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ゼノサキスの血脈

〈ゼルヴォイド撃墜

エラン「……何だと?
 ふ……まあいいさ。少しは収穫があった。 練習での失敗は糧になるからな。 後は君達に任せるよ」
(ゼルヴォイドが撤退する)

〈ラスフィトート撃墜〉

ラスフィトート「ぬうぅ……やはりこの身では、 まだ不完全……口惜しいが、 いずれまた、顕現する機会もあろう。
 この度は我の負けを認めよう…… だが……戦いがある限り…… いずれは……」
(ラスフィトートが大爆発する)

〈敵機全滅〉

(経験値入手)

[フリングホルニ ブリッジ]

マサキ「エラン、いいんだな?」
エラン「ああ。もうどうせ、ここの神殿は 使えないからね。残ってるのは ただの抜け殻さ。
 少しは考古学的価値がありそうだけど」
マサキ「けど、ほっとくワケにゃいかねぇんだよ。 必要なデータはとった。
 このままにしといたら、いつどんな拍子で また、ラスフィトート復活に使われるか わかったもんじゃねぇからな」
エラン「そうなったら、それはそれで、 僕にとっては好都合だけどね。
 ああ、やっぱり破壊はやめておくかい?  今ならまだ……」
マサキ「爆破」
(爆発)
エラン「……少しは人の話を聞いたらどうかな?」
マサキ「ああ、いくらでも聞いてやる。 ただし、プレシアを助ける方法について だけだがな」
エラン「ああ、そういう約束だったね。 いいよ、それじゃ話そうか。
 お茶の飲めるところがいいな。 ブリーフィングルームにしようか」
(扉が開く)
マサキ「あ、こら!  勝手に歩き回るな!」

[フリングホルニ ブリーフィングルーム]

エラン「ふうん、悪くないお茶だね。 珍しいな、どこのお茶だい?」
デメクサ「日本茶ですよ」
エラン「ニホン……ああ、そういや、 そんな国が地上にあるらしいな。 確か、一時期流行していた事も……」
マサキ「世間話をしにきたんじゃねぇだろうが!  さっさと本題に入れ。こっちはちゃんと 等価交換ってのを果たしたんだぞ!」
エラン「君はもう少し、心にゆとりを 持った方がいいな」
マサキ「うるせぇ! 時と場合によるんだよ!」
エラン「わかったよ、ちゃんと話してやる。 2000年以上前に分かれたとはいえ、 プレシアは親戚だからな。
 プレシアの呪いを解くには、この前 説明した螺旋の型……あれを 正式な型として、まず覚える必要がある。
 両手を使い、二重螺旋の型にする。 ここまでは説明したよな?」
マサキ「ああ、けど、そのままじゃ 役に立たねぇとも言ってたがな」
エラン「本来この技は、敵を倒すための 技じゃないんだよ。剣術よりも、 むしろ魔術に近いものなんだ。
 そもそも剣神ランドールが使った 神祇無窮流は、魔術、いや、魔法とも言える 代物でね。
 だからこそ、ヴォルクルスをも封印できた。 もっとも、彼自身の素質が大きく 左右していたのも確かだけど。
 今では、彼ほどの素質を持つ者なんて、 ラ・ギアス中を見回しても、果たして 一人でもいるかどうか……」
マサキ「おい、話が脱線してねぇか?」
エラン「ああ、そうだったな。 この辺りを説明したところで、 君に理解できるワケもなかったか。
 それじゃ、要点だけを言おうか。 二重螺旋の型は、本来内観として 自分自身に使う型なんだよ」
マサキ「内観ってなんだよ?」
エラン「……ふう。
 自分自身の心の動きを観察する事だ。 確か、地上には座禅というものがあると 聞いたが……」
マサキ「ああ、座禅なら俺も知ってるぜ」
エラン「なら話が早い。それと同じで、 自分の中に二重螺旋をイメージする」
マサキ「イメージするだけでいいのか?」
エラン「君は、二重螺旋と聞いて、何か 思い当たるものはないかい?」
マサキ「二重螺旋?
 あー……螺旋階段とか」
エラン「……DNAは知ってるな?」
マサキ「えっ? あ、あー…… えーと……い、遺伝子の事だっけ?」
エラン「正確には少し違うが、まあ、そこまで 正確さを求めるのは酷だろうね。 まあ、君の認識で間違いはない」
マサキ「……何でいちいちそう、 上から目線なんだ、てめぇは」
エラン「DNAの構造は、二重螺旋だ。
 二重螺旋の間に、アデニン、グアニン、 シトニン、チミンの4種の塩基が結合し、 遺伝情報を作っている」
マサキ「……生物の授業かよ」
エラン「まあ、君は知らなくともプレシアは 知っているはずだから、問題は ないだろうね。
 さて、イメージした二重螺旋とは、 即ち自分のDNA情報だ。
 その構造を知り、改変する事が、 ヴォルクルスの呪いを解くのに 必要な技となる」
マサキ「……そんな事ができるのか?」
クロ「ちょっ、マサキ!  それって魔術の初歩じゃニャいの!」
シロ「そうだよ、マサキ。 おいら達だって知ってる事だぜ」
エラン「……自分の使い魔以下の知力しか ないのか、君は?」
マサキ「う、うるせぇ!  俺には魔術なんて必要ねぇんだよっ!」
エラン「やれやれ。まあ、使い魔が知って いるなら、いざとなれば彼らに 頼れば事は済む、か。
 プレシアも神祇無窮流を修める ために、魔術を嗜んでいるはずだ。 さっきの説明をすれば、理解する」
マサキ「……俺は理解しなくていいって 言ってるな?」
エラン「ザルで水を汲むバカはいないだろう?」
マサキ「ふん、好きに言ってろ」
エラン「さて、これが最後のレクチャーだ。 イメージした自分のDNA構造に、 違和感があるはずだ。
 その違和感の元を探り、イメージで 修復する。実践の仕方は魔術と同様だ」
クロ「うん、ニャんとニャくだけど、 理解できる。確かに魔術では イメージが大切だもんね」
エラン「二重螺旋の型は、使い手のDNA情報を 無意識に利用している。 だからこそ、内観にも使えるワケだ。
 一度、二重螺旋の型を実戦で使いさえ すれば、確実に自分のものにできる。
 いいかい? ここがポイントだ。 二重螺旋の型を使って、実際に攻撃する事。 これだけは忘れちゃいけない」
クロ「ニャるほど。そうすれば、 確実に成功しそうね」
エラン「うん、君は理解が早くて助かるよ。 本当にマサキの使い魔なのかい?」
クロ「不本意ニャがら……」
マサキ「おい、こら。どういう意味だ!」
エラン「さて、これで伝えるべき事は全て 伝えたよ」
マサキ「ああ……ありがとよ」
エラン「!?
 あ、ああ……いや、どういたしまして」
マサキ「何だ、その意外そうな顔は?」
エラン「実際意外だったんだよ。 まさか君の口から素直にお礼の言葉を 聞くとは思わなかったんでね」
マサキ「用が済んだんなら、とっとと帰れ!」
エラン「そうそう。君はそうでなくちゃな。 それじゃ、失礼するよ。
 また会う事があれば、今度は 手加減しないからそのつもりで」
マサキ「へっ、その言葉、そっくりそのまま 返してやるよ」
エラン「ハハハ、じゃあな」
(扉が開く)
シロ「結局あいつ、次はおいら達と敵同士に ニャるって言ってんだよニャ」
マサキ「ああ、厄介な相手だぜ、まったく」


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