 数も機体の種類によって違う」
イングラム「機体の特性、 作戦の目的、状況を踏まえた上で 効率の良い武器選択を行え」
リュウセイ「わかったぜ」
イングラム「とりあえず、 今のお前の機体には格闘戦用の 武器が装備されていない」
イングラム「必要であれば、 出撃前の武器選択で…」
イングラム「『プラズマカッター』を 選び、お前の機体に装備させろ」
イングラム「無論、今のままでも、 他の武器を装備しても構わない」
リュウセイ「了解!」

『プラズマカッター』を入手した
『M950マシンガン』を入手した
『スプリットミサイル』を入手した

(出撃準備)
イングラム「各機へ。アヤが クォーターバック、リュウセイが フォワード、ライがバックスだ」
イングラム「フォーメーションを 崩さず、ターゲットを 全機撃破しろ」
アヤ「了解です、少佐」
リュウセイ「へっ!  戦車なんざ楽勝だぜ、楽勝!」
アヤ「気をつけて。戦車の装甲は PTより上よ。それに戦車砲の直撃を 受けたらタダじゃすまないわ」
リュウセイ「そんなの当たらなきゃ どうってことねえだろ」
ライ「油断すれば死ぬことになるぞ」
リュウセイ「何言ってんだ。 シミュレーターなんかで 死にやしねえよ」
リュウセイ「それに、 ゲームオーバーになったら リセットすりゃいいんだからさ」
ライ「…リセットだと…?」
(リュウセイ機が少し西へ移動)
リュウセイ「へへっ、お先に!」
アヤ「待ちなさい、リュウ!  フォーメーションを乱さないで!」
リュウセイ「どのみち俺が フォワードなんだ! 援護を しっかり頼むぜ、お二人さん!」

〈敵機全滅〉

リュウセイ「どうだ、教官!  言われたとおりに敵機を 全滅させたぜ!」
イングラム「では、次の段階へ移る。 新たな標的を出せ」
オペレーター「了解です」
(F-28メッサー×3、71式戦車バルドング×3が出現)
リュウセイ「今度は戦闘機か…」
イングラム「陸戦型のPTにとって 戦闘機は厄介な相手だ。連携行動を 取りつつ、標的を撃破しろ」
リュウセイ「ヘッ、 戦闘機だろうが何だろうが… 速攻で片づけてやるぜ!」

〈敵機全滅〉

リュウセイ「よっしゃ、 これでクリアだぜ!!  次の相手は何だ?」
イングラム「そこまでだ。 これで訓練を終了する」
イングラム「リュウセイ曹長は PTシミュレーターから降りた後、 俺の所まで来い…」

《極東支部基地》

リュウセイ「どうだい、教官?  実戦でも、あれぐらいのことは やって見せるぜ」
イングラム「………」
イングラム「リュウセイ、お前は もう一度基礎からやり直しだ」
リュウセイ「え?  な、何でだよ!?」
イングラム「…その理由は自分で 考えろ。実戦はスタンドプレイが 通用するほど甘くない」
リュウセイ「う…!」
イングラム「いいか…」
イングラム「組織の一員として、 歯車に徹する気がなければ、 パーソナルトルーパーから降りろ」
リュウセイ「!」
イングラム「あれは貴重な兵器だ 誰にでも与えられる物ではない …そのことを忘れるな」
(足音・イングラムが立ち去る)
リュウセイ「くそっ…!  そんなことぐらい、わかってらあ」
ガーネット「ねえねえ、 訓練が終わったんなら、 そこどいてくんないかな?」
リュウセイ「え?」
ガーネット「次は、あたしの小隊が PTシュミレーター…じゃなかった、 シミュレーターを使うの」
リュウセイ「あ、ああ…すまねえ」
ガーネット「ジャーダ!  シミュレーターが空いたわよ!」
ガーネット「ジャーダ!  ジャーダったら!」
ガーネット「ったく、もう!  任務中に音楽を聴くの、 やめてって言ってんのに」
ラトゥーニ「………」
ガーネット「え、何? あんたが ジャーダを呼んで来るって?」
ラトゥーニ「………」
ガーネット「ううん、あたしが 行くわ。その間にシミュレーターの セッティング、やっといてね」
ラトゥーニ「………」
リュウセイ「あのさ…」
ラトゥーニ「!」
(速い足音・ラトゥーニが走り去る)
リュウセイ「あ…… 行っちゃった。別に怖がらせる 真似をしたわけじゃねえのに…」
ジャーダ「…わかった、 わかったから耳を引っ張ンなって、 ガーネット」
ガーネット「今度、あたしの話を 聞いてなかったら、あんたの Dコンを取り上げるからね!」
ジャーダ「うへっ、それだけは 勘弁してくれ。音楽がなかったら 俺、死んじまうよ」
ガーネット「ったく…。 ラトゥーニ、セッティングは?」
ラトゥーニ「………」
ガーネット「もう終わったの?  さすがねえ」
ジャーダ「うーし! じゃ、PT戦の 訓練開始といくか!」
リュウセイ「………」

『プロペラントタンク』を入手した
『リペアキット』を入手した


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