ムデカ「くっ……この恨み、忘れん！」
（ムデカ機が爆発する）
（経験値入手）
セニア「…………」
マサキ「何だよ、セニア。
話したい事があるって、みんなを
集めといて」
セニア「おかしいのよ」
マサキ「だから何が？」
ウェンディ「南部軍の部隊規模よ。
こちらの予想より、かなり少ないの」
マサキ「ムデカやマーガレットを入れての話か？」
ウェンディ「ええ、マルテナ社の介入が
本格的なら……」
マサキ「他に部隊がいるって事か？」
メフィル「こちらに向かっている部隊は
確認できませんがぁ……
（通信がつながる）
あっ、ニュースが入りました！
えっ……そんな……」
ワグネル「どうしました？」
メフィル「南部軍が……キースメン州を
陥落させたそうです」
セニア「キースメン州って……
北部の戦略要点じゃないの！
アクレイドはどうしたの？
彼がそんな失策をするとは思えない」
メフィル「細かい情報はわかりません。
北部の命令系統も混乱している様で」
ギド「やられたな」
セニア「……そうね。
リコを囮に使うなんて」
マサキ「俺達は、まんまと乗せられたってのか？」
ウェンディ「いいえ、少なくともデック渓谷を
護る事は成功したわ」
ギド「そうだな……いくらアンティラス隊でも、
二正面作戦は不可能だ。
こちらに向かったのは間違いではない」
セニア「あたしの読みが甘かったの？
南部にこれだけの兵力が残ってるなんて」
マサキ「マルテナ社、だろ。原因は」
セニア「……ええ。
ここまで介入してくるなんてね」
マサキ「ムデカにマーガレット……
あいつら、いつまで俺達を狙うつもりだ」
（扉が開く）
アクレイド「失礼します。
ジェスハ上院議員、アクレイド・バロム
准将、参りました」
ロドニー「なんや、いつの間にか准将にまで
なっとったんか。えらい出世が早いなぁ」
アクレイド「負けた方が出世が早いというのも
皮肉な話ですが」
ロドニー「それだけ期待されとるんやろ。
ああ、すまんけど昼飯中でな。
今しか時間がとれんかったんや」
アクレイド「いえ、お気になさらず。
奥様の手作り弁当ですか？」
ロドニー「おお、そうなんや。
これがまた絶品でなぁ」
アクレイド「おいしそうですね」
ロドニー「……しゃあないな。手ぇ、出し」
アクレイド「お裾分け頂けるんで？」
ロドニー「この春巻だけな。ほれ」
アクレイド「ありがとうございます。
ん……なるほど、これはおいしい」
ロドニー「そやろ。もうやらんけどな」
アクレイド「それで、お話というのは？」
ロドニー「お前さんが後れをとるっちゅうんは、
よっぽどのこっちゃろ」
アクレイド「いや、まあ、それほどでも」
ロドニー「明日の臨時国会でな、特別予算法を
提案する。情報機関へのな」
アクレイド「それはありがたいですね」
ロドニー「根回しは済んどるから、すんなり
法案は通るやろ。予算の使い道は
任せるで」
アクレイド「……いいんですか、そこまで
ぶっちゃけて」
ロドニー「言うとくが、わしはお前を完全に
信用したワケやないで。
そやけど、今回はお前の能力が
必要なんや」
アクレイド「そう言って頂けるのは
嬉しい事です」
ロドニー「南部のオンガレッド……
とにかくあいつを何とかせぇ」
アクレイド「ですねぇ。わからない事だらけで、
お蔭で裏をかかれましたからねぇ」
ロドニー「そのための情報部と予算や。
足りんかったら言うてくれ。
何とかひねり出す」
アクレイド「いえいえ、充分ですよ」
ロドニー「……頼むで。いつまでもシュテドニアスを
分裂させたままにはできんのや」
アクレイド「同感です。かといってオンガレッドに
委ねるのは余りに危険ですからね」
ロドニー「一番困っとるんは国民やからな。
おっと、そろそろ時間や。
くれぐれも頼んだで」
（扉が開く）
アクレイド「行ってらっしゃい。
……忙しい方だなぁ。
まあ、それが政治家というものだけど。
私にも勤まるかね……」