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海と大地の狭間より アーク

〈ネオホンコンシティ〉

レディ「アウドムラはタクラマカン砂漠を 抜けるルートをとるか
 ……目的が読めんな」
ゼクス「レディ・アン特佐、どういうおつもりか」
レディ「なにがだ?」
ゼクス「ホンコンの件、それとアウドムラに 追撃隊を出している件
 トレーズ閣下は連中に対しては、 様子見にまわるお考えのはず」
レディ「貴様に意見されることではない。 機会があれば
 レジスタンスを叩くのは当然だ。 多少市民に犠牲が
 出たところで、どうというものでも あるまい」
ゼクス「ウォンのようなやからの実験部隊を 動かしてまでか。特佐、
 追撃隊を帰還させるんだ。それは トレーズ閣下の望むところではない
 特佐は閣下の考えを 理解していない」
レディ「理解していないのはゼクス、お前だ」
ノイン「いいえ、貴女です。 レディ・アン特佐
 このような戦いは 閣下は望んでおりません」
(平手で殴る)
レディ「私に指図するつもりか!?  貴様らは黙って見ていればよいのだ」

〈砂漠の真ん中〉

ブライト「これだけ大きく迂回していけば、 目的地も、そう簡単には
 わからないだろう」
アムロ「ああ、それに沿岸部の基地からも 発見されにくいしな」
ブライト「そういうことだ」
クワトロ「しかし問題がないこともない」
ブライト「大尉、どういうことだ?」
クワトロ「先ほど本部から入った 情報によれば
 現在各地で、所属不明の 部隊が出現しているらしい」
アムロ「しかし解放戦線でもカラバでも 知らないとなれば、レジスタンスでは
 ないだろう。帝国軍の 特殊部隊か、なにかなのでは?」
クワトロ「いや、帝国軍でも、これの対応に 追われているらしい。情報では
 巨大な戦艦や、見たこともない 人型マシンを有しているそうだ
 それに、未確認だが本当に 突然“出現”したという
 報告もある」
リョウ「まさか、百鬼一族や ミケーネでしょうか」
クワトロ「そうとは思えんな。 しかし不可解ではある」
ルー「ブレックス准将やイゴール将軍は なんといってるんですか?
 また、接触しろとでも?」
クワトロ「さすがに、こうも謎では危険すぎると 判断されたようだな
 まずはチベットに向かうことを 優先しろということだが……」
カミーユ「問題がある?」
クワトロ「そうだ。その正体不明の一軍が この近くにも出現しているらしい」
ブライト「それは……やっかいだな」

「そういえば沙羅、 お前確か、シャピロを探していたな
 見つかったのか、奴は?」
シモーヌ「なぁに、恋人? そのシャピロって」
沙羅「……あんたたちには、関係ないよ」
(足音)
雅人「ちょっと沙羅、どこいくのさ」
(扉が開閉する)
「ほっといてやれよ」
「忍、お前何か知っているのか」
「ああ……シャピロは、あのクソ野郎は ムゲに寝返りやがったんだ」
雅人「それってホントかい、忍?」
シモーヌ「誰なの、その人?」
「あんたのいったとおり、沙羅の恋人。 そして士官学校で俺たちの
 教官だった男さ」
シモーヌ「まずいこと、いっちゃったわね」
「それで、あいつは?」
「行方不明さ。お前らには 黙ってたが、終戦前に
 確かに奴が帝国側にいたことは 確認している。だが、戦後の
 帝国軍に奴の姿はなかった。 俺が知ってるのはそれだけだ」
雅人「帝国軍に殺されちゃったのかな」
「さあな。どうだっていいさ、 あんな裏切り者のことはな」

(アウドムラが砂漠の真ん中へ)
アーク「お前、勝手にいじるな!」
レラ「整備を手伝ってるんだ。 勝手にやってるわけじゃない」
アストナージ「俺がやらせてるんだ、アークライト。 その娘は、なかなかスジがいい」
アーク「そう……なんですか」
レラ「ふんっ」
(ガンダムアラート)
アーク「敵!?」

ブライト「どうした!?」
ロベルト「未確認機です。 例のやつじゃないですかね」
ブライト「数は?」
ロベルト「今のところ2機だけです」
ブライト「2機? それだけか?」
アムロ「接触してみるか、ブライト?  たとえ敵でも、2機程度なら
 なんとかなる」
ブライト「よし、やってみるか」


海と大地の狭間より

(ショウとガラリアが出現)
ショウ「やめろガラリア!  戦っているヒマは、ないんだ!」
ガラリア「バイストンウェルに帰れぬとあらば、 せめてお前を倒さずして
 なんの戦士か!」
ショウ「あの軍勢を見ただろう!? あれは 地上のものでも、バイストンウェルの
 ものでもなかった。地上は何か おかしなことになっているんだ!」
ガラリア「私には関係ない!」

〈2PP〉

チャム「ショウ、もうもたないよ!」
ショウ「チャム、邪魔だ!」
チャム「変なトコさわらないでよ、すけべぇ!」
ショウ「そんな場合じゃないだろ! ガラリア、 俺たち以外にも地上に出ている
 者がいるはずだ。戻れる方法だって 見つかるかもしれないだろ!?」
ガラリア「ならば、お前を倒した後で それを探す!」

〈4EP〉

チャム「ショウ! 何か近づいてくる!」
ショウ「なんだ!? ……ガラリア!」
(アウドムラが出現)
ガラリア「くっ……地上人の船か!?」
アムロ「聞こえるか?  我々に交戦の意思はない
 君たちの所属を確認したい」
ショウ「あの敵ではない?  俺はショウ、ショウ・ザマだ
 あんたたちと同じ地上人だ。 攻撃はしないでくれ」
アムロ「地上人?  地球人ということか?
 攻撃はしない。 状況を確認したいんだ」
ショウ「俺はバイストンウェルから 戻ってきたんだ。
 こっちこそ何がどうなっているのか わからないんだよ」
アムロ「バイストンウェル? どこのことだ?」
ショウ「……海と大地の 狭間にある世界だ
 ファンタジーの異世界みたいなものだ」
チャム「ショウ、この人たち大丈夫なの?」
ブライト「……な、なんだ? 小人……?」
デュオ「マジかよ、羽根がついてたぜぇ」
ショウ「こっちも聞かせてもらいたい。いったい 地上はどうなってしまったんだ?」
アムロ「君は異星人ではないのだな?」
ショウ「俺は地球人だよ」
アムロ「……地球は異星人の帝国に 占領されたんだよ」
ショウ「なんだって? じゃあ、あのときの 連中が異星人ってことか……」
アムロ「ショウくんといったな。 君が地球人であるなら
 協力してくれないか。 君の事情も詳しく聞きたいし
 世界各地に君たちのような 集団が出現しているんだ」
ショウ「世界各地に?  やはりジャコバ・アオンか
 フェラリオがしかけたんだ……」
ガラリア「ショウ! 貴様、地上人に 己を売るのか?
 やはり地上人同士の なれあいか!?」
ショウ「落ち着けガラリア! やはり 他にも地上に出てきているんだ
 バイストンウェルに戻れずに、 こんなところで死ぬつもりか?
 俺はお前との戦いを避けてみせた。 いいかげん少しくらいは
 話を聞いてくれ!」
チャム「そおよ! 少しくらいいいじゃない!」
ガラリア「……わかった。私にどうしろというのだ、 ショウ・ザマ」
ショウ「この人たちと一緒にいくんだ。 少なくとも敵じゃない
 他の連中の情報も入る」
ガラリア「……いいだろう。 地上で死ぬのは犬死にだからな」
(ガラリア味方に)
ブライト「……話は、ついたようだな」
アムロ「よし、二人ともこちらへ来て……」
(ガンダムアラート)
クワトロ「敵だと!? うかつだったか」
(バーン隊が出現)
バーン「ダンバイン!? ショウ・ザマか!!」
ショウ「バーン・バニングス!?」
ガラリア「バーンだと!?」
バーン「ガラリアも一緒か? ふん、 貴様ごときが裏切ったとて
 どうということもないわ。まとめて 叩き落してくれる!」
ガラリア「違う、私は……」
バーン「問答は無用だ! 覚悟!」
ショウ「バーン、状況を考えろ!  ここは地上なんだぞ、戦いをやめろ!」
バーン「そうはいかん。地上で最初に 会う者がお前だというのは
 私にとっては僥倖なのだ。 地上で死ねるのは幸せだと思え!」
ショウ「僥倖だと……? 俺に会ったのが そんなに幸運か!?」
バーン「そうだ! 地上に来てまで、私は チャンスを与えられたのだ!」
ショウ「バイストンウェルの人間が地上に 来てしまったっていうのに、そのことの
 意味も考えず、貴様は!」
アムロ「どうしたというんだ、ショウくん!」
ショウ「応戦してください! あいつは 本気で、きます!」
ブライト「敵だというのか!?  よし、出撃しろ!」
(出撃選択)

〈vs バーン〉

バーン「ショウ・ザマ! 覚悟!!」
ショウ「くっ……バーンめ!」

バーン「ガラリア、貴様もこれで終わりだ!」
ガラリア「黙れ! お前ごときにやられるものか!」

〈敵機全滅〉

ベルトーチカ「艦長! スペシャルズの追撃隊に 捕捉されました!」
ブライト「なんだと!?」
(スペシャルズが出現)
アムロ「あの敵か……」
クワトロ「…………」
カミーユ「あれは……フォウか!?」
フォウ「……カミーユが出ているのか……」

〈vs フォウ〉

クワトロ「ええい、なんだというのだ、この感覚は!」
フォウ「くっ……邪魔をするなぁっ!!」

[説得](カミーユ)

アムロ「カミーユ、下がれ!」
カミーユ「僕がやります! この敵は、 よくわかっていますから」
カミーユ「フォウ!」
フォウ「カミーユ……出てきたのなら、 さっさと撃破してくれればいいものを!」
カミーユ「フォウ、話を聞いてくれ。フォウ!」
フォウ「カミーユ……」
カミーユ「フォウ、俺、君に言い残したことが たくさんあるんだ」
フォウ「私に……?」
カミーユ「……それで、幼なじみの女の子が いうんだよ。カミーユ、爪をかむクセを
 やめなさい、カミーユって。僕はそれが 嫌だった。だってさ、カミーユってのは
 女の子の名前だ。だから僕はカラ テもやったし、戦い方の勉強もした
 こんな世界でもちゃんと やっていけるように、体も鍛えた
 男の証明を、 手に入れたかったんだ……」
フォウ「カミーユ……」
カミーユ「俺……何いってるんだろ。 フォウ、俺、こんなこと……」
フォウ「カミーユ…………カミーユ、 ひとつだけ聞いていい?
 今でもカミーユって名前、きらい?」
カミーユ「……好きさ、自分の名前だもの」
フォウ「そう…………。カミーユ、 お互いの場所に戻りましょ
 これは、あなたにふさわしいことじゃないわ」
カミーユ「フォウ、フォウ!? 待ってくれ、 フォウ!!」
フォウ「カミーユ……さよなら……」
(北側にスペシャルズの増援)
ブライト「敵の増援だと!? 数が多すぎる スペシャルズめ!」
(サイコガンダムが迎撃に出て戦闘)
リョウ「なに? どうしたんだ、いったい!?」
アムロ「ブライト、離脱するんだ」
ブライト「なんだと?」
アムロ「彼女は命をかけて俺たちを、 いやカミーユを脱出させようとしている」
カミーユ「待ってください、フォウが……!」
アムロ「人の善意を無視するやつは、 一生苦しむぞ!」
ブライト「よし、全機撤退だ!」
(味方機が全機撤退)
フォウ「カミーユ……さよなら……。これでもう、 忘れなくてもすむということ……」

〈砂漠の真ん中〉

カミーユ「フォウ……これでよかったのか…… フォォォォウッ!!」

〈砂漠の真ん中〉

カミーユ「フォウ……」
(アウドムラチベットへ)
アムロ「なるほどな。つまり、 君はその異世界に呼び込まれた
 地球人で、彼女たちは その世界の住人ということか」
ショウ「ええ」
チャム「異世界じゃなくて バイストンウェルよ!」
カトル「すごい……本当に生きているんですね」
チャム「当たり前じゃないっ!」
クワトロ「信じないわけにもいくまい。 しかし戦争中でその敵も
 地上に出ているというのが 問題だな」
ショウ「はい。他にも地上の人間が いましたが、どう行動するのか
 わかりません。それと、 仲間がいれば合流したいのですが」
クワトロ「わかった。可能な限り情報を 集めさせよう。しかし、いま地上を
 制圧しているのは帝国だ。我々 もあまり自由のきく立場ではない」
ショウ「それは、わかりました。 バイストンウェルの敵である
 ドレイクたちも気になりますが、 僕も地球人です
 異星人の帝国との戦いには 参加します」
クワトロ「うむ。君はどうする、 ガラリア・ニャムヒー
 ショウくんとは敵対する組織に 属していたと聞くが」
ガラリア「……わからない。 しばらくは世話になるつもりだ
 私も武人だ、 いきなり敵にまわるようなことはしない
 その証に、バーンたちとも 戦ってみせただろう」
ブライト「いいだろう。ただし、しばらくの間は、 監視はつけさせてもらう」
ガラリア「……わかった」

ヘンケン「ご苦労だった、ブライト艦長」
ブライト「ヘンケン中佐、あなたでしたか」
ヘンケン「ずいぶんと戦果をあげているようだな。 おかげで、こちらもやりやすくて助かる
 戦艦アルビオンは当分の間、 君らで運用してもらうことになる」
ブライト「聞いています。 パイロットの補充もあるとか?」
ヘンケン「ああ、紹介しよう。ファ・ユイリィだ。 まだ未熟だが役にはたつだろう」
ファ「ファ・ユイリィです。 よろしくお願いします」
ブライト「ブライト・ノアだ。ここはもういい。 他のクルーに、あいさつしてこい」
ファ「はい。では失礼します」
(扉が開閉する)
クワトロ「ヘンケン中佐がおられるとなると、 我々の次の行動の指示も
 あるとみましたが」
ヘンケン「さすがにするどいな。そうだ。君たちには アルビオンで北京へ向かってもらう」
アムロ「北京? しかし、 あそこは廃墟になっていたはずでは?」
ヘンケン「そうだ。そこで、 もと国際警察機構のスタッフと
 合流してもらいたい」
ブライト「国際警察機構? ああ、 武装集団の組織犯罪を
 扱っていた? 戦後解体されたと 聞いていますが」
ヘンケン「我々と同じだよ。まぁ、どんな 連中なのかは俺も聞いていない。
 向こうから接触してくるはずだ」
ブライト「わかりました。 では我々は北京へ向かいます」
ヘンケン「おう、頼んだぞ」

カミーユ「ファ……? ファ・ユイリィか!?」
ファ「えっ!? ……カミーユ? あなたなの!?」
カミーユ「ファ……」
ファ「カミーユ……あなたに会えるなんて 思ってなかった。カミーユゥ!」
カミーユ「ファ、どうしたんだ?」
ファ「父さんも母さんも、 帝国軍につかまっちゃったのよ
 レジスタンスのパイロットのカミーユの 知り合いだからって」
カミーユ「そうか……それで、ファは?」
ファ「地球解放戦線機構の 人たちに助けられて……それで……」
カミーユ「くそっ、帝国め!」

ヘンケン「君が、もとスペシャルズの エマ・シーン特尉か」
エマ「そうですけど……なにか?」
ヘンケン「いや、いいスタッフだと聞いているので、 ちょっと顔を見によっただけだ
 がんばってくれ、特尉。 期待している」
エマ「……はい……」
エマ(なにかしら、いったい?)

〈砂漠の真ん中〉

バーン「……敗北につぐ敗北……すべて、 あの地上人があらわれてからだ
 クッ……私は……勝ちたい。 私は奴を破りたい
 私は……騎士の出のはずだ!!」

〈太平洋アメリカ西海岸沖〉

ドレイク「どうやら、かなりの数のオーラシップと オーラバトラーが
 地上へ出ておるようだな」
???(シャピロ)「はい。いまは、ショット殿との合流を 急がれるべきでしょう
 いまの地上界を支配しているのは 地上人とは違う種族です
 が、私に策がございます。 交渉は私におまかせください」
ドレイク「……地上人のお前がか。 よかろう、やってみせろ」
???(シャピロ)「はい」

〈ネオホンコンシティ〉

レディ「なに!? 失敗したというのか。 おのれ、レジスタンスどもめ
 だが奴らとて相当のダメージを 受けているはず
 ウォンにも兵を出させろ、 第2波をしかける」
ノイン「そこまでです、特佐。トレーズ閣下 のご命令です。レジスタンスに関する
 作戦行動をすべて停止させ、 本部へお戻りください」
レディ「な……なんだと? でまかせを、いうな!」
ノイン「特佐、閣下からもうひとつ。 ことはエレガントに運べ、とのことです
 エレガントに、レディ?」


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