（アルビオンで北京へ）
ショウ「北京か……ここもすっかり廃墟
なんだな」
カミーユ「今はどこもこんなもんだ。帝国の
衛星軌道上からの攻撃で
まともに残っているところなんて、
なくなってしまった」
ショウ「異星人か……いまだに実感
わかないな」
忍「そりゃ、こっちのセリフだぜ。
バイストンウェルとかなんとかって
海と大地の間の世界なんてよ、
ほんとにそんなところがあるのかよ？」
雅人「でもさ、アレみたら信じる気にも
なるよね」
忍「ああ……アレか。まぁ、確かにな」
チャム「みんな～ごはんよ～」
ルー「羽根はえて空飛んでる
“妖精”なんて見せられたらねぇ」
ショウ「妖精じゃなくてミ・フェラリオさ。
チャム、何やってるんだ？」
チャム「何って、あたしだって仕事しなくちゃ。
何よ、みんなしてジロジロ見ないでよぉ」
アポリー「しかし本当にこんなところへ
来るんですかね」
ブライト「そのはずだが……少し遅すぎるな」
アムロ「敵と接触した可能性も
考えられるな」
（ガンダムアラート）
ブライト「どうした！？」
ベルトーチカ「未確認機が接近しています」
アムロ「合流相手じゃないのか？」
ベルトーチカ「でも、ちょっと様子がおかしいのよ」
ブライト「確認させろ。
総員、戦闘配置につけ」
（ジャイアントロボ）
（橋の東側に敵、その前に銀鈴）
銀鈴「くっ、だめ、追いつかれる！？」
Ｑボス「フフフ、いまさらどこへ逃げようと
いうのかな。さぁ、おとなしく教授と
そのケースを渡してもらおう」
弓教授「ぎ、銀鈴くん、君だけでも先に
逃げてくれ」
銀鈴「いけません、弓教授！ もうすぐ
合流予定地点ですから！」
（速い足音・銀鈴が少し西に移動）
Ｑボス「ほう？ まだ逃げようというのですか。
わたしはそのケースだけでも
手に入れればいいのですがねぇ」
（トロッコの動く音、敵西に移動）
銀鈴「こ、こんなことで！」
（速い足音）
？？？(大作)「走って、もっと早く！
そのまま、まっすぐ！」
銀鈴「えっ！？ ええ！」
（速い足音、銀鈴が橋の上まで移動、敵音ともに追いかける。？？？のところまで銀鈴が来るとジャイアントロボが出現）
Ｑボス「な、なんだ！？」
大作「銀鈴さんたちは、そのまま
逃げてください。
やれ！ ジャイアントロボ！」
（ジャイアントロボの唸り声、Ｑボスに攻撃）
銀鈴「大作くん！ それにジャイアント・ロボ！」
Ｑボス「こ、これは、ジャイアント・ロボ！？」
（ジャイアントロボが攻撃し、Ｑボスを弾き飛ばす）
Ｑボス「えぇーい！」
（Ｑボスがジャイアントロボに隣接）
大作「移動します。銀鈴さん、教授、
しっかり、つかまっててください」
（川の西側にブライト）
ブライト「どういうことだ？」
ベルトーチカ「艦長、通信が入っています」
ブライト「スクリーンに出せ」
銀鈴「アルビオンのブライト艦長ですね？
遅くなりました。
もと国際警察機構の銀鈴で
す。よろしくお願いします」
（ロボが西側に移動、アルビオン出撃しロボを収容）
ブライト「銀鈴くん、そちらの方は？」
銀鈴「はい、カラバの弓教授です。教授
の研究施設が帝国軍に
急襲されたとき、偶然お助けしま
した。それで一緒に逃げてきたんです」
クワトロ「ほう、カラバの？」
弓教授「お恥ずかしい話ですが、こちらの
主力が出ているところを襲われ
研究データを持ち出すのが、
せいいっぱいでしてな。
ジャイアント・ロボがいなければ
危ないところでした」
ブライト「ジャイアント・ロボ？」
銀鈴「はい、あのロボットです。それと……
大作くん、降りてらっしゃい。
彼が操縦を担当している
草間大作くんです」
ブライト「あんな子供が……？」
銀鈴「ええ。直接操縦するわけではないの
で問題はありません。それに
ジャイアント・ロボは大作くんのコン
トロール以外は受け付けませんから」
大作「草間大作です！ よろしくお願い
します！」
リョウ「大作くん、君はいくつだ？」
大作「はい、１２歳です」
ルー「じゅうにさい、ですってぇ！？
本当なの？」
大作「そんなこと、ウソついてどうするんですか？」
ルー「まぁ、そりゃそうなんだけど……」
ベルトーチカ「艦長、もと国際警察機構の
中条長官から通信です」
ブライト「ああ、まわしてくれ。お元気そうで
なによりです、中条長官」
中条長官「そちらも、あいかわらずのようだね、
ブライト艦長。３年ぶりだったかな。
銀鈴くんたちは無事に合流
できただろうか？」
ブライト「ええ、いま話を聞いていたところです」
中条長官「そうか……それで、多少問題が
減ったな」
銀鈴「長官、何かあったのですか？」
中条長官「うむ、実は帝国が大がかりなレジス
タンス掃討作戦を開始した
中条長官
という情報を入手したのだ」
クワトロ「我々の方では、それらしき動きは
つかんでおりませんが……？」
中条長官「実に巧みに動きを隠していたのだ。
おそらくカラバの方でも
何もつかんではおるまい。が、我々に
は、少々特殊な能力を持った
エキスパートがいるのでね」
ブライト「信じましょう、長官。それで？」
中条長官「世界各地でレジスタンスの拠点
と思われる地域に一斉に攻撃
が行われる。残念だが警告は、
もう間にあわないだろう。君たちの
もとにも帝国の大部隊が
向かっているとの情報が入っている
今すぐその場所から移動し、
なんとしても逃げ延びてもらいたい」
ブライト「やってみましょう」
（ガンダムアラート）
リョウ「どうやら遅かったようですよ。
大部隊かどうかはわかりませんが、
敵が接近しています」
ブライト「なに！？
総員、第一級戦闘配備！」
（ジャイアント・ロボが出撃）
大作「いくぞ、ロボ。みんなにお前のすごさを
見てもらうんだ！」
ベルトーチカ「艦長、ジャイアント・ロボが出ました！」
ブライト「いい、やらせろ！ 他の者も出撃
急げ！」
（敵機が出現、出撃選択）
地獄大元帥「くくくく、見つけたぞ。
どうだ、ワシのいったとおりであろうが
さぁゆけ、お前たち。
ここで奴らを倒すのじゃ！」
ゴステロ「くそぉ、ル・カイン閣下の命令
だからって、えばりちらしやがってよぉ……
あれは……エイジィ、エイジィ！
ぐぅぅ、脳がいてぇぇぇっ！
地獄大元帥ぃ、
エイジは俺にやらせろぉ！」
地獄大元帥「イカれた奴め。好きにするがいい」
（マジンガーＺなどが出現）
甲児「なんとか間にあったぜ。
先生、ご無事ですか！？」
ブライト「なんだ……？」
弓教授「おお、甲児くん、さやか、ボスくん、
君たちも無事だったか」
さやか「お父さま……よかったわ」
ブライト「教授、彼らは？」
弓教授「娘のさやかと、カラバのスタッフの
甲児くんとボスくんだ」
甲児「あんちきしょうとども、俺たちの留守を
狙いやがって。先生が無事で
ホントによかったぜ」
リョウ「話はあとだ。手伝ってくれ！」
甲児「あったり前だぜ！！ さやかさん、ボス、
いくぞ！」
さやか「ええ！」
ボス「ボスボロットの力を見せてやるだわさ！」
デュオ「おいおい、あの変なのホントに
大丈夫なのかよ？」
（エルリッヒ隊が出現）
エルリッヒ「彼らか……
また、まみえることになるとはな
どうも浅くはない因縁があるようだ」
ヤザン「なにぶつくさ、いってやがる。
ふん、足止めなどといわず、連中を
撃破しちまえばそれで終わりってもん
だ。それでもいいんだろうなぁ？」
エルリッヒ「できるものなら、それもよかろう」
アーク「くっ……あいつは！」
レラ「あんたの知り合い？」
アーク「違うよ。あいつは……俺が忘れちゃ
いけないことを思い出させてくれるんだ」
レラ「……なんだよ、それ」
アーク「そのうち教えてやるよ」
エルリッヒ「あの少年もいるのか？ だがなぜだ、
なぜ彼はここまで戦ってこれる！？」
アーク「あんたは！ しつこいんだよ！！」
エルリッヒ「くっ……なぜこれほどまでに戦えるのだ、
君は！？」
甲児「地獄大元帥！ お前たちの
好きにはさせないぞ！」
地獄大元帥「おのれ兜甲児め！！」
ベルトーチカ「ブライト艦長、敵の増援部隊
が接近中です。ものすごい数です！
とてもじゃありませんが、
持ちこたえられません！」
ブライト「よし、すぐにこの戦域を離脱する」
クワトロ「間一髪というところだな」
（アルビオンで砂漠の真ん中辺りまで移動）
アムロ「それで、状況の確認はできたのか？」
クワトロ「ああ、だが予想以上に
まずい状態だ」
ブライト「そんなにひどいのか？」
クワトロ「我々もカラバも、４５の拠点の
ほとんどが、つぶされた
他の組織についても、
ほぼ壊滅したと考えて間違いない
帝国をあなどりすぎたようだ」
ブライト「くっ……なんということだ……」
リョウ「そんなっ！ じゃあ俺たちは、これから
どうすればいいんです！？」
忍「どうしようもねぇってことさ。帝国に
降伏するのがイヤなら俺たちだけでも
戦うしかねぇ。そうだろう大尉」
クワトロ「そうだ。帝国の掃討作戦を
逃れた場所も多少はある
しかし……厳しい戦いになる」
ドモン「冗談じゃない！ こうしている間にも
デビルガンダムは……」
アムロ「落ち着くんだ、ドモンくん」
ドモン「だが……！」
レイン「ドモン、そんなこといっている場合じゃ
ないでしょう？ あなたの気持ちも
わかるけど、あせったって何も
解決できはしないわ。ね？ ドモン」
ドモン「くっ……」
（速い足音、扉が開閉する）
アストナージ「おわっ、危ないじゃないか！
ドモンの奴、どうしたんです？」
アムロ「いや、いい。それよりアストナージ、
アルビオンの方はどうだい？」
アストナージ「それなんですがね、エンジンの損傷が
激しくて、とてもじゃありませんが
応急修理じゃ間にあわんのですよ」
ブライト「なんだ？ はっきりいってみろ」
アストナージ「はぁ……いちおう修理はしましたが、
このままではすぐに航行不能に
なると思われます」
カミーユ「でも、修理のできるような施設とは
連絡がついていない……
深刻ですね、それは」
デュオ「なんてこった。今、動けなくなったら
俺たち、お手上げだぜ？」
カトル「……僕に心当たりがあります。
少しお時間をいただけないでしょうか」
ブライト「君が？ ……わかった、頼めるか」
カトル「はい」
ショウ「クワトロ大尉、バイストンウェルから
出たらしいという軍勢の方は
どうなっているのか、わかりますか？」
クワトロ「ああ、その件もあったな。はっきりとは
わからないが、どうやら大部分は
占領軍との交戦を行っていない
ようだ」
チャム「それってどういうこと？」
ショウ「……帝国とドレイクが手を結んだ
かもしれない、ということですか？」
クワトロ「その可能性が高いな。ショウくん、
君の考えはどうかな？」
ショウ「ろくに戦いもしないでドレイクが同盟
関係を求めるとは思えません。でも
ドレイクのもとにいた地上人が手
引きをしたのならありうることでしょうね」
アーク「どういう人なんです、その人？」
ショウ「よくは知らない。ただ、俺たちよりも
ずっと、あとにバイストンウェルに来た
地上の軍関係者だったらしい
とは聞いている」
クワトロ「軍関係者か……ありうるな」
ショウ「でも、さっき大部分は、といいました
よね？」
クワトロ「そうだ。一部では交戦が確認
されている」
チャム「ショウ！ きっとマーベルやシーラ様
たちよ！」
アーク「バイストンウェルで、味方だった人
たちですか？」
ショウ「ああ。今どうなっているかわかりますか？」
クワトロ「残念だが、そこまではわからん」
チャム「ショウ、マーベルたちを助けに
行かなくちゃっ！！」
ショウ「だめだよチャム。俺だって行きたいけど
どこにいるかもわからないんじゃ
うかつには動けないよ」
チャム「そんなぁ～」
デュオ「よう、どうだったカトル？」
カトル「なんとか連絡はついたよ」
ブライト「あてになるのか？ その、マグアナック隊
というのは」
カトル「はい。彼らの基地は町の地下に
あって発見されずに済んだようです
アルビオンの修理もできると
いっていました」
ルー「それで、その基地っていうのはどこに
あるの？」
カトル「中東です」
ブライト「……かなり遠いが、敵に会わないこと
を祈るしかないか」