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南部聯合の反撃

[フリングホルニ 休憩室]

ファング「ただいま戻りました、セニア様」
ファング「ご苦労様、ファング」
ファング「本来であれば、戦闘に間に合う様に 戻りたかったのですが……」
セニア「貴重な情報くれたんだから、 そっちの方が重要よ」
ファング「は、はあ……」
マサキ「ファング、すっかりセニアの使いっ走りが 馴染んじまったなぁ」
ファング「……使いっ走りではない。 忠臣だ」
マサキ「自覚なしかよ……」
ウェンディ「セニア様、エリアル王国からの 補給物資、格納庫に到着しましたよ」
セニア「来たの!?  行きましょ、今すぐ!!」
ウェンディ「はい」
(扉が開く)
マサキ「……行っちまったな。 折角頑張ってきたんだから、 もう少しねぎらってやりゃいいのに」
ファング「……お前に同情されたくないぞ。 気持ち悪い」
マサキ「暇だし、俺達も格納庫に行ってみるか」
ファング「……そうだな。整備もあるし」

[フリングホルニ 格納庫]

セニア「これこれ! この仕上げの美しさ!」
ウェンディ「セニア様、これ見てください。 全部手作業の削り出しですよ」
セニア「ミクロン単位の誤差もないなんて、 ホント、職人芸ってすごいわね」
マサキ「……何だろうな、あれ。 まるでブランドもんに熱中してる 女共みてぇだ」
ファング「確かに……」
マサキ「色気がねーっつーか、なんつーか」
ベッキー「マサキが色気どうこう言うとは 思わなかったねー」
マサキ「ベッキー、いたのかよ」
ベッキー「さっきまでラ・ウェンターの整備 やってたんだよ。
 それにしてもあの二人、ホントに はしゃいじゃってるねー」
マサキ「だろ」
ベッキー「あの二人へのプレゼントは、 メカ系が一番効きそうだね」
ファング「……なるほど」
ベッキー「おや? 何がなるほどなのかな、 ファング?」
ファング「むっ……な、何でもない」
ベッキー「はは、ごまかしてもムダだよ。 何せあたしはフリングホルニ一の 地獄耳なんだからね」
マサキ「? 何の事だよ?」
ベッキー「だからファングが……」
ファング「待て、ベッキー!」
ベッキー「何だい? 口止めするなら それ相応の……」
ファング「これならどうだ?」
ベッキー「そ、そいつは!  シュテドニアスの銘酒、 漢の魂!」
ファング「これをやる。だから余計な事を 口走るな」
ベッキー「はっはー、わかってるじゃないか、 ファング。あんた、結構やる男だね?」
ファング「……まったく。対ベッキー用の切り札を これほど早く手放す羽目になるとは…… 不覚だ」
(サイレンが鳴る)
シャリアン「操者各位、至急ブリーフィングルームに 集合せよ。繰り返す。操者各位、 至急ブリーフィングルームに集合せよ」
マサキ「緊急呼び出しか?  行くぞ」
(サイレンが止まる)

[フリングホルニ ブリーフィングルーム]

ワグネル「全員揃いましたね?」
テュッティ「はい、揃ってます。 それで、何があったんですか?」
ワグネル「まずはこれを見てください」
(モニターオン)
リコ「アンティラス隊各位へ。 南部軍が北部への侵攻作戦を実施します。 速やかな対処を要請します」
(モニターオフ)
ミオ「リコちゃんから?  どうやって届いたの?」
ワグネル「以前、ダスドレーシュ将軍と 接触した時に設けた、極秘回線を 使ってるんです」
ヤンロン「それで、この情報は確かなのか?」
メフィル「南部が動員計画を実行している事は 掴んでいます。 詳しい情報は分析中ですぅ」
テュッティ「偽情報の可能性は?」
ギド「確認中だが、極秘回線を使っている以上、 その可能性はかなり低い」
セニア「待って。別情報確認。 ダスドレーシュ将軍が軍事法廷に かけられた……?」
ギド「軍事法廷? 初耳ですな、それは」
セニア「容疑は機密漏洩罪、しかし事実は 確認されず、無罪……その後、 将軍は第18兵站部隊付けに辞令」
ギド「事実上の左遷、ですな」
セニア「機密漏洩罪……か」
ファング「あ!」
セニア「? どうしたの? ファング」
ファング「俺は……ダスドレーシュ将軍から この前の情報の手がかりを得ました」
セニア「手がかり?」
ファング「将軍から軍事顧問団の視察話を 振られまして、気になって調べた結果、 先日の情報を得たのですが……」
セニア「なるほどね…… それを機密漏洩として、言いがかりを つけられた……」
ギド「裏で工作したのはオンガレッド でしょうな」
セニア「そうなると、今回のリコからの情報も どこまで信用できるか……」
ヤンロン「かなりの策士だな、オンガレッドは」
マサキ「セニア、南部の動きは?」
セニア「ちょっと待って。 暗号が新しくなってるから、 ちょっと時間が……」
メフィル「解読完了です。大隊規模での 軍の移動が確認されました~。
 目的地は北部との暫定国境線、 デック渓谷と予想されますぅ」
マサキ「よし、わかった。議論はそこまで!  俺達はまず、行動する!」
リューネ「賛成。情報の真偽を確認してる 時間がもったいないよ。 デック渓谷に急ごう!」
ヤンロン「兵は拙速を聞く。僕も賛成だ」
テュッティ「そうね……同感」
ワグネル「では艦長に連絡し、進路を デック渓谷へとりましょう」

≪タンビルゲートデック渓谷≫


南部聯合の反撃

〔戦域:渓谷〕

(北側に敵機が出現し、南端にフリングホルニが出現する)
マサキ「ん? あのペイントは……まさか」
リコ「やはり、来たか」
セニア「リコ!?  あんたがこの部隊の指揮官だったの!?」
リコ「そういう事だ、皮肉だな。 こうなった以上……」
リューネ「待った、待った!  撤退できないの!?」
リコ「命令は徹底抗戦だ。 余力を残しての撤退は認められていない」
ギド「無茶な命令書だ。 それは、軍令部の無能以外の何物でもない」
リコ「だが、命令は絶対だ」
ギド「戦略的に無意味でもか?」
リコ「それを考えるのは、あたしの 領分ではない。 命令系統の乱れは許されない」
ミオ「ザンボスを見習えとは言わないけど、 現場の解釈で何とかならない?」
リコ「それは造反のすすめと同じ意味だ。 これ以上の問答は無用」
マサキ「しょうがねぇ…… ちゃんと生き延びろよ!」
リコ「もとより、望んで死に急ぐつもりはない」
ワグネル「んー、仕方ありませんね。 アンティラス隊の強制執行を許可します」
(作戦目的表示、出撃選択、フリングホルニが撤退する)

〈vs リコ〉

[ギド]

リコ「おじさん、クッキー嫌いなの?」
ギド「むっ…… それを思い出させないで欲しいな」

[セニア]

セニア「あれ? その機体…… ちょっと改造してない?」
リコ「え? う、うん。 シエーナおばさんにちょっと……」
セニア「シエーナおばさんって、 シエーナ・ルドランティスの事!?  すっごい! レアものじゃない!」

[マサキ]

リコ「また戦わなきゃならないなんて……」
マサキ「ああ、参るぜ。
 ところでお前、人前だと かなり態度でかくなるな」
リコ「だって隊長だもん。 偉そうにしないとダメなんだもん」
マサキ「ああ、そりゃそうか」

[ミオ]

ミオ「ねーねー、提案なんだけど」
リコ「え? 何?」
ミオ「わざとやられた振りしてさ、 撤退するっての、どう?」
リコ「あたし……お芝居下手だから」
ミオ「そっかぁ…… じゃ、まともにやるけど、 気を抜かないでよ!」
リコ「ミオちゃんもね!」

[リューネ]

リコ「ヴァルシオーネかぁ…… 傷付けたくないなぁ」
リューネ「そんな遠慮なんてしてると、 命を落とすよ! しゃんとしな!」
リコ「あ、うん」

[撃墜]

リコ「ここまでね……撤退する!」
(キョウメイ蒼が爆発する)

〈敵機全滅 or 6EP〉

(南東に敵機が出現する)
マーガレット「アンティラス隊……今度こそ倒す!」
ムデカ「ああ、やってやる!」

〈vs マーガレット〉

[シモーヌ]

マーガレット「死ねっ、シモーヌ!!」
シモーヌ「あんな男に、いつまでも 縛られてるんじゃないよ!」
マーガレットラセツ大佐をあんな男呼ばわりするな!」

[マサキ]

マーガレットラセツ大佐の仇!」
マサキ「ったく、しつこいぜ」

[撃墜]

マーガレット「まだだっ!  こんな事で終わりはしない!  次こそはっ!」
(マーガレット機が爆発する)

〈vs ムデカ〉

[ファング]

ムデカ「ファング・ザン・ビシアス!  貴様に敗れてから、俺は血のにじむほど、 努力を続けた!」
ファング「努力は、人に自慢するものではない」
ムデカ「昔の俺のままだと思うな!」

[マサキ]

マサキ「いい加減にしろってんだよ!」
ムデカ「俺は執念深いのが自慢でね!」
マサキ「そんなもん、自慢するな!」

[ロザリー]

ロザリー「ちょっと、あんた達!  しつこいにも程があるわよ!」
ムデカ「えっ!? ああっ!!」
ロザリー「へ? 何? どうかした?」
ムデカ「アンティラス隊のロザリーって…… 君だったのか、ロザリー・ギムナス!」
ロザリー「えーと……あんた、誰?  何であたしの本名、知ってんの?」
ムデカ「忘れたのか!?  俺だ! ムデカ・ラーベンスだ!  小さい頃、一緒に遊んだだろ?」
ロザリー「あー……えーと……いつ頃?  あたし、いっぱい引っ越ししたから、 そういうの覚えてなくて」
ムデカ「8年前だ! 正確には8年3ヶ月と 12日!」
ロザリー「……思い出した。 その、やたら細かい事まで覚えるクセ。 あんた、あのムデカ?」
ムデカ「そうだ! 思い出してくれたか!」
ロザリー「ゔー…… そういやあんた、何かっていうと あたしに突っかかってきたわね!」
ムデカ「ええっ!?
 い、いや、あれはその、ほら、 子供故の天の邪鬼さというか、 その……愛情……の裏返しというか……」
ロザリー「あーっ!  思い出したら腹立ってきたっ!  もう、容赦しないんだからっ!」
ムデカ「ええっ!?  い、いや、俺は……」
ロザリー「問答無用!!」

ムデカ機を撃墜したのは
ロザリー ロザリー以外


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